モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

鮮烈な色

2018-10-19 01:03:50 | 大人 パステル・色鉛筆・他

瀬戸 パステル

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、瀬戸さんのゴッホの油絵『桃の木』をパステルで模写された作品です。こちらの作品は来週の展覧会にも出品されますが、実は間に合うか微妙でチケット制で他の曜日にも来られていました。(暴露してしまいました!)

元の油絵は写真で見るともう少し彩度が低いものでしたが、瀬戸さんは「もっと明るく華やかな色にしたい!」と、より全体が鮮やかな色合いになっています。桃の花の鮮烈なピンクが見た人の心を惹きつけますね。その花を支える木の幹にも様々な色が使われ、枝は花と共に上に伸びていっており、根元はしっかりと大地に根付く力強さを感じます。メインの桃の木に負けずとも劣らず、周りの風景も手を抜かず描ききっています。制作中はゴッホの筆のタッチをパステルで表現するのに苦労されていました。特に平たい地面を表現するタッチは、何度も色を重ねて研究されています。手前に強い赤や背後の柵に明るいオレンジを置くことで、桃の木が絵の中で浮きすぎないようバランスも取れています。

この力強い作品を描かれた瀬戸さん、作者ご本人は実はちょっぴり心配性なお方で、制作中もこれで大丈夫でしょうか?ちょっとズレているような?でも描きすぎるとバランスがと悩みながら進められています(暴露その2)。でも、そんな作品と作者のギャップも美術の面白さの一つだと思います。沢山悩むという事は、その作品にそれだけ意識を向けて力を注いでいる事になります。制作中もアトリエで拝見していましたが、改めて作品展の場で作品を拝見するのが楽しみです!

コメント
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