弁護士の友達から聞いた話ですから、どこまで本当かわかりません。その話というのは、Aさんはかって一億円の宝くじをあてていましたが、その同級生も知人も誰もその抽選の件は知らなかったそうです。ふと偶然、その家族が父親が山で遭難し、葬儀が終わった後、天井の物置場から大金の通帳を見つけ騒動になり弁護士である私の友達に相談してきたそうです。皆さまの身近に億の当選をされた知人を御存じですか?億の当選をすると殆どが<沈黙は金なり>と納得するそうです。山で遭難した時、どんな想いが心を流れたのでしょう?色々の言い訳をしながら天国への旅を始めたことでしょう。どんな場合でも心を狂わせるよりは言い訳をしながら心を安定させ、不安感に苛まれおろおろ生きるのではなく明るく元気に爽やかに生きていきましょう。
嫌い、という感情が湧きだした時、その扱いいかんで人生が決まります。嫌いという感情には深い意味があります。何故その感情が湧きだしたかその意味を考えないで、抑圧したり逃避すると永久に幸せになれないパターンの人格が形成されていきます。嫌いなものは嫌い、好きなものは好き、と意識化し知覚出来ない人はいい加減な人生を送るでしょう。偽善的になつたり、人格がゆがんだりしてきます。嫌い、と意識し知覚し、言葉にだす習慣をつけますと、その言葉をめぐり叩かれたり、親友が出来たり、正直な人間関係が成立し、そこには倫理道徳には反するかもしれないが、本物の世界が出現してきます。真実にもとづいた世界が展開していきます。恐れずに<嫌い、好き、怖い、怖くない>という感情を大切にし注目し、その意味を考え自己嫌悪だけは避けましょう。
政治の中枢にいると何故か傲慢になる人もいれば益々謙遜になる人もいます。傲慢になる人は案外短命に終わります。権力を手にいれ傲慢になる姿を意識出来た人は割と長い間、その世界にとどまります。その政治家と付き合い感じるイメージから何となく不安、怒り、鬱になる場合、その政治家には心の問題があるようです。また別な政治家と付き合い何となく平安、友好的な気分、幸福感、統御感を感じさせる人の場合は信頼出来る人物のようです。人間の直感、インスピレーションは案外当たるものですし、五感と体感は理論を越えた真実を示唆してくれます。今、政権交代の現実を私達は日々体験していますが、日本の歴史上、珍しい体験ですので、真剣に見守り意見を述べ、変な泣き寝入り、心の昇華は避けたいものです。現実を厳しく受け止める習慣が大事ですし現実の中にある厳しいものを逃避せずに逆に現実を大らかに楽しみましょう。
法治国家に生きる場合は法律を守らない人は悪人と呼ばれます。ここでは心の中の世界で、自分は善人か悪人かと悩む人のことを語ろう、考えようとしています。悪か善かの程度の問題ではなく、とにかく自分は善人か、悪人か、と悩んでいる人を対象にしています。結論から言えば全ては悪人かもしれません。キリストは何故十字架にかかつたのか、それは贖罪と十字架の関係、人類全体の罪とその償いの関係、そして最終的な救い、魂の救済へとつながっていきます。どの程度の悪人か、どの程度の善人か、比較するようでは悪の問題は解決しません。自分は本当の悪人だ、と意識し知覚しないと良心の呵責、悪の問題を昇華することは不可能です。自分は悪人だ、と認識したところから魂の救い、美しいあの世の世界へと旅立つことが可能となりそうです。
いつもニコニコしていて感情を表さない人は気味が悪いものです。成育史の関係で、いつのまにか感情をあえて表現しないのが安全だ、と思うようになったのでしょう。考え方、感じた事を素直に表現しないと本当の親友は得られません。だれにでもほほ笑む女性、全ての人から受け入れたいと願う男性、これでは愛する人も親友も得られるはずがありません。自己を正確に表現すると相手が好き、嫌いを決めてくれます。正直な自分に生きていると本当の友、恋人が必ず現れます。好き嫌い、怖い怖くないという原初感情を中心に生きること、恐怖心を昇華させて嘘の勇気に生きる時、にせものの英雄が現れますが、すぐ真実が露呈して人の信用を失います。原初感情だけは正気に正確に意識し知覚しないと<昇華作用>に異変を起こします。
世間でよくあの人はおめでたい人だ、と侮蔑的に笑います。ケースバイケースでしょうが、どちらかと言うと私達はおめでたい人になるよう努力したほうがいいようです。馬鹿に深刻がって神経症になるよりは森羅万象をおめでたい人と言われるほど明るく解釈した方がいいからです。どんな事にもいきなりケチをつける人はよくありません。最初から何かを褒めたことがないのです。必ずケチをつけ批判します。その人の前で何かを褒めようものなら怒りだす人がいます。この人は<昇華>出来ない悲劇的な人です。ケチをつけないとこの人は心が不安になるからです。余程の劣等感があるか、挫折体験による自信喪失感を治療しない限り、永遠にケチを続けるでしょう。本来人の心は自由ですので、どんな環境にあつても心だけは自由でのびのびしているはずですが、何かに固執していると心は自由になれません。心の自由を獲得する為に<昇華>という精神作用を利用する選択肢が健全な心を獲得する基準の一つです。
14の防衛機制を勉強していますが、今ここでは<昇華>という事を考えています。赤ちゃんから老人まで、どんな人間にも心の安定を図る為に自律神経の働きがありますが、それを防衛機制と呼んでいます。その中に正面きつて現実を受け止めない作用の一つに昇華、という作用があり、あばたもえくぼ、がその典型です。恋をするとあばたもえくぼにみえるのは昇華、という働きがあるからです。現実生活を元気に明るく生き抜く場合は問題はないのですが、精神病院に入退院するような場合、その入院の原因に<昇華>がある場合が問題です。なんでも都合のよいように、現実逃避をしながら、問題を先送りにする場合、その昇華はその人を不幸にしていきます。どの昇華が健康で、どの昇華が病的か、その識別について思索します。