OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

お百度の旅

2019-10-31 17:11:42 | Weblog

今日は、もう……、朝からあっちこっちと引っ張りまわされて、精神的にも疲弊しているのに、未だそれが継続中ですよ……。

本日の1枚は休載、ご理解下さい (__)

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八代観音、そして猫顔マニアの独白

2019-10-30 19:25:27 | 歌謡曲
恋歌 c/w 迷い / 八代亜紀 (テイチク)

演じている歌手本人は完全に特定出来ているのに、肝心の曲名が分からずにレコードを探せず、悶々とした経験は、きっと皆様にもご経験があろうかと思います。

もちろん現代の利器たる「ネット」が無かった昭和の時代のお話ではありますが、それゆえにお目当ての歌を探し当てた時の喜びは格別でしたねぇ~~♪

本日のご紹介は、サイケおやじにとってのそのひとつ、掲載盤B面収録の「迷い」という、これは八代亜紀の隠れ名曲じゃ~なかろうか!?

とまで思い込まされたのは、冒頭からのスキャットコーラスと八代亜紀ならではの深情けの節回しが絶妙の仕上がりになっているからで、当然ながら、件のスキャットコーラスは八代亜紀の声ではありません。

それを昭和52(1977)年の初秋、最初に居酒屋の有線で聞いたサイケおやじは、曲名は分からずとも、その声と節回しから、一発で八代亜紀と認識したのですが、件のスキャットコーラスとの共演(?)という新機軸が如何にも印象的でしたから、これはレコードが欲しいなぁ~~~!

と決め込んだまでは良かったのですが、その歌は、その時だけしか聞けず、時間だけが流れていくばかり……。

結論から申し上げれば、それは当時大ヒットしていた「恋歌」のシングル盤B面収録曲「迷い」だったんですねぇ~~~。

その真相に行着いたのは、「猫顔マニア」の習性に基づき、中古ながら八代亜紀のシングル盤を収集する過程においての僥倖でして、クレジットを確認してみると、その「迷い」は作詞:鳥居実&作曲:浜圭介、そして編曲:若草恵、さらに気になっていたスキャットコーラスは当時のスタジオセッションの世界では第一人者であったシンガーズ・スリーの伊集加代子の名前が、しっかりと載っていたんですねぇ~~♪

あぁ~、やっばりかぁ~~、と思わず納得する他はありませんでしたが、アレンジを担当した若草恵の懐の深い音楽性は全く流石と思うばかりで、楽曲そのものは典型的な「八代演歌」なだけに、B面収録なのが勿体無いような気がしましたですよ。

ちなみに言うまでもありませんが、当時の八代亜紀は上り調子の全盛期に入っており、次々にヒットを連発してはレコード各賞の常連、またテレビ出演は夥しく、さらには映画でも菅原文太主演の東映ヒットシリーズ「トラック野郎」の第5作「度胸一番星(鈴木則文監督)」にも女トラッカーの紅弁天役で出演し、劇中では当然ながら歌唱シーンも披露するという活躍は忘れられるものではありません。

それが掲載盤A面収録の「恋歌」で、いゃ~~、やっぱり八代亜紀の情念の節回しは熱くて、せつないですねぇ~~~♪

ということで、以前にも書きましたが、八代亜紀は長距離トラック運転手からも絶大な人気があり、「八代観音」と崇め奉られている事の相関として、前述の映画「トラック野郎・度胸一番星」は殊更にヒットしたんですが、やはり日本人は、そんなこんなの人情と根性が入った泣き節物語が好きな事を再認識させられるわけで、気になる皆様には鑑賞をオススメ致します。

最後になりましたが、「猫顔マニア」とは、あくまでもサイケおやじの趣味趣向から捻り出した独自の造語ではありますが、同好の士は必ずやいらっしゃると信じておりますし、また、そ~した拘りでジャケ買いしたレコードを眺めつつ、癒されるのは、猫カフェの疑似体験かもしれません。

そして追々、「猫顔ジャケ」レコードのご紹介も目論んでいるのでした。
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清水由貴子のせつなさも明るさも

2019-10-29 19:18:59 | 歌謡曲
お元気ですか / 清水由貴子 (CBSソニー)

