人間対コンピュータの将棋対局
米沢さんじゃないけれど、世紀の対決にドキドキした。
でも、米沢さん、喜び過ぎ(笑)
棋風
将棋は最善手を追究する論理的なゲームであるが、作戦や勝負の分かれ目などでは、対局者の性格や好みが反映される。実は、コンピュータソフトにもプログラムによる指し手の傾向がある。
今回も、将棋ソフト制作者がプロ棋士になる夢を断念していた過去があり、ソフトが計算した指し手ではなく、自分の棋風を優先させてしまった。
この場面は逮捕劇とは全く関係がないわけだが、将棋を単なるドラマの材料としてではなく、将棋を通して登場人物の理念や人生を描き、棋士の気質にまで踏み込んでくれたのが嬉しかった。
ただ、私見を挟ませていただくと、3年間心血を注いできた将棋ソフトを名人に挑ませたのだから、自分の棋風よりソフトの棋風を優先させるように思う。
もし、ソフト制作者がソフトの決定手を無視するとしたら、ソフトの手では勝てないと判断した時か、過去に因縁を持つ名人を自分の手で打ち負かしたいという棋士としての本能が抑えきれなかった時だろう。
個人的には、純粋な「名人対将棋ソフト」の決着を見てみたかった。せめて、ソフト制作者が指したことに気づいた名人に、将棋ソフトがあのまま指し続けていたら勝っていたかを聞いて欲しかった。
チェスの達人である右京の将棋も観てみたい。
推理は、ほぼ3事象
1.蛍光灯の破片がテーブルの足の下にもあったことから、事故死に見せかけた偽装の可能性を示唆した。
「死体の下に血痕」の偽装示唆パターンと基本的には同じだが、右京はいとも簡単に見破る。どこかの切れ者変人刑事のように得意げに語らないところが良い。
2.古くなった蛍光灯を外していないのに、新しい蛍光灯を持って交換しようとするのはおかしい。
3.「助手と教授が対局した時点では、将棋盤に傷はなかった」「将棋連盟会長が一手指し継いでいた」「現場には会長が指す前の局面が残っていた」から、「会長が帰った後、犯行時の衝撃で盤に傷が付き盤上が乱れ、会長が一手指したことを知らない犯人が局面を再現した」→「見ただけの局面を再現でき、会長の指し継いだ直前の局面を知っている人物」と犯人を特定した。
数学の証明のような論理の組み立てである。相手玉を追いつめる際の考えの組み立てにも似ていて面白い。
時田名人
モデルは羽生三冠であろう。
当時のことを、彼女の指し手が鈍るのはつまらなかったと言ったように、「将棋を指すことが面白い」「(自分が)面白いと感じる将棋を指したい」という思想が強く、羽生三冠に通じるものがあったことはうれしい。
ドラマ的には、ラストの方で時田名人に「将棋ソフトの指し手(棋風)はつまらなかったと言ってほしかった。
久々の例のコンビ
内村刑事部長と中園参事官の日和見コント、流石のコンビネーションだった。
面白かったけれど、突っ込むとしたら
・将来の名人候補のライバルになる棋力なら、一度の敗局で消えていくのは不自然。
・第一人者である名人と、将棋界から離れていた人工頭脳研究者が互角の将棋を指せるはずがない
・盤駒をもう少し張りこんで欲しかった。美しい盤駒を一般の人にも見てもらいたい。
・資金不足と言うことだが、田辺龍馬を破り、時田名人に挑戦するところまで来たのだから、コンピュータ関連会社などからスポンサーがつくと思う
・「龍馬(りゅうば)戦」の棋戦の名称は現実の「竜王戦」を意識したものと思われるが、もっと「王将」(実際に使えないかも知れないが)など、将棋のタイトルとわかるものにして欲しかった。
【ストーリー】番組サイトより
勝つのは、人類の頭脳か、コンピューターの人工知能か!?
注目を集める将棋界の時田名人(竹財輝之助)と将棋ソフトとの将棋電脳戦が実現した! 世紀の対局を前に、将棋ソフトの開発者で人工知能研究者の安西(木下政治)が、研究室で遺体となって発見されてしまう。切れた蛍光灯を取り換えようとしたときに転落しての事故死と思われたが、右京(水谷豊)は現場で不審な点を発見し…。
将棋連盟会長・曾根崎(園田裕久)は、時田名人がコンピューターに負けてしまうのではないかと恐れていたとして容疑者として浮上。が、曾根崎は新聞社主催のパーティーに出席していたと写真を見せ、伊丹(川原和久)らにアリバイを主張するのだが…
右京と享(成宮寛貴)の捜査で事件は思わぬ方向へと展開していく…
ゲスト: 高野志穂 竹財輝之助 園田裕久 木下政治
脚本:金井寛
監督:近藤俊明
米沢さんじゃないけれど、世紀の対決にドキドキした。
でも、米沢さん、喜び過ぎ(笑)
棋風
将棋は最善手を追究する論理的なゲームであるが、作戦や勝負の分かれ目などでは、対局者の性格や好みが反映される。実は、コンピュータソフトにもプログラムによる指し手の傾向がある。
今回も、将棋ソフト制作者がプロ棋士になる夢を断念していた過去があり、ソフトが計算した指し手ではなく、自分の棋風を優先させてしまった。
この場面は逮捕劇とは全く関係がないわけだが、将棋を単なるドラマの材料としてではなく、将棋を通して登場人物の理念や人生を描き、棋士の気質にまで踏み込んでくれたのが嬉しかった。
ただ、私見を挟ませていただくと、3年間心血を注いできた将棋ソフトを名人に挑ませたのだから、自分の棋風よりソフトの棋風を優先させるように思う。
