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若年女性の34%が専業主婦を希望、「仕事は嫌い」「夫の収入で生活できる」との声も - 厚労省調査より

2013-09-18 | いとすぎから見るこの社会-少子化問題
厚労省の「若者の意識に関する調査」が興味深い。
少子化対策に関わっている高学歴高所得のエリート女性がひっくり返るような
庶民の剥き出しの本音が曝け出されている。

若年男性の約20%が妻に「専業主婦になってほしい」と考えているのに対し、
若年女性の約34%が「専業主婦になりたい」と回答している。
つまり女性の方が明らかに専業主婦志向が強いのである。

更に注目すべきは、「専業主婦になりたい」女性の回答で、
家事育児を仕事よりも優先したいと考える層が6割強、
「夫がしっかり働けるようにサポートするのが妻の役目」が3割弱、
「私は仕事が嫌いだから」が約2割となっている。

個人的には、家事育児を仕事より優先する層の半分も「仕事が好きではない」筈だと見る。
定型的業務に従事している低賃金の女性労働者(←これが圧倒的多数派)の話を聞くとすぐ分かる。

また、「夫がしっかり働けるようにサポートするのが役目」とする妻は、
夫がクビになったら極めて高い確率で離婚を決意する妻でもある。
日本では離婚要因として「夫の失職」が強く働いているからだ。

▽ この本にはっきり書いてある

『夫婦格差社会 - 二極化する結婚のかたち』(橘木俊詔,中央公論新社)


上の一冊は今年の新刊の中でも図抜けて素晴らしい。
調査によって日本社会の「不都合な真実」を明らかにしているからだ。

日本の高所得女性は国際的に見て著しく専業主婦志向が強いこと、
低所得層の方が離婚率が高いのも日本の特殊事情であること。
貧困女性の就業率が低下していることも分かる。

「不都合な事実」に目をつぶっていても何も変わらない。

「当ウェブログは、所謂「三高」が「三低」に変わっても本質は何ら違わず、
 かつての「高収入」が「安定収入」になっただけに過ぎないと
 過去のエントリーで指摘したがそれを裏付ける報道が出た」

「最低でも年収400万、平均値で600万円台を求めていながら
 「平均的な年収・平穏な性格」などと言ってしまう感覚は異常である。
 (男性未婚者もこの調査では見えにくいだけで虫のよい要求は同じ)」

「非婚化と少子化問題における利己主義と自己欺瞞は本当に困ったものだ。
 たちの悪い人間ほど自分の責任や抱えている問題を頑として認めない」

としてきた当ウェブログは、「苦い真実」を衝いてしまったのだ。

 ↓ 参考

「三低」「三平」でも年収600万円台を希望、自己欺瞞の典型例 - 現代人の強欲が婚期を遠ざける真因
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/14d3ded98e2ac3467195ddf29b9e7790

未婚女性の43%が「結婚で経済的安定を得たい」、67%が「結婚相手の経済力を重視」- 内閣府調査より
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/5d652d396eb7be9dcdc595a5b719c704

▽ 高所得世帯で育った日本女性は婚姻率が低い(結婚すると生活水準が下がるから)

『少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ』(山田昌弘,岩波書店)


▽ 女性ひとりでも自立して子供を育てられる北欧国は幸福度が高い



『消費税25%で世界一幸せな国デンマークの暮らし』(ケンジ・ステファン・スズキ,角川SCC)


専業主婦になりたい女性は●%……その理由は? - 厚労省の若者調査(mynavi.jp)
http://news.mynavi.jp/news/2013/09/13/132/index.html
”厚生労働省は10日、15~39歳を対象に実施した「若者の意識に関する調査」の結果( http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000021856.html )を公表した。同調査は3月26日~27日にインターネット調査で行われ、3,133件(男性1,594、女性1,539)の回答を得た。
〔中略〕
○専業主婦になってほしい男性は? なりたい女性は?
 男性に聞いた「結婚相手(事実婚含む)の女性は専業主婦になってほしいと思いますか」という問いには、多い方から「どちらともいえない」(50.5%)「どちらかといえばそう思わない」(20.2%)「どちらかといえばそう思う」(15.4%)「そう思わない」(10.0%)「そう思う」(3.9%)という結果になった。
 女性に「結婚(事実婚含む)したあとは専業主婦になりたいと思いますか」と聞いたところ、多い方から「どちらともいえない」(27.2%)「どちらかといえばそう思う」(26.0%)「どちらかといえばそう思わない」(25.1%)「そう思わない」(13.4%)「そう思う」(8.2%)と並んだ。
「なぜ専業主婦になってほしい(なりたい)と思いましたか」という質問(複数回答)には、「女性には家事や子育てなど、仕事をするよりもやるべきことがあると思うから」(61.4%)「夫がしっかり働けるようにサポートするのが妻の役目だから」(29.3%)「私(配偶者である女性)は仕事が嫌いだから」(20.7%)「夫の収入だけで暮らしていけると考えているから」(17.9%)「結婚したら女性は仕事はやめるものだと思うから」(9.3%)「結婚したら女性は仕事をやめるように周囲(両親や職場)から言われているから」(1.3%)などの理由が選ばれた。”

