崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

黒田勝弘『隣国への足跡』角川書店2017

2017年09月29日 07時23分18秒 | 講義

 黒田勝弘氏の連打の本「ぼくの日韓史」と宣言の『隣国への足跡』を読んでいる。気になる言葉が続いている。特に親日と反日である。「朝鮮半島における南北対決は、日本を受け入れ「親日が率いた南が勝ち、日本を拒否し続けた「反日」の北は負けたのだと。日本統治が終わり、日本人が去った後にも、朝鮮半島にはこうして日本が残り続けたのである」という最後の文である。本当に精粹に匕首を刺す言葉である。しかしこれは中国や東アジアに広く適応される言葉である。昨日授業では植民地の負の遺産を残すか、破壊かと学生たちが激論した。中国の女子学生は残すだけではなく博物館などで作り上げるべきだと主張した。私が匕首で刺された感がした。


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