OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

今も浮世絵の街

2020-04-30 19:37:03 | 歌謡曲

浮世絵の街 / 内田あかり (CBSソニー)

今年のゴールデンウィークは言わずもがな、新型コロナの疫病蔓延に伴い、すっかり閉塞モードですから、本日は月末という事で職場へ向かう途次、街は寂れた風情に満たされて……。

逆に言えば、これまでの繁栄が浮世離れしていたという感さえあります。

そこで思い出したのが、昭和48(1973)年に内田あかりが出した本日掲載のシングル盤A面曲「浮世絵の街」でした。

唄っている内田あかりは、これが決して最初のヒット曲ではなく、これ以前に本名の「大形久仁子」として、昭和40(1965)年頃から女優と歌手の掛け持ちで芸能活動を展開していたのですが、当時は幾分存在感が薄れていた頃で、だからこそ「内田あかり」と芸名もあらたに心機一転、作詞:石坂まさを&作編曲:川口真が提供した「浮世絵の街」で再起を図った狙いが大当たり!

アッという間に売れっ子に返り咲いたのは、殊更今頃の季節になると、サイケおやじには強く思い出されるのてす。

それは驚かれる皆様もいらっしゃるかもしれませんが、彼女は翌年になると日活ロマンポルノ「ロスト・ラブ あぶら地獄(小沼勝監督)」に主演し、その公開が、つまり昭和49(1974)年5月でありました。

しかも、その物語は落ち目になった歌手が再起を目指し、愛し合った男と別れ、ついにスタアとしてカムバック! という展開がそのものズバリッ、大形久仁子~内田あかりの現実と重なってしまうのですから、たまりません。

もちろん、というか、劇中には彼女の露骨な濡れ場はありませんが、それでも溢れ出るフェロモンと着エロ的な美味しい場面が、如何にもヌメヌメとした小沼勝監督ならではの演出で用意されているんですねぇ~~♪

さらに彼女は、この「浮世絵の街」と主題歌「あぶら地獄」を唄っているのは、お約束であります。

そして思惑どおりのヒット作になった事は言わずもがなと思います。

ということで、実はサイケおやじにとって、内田あかりが唄う「浮世絵の街」と映画「あぶら地獄」が強い印象になっているのは、これまで度々書いておりますが、この頃、ある幸運から2ヶ月半ほど渡米させてもらえる事になり、その準備云々に忙殺はされていた時期に鑑賞していた記憶とリンクしているからです。

あの頃の自分は当然ながら若かったんですけど、記憶の中の印象も、そのまんまの「青さ」を伴っている事を実感している次第。

機会がございましたら、皆様もお楽しみくださいませ。

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コロナ禍雑感

2020-04-29 20:16:07 | Weblog

PCの具合がイマイチで、保存していたファイルが満足に開かないので、本日は徒然なる雑感で失礼致します。

まず昨日、連休前という事で何時もお世話になっている医院へ薬を貰いに行ってみれば、まず表玄関に入る所で個別に手の消毒と検温、そして問診というか、診察の希望の有無、出してもらう薬の必要日数、さらに最近の行動歴を尋ねられ、それらが記載されたカードを持って受付に入っていくと、そこには透明ビニールで仕切られた区画があり、物々しい雰囲気がビリビリに伝わって来ました。

もちろん、こちらはマスク着用だったんですが、医院の看護婦さんはマスクに手袋、さらに透明プラスチックのフェイスガードをきっちり装着している重武装!?

う~ん、こちらの想像以上に医療の現場は緊張感がいっぱいでした。

そして処方箋を待っている間も、大きく間隔を空けていなければならず、それゆえに入場制限みたいな事をやっていた意味合いもあったんですねぇ~~。

尤も、それぐらいやってもらわないと、外来患者は安心出来ないわけですが、何時まで続く、この地獄!?

