OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

暗い歌祭 part-2:本家あめりか橋

2017-08-31 18:18:35 | 歌謡曲
あめりか橋 / 奥山侊伸 (CBSソニー)

さて、昨日書いた勤務先での音楽サークルでやらされた歌の中のひとつが、本日掲載のシングル盤A面曲「あめりか橋」で、これはもちろん、兄弟歌謡デュオの狩人が昭和54(1979)年に大ヒットさせた、今やカラオケでも人気の定番曲なんですが、その作者バージョンが既に昭和52(1977)年に出ていたとは知る由もなかったのが、その時のサイケおやじです。

もちろん、ここで歌詞を綴り、歌っている奥山侊伸は、放送作家やラジオDJとして誰もが知っている奥山コーシンですから、ツボの押さえ方というか、如何にも悲しい刹那の女心を上手く表現していて、それは信楽順三が附した湿っぽいメロディと青木望の歌謡フォークがど真ん中のアレンジとの見事な共謀関係(?)があればこそっ!?!

もう……、罪作りなほど完全に狙っていたとしか思えないんですが、実はかなり後になって知ったところでは、この前年に湖東美歌と名乗る女性歌手のバージョンがシングル盤で世に出ておりまして、当然ながらそれも典型的な歌謡フォークであり、しかもバロック調のアレンジも入っているという、なかなか疑似チェリッシュみたいな仕上がりだったんですが、全くヒットしていた記憶がありません。

ですから、サイケおやじとしては、前述の狩人のヒットバージョンしか知らなかったところへ、この作者自演のバージョンを持ち出され、額に汗が滲むばかり……。

しかし、流石は作者の強みというか、奥山侊伸のシンプルにして素直な節回しや歌い方そのものは、なかなか曲調を外していないわけで、好き嫌いは別にして、好感が持てましたですねぇ~~、悔しいんですけど。

じゃ~なきゃ~、中古ながら、わざわざ掲載盤を探索取得する作業はやっていませんからっ!?

でも、実際にサークルでやる時には、このアコギのアルペジオによる伴奏を自分なりに端折って演じる苦労に落ち込んだのも事実……。

だって、仕事の片手間というか、サークルのメンバーが本業の合間に上司の不可解な命令によって集められていたんですからねぇ、「合わせる」なんていう事よりも、まずは自分のパートさえ練習する時間なんて、ありゃ~しませんよっ!

閑話休題。

ということで、暗い歌というか、殊更内省的な歌謡フォークは根強い愛好者が多いという現実に鑑み、それがヒットする確率も相当に高かった昭和50年代の我が国音楽界において、この雰囲気のレコードが量産されていた事は、往年のエレキ~GSブームには及ばないとは思いますが、ひとつの流行として否定出来るものではありません。

偶然とはいえ、サイケおやじは件の社内サークルに関わった事から、そんなこんなの暗くて軟弱な歌謡フォークのレコードが、それなりに手元に残っておりますので、追々ご紹介させていただく所存です。
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暗い歌祭 part-1:初秋の水中花

2017-08-30 16:38:50 | 歌謡曲
水中花 / 井上忠夫 (キングレコード)

流行歌というジャンルがすっかり曖昧になってしまった現在だからでしょうか、最近は所謂「暗い歌」ってのが流行らなくなった気がしています。
 
それは例えば飲み屋の有線で流れてくれば、ジャストミートの感傷増幅剤となり、思わず盃を重ねるという行動に結びつく、所謂「パブロフの犬」みたいなものかもしれませんが、暗い世相には暗い歌があり、また景気の良い時期だって、その根底にある諸々の歪みは拭い去れるものではありませんでしたから、必然的に暗い歌を求めてしまうのが人間という生き物の特性なのでしょう……。

本日掲載のシングル盤A面曲「水中花」は、元ブルー・コメッツの井上忠夫が昭和51(1976)年に阿久悠の作詞を得て自作自演した、これが実に物悲しい名曲名唱で、本来はネクラな歌に対し、幾何かの拒絶反応を感じるサイケおやじにしても、某居酒屋の有線で聴いた瞬間、ギュ~~っと心を鷲掴みにされたほどですから、今日までにカバーバージョンが数種類作られ、様々な歌手の持ちネタになっているのも当然が必然かと思うばかりです。