もし、ソフト制作者がソフトの決定手を無視するとしたら、ソフトの手では勝てないと判断した時か、過去に因縁を持つ名人を自分の手で打ち負かしたいという棋士としての本能が抑えきれなかった時だろう。
個人的には、純粋な「名人対将棋ソフト」の決着を見てみたかった。せめて、ソフト制作者が指したことに気づいた名人に、将棋ソフトがあのまま指し続けていたら勝っていたかを聞いて欲しかった。
チェスの達人である右京の将棋も観てみたい。
推理は、ほぼ3事象
1.蛍光灯の破片がテーブルの足の下にもあったことから、事故死に見せかけた偽装の可能性を示唆した。
「死体の下に血痕」の偽装示唆パターンと基本的には同じだが、右京はいとも簡単に見破る。どこかの切れ者変人刑事のように得意げに語らないところが良い。
2.古くなった蛍光灯を外していないのに、新しい蛍光灯を持って交換しようとするのはおかしい。
3.「助手と教授が対局した時点では、将棋盤に傷はなかった」「将棋連盟会長が一手指し継いでいた」「現場には会長が指す前の局面が残っていた」から、「会長が帰った後、犯行時の衝撃で盤に傷が付き盤上が乱れ、会長が一手指したことを知らない犯人が局面を再現した」→「見ただけの局面を再現でき、会長の指し継いだ直前の局面を知っている人物」と犯人を特定した。
数学の証明のような論理の組み立てである。相手玉を追いつめる際の考えの組み立てにも似ていて面白い。
時田名人
モデルは羽生三冠であろう。
当時のことを、彼女の指し手が鈍るのはつまらなかったと言ったように、「将棋を指すことが面白い」「(自分が)面白いと感じる将棋を指したい」という思想が強く、羽生三冠に通じるものがあったことはうれしい。
ドラマ的には、ラストの方で時田名人に「将棋ソフトの指し手(棋風)はつまらなかったと言ってほしかった。
久々の例のコンビ
内村刑事部長と中園参事官の日和見コント、流石のコンビネーションだった。
面白かったけれど、突っ込むとしたら
・将来の名人候補のライバルになる棋力なら、一度の敗局で消えていくのは不自然。
・第一人者である名人と、将棋界から離れていた人工頭脳研究者が互角の将棋を指せるはずがない
・盤駒をもう少し張りこんで欲しかった。美しい盤駒を一般の人にも見てもらいたい。
・資金不足と言うことだが、田辺龍馬を破り、時田名人に挑戦するところまで来たのだから、コンピュータ関連会社などからスポンサーがつくと思う
・「龍馬(りゅうば)戦」の棋戦の名称は現実の「竜王戦」を意識したものと思われるが、もっと「王将」(実際に使えないかも知れないが)など、将棋のタイトルとわかるものにして欲しかった。
【ストーリー】番組サイトより
勝つのは、人類の頭脳か、コンピューターの人工知能か!?
注目を集める将棋界の時田名人(竹財輝之助)と将棋ソフトとの将棋電脳戦が実現した! 世紀の対局を前に、将棋ソフトの開発者で人工知能研究者の安西(木下政治)が、研究室で遺体となって発見されてしまう。切れた蛍光灯を取り換えようとしたときに転落しての事故死と思われたが、右京(水谷豊)は現場で不審な点を発見し…。
将棋連盟会長・曾根崎(園田裕久)は、時田名人がコンピューターに負けてしまうのではないかと恐れていたとして容疑者として浮上。が、曾根崎は新聞社主催のパーティーに出席していたと写真を見せ、伊丹(川原和久)らにアリバイを主張するのだが…
右京と享(成宮寛貴)の捜査で事件は思わぬ方向へと展開していく…
ゲスト: 高野志穂 竹財輝之助 園田裕久 木下政治
脚本:金井寛
監督:近藤俊明
私もこのドラマを見ました。
単に人間対コンピュータの勝負ではなく、プロ棋士という人間の理想や思いを描いていたのがよかったです。
英さんご指摘のとおり、不自然な点は私も感じていました。
あと、駒が安っぽかったのが残念でした。
>単に人間対コンピュータの勝負ではなく、プロ棋士という人間の理想や思いを描いていたのがよかったです
そうですよね、棋士の本質、気質に深く入り込んでいて良かったです。
>英さんご指摘のとおり、不自然な点は私も感じていました。
許容範囲と思うことにしました。
>あと、駒が安っぽかったのが残念でした。
ええ、これは残念でした。
あれだけ対局場の映像に凝っていただけに、肝心の盤駒が安っぽかったのは、残念です。
連盟から借りるなり、名盤所有者を募るなりして欲しかったです。
「ふーーーーん」と言いながら通り過ぎて行きました(笑)
興味がなさそうなので観ずに終わっちゃったよん~
NHK杯の羽生さんVS山崎さんなら観てたようです。
あああ~久しぶり我が家の将棋のネタっ(笑)
そうですか、『相棒』には興味はないですか。
『相棒』を観ると、棋力と学力が1%アップすると伝えてください。ただし、勉強時間が1時間弱少なくなります。
以前の竜馬戦が出てきた、”昔、勝ちを譲られたかどうか”がテーマの1つになっていた放送の時には、ちゃんと ”指す”と言っていたと思うのですが。。。
>右京が 将棋を”打つ”、といっているシーン
私も、気になりました。
ただ、もしかしたら、その手が持ち駒を打ったのかもと思ったので、本文ではスルーしたのですが、良く考えたら「7八銀成」なので持ち駒を打つのはあり得ませんね。
今回、将棋が好きな方が書いた脚本のように思えるので、不思議ですね。
「将棋を打つ」という言い回しは、非常に気になるので、おっしゃられた話の時に、そういう引っかかりはなかったので、「指す」と言っていたと思います。