昭和の歌謡界では毎日の‎様に新人がデビューしていた事は今や歴史と思いますが、それにしても最初から強いインパクトを与えられる歌手は少なく、その中にはキワモノと断ぜられる存在もあれば、正統派とか実力派とか、いきなり評価と人気が上昇したスタア候補生も登場した中にあって、本日掲載のシングル盤で昭和52(1977)年春にデビューした清水由貴子には、なかなか強い印象を与えられました。

というのも、最初にテレビで接した彼女はアコースティックギターを抱えた弾き語りスタイルで、デビュー曲「お元気ですか」を歌っていたのですが、愛くるしい中にも不思議な哀愁が滲む佇まいに加え、楽曲そのものが本人のイメージにきっちりとジャストミートしていたので、もしかしたら彼女はシンガーソングライター?
 
だとしたら、天才じゃ~なかろうか!?

サイケおやじは当時、そこまで思い込んだほどだったんですよ。

しかし、もちろん真相は全く違っていて、件のデビュー曲「お元気ですか」は作詞:阿久悠&作編曲:三木たかしが提供したプロフェッショナルな仕事でありましたし、彼女本人は当時の芸能界では絶対的な影響力を持っていたテレビスカウト番組「スター誕生」のグランドチャンピオンだったというキャリアがあったのですから、輝きと印象が強いのは当然だったというわけです

以下は後に芸能関係の知り合いから聞いた話ではありますが、清水由貴子は既に「スター誕生」の予選段階から意気込みが違っていた事あり、オーディションの結果がど~なろうとも、各レコード会社は獲得を狙っていたそうですし、芸能関係者のプッシュも相当に受けていたという事実は、それを裏付けるものかもしれません。

ですから、活動の場を歌手からバラエティタレントに移した後も、芯が強くて明るく、そして庶民的な親しみ易さこそが彼女の大きな持ち味として人気者になっていった事は皆様ご存知のとおりですから、10年前の……、まさかの最期、あの訃報の経緯や顛末が信じられないという気持ちは今も変わりません。

その真相については、当時から今日まで、様々な憶測や推測が夥しく、中には名誉棄損になりかねない話も堂々と罷り通っているのですから、なんともやりきれないのは、生前の彼女の笑顔が思い出のファイルに焼き付けられているからでしょうか……。

最後になりましたが、肝心の楽曲「お元気ですか」はタイトルどおり、手紙形式で恋しい人に語りかける歌詞に優しい歌謡フォーク調のメロディが附された傑作で、特にサビでマイナーに転じるところは秀逸の極みと思いますし、カントリーロックとソフトロックが絶妙にミックスされたアレンジには豪勢なストリングスが嫌味無く使われ、胸キュンの曲展開のコード進行そのものが黄金律なんですねぇ~~♪

そして彼女の節回しの上手さ、その声質の伸びのナチュラルなせつなさは、全く間然するところがありません。

う~ん、今となっては、その時の彼女の内面が重なっているような歌詞の内容が……、あぁ……、聴く度に本当に……、せつなくなるばかり……。

我知らず掌を合わせつつ、これもまた……、サイケおやじの好きな秋の歌のひとつというわけです。
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美人歌手には秋の歌

2019-10-28 19:55:53 | 歌謡曲
想い出のセレナーデ / 浜田朱里 (CBSソニー)

サイケおやじにとっての「秋の歌」と言えば、作詞:山上路夫&作曲:森田公一の「想い出のセレナーデ」が外せません。

ご存知のとおり、この楽曲は昭和49(1974)年に天地真理が歌ったシングルバージョンがオリジナルで、もちろん当時は大ヒットしたんですが、その悲しい曲調は、それまでの真理ちゃんのイメージと異なっていたわけで、つまりは明るく微笑んでいるのが一番のアイドルから大人の女性としての転換期を狙った企画だったという説も有力ながら、個人的にはそんな理屈なんかよりも、真理ちゃんのハートウォームな声質と節回しがあればこその名曲名唱として感じ入るところが大きかったような……。

今となっては真理ちゃんの最後の大ヒットという評価も確かにあるようですが、それはそれとして、素敵な歌は何時までも忘れられる事はなく、そこで本日ご紹介するのは昭和57(1982)年2月に発売された浜田朱里によるカバーバージョンで、当時は所謂「1980年代アイドル」の全盛期でしたから、生半可な存在はブレイクする事が非常に困難な中にあって、あえて暗いイメージの「思い出のセレナーデ」をシングル盤A面曲にしてしまう彼女の印象の強さは、なかなか侮れないと思いましたですねぇ~~。

実際、サイケおやじにとっての浜田朱里は、このジャケ写ポートレートにもある様に、何時も首を傾げている、ちょっと内省的な印象でして、明るさとか溌剌さとかの一般的なアイドルよりは、なんとなく山口百恵に一脈通じるみたいなイメージは、もしかしたら「ポスト百恵」を狙った戦略だったのでしょうか?