なにしろ、これまで度々書いてきたとおり、サイケおやじは体質的に酒に酔わないもんですから、酒を飲むという行為そのものには積極的になれないんですが、この歌を聴いていると、思わず酒に溺れてみたい心境にさせられるんですねぇ……。

これは皆様にも実際に聴いていただきたいところですが、暗~い歌詞に刹那のメロディもさることながら、井上忠夫の悲痛な絶望を滲ませる節回しの上手さは、まさに作者としての強みを存分に活かしたものでしょう。

前述したカバーバージョンの中では、個人的に木の実ナナのシングルバージョンも好きなんですが、やっぱり井上忠夫のこれを聴いてしまえば、言葉もなく、悄然と感傷に酔ってしまいます。

そうです、酒なんかに酔わなくったって、雰囲気に浸れるのが、歌や音楽を聴く大切な喜びなんでしょうねぇ~~♪

ということで、実は社会人になって5年目の初秋、上司からの特命(?)で別の部署の面々と音楽サークルをやる事になり、もちろん集められた者は歌が上手いとか、喋りが得意とか、サイケおやじのように学生時代にバンドをやっていたのがバレた奴とかだったんですが、そこに集められた我々に演じる事を要求されたのは、所謂軟弱な歌謡フォークばっかりで、サイケおやじは直ぐに嫌気がモロに表出していたと自覚しつつも、ターヘなアコギを弾いていたんですが、同期のリードボーカルが、この「水中花」を歌いたがっていたので、ちょっぴり救われた記憶があります。

うむ、良い歌って、自然に伝播していくんですよねぇ~~~。

そして、この音楽サークルのあれやこれやは、別の機会に書き残しておきたいと思います。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝っぱらから、あのヤロ~~~!

2017-08-29 19:35:22 | Weblog
仲間よ目をさませ! / War (United Artist / 東芝)

いゃ~~、流石に今朝はクリビツテンギョウォォォォ~~!?!

何時もの朝と同じく、5時24分からテレビのスイッチを入れ、TBSの「あさチャン!」で天気予報士の井田寛子に癒され、メシ喰って、お茶を飲んでいたら、突如!?

テレビ画面が真っ黒になって、北朝鮮からミサイルがっ!

という、実に恐ろしい告知が!?!

それでチャンネル替えてみたら、全ての局で同じ放送が流れているんですから、これは本物!

大変だぁ~~~、と肝が潰れそうになりましたですよ。

あのバカ大将は、どこまで狂っているのか?

近年、ここまで世界を呆れさせるクズ野郎もいないでしょう。

もちろん、我が国政府からのコメントは何時もどおり、打つ手無しのようですが、当然ながら、国民には秘密にしておきたい話をアメリカや韓国、中国やロシアあたりと交わしているのは必然ですし、マスコミの上っ面しか報道しない姿勢も、また然り!

マスコミが得意の「報道の自由」なんて戯言が、「する」よりも「しない」方向へと進んでいるのはミエミエですから、笑っちまいますよ。

現実的には日本国内に入っているユダヤ資本、華僑資本を考慮すれば、日本を道ずれにして自滅するが如き北朝鮮の攻撃なんて、アメリカと中国が絶対に許すはずもなく、また「在日同胞」の実情を思えば、既に祖国に見捨てられている彼等の胸中は如何ばかりか……。

サイケおやじとしては、そんなこんなの深層、あるいは真相に触れず、むしろ避けているマスコミの報道を真に受ける愚は、今こそ日本人としての自覚に目覚める絶好の機会と思うばかりです。

そして戦争という、この世で一番に最低な行為は、即刻忌避されるべきと、強く願っている次第です。

ということで、本日掲載したウォーのシングル盤のジャケ写とサイケおやじの独断と偏見による拙文は、全く関係がありません。

ただ……、邦題が今朝の出来事と合致していたという、それだけの選択理由によるものです。

世界の平和を希求する気持ちには、些かの変化もありませんっ!
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夕陽を向こうに電ノコで決着だぁ~~~!

2017-08-28 18:27:23 | Weblog

会議が紛糾して、今夜中に出すはずの結論が……???

結局……、誰も悪者にはなりたくないってのが原因なんですけどねぇ~~~。

よし、運良く帰宅出来たらなら、今夜は「悪魔のいけにえ」を鑑賞しようっ!