しかし、それにしても今以て営業しているパチンコ屋は金の亡者というよりも、極言すれば業界には在日系の店もありますからねぇ、このまんまじゃ~、怖い事にならなければと懸念するばかりです。

実際、ネットでは「京アニ」をやらかしそうな書き込みも散見されますし、警察が何処の誰を取り締まるべきが迷っている様では、情けない話です。

また、マスク不足の件についても、販売店にきっちりと入荷したマスク、あるいは消毒液等々の商品を先に従業員が買ってしまうという、あらためて述べるまでもない現実からマスコミが目を反らしているのも、ご都合主義で、それだって報道したところで、ど~にもならないわけですが、しかし、それならば権力者やマスコミの連中が、何処で、どのようにしてマスクを入手しているのかぐらいは明らかにしてほしいもんです。

ちなみにサイケおやじが着用しているマスクは、母の手作りの布製でして、5年ほど前まで洋裁店を営んでいた母が昔取ったなんとやらで、きっちり型紙まで作って、家族が使うマスクを縫っているんですが、今では引退してしまった昔の仕事仲間に声を掛け、数人で手分けして布製のマスクを作り、あちらこちらに配布しているんですよ。

正直、高齢なんで、あんまり無理してくはないんですけどねぇ。

ということで本日は、とりとめのない話ばかりでした。

これから、もう一丁、PCを再調整しますね (^^;)

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この人だぁ~れ:part-9

2020-04-28 20:22:06 | 歌謡曲

今夜はLAMBADA / 日原麻貴 (キングレコード)

本日も「この人」シリーズで失礼致します。

で、掲載したのは昨日と同じく、某ネットオークションで纏め売り落札したレコードの山の中から掘り出した意外なお宝というか、ご覧のとおりの「プロモ盤」でして、これが世に出た平成2(1990)年の業界を鑑みれば、既にCD時代であったはずが、これは堂々の 45回転のアナログ盤なんですから、手にした瞬間、思わずゾクゾクしてしまったですよ ♪♪~♪

しかも、A面に収録されているのが、その頃に世界中(?)流行っていた「ランバダ」と称された南米産のディスコミュージックであり、その歌謡曲バージョンのカバー作という体裁なんですから、例の濃厚接触ダンスを思い起こせば、ふっふっふっ ♪♪~♪

それはジャケ写の着エロ寸前みたいな雰囲気も感度良好ではありますが、実はサイケおやじは、その主役たる日原麻貴については、知るところがなく、おそらくはグラビアアイドルだったのでは?

なあ~んていう確証の無い推察ですから、つまりは妄想です。

あえて言い訳を繕えば、当時のサイケおやじは欧州の未だ分断されていた国で辛酸を飲めていたもんですから、それでも「ランバダ」っていうディスコミュージックだけは耳にしていたというわけです。

そこで針を落としてみれば、出で来る音は確かに「ランバダ」っていうジャンルなんでしょう、しかし歌詞は湯川れい子による意訳日本語でしょうか。また、アレンジには武部聡志が関わっているんですが、肝心のオリジナルは G.Schubach と P.Oliver とクレジットされているので、本物を流用したディスコ歌謡の一種として企画されたものでしょう。

そして、こけがまた、なかなかグッと惹きつけられるものがあったりして、我ながら面映ゆい気分であります。

本音を言えば、楽曲よりも日原麻貴が気になってしまったんですよねぇ~~♪

何枚のレコードを出しているのか、またイメージビデオとか出しているのか、そんなこんなが次なる奥の細道へ誘いと自覚しているのでした。

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この人だぁ~れ:part-8

2020-04-27 19:57:57 | 歌謡曲

エンドレス・ナイト / 高野サヨ子 (RCA)

久々の「この人」シリーズということで、本日掲載したシングル盤を出した高野サヨ子は、おそらくは典型的な「80年代アイドル」のひとりであったと思われますが、そう書いてしまうのは、サイケおやしが高野サヨ子にはテレビでも全く接した記憶が無く、だからこそ以前に某ネットオークションで纏め売り落札出来たレコードの山から現れた、この躍動的なジャケ写にグッと惹きつけれたのは運命と思いたいところです。