だとすれば、哀しみの名曲「想い出のセレナーデ」をチョイスしたのは大正解で、確かテレビでも歌っている場面が多かったと記憶しています。

ただし、当然ながら、サイケおやじは彼女の熱烈なファンではありませんし、歌手活動の他にグラビアアイドルとしての露出も多かったリアルタイムの芸能界での人気にしても、それほど思い入れは無く、しかしそれでも、このシングル盤だけは持っていたい気持ちにさせられたのは、ジャケ写と歌の雰囲気が見事に一致していたからというわけです。

ちなみに真理ちゃんのオリジナルバージョンのアレンジは竜崎孝路で、クラシック調の色合いがあったのですが、浜田朱里バージョンは若草恵のアレンジによって幾分ドライでリズムも強いところは、所謂時代性ってやつかもしれません。

ということで、「美人歌手の秋の歌」というジャンルがあるとすれば、サイケおやじは迷わず、浜田朱里の「思い出のセレナーデ」を選んでしまいそうですが、ひとつだけ、彼女は失礼ながら決して歌が上手いというほけではありませんので、仕上がりとしては真理ちゃんバージョンには及ぶべくもありません。

それでも愛おしいのは、結局これもジャケ買い趣味という事なのかもしれないと、自問自答しているのでした。
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憂いが滲む素敵なリンダ

2019-10-27 19:55:29 | 歌謡曲
白い街に花が / 山本リンダ (キャニオン)

この時期に聴きたくなる歌のひとつが、山本リンダが昭和46(1971)年10月に出した本日ご紹介のシングル盤A面曲「白い街に花が」です。

皆様ご存知のとおり、当時の彼女は昭和41(1966)年のデビュー曲「こまっちゃうナ」の大ヒット以降、人気が長期低落傾向にあり、心機一転、レコード会社を移籍しての第一弾が掲載盤というわけですが、その直前まではテレビ特撮ドラマ「仮面ライダー」にレギュラー出演していた事もあり、久々の新曲という話題もあったんですが、結果としては空振りだった事は否めません。

しかし作詞:山上路夫&作編曲:三木たかしが企図提供したのは歌謡フォークがド真ん中!?

ミディアムテンポでイントロからマンドリンが印象的なマイナーメロディを山本リンダがデビュー以来の個性であった甘え口調で歌うんですから、哀しい歌詞が尚更にせつないという狙いは、今となってはセクシーアクションがメインイメージの彼女とはギャップが有り過ぎるんですが……。

同時に、こうした楽曲が彼女に与えられているのは、如何に当時の我が国芸能界の歌謡フォークの波が大きかったという、そんな証拠物件のひとつかもしれません。

告白すればサイケおやじは、リアルタイムでは、この山本リンダの新曲は全く印象にも記憶にも残っておらず、後に中古屋で掲載盤に邂逅した時にしても、中身よりは憂いが滲む面立ちの素敵なジャケ写に魅せられての入手であって、レコード盤そのものに針を落とすというリアルな行動は、相当に後の話という情けなさ……。

ですから、その時に初めて聴いた山本リンダの新機軸(?)には、ある意味のショックを受けてしまい。絶好調だったセクシーアクション路線が空しく思えたほどです。

あぁ、この儚さは、ジャケ写ポートレートとジャストミートの素晴らしさですよ♪♪~♪

ということで、ジャケ買い趣味が大きな楽しみなのは、レコード本体の意外性(?)というか、本来は収録された楽曲を楽しむのが第一義とは分かっていながら、それが止められないのは皆様にもご理解願いたいところです。

山本リンダは間違いなく、素敵なジャケ写だけでも楽しめる大スタアと思うばかりです。
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ニール・ヤングは、やっぱりイイですねぇ~♪

2019-10-26 18:26:46 | Singer Song Writer
オンリー・ラブ c/w ローナー / Neil Young (Reprise / ワーナーパイオニア)