トビー・フーパー監督が逝ってしまいましたから……。

合掌。

 

コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あれから39年目、それでも熱くさせられるぜっ!

2017-08-27 20:38:34 | Fusion
Live Show / sadistics (Invitation / ビクター)

 A-1 Type 1
 A-2 We Are Just Taking Off
 A-3 Hard Score
 B-1 あこがれのセイシェル
 B-2 Blue Curacao
 B-3 Ready To Fly

掲載したのはサディスティックスの実質的解散コンサートとなった昭和53(1978)年8月29日の「サマーリサイタル」から作られたライブ盤で、発売されたのは翌年1月、通算3作目のLPです。

皆様ご存じのとおり、高中正義(g)、今井裕(key)、後藤次利(b)、高橋ユキヒロ(ds) という顔ぶれで活動していたサディスティックスは、加藤和彦とミカの夫婦が率いていたサディスティック・ミカ・バンドがリーダー夫妻の家庭の事情(?)で解散した後、同バンドから分離独立したグループで、一応の結成は昭和51(1976)年春というのが定説ではありますが、その卓越した演奏&アレンジ能力を各方面から評価されていたメンバー各々は主に歌謡曲やニューミュージック等々、我が国芸能界におけるレコード製作の現場や歌謡スタアのバックバンドとして、時にはユニット全体で起用される事も度々だった歴史は、今日までに様々なレコードやCDで確認されるところです。

また、あらためて言うまでもありませんが、メンバー各々が自らのリーダー盤を製作したり、歴史的な偉業を残したバンドに参加していたという実績は、今も畏敬されるべきものでしょう。

しかし、リアルタイムでのサディスティックスには、そ~した歴史的な考察等々はもちろん存在するはずもなく、殊更バンド活動をやっていたり、そ~でなくとも、ちょっとでも楽器をいじるような音楽好きにとっては、折しも盛り上がっていたクロスオーバー&フュージョンの大ブームの中での凄腕プレイヤー集団という印象が強く、サイケおやじの周辺でも傾倒している仲間が相当数!?

ただし、サイケおやじは例によって、とでも申しましょうか、件のミカ・バンドが必ずしも自分の感性に合っていたとは言い難く、またサディスティックス本隊が昭和52(1977)年に出したグループ名義としては最初のアルバム「sadistics」が、これまた同じく???ってな感じでしたからねぇ……。

むしろレコード化された演奏については、浅野ゆう子の「ムーライト・タクシー」、そして矢沢栄吉が昭和51(1976)年末に出した、日比谷の野音で録られたとされるライブ盤あたりが、彼等の本領発揮を堪能出来るものと思っていたほどでしたので、サディスティックスのライブは数次接しており、やっぱりスゲェ~~~!

そして案の定(?)、サディスティックス名義の2ndアルバム「We Are Just Taking Off」が世の出た昭和53(1978)年8月のライブが、どうやら解散の云々という噂が広まったのですから、サイケおやじは周辺の仲間共々、チケットを入手して参集したのが、掲載したライブ盤が録られたとされる九段会館でありました。

ところが、サイケおやじが期待し過ぎた所為でしょうか、まず件の会場における音が決して良いとは言えず、場合によっては誰が何の音を出しているのか判別し難いという状況も、実はその時のステージにはサディスティックスのメンバー4人に加え、斉藤ノブ(per)、ペッカー(per)、そして村上秀一(ds) がサポートに入っていたという、つまりはボーカリストやサックスプレイヤー等々のメロディ担当者を欠いていたガチガチのセメント!?

結果的に怒涛のリズム&ビートに圧倒された印象だけが残ったんですが、それが一挙に覆されたのが既に述べたとおり、翌年1月に発売された掲載のライブ盤「Live Show」でありました。

とにかく最初に聴かせてもらった瞬間、スッキリと整理されサウンド構成、それゆえに再確認出来る演奏の物凄さは圧巻の一言!

当然ながら収録された6曲は録音された中から選び抜いたベストな演奏という事でしょうし、おそらくは手直しのダビングも行われていたと推察する次第ですが、それにしても聴く度に震えが止まりませんでしたねぇ~~~♪

それはまずファンキー&ロッキンなギターのカッティングからスタートするA面ド頭「Type 1」から全開で、炸裂するエレキベースのチョッパー、ビシバシにキメまくりのドラムスとパーカッション、そして爽快にして和みが滲み出るキーボードの彩の間隙から飛び出す高中正義が十八番のフレーズ!