何故ならば、A面に収録された「エンドレス・ナイト」が作詞:島エリナ&作曲:田中真美、そして編曲:戸塚修の企図による、正に発売された昭和58(1983)年当時のブラコン歌謡ポップスに仕上がっていて、アップテンポで軽めのチョッパーベースとか、ビシバシのドラムスは言わずもがな、程好く哀愁が滲むメロディラインもサビのフックが耳に残りますからねぇ~~♪

ただし、肝心の高野サヨ子のボーカルが薄口と申しましょうか、歌唱力はアイドルシンガーとしては普通なところが失礼ながら、逆に弱点に感じられてしまうんですねぇ……。

ど~せなら、からっきしにターヘな歌唱だったらなぁ~~?

とか、不遜な事を考えてしまうほど、残念賞的な隠れ名曲と思う他はありません。

う~ん、それにしても、こ~ゆ~シングル盤が次々に作られていた昭和50年代のアイドル業界は、やっぱり素晴らしい時代でしたねぇ~~♪

そりゃ~、もちろん、売れれば最高なんですが、結果的に埋没したレコードであっても、後年の再発見に可能性を残しているあたりは、その証明と成り得るのでしょうか。

サイケおやじは、そう思いたいです。

あぁ……、高野サヨ子は今……。

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休載ご容赦…

2020-04-26 19:29:44 | Weblog

朝からPCの調子が悪く、おまけにサイケおやじは持病の肋間神経痛で……。

流行り病じゃ~なさそうなので、楽観はしておりますが、それにしてもPCの神様は意地悪ですねぇ…… (~_~;)

明日中に復旧出来る様に、がんばりますっ!

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平山みきと昭和へ帰ろう

2020-04-25 20:15:31 | 歌謡曲

平山みき 昭和歌謡を唄う (Sony= CD)

   01. プロローグ / ナレーション:横山 剣
   02. ブルーライト・ヨコハマ (作詞:橋本 淳&作曲:筒美京平 / いしだあゆみ:昭和43年)
   03. 恋のバカンス (作詞:岩谷時子&作曲:宮川 泰 / ザ・ピーナッツ:昭和38年)
   04. 君に会いたい (作詞作曲:清川正一 / ザ・ジャガーズ:昭和42年)
   05. グッド・バイ・マイ・ラブ
           
(作詞:なかにし礼&作曲:平尾昌晃 / アン・ルイス:昭和49年)
   06. さらば恋人 (作詞:北山 修&作曲:筒美京平 / 堺正章:昭和46年)
   07. 長い髪の少女 (作詞:橋本 淳&作曲:鈴木邦彦 / ザ・ゴールデン・カップス:昭和43年)
   08. 喝采 (作詞:吉田 旺&作曲:中村泰士 / ちあきなおみ:昭和47年)
   09. 白い蝶のサンバ (作詞:阿久 悠&作曲:井上かつお / 森山加代子:昭和45年)
   10. 時の過ぎゆくままに (作詞:阿久 悠&作曲:大野克夫 / 沢田研二:昭和50年)
   11. 愛の太陽 (作詞:五木寛之&作編曲:多保孝一) ※新曲
   12. エピローグ / ナレーション:横山 剣

掲載したのは昨年晩秋に出た、これが平山みきのデビュー50周年の記念アルバムで、しかも中身は往年の昭和歌謡の人気名曲をカバーし、当然ながら、それらは新録ですから、きっちり「平山みきとしての新曲」も入っているという、なかなか嬉しい企画盤♪♪~♪

というのも、今更説明不要かもしれませんが、今に至る彼女の根強い人気の要因が、独特の鼻声的ハスキーボイスとエグ味の効いたビート感がたまらない節回しと思えば、後は選曲の妙であり、それが上記のプログラムですから、彼女のファンであれば急所を摑まれるが如き悶絶も快感でありましょう。

実際、それらのカバートラックのアレンジを担当した船山基紀の仕事はオリジナルの味わいを大切にしており、だからこそ平山みきの歌唱にも無理な制約が押し付けられていない感じで、平たく言えば、彼女と一緒にカラオケに行った気分が楽しめるんですよ、サイケおやじはねぇ~~♪