ニール・ヤングが、これまで発表してきた夥しい歌の中で、サイケおやじが特に好きなのが本日掲載のシングル盤A面曲「オンリー・ラブ / Only Love Break Your Heart」です。

皆様ご存知のとおり、ニール・ヤングはバッファロー・スプリングフィールド解散後のソロ活動を経て、クロスビー・スティルス&ナッシュ=CS&Nと合流し、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング=CSN&Yとして大ブレイクしたのが1970年代初期のロックの歴史なんですが、それと同時に前述のソロ活動時に出していた諸作も再注目され、我が国でも一躍人気者になった事は所謂シンガーソングライターのブーム、そして歌謡フォークの大流行に一役買っていた様に思います。

その魅力は何と言っても、あの女々しさがいっぱいの曲メロと自虐的とも思える歌詞、まあ、これはあくまでもサイケおやじの拙い英語力による誤解かもしれませんが、それを独特の甲高い声質で節回すという、一種の「泣き節」が染み入ったんですねぇ~~♪

この「オンリー・ラブ / Only Love Break Your Heart」は全くその典型と申しましょうか、悲しい色合いのメロディと強いビートを感じる演奏が交じり合い、ちょいと説教っぽい歌詞を切々と歌ってしまうニール・ヤングの個性が全開していますから、1970年に出された自身のLP「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」からシングルカットされたのも必然と思うばかりです。

もちろん、ライブギグでも必須の演目であり、CSN&Yではクロスビー&ナッシュのコーラスを従えてアコースティックギターによる弾き語りがひとつのハイライトで、これはニール・ヤングやCSN&Yのアーカイヴ集やブート等々でも楽しめますが、実は初出のオリジナルスタジオバージョンはピアノに蠢くベース、そして力強いドラムスがバックを固めた所謂バンドスタイルになっているので、どちらとも十人十色の好き嫌いがあるやもしれません。

サイケおやじとしては、シンプルな弾き語りバージョンを好みますが、最初に聴いて好きになったという印象では、オリジナルのバンドバージョンにも愛着があります。

さて、ニール・ヤングの魅力としては、もうひとつ、ロック丸出しの曲における無頓着(?)なエレクトリックギターが欠かせません。

はっきり言わせていただければ、決して上手いとは申せませんが、自分の好きなように、感じるがままに弾いてしまう、ある意味では唯我独尊の姿勢が、あの迫力と説得力の源なんでしょうか。

掲載のシングル盤B面に収録の「ロナー / The Loner」は前述したバッファロー・スプリングフィールド解散後の1968年末に出した自己名義最初のアルバム「ニール・ヤング」に入れられていたんですが、これまた紆余曲折があったようで、翌年にはアメリカでシングルカットされながら、これが本人の希望で後のアルバム再発時にリミックスされたらしく、実はサイケおやじは、それを人伝に聞いただけなので、このシングル盤のバージョンの真相については、そこまで知る由もなく、また拘る事も出来ません。

しかし、そんなこんなよりも、ほとんどバッファロー・スプリングフィールドがそのまんまの歌と演奏が最高なんですよっ!

なにしろ幾分バタバタしたドラムスに味のあるオルガン、賛否両論のストリング、そして個性たっぷりのギターが鳴り響けば、ニール・ヤングの泣き節歌唱も説得力が満点なんでねぇ~~♪

いゃ~~、本当に久々に聴いたニール・ヤングは、やっぱり好きですよぉ~~~♪

そして、またまた中毒症状が、ぶり返しそうです。

ということで、ニール・ヤングの歌全般は、ほとんど自己否定みたいな世界があるのかもしれませんが、しかし同時に前向きなエネルギーも確かに感じてしまうところがサイケおやじを魅了してしまいます。

遥か昔の高校生の頃、ニール・ヤングを聴き狂った自分の気持ちは今も変わらず、それを自分の成長の無さ、あるいは停滞とは思いたくないのですが、それが自分に言い聞かせる言い訳だとしたら、こりゃ~本当に……。

失礼致しました。
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このままじゃ~、終われない

2019-10-25 19:23:23 | Weblog

いゃ~~、やっぱり今日は嫌な予感が的中……。

願っても叶わない遠い人にやっと会える段取りが出来たと思ったら、とんだヨコヤリがっ!?