ジャジーなアドリブを展開する今井裕のエレピも流石だと思いますが、後藤次利の蠢いては弾けるエレキベースには急所をグッと握られた感じで、悶絶する他はありませんよっ!

また気になるツインドラムスの存在については、正確無比なビートを叩いているのが高橋幸宏、幾分低重心のリズムを出しているのが村上秀一と推察する次第なんですが、実はこのアルバムのクレジットには村上秀一の名前が割愛され、それは例の事件の影響でありましたが、それはそれとして凄いのは間違いの無い事実!

そして続く「We Are Just Taking Off」はサディスティックスのイメージを決定的にするトロピカルなフュージョン曲ですから、グループの纏まりと余裕は言わずもがな、メンバー各々の腕の冴えも堪能出来る秀逸な演奏だと思います。

あぁ~~、この和みこそは昭和53(1978)年のトウキョーシティポップスだったんですよねぇ~~♪

しかし、その意味で逆の発想というか、続く「Hard Score」は曲タイトルどおり、妥協を許さぬストロングスタイルのフュージョンインストで、初っ端から重層的に連なっていくメンバーの個人技は世界でもトップクラスの領域でしょう。

なによりもサディスティックスがロック畑の出身という強みを活かしたタテノリのビート感でこれを、しかもアップテンポでやっている事が素晴らしいですよ。

もちろん当時はジャズプレイヤーも進んでフュージョンをやっていたんですが、ここまでのタテノリは体質的(?)に難しかったのでしょうか、そこにナチュラルなオフビート感が滲んでいる演奏が多かったとサイケおやじは感じていたので、後藤次利のチョッパー&スラッピーなベースプレイや激しく突っ込む高中正義のギターソロ、集団ポリリズム状態でもロックのグルーヴを失っていないドラムスとパーカッションの饗宴、さらにはファンキー&スマートな今井裕のピアノ&シンセ!!

もう、このトラックで熱くならなかったら、フュージョンやロックジャズを感じる感性が疑われるんじゃ~なかろうか!?

と、思わず不遜な事を思ってしまうサイケおやじですが、いかがなものでしょうかっ!?

こうしてレコードをひっくり返し、B面に針を落とせば、そこはハナからケツまで高中ワールドが満喫出来る桃源郷♪♪~♪

お馴染みの「あこがれのセイシェル」は昭和51(1976)年夏に発売された本人の初リーダーアルバムからの代表曲であり、その気持ち良いほどの音作りとソフト&メローなトロピカルフュージョンの妙は、忽ち多くのファンを掴んだわけですが、実際に高中正義が大ブレイクしたのはサディスティックス解散後の事ですから、このライブバージョンは様々に味わい深い仕上がりかと思います。

う~ん、この歌心溢れるギター、同じくセンス満点のエレピ、シブくてタイトなリズム隊のノリは、一朝一夕で出来るものじゃ~ありませんよねぇ~~~♪

また、今や高中正義の十八番の中の人気曲「Blue Curacao」は当時のサディスティックスの新曲で、前述した2ndアルバムに収録されていたんですが、そのスタジオバージョンよりも自由奔放に展開されるここでのライブバージョンには血沸き肉躍るって言葉がジャストミート!

そしていよいよの大団円が、これまた高中正義の代名詞として説明不要の「Ready To Fly」なんですが、今日ではこのライブバージョンが極みつきの大名演とされる定説には反対は致しませんが、サイケおやじとしては、もっともっと凄い生ライブに接した記憶があるもんですから、ここは虚心坦懐に楽しむべきと自戒しつつ、やっぱり熱くさせられてしまいます。

ということで、書き遅れましたが、このアルバムはアナログ盤の特質を活かした構成という事なんでしょうか、A面が「今井裕サイド」、B面が「高中正義サイド」という感じで色分けされているのはニクイところでしょう。

それゆえに何度聴いても飽きないLPだと思うんですが、これが後年、CD化されてみると、ますます音作りがスッキリし過ぎて、個人的にはイマイチ違和感がありましたし、なんとなくオーバーダビングの手直し箇所が推察出来るようなリミックス&リマスターには???