中でも「長い髪の少女」は、軽いタッチがイイ感じ♪♪~♪

失礼ながら、正直な話、もちろん彼女の声量やグルーヴのツッコミ感が全盛期に比べて落ちいる事は否めませんが、それゆえに絶対的な魅力の節回しにリラックスしたムードが滲み出しているのは乾度良好♪♪~♪

それゆえにアップテンポの「白い蝶のサンバ」、いしだあゆみの決定的なオリジナルバージョンを似て非なるヨコハマフィーリングで節回した「ブルーライト・ヨコハマ」等々、そこにある違和感こそが平山みきの魅力をひとつかもしれません。

また、ちあきなおみの代表曲「喝采」の物足りなさは言わずもがな、沢田研二の哀愁曲「時の過ぎゆくままに」さえも、ちょっぴりナチュラルに苦しい現在の彼女の声量ゆえに、原曲のせつなさが尚更に響いて来ると書けば、お叱りは覚悟しております。

しかし、サイケおやじは好きなんですよ、それもまた (^^)

そこで気になる新曲「愛の太陽」が今時珍しい、ビンビンのエレキ歌謡に仕上がっているのは高得点!

彼女もグイノリで歌っていますし、エレキの魅力が全開のリフメロディをコピーしたくなる欲求に満たされるのは最高に楽しい瞬間であります♪♪~♪

ちなみにアルバムの構成に横山 剣の語りよる「プロローグ」と「エピローグ」が置かれているのは賛否両論の気がしますし、個人的には必要性を認めていません。

そして、そこはCDならではの機能として、スキップ出来るという選択があればこそと思います。

ということで、程好く肩の力が抜けたとは申しませんが、ライトタッチの平山みきも、やっぱり「平山みき」であります。

告白すれば、最近のサイケおやじの車中のヘビロテは、このアルバムなのでした。

うむ、我知らずボリュームを上げている自分に気がつき、額に汗がにじむというわけです。

いゃ~~、好きなものには言い訳は無用ですねぇ~~♪

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明日から

2020-04-24 19:13:05 | Weblog

ようやく、サイケおやじも自宅に逼塞出来るという事で、その為の準備等々、本日は忙殺され、現在も呻吟中です。

ということで、今日は……、これにて失礼させていただきます <(_ _)>

どうか皆様も、お元気でお過ごしくださいませ。

今は我慢、がんばりましょう~~~  ^^) _旦~~

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追悼:岡江久美子

2020-04-23 17:16:23 | 追悼

女優、そしてマルチタレントとしても活躍中の岡江久美子の突然の悲報!

それも現在、世界を脅かしている新型コロナウイルスによる肺炎とあっては、絶句するしかありません……。

報道によれば、今月3日から微熱があり、自宅療養していたところが6日に容体が急変し、以降は集中治療室にて病魔と闘っていたというのですが、それにしても享年 63……。

どうやら乳癌で放射線治療をされていた最中ということで、免疫力の低下もあったらしいという推測もあるようです。

あぁ……、サイケおやじは彼女のファンの端くれではありますが、ここに謹んで故人への哀悼の意を綴っている次第です。

岡江久美子が最初にブレイクしたのは、テレビドラマ「お美津(TBS)」のヒロインとして、昭和50(1975)年にデビューした時かと思いますが、それ以降は若妻・良妻のイメージが演技の十八番となり、特に当時は全盛期であった所謂「2時間サスペンス」物には欠かせない存在でありました。

そして同時に強い印象を残したのが、クイズバラエティ「連想ゲーム(NHK)」における頭の回転の速さと心配りの素晴らしさで、持ち前のクールな美貌とハートウォームな振る舞いが大きな人気の要因であったはずです。

また、私生活では昭和58(1983)年に俳優の大和田漠と結婚され、今度は人妻・熟女のお色気が全開ながら、その程好い生臭みが逆に幅広いファンを摑んでいた様で、近年ではバラエティ番組のMCとしても活躍していた事は記憶に新しいところでしょう。

