英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

羽生王座失冠に思う その1

2017-10-14 12:04:22 | 将棋
負けてしまいました……

 記事を書く気力が湧かないのですが、備忘録を兼ねて記事に挙げておきます。
 それと、羽生将棋の現状について考察、更に、公言しておきたいこともあります。
 本当は『現代羽生論』としてまとめるつもりでしたが、膨大になりそうで、手をつけることが出来ていません。取りあえず、その断片的なものとして書いておきます。(語呂が良いので『現代羽生論』と題するつもりですが、内容を考えると『羽生将棋の現状考察』ぐらいが適切ですが)



 角換わり将棋。先手が早めに桂を跳ねているのが現代的か。
 ここで、▲2九飛と▲5六銀が有力で、▲2九飛なら穏やかな流れになるが、▲5六銀だと激しくなりそうだと棋譜中継の解説。▲5六銀は次に▲6六歩と突き、後手の仕掛けの△7五歩に▲6五歩の反発を用意した手なので、後手が仕掛けるつもりなら、▲6六歩と突かれる前に動かねばならない。
 先手の羽生王座は5分の考慮で▲5六銀を選択。後手の中村六段も5分の考慮で△7五歩と仕掛ける。
 以下▲7五同歩△同銀に素直に▲7六歩と打つと、△8六歩から銀交換に持ち込まれてしまうので、先手も7五銀の瞬間を捉え、▲2四歩△同歩▲2五歩と継ぎ歩で反撃。△2五同歩は▲同飛が7五の銀取りになる十字飛車が決まる。(この「早繰銀に継ぎ歩(十字飛車)」の筋は、入門書や定跡書に登場する応酬であるが、陣形の僅かな違いで成否が左右される)
 なので中村六段はその筋を防ぎつつ桂頭を攻める△3五歩。

 この手で前例と離れたとのこと。中村六段の新手ということになるのだろうか?ともかく、用意の手であったに違いない。
 先手陣は桂頭を攻められ、さらに3九に銀を割り打たれるキズがある。

 注目すべきは進行の速さ。先述したように激しい流れを誘発する▲5六銀と、それに呼応して仕掛けた△7五歩とも要した考慮時間は5分の短慮。通計も先手17分、後手14分。
 それ以降も△3五歩までほとんど時間を使わず、通計は先手29分、後手19分。新展開の△3五歩にも4分しか使っていない。

 次の▲2四歩取り込みと△2二歩はほぼ必然。ここで羽生王座の手が止まり、37分の考慮で▲4五桂(単に▲3五歩もあった)。先手の主張は、後手の2筋を凹ませたこと、桂頭を攻められる弱みも解消した。だが、新たな弱点が生じ、後にそこを突かれてしまう。
 中村六段は、1分の考慮で一旦△4四銀とかわし、▲3五歩に△8六歩と攻め込む。


 △8六歩に▲同歩△同銀▲同銀までは必然。
 ここで普通は△8六同飛だが、中村六段は△4五銀と桂を取る。銀桂交換の駒損だが、△3六桂の飛車桂両取りを見ている。


 羽生王座が長考に沈んだ。


その2に続く)

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