OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

春にはソウルフルなストラット

2017-04-02 18:13:56 | Soul Jazz
Soulful Strut / The Young-Holt Unliited (Brunswick / テイチク)

ソウルジャズのインストもまた、サイケおやじの大好物なんですが、それに火をつけた(?)名曲名演のひとつが本日掲載のシングル盤A面曲「Soulful Strut」であります。

ご存じのとおり、演じているザ・ヤング・ホルト・アンリミテッドと名乗るバンドはエルディ・ヤング(b) とレッド・ホルト(ds) のリズム隊コンビがやっていたプロジェクトで、この2人組はラムゼイ・ルイス・トリオに在籍して、例えば「The "In" Crowd」等々幾多のヒット作に関わった事から名を挙げ、1966年に揃って独立して以降の活動が、このザ・ヤング・ホルト・アンリミテッドなんですが、そんな事はこの「Soulful Strut」を最初に聴いた瞬間にシビレた1969年当時のサイケおやじには知る由もありません。

とにかく、その頃のラジオから頻繁に流れていた「Soulful Strut」のワクワクするR&Bとジャズのフィーリングが好きでたまらず、キャッチーなブラスのリフ、哀愁滲むメロディをシンプルに弾くピアノ、そして蠢くベースとちょっぴりイナタイ感じのドラムスのビートが作り出す不思議と都会的なソウルフィーリング♪♪~♪

と書いたのは、今にしての具体的な感想であって、リアルタイムでは既に知っていた同系グループのブッカーTとMGs に比べれば、格段にオシャレな感じだっんですよねぇ~~♪

もちろん、両方のグループには単純に比較出来ない奥深さがある事は言うまでもありませんし、サイケおやじはどっちも大好きなんですが、そのあたりの好みのポイントのひとつが、エルディ・ヤング(b) とレッド・ホルト(ds) がシカゴという黒人音楽の拠点のひとつをベースに活動していたというルーツがあり、これはサイケおやじがアメリカの大衆音楽を今日まで聴き続けて来た履歴を振り返ると、ブルースでもジャズでもソウルでもロックでも、件のシカゴという地域から登場し、作られていった楽曲やレコードのほとんどが自分の好みにジャストミートの現実に符合しているのですから、この「Soulful Strut」が好きになった時は中学生だったサイケおやじにしても、あらためて自らの趣味嗜好を再認識させられるわけです。

すると実はこの素敵なソウルインストには元ネタがある事も追々に知ってしまい、それがバーバラ・アクリンという、これまたサイケおやじが大好きな女性ソウルシンガーのバーバラ・アクリンが放ったヒット曲「Am I The Same Girl?」でありまして、なんとっ!
 
エルディ・ヤング(b) とレッド・ホルト(ds) は、そのバック演奏に参加していたところから、ボーカルパートを抜き、前述したとおり、ピアノをダビングしての改作が「Soulful Strut」だったとか!?

その背景には、同曲を書いたシカゴソウル界の才人たるユージン・レコードとアレンジャーのサニー・サンダースの目論見があったようで、前述のバーバラ・アクリンは当時、ユージン・レコードと夫婦関係にあったという真相も意味深ではありますが、とにかく元ネタとなった彼女の「「Am I The Same Girl?」とそのインストバージョン「Soulful Strut」は切っても切れない魂の絆でありましょう。

ちなみにユージン・レコードはシャイ・ライツのリードヴォーカリストとしても活躍した、まさにシカゴソウル界の大立者ですから、リスナー十人十色の好みの問題は当然ありますが、それでも関わった作品にはハズレがほとんどありませんので、要注意ですよ。

ということで、春にはオシャレなソウルジャズのインストでも聴きながら、ウキウキするのも悪くありません。

実際、サイケおやじは、これまで集めたザ・ヤング・ホルト・アンリミテッドのレコードやCDからお好みのトラックを選び出して纏めたファイルを車の中で鳴らしては、イイ気分に浸っています。

あぁ、こうしていられる現在の幸せに感謝です。
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