しかし、それにしても忘れられないのは、昭和57(1982)年に発売された本日ご紹介の「岡江久美子写真集(スコラ社)」です。

それは嬉しくも、強烈なセクシーショットが満載の所謂着エロ物であり、この表紙のイメージから導かれるフェロモンが噴出しまくった全篇は、実用性満点 ♪♪~♪

残念ながら、諸事情から中身のカットは掲載致しませんが、既に述べたとおり、翌年には結婚された事を思えば、ますますのエロ度数は高まるばかりですよ ♪♪~♪

また、こ~ゆ~イメージの演技を堪能したいと思えば、昭和60(1985)年にテレビ朝日「土曜ワイド劇場」で放送された天地茂主演による明智小五郎の美女シリーズ最終作「黒真珠の美女」を、ぜひともお楽しみくださいませ。

ちなみに説明不要かとは思いますが、ここで明智小五郎を演じた天知茂は、昭和60(1985)年7月27日、クモ膜下出血のため急逝しています。享年 54……。こうして「美女シリーズ」には、一応のピリオドが打たれたのですが、現在シリーズ全作がDVD化されているのは、とてもありがたいところです。

ということで、あれやこれやと失礼な事も書いてしまいましたが、衷心よりお悔やみ申し上げます。

うむ、今夜は件の「黒真珠の美女」を鑑賞しようかなぁ……。

合掌。

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追悼:ジャッキー吉川、そしてブルー・コメッツの歌謡ロック

2020-04-22 19:25:19 | 歌謡曲

雨の讃美歌 / ジャッキー吉川とブルー・コメッツ (日本コロムビア)

GSの人気バンドだったブルー・コメッツを率いたジャッキー吉川が天国へ召されました。

故人の偉業は、あらためて述べるまでもありませんが、ドラマーとしての実力は一緒に演奏したプロミュージシャンの話によれば、とても気持ち良くノセてくれるビート感が最高だそうで、確かにダイナミックでありながら、繊細なリズムアクセントの上手さは、なんとなくではありますが、レコードだけでもサイケおやじにも感じ取れる気がします。

さて、そこで本日のご紹介は昭和46(1971)年新春に発売された、という事は既にGSブームが去っていた時期に出たシングル盤なんですが、皆様ご存知のとおり、その頃にはGSブーム全盛時代に人気を集めていたバンドやグループが解散したり、歌謡曲やフォーク路線へ転向したりして、なかなか往年の勢いが失せていた実情があった中、流石はブルー・コメッツ!

収録A面曲「雨の讃美歌」は作詞:なかにし礼&作曲:井上忠夫が狙いどおりとしか思えない、これがバリバリの歌謡ロック的な仕上がりで、欧州系バロックロックみたいな勢いのあるイントロからサスペンス満点のカッコイィ~~ギターが飛び出すところで、グッと惹きつけられてしまいますよ♪♪~♪

そして曲メロそのものが素晴らしくキャッチーで、井上忠夫と三原綱木のツインボーカルもツボをしっかりと押さえた快唱! ユニゾンでもハーモニーでも、そして掛け合いでも、そのロック魂に満ちた歌いっぷりは何度聴いてもシビレますねぇ~~♪

また、それをバックアップする森岡賢一郎のアレンジはオーケストラを用いたものですが、決して出しゃばらず、ブルー・コメッツ本隊の演奏を活かしきっていますから、アップテンポの曲の流れの中でジャッキー吉川のドラミングも時としてブーガール系のブレイクを入れたり、う~ん、これはやっぱりGSならではの傑作と断言させていただきます。

しかし、残念ながら、やはり時勢には逆らえなかったというか、大きなヒットにはならず、それゆえにGSファンにとっての裏名曲として認知されているとすれば、勿体無いと思うばかり……。

告白すれば、その頃からサイケおやじはギターの弾き語りっぽく、全くのターヘに歌っては独り善がり顰蹙を集めていたほどで、本音ではバンドでやりたかったんですが、誰からも相手にされていなかったという、そんな青春の苦渋が今だに拭いきれていません。