そんなこんなの対抗策と悪企みの真っ最中であります。

本日の1枚は休載、ご理解下さい (__)

 

それとまたまたの大雨で被害が拡大しているのは悔しくも、無念……。

自然の仕打ちの厳しさには、心も凍らされますねぇ……。

明日は、明日として、前を向いていきますので、よろしくです (__)

 

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マーク・ボランでハロウィンを

2019-10-24 17:53:07 | Rock
Metal Guru / T.Rex (EMI / 東芝)

勢いがあるから全盛期なのか?

それとも全盛期だから、勢いがあるのか?

サイケおやじにそんな「鶏と卵」を考えさせてしまうのが、1970年代前半のT.レックスであります。

もちろん本国イギリスにおける急速な人気上昇が我が国へ伝染(?)したのは、所謂「ポスト・ビートルズ」を求めていた洋楽ファンの心理にジャストミートした、殊更中心人物のマーク・ボランのカリスマ性が大きかったと思われますが、確かにミステリアスで如何にもロックな破滅的存在感は、作り出す楽曲や節回しのシンプルでキャッチーな魅力と裏表一体の印象がありましたですねぇ~~。

本日掲載のシングル盤A面曲「Metal Guru」は、それが思いっきり発揮された1972年の大ヒットで、単純なメロディの繰り返しに意味不明ながら耳に残る英語の歌詞という、これなら英語圏じゃ~ない我が国でも、その世界にすっかり取り込まれる要素に溢れた確信犯!?

というか、実際はプロデュースを担当したトニー・ヴィスコンティが編曲したストリングスやリズムトラックの重層的な構成により、マーク・ボランが十八番のギンギラブギが中毒性の強いサウンドに変換されているわけで、その味わいがジョン・レノンっぽいところは当時、サイケおやじの琴線に触れまくりでしたねぇ~~♪

いゃ~~、曲が始まった瞬間から魂が高揚させられるんですよ、本当にっ!

そんなこんなの快楽や恍惚(?)が「Tレクスタシー」と喧伝されていたのも、全盛期の勢いなればこそっ!

う~ん、ますます冒頭に述べた「鶏と卵」の答えが見つからなくなってしまいますが、それはそれとして、この「Metal Guru」を収録したLP「スライダー」もシングル盤同様に我が国でも売れまくり、年末の来日公演も大盛況だった頃が、やはりT.レックス人気の頂点だったように思います。

ただし、それはあくまでも普通の洋楽ファンの状況であり、確かに翌年からはセールス的にも下降線だった事は歴史的な事実ではありますが、反面マーク・ボランのカリスマ性は深みを増し、不慮の事故で他界した後も続々と発売される未発表の音源集や映像の数々は、T.レックスに対する強い思い入れがある業界人やロック系ミュージシャンが大勢存在しているからに違いありません。

そしてT.レックス信者も決して隠れてしまう事は無いと確信する次第です。

最後になりましたが、本日何故にT.レックスなのか?

というのは、いよいよ迫ってきたハロウィンの仮装にマーク・ボランをやらかそうと企んでいる若い者がサイケおやじの職場にっ!?

そんな噂(?)を耳にしたからでして、ど~せやるなら徹底してやれっ!

そんな言葉を押し殺しているのでした。
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本田竹曠との出会い

2019-10-23 19:36:51 | Jazz
This Is Honda / 本田竹曠 (Trio)

サイケおやじがジャズ喫茶に出入りし始めた昭和40年代末頃は欧米に比べ、日本人のジャズミュージシャンは一段低く扱われていた現実が確かにあり、所謂和物ジャズなんて決して鳴らさない店さえありましたし、そ~ゆ~のを好きだと言える雰囲気も無かったような……。

ですから、例えばスイングジャーナル誌とかのジャズマスコミで煽りがあったとしても、積極的に日本人がやっているレコードを買うのは、金銭的な制約も厳しかった事もあり、なかなか手を出せるものではありませんでした。

ところが、そんなサイケおやじの認識を一変させてくれたのが昭和47(1972)年に録音・発売された本日ご紹介のLPで、リーダーの本田竹曠(p) 以下、鈴木良雄(b)、そして渡辺文男(ds) というピアノトリオの演奏は、その録音状態の良さもあり、強烈な迫力のモダンジャズでありました。

