電脳筆写『 心超臨界 』

手本は人を教える学校であり
他からは何一つ学べない
( エドマンド・バーク )

人生を創る言葉 《 恐れを知る者は真の大勇者なり――ウェリントン 》

2024-10-04 | 03-自己・信念・努力
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◆恐れを知る者は真の大勇者なり


『人生を創る言葉』
( 渡部昇一、致知出版社 (2005/2/3)、p117 )
第3章 勇気と覚悟――運命を開くもの

[ ウェリントン ]
イギリスの将軍、政治家。ワーテルローでナポレオンを撃破し、勇
名を天下に轟かす。その功により公爵を授けられ、のちに首相とな
った。(1769~1852)

ナポレオンとのワーテルローの戦いのとき、前線にあるイギリスの部隊から、敵の塹壕(ざんごう)に近づいて爆弾を投げる二人の勇士が選ばれた。二人とも見事にこの大任を果たして帰ってきたので、恩賞にあずかるためにウェリントン将軍の前に召し出された。

将軍が自分の前に現れた二人の男を見ると、独りの兵士は落ち着いていて、自分がどのような大任を果たしたかということさえ無頓着な顔をしている。もう一人の兵士は顔色が青ざめ、この男がどうしてあんな大任を果たしたのかと思われるほど、恐ろしさに肩を震わせて口もろくにきけない様子であった。

その様子がおかしいので、居並ぶ将軍たちが笑い出した。するとウェリントン将軍は、二人が帰るときに一歩前に進み出て、平然として立っている兵士の後姿を指さしながらいった。

「あの男は恐れを知らない勇士だ」

次に、ぶるぶる震えながら歩いて行く兵士を指さして、こういった。

「あの震えている男にいたっては、恐れを知ってなお進んで行くことのできる勇者だ。あの男は平素からよほど臆病者らしい。だが自分に与えられた使命を果たすためには、誰よりも大胆に行動できる男だ。だから、あの男が震えているからといって決してあなどってはならないぞ。わしは、ああいう命令に忠実な男を見て、イギリス軍の勝利は確かであると思った。恐れを知って、しかもこれを恐れざる者こそ真の大勇者である!」

一同はしーんとして将軍の言葉を聞いていた。

恐れに鈍感な者は駄目なのである。恐ろしいけれど、やらなければならないときには、恐れを克服して行動するものが本当の勇者なのだ――ウェリントンはこう教えるのである。

かつて京都大学の会田雄次先生から聞いた話だが、戦場ではヤクザと料亭の主人ぐらい臆病な者はいないのだという。料亭の主人は接客業だから勇敢でなくてもいいが、勇敢であるはずのヤクザが臆病だというのは非常に面白く感じた。それはなぜなのか。

ヤクザが普通の人を脅すのは、相手が絶対にやり返してこないと知っているからである。ところが、戦場ではそうはいかない。やれば必ずやり返される。それがわかるから、ものすごく臆病になってしまう。会田先生がいうには、そういう戦場で一番勇敢なのは、素朴な兵士なのだそうだ。農村出身で、平素はおとなしくしている兵隊が、戦場ではやるべきことをきっちりとやるのだという。

このウェリントンの話はそれに通じる部分があるように思う。
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