ところが、ところがっ!

ちょい前に当時のバンド仲間から届いたメールによると、今年発売された最新リマスターによる復刻CDがまるっきり別物という、恐ろしいばかりの仕上がりになっているんで、絶対に聴いてみろっ!

こ~言われちゃ~~、サイケおやじとしても安穏とはしていられない気分ですよ。

そこで本日は、まず久々にオリジナルのLPを取り出して鑑賞し、これを書いているという次第です。

いゃ~~、やっぱり熱くさせられますねぇ~~~♪

よし、明日は最新リマスターのCDを買いに行こうっ!
コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お墓のクリーニングを実施

2017-08-26 19:33:05 | Weblog

お彼岸前にお墓のクリーニングということで計画していたんですが……。

業者からの連絡で急遽、本日に実施する事になり、状況確認をして、先ほど帰宅致しました。

白いシミみたいなものがビッシリと浮いていたんですが、ど~にか綺麗に取れましたですよ。

しかし……、原因はなんだろう……?

サイケおやじのところだけ、そ~なっているんですよ?

まあ、いいか。

明日は、音楽ネタを書きますね。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漢といえばトム・ジョーンズ

2017-08-25 17:57:54 | Pops
よくあることサ / Tome Jones (Decca / キングレコード)

最近……、公私ともにゴタゴタが重なって、ちょいと凹んでいたんですが、そんな時こそスカッとする歌でも聴きたいなぁ~~、という気分にジャストミートするのが、曲タイトルもそのものズバリっ!

イギリスの実力派シンガーとして今も人気が衰えないトム・ジョーンズが1965年に放った大ヒット「よくあることサ / It's Not Unusual」です。

もちろん、ここで「今も人気が云々」と書いたのは、トム・ジョーンズのソウルフルな声質と節回し、パワフルな声量を自在にコントロールする歌心、さらには如何にも「漢」というイメージゆえの評価が定まっているという意味でして、現実的には1970年代後半からは大きなヒットも放てず、些か逼塞していたのですが、この名曲名唱「よくあることサ / It's Not Unusual」だけはエバーグリーン!?

欧米のテレビやラジオでは様々な場面で頻繁にオンエアされていたようですし、我が国の歌謡曲には確信犯的パクリネタとして流用されてきた事は、トム・ジョーンズのオリジナルヒットバージョンの素晴らしさに所以するものと思います。

それはゴードン・ミルズとレス・リードという、英国では有名なソングライターコンビによって書かれ、サウンドの作りはモロにモータウン系の黒人ポップス路線というキャッチーさがニクイばかりなんですが、実はトム・ジョーンズがこれを吹き込んだのは、デモ音源であったとかっ!?

この経緯には些か伝説めいた逸話が重なっているようですが、サイケおやじが知り得たところでは、当時は無名だったトム・ジョーンズがゴードン・ミルズの下で作られていたデモテープで歌うのは、それこそ「よくあることサ」だったようでして、とにかくそれを某有名シンガーに持ち込んだところ、トム・ジョーンズのボーカルがあまりにもジャストミートしていた事に気後れし、結局はトム・ジョーンズが新規レコーディングしての発売になったと言われています。

また、これが突発的な大ヒットになってしまった所為で、レコーディングセッションのメンバーに関しては、これまた伝説が多く、中でも無名時代のエルトン・ジョン(p,vo)、セッションプレイヤー時代のジミー・ペイジ(g)、後にイエスに参加するアラン・ホワイト(ds) 等々の名前が取り沙汰れていたのは懐かしい与太話でしょう。

現在では、そのほとんどが否定されているそうですが、それはそれとして、やっぱりトム・ジョーンズの歌いっぷりの良さは最高ですよねぇ~~~!

当然ながら、世界中で幾多のカバーバージョンが吹き込まれており、サイケおやじもその一部だけは聴いたことがありますが、何人もトム・ジョーンズより素晴らしくは歌えていないと確信する次第です。

ちなみにサイケおやじがトム・ジョーンズの凄さを一番に感じるのは、独特の「前ノリ唱方」というか、既に述べたとおり、トム・ジョーンズは一時期、表舞台から遠ざかってからのカムバック以降、つまり相当にベテランの域に達していた1990年代においても、それが衰えていなかったという事実です。

つまりボーカリストは齢を重ねるにつれ、前ノリで歌うことが苦しくなるが常だと思うんですが、トム・ジョーンズには、そ~した衰え(?)が感じられなかったんですねぇ~~!?