男性に明確な主張が左程なく、
女性の意見が「専業主婦派」「仕事と両立派」「中立派」で丁度3分の1に分かれていることから、
待機児童や妊娠解雇といった現下の仕事と育児の両立の困難の原因は、
現在のシステムに不満のない女性の大多数にある
と言わざるを得ない。

彼女らは、自らが支持していない仕事と育児の両立に公的支援を行うこと、
それを自分たちが負担することに強烈に反発すると予想される。
(一般に平等を好まず、自分が優位にあることで満足を覚える女性は非常に多い)

日本が経済危機に陥る際に彼女らも後悔するだろうが、「時既に遅し」である。
目先の利得しか見ずに行動すると後でキリギリスになる。


「妻のここがイヤ」。夫が結婚を後悔する9つの不満(女子SPA)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130918-00034313-jspa-life
”結婚した当初はラブラブでも、時がたつにつれて、お互いに不満が出てくるもの。夫は妻のどういうところを「イヤ!」だと思っているのだろうか? 妻から見れば「お互いさまだよ」と言いたくもなるが、反面教師としてリサーチしてみた。
 今回、30代の既婚男性100人に「『この妻と結婚するんじゃなかった』と思ったことがあるか」というアンケート」を取ってみたところ、59.0%の男性が「思う」と回答(インターネットで調査)。半数以上の男性が何らかの形で妻に不満を持っているとわかった。
 ではどんな点に不満を持っているのだろうか(複数回答)。

◆堂々の1位「容姿の劣化」(32%)

「服が毛玉だらけ。一切、容姿に気を使わなくなって新婚当初が懐かしい」(34歳・農業)なんていうのはかわいいほうで、「結婚して15kg太った。妊娠・出産を理由にしているが、もうウチの子供も11歳。産後太りは言い訳にならないと思うのだが……」(38歳・映像)。
 妻が「女」でなくなる事態に、不満を持つ夫は多いようだ。なかには、現状を回復すべく「『5kg以上痩せたら5万円あげる!』と提案している」(33歳・IT)などとにんじんをぶら下げる夫もいるようだが、一度衰えた容姿はなかなか元には戻らない……。
〔中略〕
◆3位はこれまた王道の「飯がマズい」(23%)
「味がとにかく薄い」(35歳・商社)、「妙に味つけが甘かったり、野菜が生煮えなど、単純に料理が下手」(33歳・食品)という声も。
 夫が「自分で料理する」(35歳・食品)とか、「化学調味料や塩味だけなど、調味料を限定した料理を作らせれば、だいたい失敗しない」(38歳・運送)と、なんとかしのいでいる様子。

◆4位「共働きだと約束したのに働かない」(20%)
 平均年収が下がりつつあるこの時代、共働きは珍しくない。しかし、結婚した途端にしめしめと働かなくなる妻もいるようだ。
「結婚したときに、収入が少ないので働いてもらうという約束をしたのに、かれこれ3年は復職する気配なし」(37歳・美容師)と頭を抱えている。
「妻が働きやすい環境にするため、できるだけ家事を負担するようにしている」という男性もいたが、「結局妻が働きにいかないのに、家事も半分は自分がやるようになっている」(35歳・製造)という恨み節も。〔以下略〕”

このように厚労省のやらないような本音の調査に「不都合な真実」が隠れている。
夫が結婚後に失職すると極めて高い確率で妻と別れざるを得ないが、
妻が結婚後に働かなくとも離婚要因に殆どならず、社会的に許容され易い。
これが日本の性差別の剥き出しの実態である。

料理が上手な妻はそれだけで世帯所得を引き上げる効果があるので
(外食費減少+生活習慣改善+仕事のモチベーション向上)
料理が下手な専業主婦は利回りマイナスの資産とも捉え得る。

因に男性諸氏、「容姿が劣化」などと相手のことばかり言わないように。
自分の容姿、頭髪、体臭をよくよく振り返って考えないで他人に要求ばかりの人間は程度が低い。
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