A-1 You Don't Know What Love Is
 通常はというか、多くのジャズミュージシャンによって夥しい録音が残されている有名スタンダード曲ですから、それがスローな展開で演奏される魅惑のメロディという安心感がある反面、サイケおやじにとっては、なんか怠いんじゃ~なかろうか……?
 なぁ~んていう生意気な先入観があったんですが、実際には力強いピアノタッチとずっしり重いビート感に満ち溢れた演奏で、じわ~っと始まるテーマメロディが次第に変奏されながらアドリブパートに入っていけば、テンポは変わらずともグイノリってやつで、つまりはグルーヴィな展開になっていくんですから、何時しかグッと惹きつけられている自分に気づいて、ハッとするほどですよ。
 寄り添いながらも自由度の高いベースやビートの芯を作り出すドラムスもイイ感じ♪♪~♪
 そして本田竹曠のピアノスタイルは歯切れが良く、音数も多い事は多いんですが、矢鱈なモード奏法は用いず、あくまでも歌心優先主義なんでしょう、ブルースフィーリングやソウルジャズの風味も滲ませるあたりは、サイケおやじが最も好むところです。

A-2 Bye Bye Blackbird
 これまた良く知られたスタンダード曲で、ピアノトリオの演奏としてもレッド・ガーランドとか、耳に馴染んだメロディですから、ミディアムテンポでスイングさせていく本田竹曠も油断は禁物と申しましょうか、時折唸り声も交じっていくグルーヴィなノリの楽しさは、ジャズを聴く喜びに直結するものと思います。
 
A-3 Round About Midnight
 おぉ~っ、これは本田竹曠のソロで演じられるモダンジャズの名曲!
 実は告白すると、サイケおやじは決して好きなメロディではなく、マイルス・デイビス(tp) とかチャーリー・パーカー(as) が残した名演ぐらいしか馴染めないんですが、ここでは録音の良さからピアノの鳴りに魅了されつつ、繊細と大胆さを両立させた本田竹曠のジャズ魂に拍手喝采! 

B-1 Softly As In A Morning Sunrise
 う~ん、これもモダンジャズでは定番演目として、ピアノトリオだけでも夥しいレコーディングが残されている事は言わずもがな、だからこそユルフンな姿勢は許されるはずもなく、本田竹曠トリオの演奏はアップテンポでガンガンにスイングしまくっているんですから、たまりません♪♪~♪
 その音数の多さから、ちょい聴きにはマッコイ・タイナーっぽいかと思いきや、ウイントン・ケリーやジュニア・マンスボビー・ティモンズ等々のハードバップ&ファンキー派のノリやフレーズを巧みに自らの個性の下地にしているとしか思えないドライヴ感は素晴らしいです ♪♪~♪

B-2 When Sunny Gets Blue
 ソウルっぽい泣きを含んだテーマメロディは何時だってジャズ者の好むところだとすれば、この曲などは最右翼のメロディーかもしれません。
 ですから、じっくりと構えた本田竹曠のピアノは言わずもがな、相当に入れ込んだ鈴木良雄のベースソロに刺激されたかのような後半の展開のおけるリーダーのアドリブは確信犯?
 そんな不遜な事まで心に浮かんでしまう名演と思うばかりです。

B-3 Secret Love
 そしてオーラスは、このアルバムの中では一番に激しい演奏で、ドラムスのイントロからフルスピードで突っ込んでいくピアノトリオの醍醐味が堪能出来ますよ。
 演目そのものも楽しいスタンダード曲ですし、スカッと痛快なハードバップが見事な大団円 ♪♪~♪

ということで、今となっては分かりが良過ぎる感も確かにあろうかとは思いますが、1972年の日本にだって、ここまで熱いピアノトリオのレコードが製作されていたという真実はひとつ!