流石に近年は……、という推察は易いわけですが、全盛期からの「ザーメン濃そう」な雰囲気なればこその「漢歌」には敬意を表するばかりです。

ということで、トム・ジョーンズというとロックやソウルのイノセントでディープなファンからは軽視される存在なんでしょうが、例えラスベガスのステージで歌っていたって、エグ味のあるソウルフルな歌唱には些かの変化もないはずで、それはエルビス・プレスリーだって同じ事でしょう。

もうちょっとは日本でも真っ当に評価していただきたいと願っております。
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっと…、たまげた出来事

2017-08-24 19:39:37 | Weblog

昼過ぎに家族から電話が入り、それが驚いた事にっ!?!

自宅の車庫に老人が入り込んでいて、それも認知症らしいとかっ!?

いゃ~、これにはド肝を抜かれたというか、現場の状況がイマイチ不明なもんですから、とりあえず町内会長や然るべきところへ連絡するようにとは言ったんですが……。

これから帰宅して、事後の話をあれやこれやと聞くのみという次第です。

世の中、何があるか……、本当に分からんもんです。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1970年の素敵なジュディ

2017-08-23 20:07:22 | 歌謡曲
盗まれた愛情 / ジュディ・オング (日本コロムビア)

ちょっと見、イメージは違いますが、掲載したのは昭和45(1970)年のファッションがど真ん中のジュディ・オング♪♪~♪

そもそも芸能人は最新流行のヘアメイクや衣装に身を包んでいるわけですが、それをきっちり着こなし、自分のものとするセンスが無ければ、リアルタイムの佇まいが時を経ても魅力的という事には、まあ……、なかなかならないと思うわけでして、その観点からすれば、このジャケ写に登場しているジュディ・オングは素晴らしく、カッコイイィィ~~~、ですよねぇ~♪

しかも、この思いつめた彼女の面立ちにジャストミートしているのが、作詞:なかにし礼&作曲:筒美京平が提供のA面曲「盗まれた愛情」で、それはスバリっ!

湿っぽい情感がたっぷりのヨーロピアンポップス調の歌謡曲で、演奏パートにおけるストリングスの存在感や軽快なドラムスのリムショット、さらにはオシャレなハーモニーの用い方等々、時代を考えれば、ちょっぴりスマート過ぎる感が強いところもあって、それほど大きなヒットにはなっていません。

でも……、サイケおやじにとっては、このジャケ写のジュディ・オングを眺めつつ、この「盗まれた愛情」を聴くという幸せは大切なのです。

ということで、今日は公私ともにゴタつきがあったんですが、後は成り行きに……。

明日はすっきり、いきたいもんです。
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これは奇跡の復刻盤ですよねぇ~♪

2017-08-22 18:17:57 | Soul
De-Liteful And Soulful:Mellow Mover (De-Lite / ウルトラ・ヴァイヴ=CD)

 01 So Long Sweet Little Girl / Reggie Saddler Revue
 02 I’m At The Breaking Point / The Trumains
 03 Girl (Love Everything About You) Pt.1 / Philadelphia Ambassadors
 04 It Really Hurts Me Girl / The Carstairs
 05 Maybe - If I Leave You / Richmond International
 06 I’ll Never Let You Get Away / Universal Mind
 07 Gotta Let Some Sunshine Into My Life / The Exceptionals
 08 I’ll Always Love You / The New Cymbals
 09 So Fine / The Fiestas
 10 Girl Don’t Let Me Down / The Trumains
 11 Just Wait And See / Reggie Saddler Revue
 12 I Can’t Account For My Actions / Reggie Saddler Revue
 13 Another Man’s Woman / The Electras
 14 The Story Of Our Love / The Carstairs
 15 If I Shoud Ever / Richmond International
 16 What Is Living / The Exceptionals
 17 Reach Out For Me / Univearsal Minds
 18 Back On The Road Again / Richmond International
 19 Love Foundation / Electrified Action
 20 Please Baby Please / The New Cymbals
 21 I’ve Been Trying / Reggie Saddler Revue
 22 Love,You Can’t Shake It / Reggie Saddler & The Jammers
 23 It’s Gotta Be Love / The Trumains
 24 Nothing In The World / The Electras
 25 Darling You’ve Changed / The Fiestas

世の中には時々、夢の様な現実がある事は、やはりこの世の道理!?!