それでも、この「雨の讃美歌」はブルー・コメッツの傑作というのみならず、歌謡ロックのオムニバス盤が編纂されるとすれば、必ずや選ばれるはずの名曲名唱と信じている次第です。

ということで、ジャッキー吉川の訃報に接し、あらためて衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。

きっと、あの世でもスティックを握っているに違いありません。

偉大なドラマーに、合掌。

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拾萬円、素直に笑って、ちょうだいしよう

2020-04-21 19:49:38 | 歌謡曲

お金をちょうだい / 美川憲一 (日本クラウン)

この危機的な状況に臨み、いよいよ国民に給付金が一人当たり拾萬円と決定!

もちろん、皆様ご存知のとおり、ここまでには紆余曲折、あれやこれやと姦しい論争が今も続いてるわけですが、サイケおやじとしては皆が素直に受け取る事に疚しさを覚える必要なんか、絶対に無いと思いますねぇ~~。

だって、格好をつける意味合いが分からないでしょう?

また、官房長官に受け取るか、辞退するか? なぁ~んて愚問をぶっつけた取材記者(?)にしても、最初っから答えは分かっていたはずじゃ~ないでしょうか?

もしも、官房長官が「受け取る」と答えたら、待ってましたとばかりに「強欲」「不条理」等々の罵詈雑言は予定どおりでしょうし、「辞退」するのは当然という「常識」を言わせたのを、大手柄の如く燥ぐ姿勢も情けない……。

件のお金を受け取って大喜びするのも、あるいは逆に迷惑するのも、正に十人十色の喜怒哀楽であって、それについて他人が口出しするのは野暮ってもんじゃ~ないでしょうか。

そこで思い出したのが、昭和46(1971)年末に発売され、忽ち世間を騒がせた美川憲一のヒット曲「お金をちょうだい」です。

ご存知の皆様も多いはずですが、これは作詞家の星野哲郎が実社会のホステスや愛人と呼ばれる女性達と会話している中から綴った事は有名な逸話ですが、それを歌謡曲化した場合、誰に歌わせるか?

それが大きな問題だったと云われれています。

なにしろ、これは歌詞の中身も、曲タイトルも、「卑しさ」が「奇抜さ」を凌駕していますからねぇ~~、あんまりベタベタした節回しを個性としている歌手じゃ~、気持ちが悪い仕上がりは予測するまでもありませんし、新人に歌わせたとしたら、所謂「キワモノ」扱いは必至だったと思います。

ですから、結果的に持ち前のクールな低音域を活かした美川憲一の歌唱こそが、この「お金をちょうだい」には必要十分条件だった事は明白ですし、中川博之の附したメロディは程好いコブシが活きており、幾分大袈裟なメロドラマ調のアレンジを施した小杉仁三も流石の手腕!

諸事情から歌詞をここに掲載する事は叶いませんので、皆様にはネットでお楽しみいただきとうございますが、サイケおやじとしては、当時よりは今、「卑しさ」よりは「潔さ」「さっぱり感」を感じています。

それはお金を欲しがる事に卑屈さを覚える、そんな気持ちこそが哀しいのでしょうか?

人間の欲望なんて、持っていれば、もっともっと欲しくなる様に出来ているはずです。

また、この世で、お金ほど便利なものはありません。

その便利さの恩恵に喜ぶのも素直であればあるほどに、この世も明るくなるに違いありませんっ!

と書いたのも、「喜ぶ」という我々の気持ちが、ひとつの精神的エネルギーだと思えば、そこに普遍の法則がある以上、これが自然に集まるのならば、新型コロナウイルスなぁ~んてものに打ち勝つ、つまりは見えない敵には見えないエネルギーが有効かと、そんな夢想を抱いているんですよ、サイケおやじは。

ということで、相変わらずノーテンキな自分に自嘲も出来ないテイタラク……。

例え一過性の喜びであったとしても、嘆くよりは笑ったほうが良いに決まっていますよ。

本当にそう思っています。

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