録音状態は左右にドラムスとベース、真ん中にピアノという典型的な当時のステレオミックスで、発売同年には録音賞も獲得した事は、決して無視出来ません。

しかし同時に、サイケおやじの現在の耳と感性では、ここまで凄い演奏であればこそ、ベースとドラムスのミックスがもう少しばかり大きく、厚くなっていたらなぁ~~。

そんな贅沢な欲求も確かにあります。

もちろんCDとして数次再発されているはずですから、おそらくはリミックス&リマスターは成されているとは思いますが、サイケおやじは全く聴いた事がありませんので、今回はアナログ盤LPだけの話です。

そして当然ながら、我儘な欲求はオーディオ装置を改善すれば解消するのでしょう。

うむ、ジャズを聴くのは昔も今も……。

最後になりましたが、本田竹曠は当然芸名であり、本田竹彦とか本田竹広と名乗っていた時期もありますので、それだけにリーダー盤も多く、セッション参加しているレコーディングも相当数残されていますし、演奏スタイルもハードパップからフリーに近いところもあれば、フュージョンやソウルジャズまでもやっていながら、やっぱりサイケおやじにとっては何時も気になるピアニストです。

そして、そのあたりのレコードを追々ご紹介する所存です。
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未来へのノスタルジア

2019-10-22 20:49:13 | Steely Dan
アイ・ジー・ワイ(素敵な世界) c/w 雨に歩けば / Donald Fagen
                          (Warnar Bros. / ワーナーパイオニア)

本日は「即位礼正殿の儀」が厳かに執り行われ、いよいよ我が国は新しい時代へと進み始めました。

しかし、もちろん現在、国内は大きな災害に襲われ、未だ復旧も儘ならない実情を鑑みれば、前途には国民が一致協力する覚悟が求められるでしょうし、その時こそ日本人が日本人である事を自覚する意味において、本日の儀式は絶対的な心の拠り所と思うばかりです。

うむ、未来が明るいとばかりは決して言えないはずながら、それでも明るい未来を信じる事こそが、生かされている我々の使命かもしれません。

そこで本日掲載したのは、そんなこんなを面映ゆい気持ちでドナルド・フェイゲンが歌い込んだ1982年の洋楽ヒット「アイ・ジー・ワイ(素敵な世界) / I.G.Y. (International Geophysical Year)」を収録したシングル盤です。

とにかくシンセサイザーを巧みにつかったレゲエのビートが心地好く、それでいて独特のグルーヴに満ち溢れているあたりは、当時活動を休止していたスティーリー・ダンからダイレクトに持ち込まれた魅力でありましょう。

それは皆様ご存知のとおり、スティーリー・ダンというグループこそがウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンの盟友コンビで成り立っていた所謂「実態の無いバンド」であり、過言ではなく、完成度が高すぎるアルバムを出し続けていながら活動を休止してしまったのは、相方のウォルター・ベッカーが悪いクスリに溺れていた事も一因され、またドナルド・フェイゲンの少年時代からのオタク感性が深まった所為とも云われていますが、それはそれとして、とにかくドナルド・フェイゲンがスティーリー・ダンの「らしさ」を継承しつつ世に出してくれたレコードは、これまでのファンのみならず、新しいリスナーにも受け入れられたオシャレでちょっぴり難解な味わいは、高尚な優越感に浸る幸せを導いてくれるものだったような気がします。

で、肝心の曲タイトル「 I.G.Y.」とは、1957年からの2年間ほど実在したプロジェクト「International Geophysical Year」の略称で、これは「国際地球観測年」という科学的観測に基づきながら、明るい未来を予測しようじゃ~ないか!

なあ~んていう、今となっては至極お気楽な提唱事業だったようですが、歌詞の中には「海底鉄道」とか「合理化された天候制御」みたいな夢物語が綴られ、それを様々な問題が増大していた1980年代に歌ってしまう天邪鬼が、如何にもスティーリー・ダン ~ ドナルド・フェイゲンの真骨頂と思います。

当然ながら、ノスタルジックを皮肉に思わせる無機質でグルーヴィな二律背反の節回しは、ドナルド・フェイゲンの得意技ですからねぇ~~。

う~ん、だとすれば今、こ~やっていられる、現在の幸せを大切にしなければなりませんねぇ~~。

実はサイケおやじは本日の雨の中、所用で赤坂付近へ出かけたのですが、当然ながら周辺は厳戒態勢でしたし、緊張感と厳かな雰囲気に包まれていた中を歩いていたら、思わずこのシングル盤B面収録の「雨に歩けば / Walk Between Raindrops」が心の中に浮かんでまいりました。

もちろん皆様ご推察のとおり、本日の拙文は、それゆえに帰宅後、掲載盤を聴きながらの戯言です。

しかし幾分調子の良いオルガンのイントロから始まるジャズグルーヴに満ちた歌と演奏は、最高に心地好いんですよねぇ~~♪

よしっ、明日からも、やっていけそうだっ!
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