なぁ~んて、思わず独り納得してしまったサイケおやじの目の前にあったのが本日ご紹介のCDで、それがなんとっ!

1960年代末頃から1980年代にかけて幾多のヒット盤を製作したニューヨークのレコード会社「デライト」から発売されていたソウル&スイートなシングル曲の復刻オムニバスCDで、それらはサイケおやじが長年探索を続けながら、なかなか入手が叶わなかった逸品揃いという収録内容に歓喜悶絶!

実際、先日某有名店のソウルコーナーで発見し、手に取ってそれを確認した瞬間、大袈裟ではなく、本当に震えてしまったですよ♪♪~♪

しかも選曲監修が我が国の黒人音楽評論の大御所にしてサイケおやじが尊敬する鈴木啓志先生であれば、これは間違いなしっ!

つまり我が国独自の編集盤というわけですが、いゃ~、店から出て、自分の車のオーディオにCDを突っ込んだ瞬間のワクワク感は、いきなり飛び出してきたレジー・サドラー・レヴューが1971年に出した「So Long Sweet Little Girl」で、もやは気分は天国直行便♪♪~♪

実はサイケおやじが一番に欲しかったのが、このレジー・サドラー・レヴューの人気作でして、告白すれば「デライト」というソウルミュージックのレーベルに興味を抱いてしまったのも、1970年代中頃のある日、親しくしてもらっていた先輩コレクター氏から、この「So Long Sweet Little Girl」を聴かせていただいたのが発端でありました。

それは、ちょいと勘違いかもしれませんが、アップテンポで泣きメロが入った曲構成が、今となっては山下達郎が率いていたシュガー・ベイブっぽい味わいに似ていたというか、完全にサイケおやじのツボにはジャストミートしていたんですねぇ~~~♪

もちろん、レジー・サドラー・レヴューは黒人グループであり、しかも女性ボーカルが入っているあたりが、これまたシュガー・ベイブっぽさの源というのは本末転倒でありましょう。
 
しかし、言うまでもなく、当時の我が国では、そのジャンルのシングル盤はなかなか入手が難しく、もろん輸入の中古盤を扱う店もあったんですが、こ~ゆ~ノーザン&スイート・ソウルなレコードよりはロックやジャズ、フォークやソウルやブルースでも有名どころのLPが中心でしたからねぇ……。

サイケおやじとしては、仕事で渡米した時には極力時間を作っては、現地の中古屋を漁ったりしていたんですが、良い出会いには恵まれず、またオークションでも高嶺=高値の花という状況では、前述したコレクター氏に礼を尽くしてコピーしていただいたカセットを愛聴して幾年月、ついに夢がかなったのが掲載した復刻CDというわけです。

そして、これまた言うまでありませんが、上記した収録トラックは選りすぐられた素敵な歌ばっかりで、レジー・サドラー・レヴュー関連の5曲はもちろん、トゥルメインズ、フィラデルフィア・アンバサダーズ、カーステアーズ、リッチモンド・インターナショナル、ユニヴァーサル・マインド、エクセプショナルズ 等々、全てがグループ物という凝りようも嬉しいばかり♪♪~♪
 
当然ながら、その楽曲やグループ各々については、初めて知るところも多く、付属解説書の引き写しよりは、皆様に実際に聴いていただきというございます。

正直、決して黒人音楽を聴き始めた皆様にはオススメ致しませんが、所謂甘茶ファンやモダンソウル愛好者には座右の1枚になるんじゃ~ないでしょうか。

何よりも最近のサイケおやじにとっては必需品になっております。

ということで、こ~ゆ~最高の復刻物に接していると、本当に長生きして良かった、と思えるわけで、以前にも書きましたが、サイケおやじとしては、なんとか復刻の仕事に携わりたいものだという願いが募るばかりです。

もちろん、サイケおやじの事ですから、決して音楽ばかりじゃ~なくて、映画や小説や諸々の懐かしくも素敵な思い出の偏ったものになるのは必定ではありますが、なんとか今の仕事を辞め、早くそ~した余生を送りたいものであります。
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする