OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

本日も不調なり

2006-04-30 15:48:46 | Weblog
なんか、今日もプログが不調です。

後ほど、様子をみて、もう一度アップしてみますが……。

ご容赦願います。
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老いて、ますます!

2006-04-29 17:56:52 | Weblog

昨日の花見は、久々にハメを外したというか、けっこう暴走しましたですね♪

いや、お前はいつもだろう、という声もはっきり聞こえてまいりますが……。とにかく今日まで疲れが残るというのは、私も年齢を感じさせられました。

ところがジャズメンは凄いですねぇ。全く疲れ知らずに若手を煽る偉人がいました。それがアート・ブレイキーという黒人ドラマーで、本日はこれを聴いて、またまた絶句です――

Round About Midnight / Art Blakey & Jazz Messingers (TKO)

ジャズの歴史を作った名門バンドのジャズ・メッセンジャーズは、もちろん浮沈みがあり、一番苦しかったのは1970年代中頃のフュージョン・ブームの頃だったと思われます。

なにしろレコーディングそのものが、あまり残されていませんし、バンド・メンバーも悪くは無いのですが、やはり時代の要求に応えられなかったというか、バンド・リーダーのアート・ブレイキーが徹底してハードバップに拘り抜いた姿勢が時代錯誤だったのでしょう。

しかしそれは、今となっては貴重なものでした。その拘りがあったからこそ、有能な若手本格派の系譜が途切れることがなかったのですし、実際、メジャーにはなれなかった者も含めて、幾人もの実力派新人がジャズ・メッセンジャーズから登場しています。

その最たる者が、現代ジャズ・トランペッターの最高峰であるウィントン・マルサリスでしょう。この人の登場によってフュージョン・ブームが去り、4ビート・ジャズが復活したと言っても過言ではありません。

このアルバムは、そのジャズの救世主となったウィントン・マルサリスがジャズ・メッセンジャーズの一員として本格的にレコーディングした最初期の音源を集めています。

録音は1980年10月11日、場所はフロリダにあるライブハウスでのライブ音源で、メンバーはウィントン・マルサリス(tp)、ボビー・ワトソン(as)、ビル・ピアース(ts)、ジェームス・ウィリアムス(p)、チャールズ・ファンプロウ(b)、そして御大アート・ブレイキー(ds) という、所謂3管編成です。

ちなみにこの音源は初リリース時からして、様々なレーベルのアルバムに散逸して発売されていました。それは当時、完全に落目になっていたジャズ・メッセンジャーズの哀しい実状の証でもありますが、直後からウィントン・マルサリスがメキメキと注目され、ついにはウィントン・マルサリス名義の作品として発売されるという異常事態まで招いています。

それが今日、どうにか2枚のCDに纏められていますので、今回のご紹介はそれを元にしています。また演奏にはウィントン・マルサリスの父親であるピアニストのエリス・マルサリスが加わっている曲もありますが、確定的なものだけ、曲紹介で触れようと思います――

01 Moanin'
 ジャズ・メッセンジャーズの看板として説明不要のヒット曲を、ここでも律儀に演奏しています。1958年のオリジナル・バージョンよりもテンポアップしていますが、アート・ブレイキーが煽るがゆえのゴスペル・フィーリングは健在で、アドリブ先発は、もちろんウィントン・マルサリスです。しかし残念ながらリー・モーガン(tp) ほどの鮮烈さはありません。
 ビル・ピアースのテナーサックスも凡庸ですが、続くボビー・ワトソンのアルトサックスは鋭く、熱血ぶりを発揮していますし、ジェームス・ウィリアムスのピアノもスマートな過激さがあり、なによりもバンド全体に勢いが感じられます。

02 Angel Eyes
 いきなりウィントン・マルサリスが無伴奏でトランペット・ソロを披露して、その卓抜なテクニックと表現力を認知させてくれます。
 曲はモダンジャズでは定番の人気演目ですから、そのメロディ・フェイクにゴマカシは許されません。それをジェームス・ウィリアムスとデュオというスタイルで真っ向勝負に聴かせるのですから、やはりウィントン・マルサリスは只者ではありません。後の演奏に比べれば、まだまだ稚拙な部分もありますが、これはこれで名演だと思います。
 それを支えているジェームス・ウィリアムスのセンスの良いピアノにもご注目下さい。
 演奏は途中からアート・ブレイキーが乱入してテンポアップ! ウィントン・マルサリスは待ってました! とばかりに突進していくのでした。もちろん最後はスローに戻って、再び、ウィントン・マルサリスが一人舞台の名演♪

03 Round About Midnight
 モダンジャズの大名曲をジャズ・メッセンジャーズ流儀で解釈した熱演になっています。もちろん主役はウィントン・マルサリスですが、要所に仕掛けられたアレンジを巧みに利用しながら展開していくアドリブは、すでにして流石だと思います。もちろん後年の演奏からすれば、若干、荒っぽいところがあって、しかしそれが逆に魅力にもなっています。
 後を引き継ぐボビー・ワトソンとビル・ピアースも熱演♪ アート・ブレイキーの煽りも強烈です。

04 Bitter Dose
 この当時のバンドで音楽監督を務めていたボビー・ワトソンのオリジナルで、勢いのあるファンキー・ハードバップです。あぁ、この熱気と勢いは、当にジャズ・メッセンジャーズだけの魅力です。
 そして先発のアドリブはウィントン・マルサリスが傍若無人の暴れを聴かせ、バックのリフも最高のカッコ良さです。またビル・ピアースがテナーサックスで因数分解フレーズを連発して新しさを強調すれば、ボビー・ワトソンは熱血の泣き♪
 あぁ、これがジャズの醍醐味です! リズム隊も一丸となって大波を作り出しています。

05 Gypsy Folk Tale
 1970年代からの定番演目で、変則モードのハードバップ曲です。ここではいきなりボビー・ワトソンが猛スピードで突進するので、興奮させられます。
 もちろん続くウィントン・マルサリスも本領発揮のバカテク・ラッパで果敢に応戦! あぁ、こんなに吹けるジャズ・トランペッターって、いるのかっ! というのが、リアルタイムで聴いたときの素直な感想でした♪
 それとアート・ブレイキー! もう高齢者っていう存在でしたけど、よく疲れないなぁ~。若手もこれじゃ気が抜けないわけですねっ♪

06 Jody
 どうもこの曲だけ、ピアノがエリス・マルサリスに交代しているようです。もちろん、この人はウィントン・マルサリスの父親で、ニューオリンズのローカル・ミュージシャンですが、なかなかの実力者で、この当時も現役でした。そのスタイルはウィントン・ケリーの影響が強いようです。
 肝心の演奏はミディアム・テンポのモード系、ウィントン・マルサリスは「間」と「スピード」を活かしたアドリブで流石のテクニックを披露しています。そして後半ではスローな展開で親子の競演♪ ここで「My Funny Valentine」に曲を変化させています。

07 My Funny Valentine
 そして、それならばと、ついに本物が演奏されます。
 まずウィントン・マルサリスとジェームス・ウイリアムスの至高のデュオがムードを設定しますが、メロディ・フェイクの妙は天才の証明でしょうか、丁寧に荒っぽく、分かり易くて奥が深いという素晴らしさで、ついつい聴き入ってしまいます。
 もちろん演奏は中盤からジャズ・メッセンジャーズ十八番のリズム強化で、ハードバップに展開されていきますが、ウィントン・マルサリスの繊細と豪胆のバランスは崩れていません。

ということで、この後、ウィントン・マルサリスは大手のCBSコロムビアと契約し、大ブレイクするわけですが、この音源も実はメジャーな宣伝があってから流通し始めたという側面があります。

もちろんライブの場ではウィントン・マルサリスの天才性は評判になっていたのでしょうが、レコードという媒体中心にジャズを聴くファンにとっては、当にコレクターズ・アイテムでした。

実際、ここで聴かれる当時のジャズ・メッセンジャーズの凄さは本物でしたし、ウィントン・マルサリスだけでなく、リズム隊の充実は歴代でも上位でしょう。それがあるからこそ、フロントのホーン陣も遺憾なく本領を発揮出来たわけですし、アート・ブレイキーのジャズ魂は、本当に不滅だと思います。そしてこれをきっかけに、ジャズ・メッセンジャーズは息を吹き返し、マスコミによって新伝承派と命名された4ビートを演奏する若手の温床として、再評価されるのです。

ちなみにこの音源は全部で15曲が公になっており、ここに聴かれるのはその半分、残りは同レーベルからのCD「Vol.2」に収録されています。

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クレイジー&ユーミン♪

2006-04-28 18:27:33 | Weblog

今日は、これから花見です♪ 快晴なんですが、寒い……。酔って、騒いで、歌いまくらないと、身がもたんような……。

そこで本日は、これ――

Still Crazy for You / Crazy Cats & Yuming (東芝EMI)

クレイジー・キャッツが本当に久々の新曲を、それもユーミンを加えての豪華盤として出してくれました。結成50周年&所属の渡辺プロ創立50周年記念盤だとか♪

もちろん、ジャケ写にはクレイジー・キャッツ黄金の7人が勢揃いしているわけですから、演奏もきちんとやっています。それは現代科学の魔法、サンプリングを駆使しているのです。

メンバーは谷啓&ユーミン(vo)、桜井センリ&石橋エータロー(p)、犬塚弘&加藤真一(b)、ハナ肇&渡嘉敷祐一(ds)、安田伸(ts)、植木等(dialogue)、そして渡辺プロの創設者である渡辺晋(b)!

これにストリングスとキーボードで作り上げた装飾演奏がついていますが、石橋エータロー、安田伸、ハナ肇、渡辺晋のパートがサンプリングというわけです。あぁ、ありがたや、ありがたや……。

肝心の曲調はミディアム・スローのミュージカル調の和製ジャズで、4ビートが心地良い中を谷啓とユーミンのデュエットが楽しめます。しかも間奏では植木等の至芸、お呼びで、ない……、これまた失礼致しました~♪ まで聴かれます。

ボーナストラックにはカラオケが3バージョン入っており、谷啓やユーミンとデュエットするも良し、完全デュエットするも良しという、大サービスです。

また、ここで取上げた限定盤にはプロモビデオと録音風景の動画収録のDVDが付属しており、メイキング・パートでは石橋エータロー、安田伸、ハナ肇の往年の勇姿、谷啓必殺の「ガチョ~ン」、植木等の「お呼びでないっ~」が、全く嬉しい嬉しいプレゼントで楽しめます♪

しかもパッケージが西海岸ジャズの名門レーベル「コンテンポラリー」を模したデザインで10吋盤サイズの紙ジャケット仕様というのも泣かせますので、迷わず限定盤を買って正解でした。

あくまでも趣味性が強かったりしますが、「昭和」を懐かしんで下さいませ♪

さあ、これから花見です♪ このカラオケ、歌います♪

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本音のサービス♪

2006-04-27 15:45:36 | Weblog

私の赴任地では、明日が大花見大会♪ バーベキュー&鍋で盛り上がりたいと、今から浮かれている奴に気合を入れる始末です。お前ら、仕事もそれらしく力をいれろ~! というところですが、そんな仕事に対する本音が出た1枚が――

Amsterdam Concert / Miles Davis Quintet Featuring Barney Wilen (LHJ)

ジャケ写は1970年頃の電化マイルス時代のポートレートを使っていますが、内容はバリバリのハードバップをやっていた1957年の欧州巡業のライブです。

気になる音質は、ラジオ放送からのエアチックなので雑音はありますが、まあ普通に聴けるものですし、なによりもメンバーが例の「死刑台のエレベーター」のサントラ音源と一緒というところが、お目当てでしょう。

実はこの音源はアナログ盤時代から、幾度も様々なレーベルから出されていましたが、ちょっとした問題がいつもありました。それがこの度発売されたCDでは、なんとか上手く纏められています。

一応のデーターとして、録音は1957年12月8日、場所はオランダのアムステルダム、メンバーはマイルス・デイビス(tp)、バルネ・ウィラン(ts)、ルネ・ウルトルジュ(p)、ピエール・ミシェロ(b)、ケニー・クラーク(ds) となっており、「死刑台のエレベーター」セッションから3日後の演奏が、これです――

01 Woody 'n' You
 ケニー・クラークのビバップなシンバルから威勢の良いテーマがスタート、アドリブパートでは、まずマイルス・デイビスが煮え切らないフレーズから思わせぶりを展開しますが、ミストーンがあったりしてノリがイマイチです。
 しかし続くバルネ・ウィランは正統派ハードバップのテナーサックスで堂々のソロを聴かせてくれますので、再び登場するマイルス・デイビスも格好をつけなければならない瀬戸際に追い込まれている演奏が、これです。

02 Bag's Groove
 これは静かに燃えるマイルス・デイビスが楽しめます。なにしろ十八番であるミディアム・テンポのブルースですから、クールな思わせぶりがたっぷり♪ もちろんライブということで、スタジオ録音に比べると少し雑なところもあるのですが、とにかくマイルス・デイビスのキメのフレーズばかりが、これでもかと飛び出しています♪
 バルネ・ウィランもマイペースを守り、自己流のブルース魂を聞かせますが、やや形式的でしょうか……。黒っぽさにイマイチ欠けるのが残念です。それはピアノのルネ・ウルトルジュも同様で、かなりファンキーなフレーズも聴かせてくれるのですが、リズムに対する解釈そのものが、物足りません。
 しかしそういう欠点もマイルス・デイビスが再び、お約束のフレーズばかり吹いてくれる大サービスで帳消しです。

03 What's New
 有名スタンダードですが、この時期のマイルス・デイビスにしては珍しい演目です。もちろん、あのクール節がたっぷり! おぉ、「死刑台~」! というフレーズまでも♪ う~ん、演奏時間の短さが残念です。否、これで正解でしょうねぇ♪ マイルス・デイビス一人舞台の素晴らしさです。

04 But Not For Me
 前曲の余韻に浸ることなく、いきなりマイルス・デイビスがフワフワとテーマを吹奏し、余裕のアドリブ・パートに入っていきます。う~ん、ここでもクールですねぇ。しかもそれが徐々に熱くなっていくあたりが、聴かせどころかもしれません。思わせぶりがニクイ限りです。
 そして続くバルネ・ウィランは、ジョン・コルトレーンのフレーズも使って健闘していますが、これはマイルス・デイビスの1954年のオリジナル演奏で相方のソニー・ロリンズが、あまりにも天才的なアドリブソロを聴かせていたので、致し方ないところでしょうか……。
 ネル・ウルトルジュのピアノは軽妙洒脱で好感がもてます。

05 A Night In Tunisia
 ビバップ~ハードバップでは欠くことの出来ないモダンジャズ定番曲が、ここでも熱く演奏されています。テーマ後のお約束のブレイクはマイルス・デイビスが珍しくも高速フレーズで吹き飛ばし、さらに続くアドリブパートでは一時的ではありますが、テンポを自在に設定する、後のライブの原型が聴かれます。もちろんそこにはマイルス・デイビスが十八番のキメのフレーズがいっぱいで、「死刑台~」で聴かせていた美味しいメロディが随所で再使用されています♪
 バルネ・ウィランも好演していますし、どうやら、このあたりからバンド全員の調子が上がってきたようです。

06 Four
 マイルス・デイビスのライブでは定番のハードバップ曲が快適に演奏されています。リズムをリードするケニー・クラークのドラムスも快調ですし、マイルス・デイビスも気持ち良く吹きまくりです。ただしそれは、白熱のトランペットという雰囲気ではなく、あくまでも中音域を多用した、クールというよりも穏やかなものなのですが、それがマイルス・デイビスだけの「味」ですから、ファンにはたまらないと思います。

07 Walkin'
 これもマイルス・デイビスのライブでは定番のブルースで、しかもここでは、なかなか粘っこく演奏されていますから、たまりません♪
 なんとマイルス・デイビスは、テーマが終わらないうちから、まるっきり考えていたかのようなフレーズを連発してアドリブに突入していきます。もちろんお約束のフレーズは大盤振る舞いで、途中では感極まった観客が拍手喝采♪ そしてマイルス・デイビスは、ますます素晴らしいブルースを聴かせていくのでした。
 そして、そうなればバルネ・ウィランも負けていません。自分なり黒っぽさを追及していますし、ネル・ウルトルジュもファンキー節に果敢に挑戦して、熱い演奏が生み出されています。

08 Well You Needn't
 セロニアス・モンクが作曲した変態ビバップ曲を、バンドはクールなハードバップに変換しています。それにしてもマイルス・デイビスは何を演奏しても、同じようなフレーズばかりを吹いていることがバレバレ! というのが、ここでの結論ですが、それがまた、魅力なんですねぇ♪
 バルネ・ウィランは最初、若干苦戦気味ですが、ケニー・クラークの急所を刺激するドラムスに助けられて必死の吹奏! これがなかなか素晴らしいのです。

09 Round About Midnight
 出たっ! マイルス・デイビスは、やっぱり、これです! オリジナルの演奏に比べると、ややテンポが上がっていますが、ここで聴かれる雰囲気やフレーズは全く「死刑台~」のサントラで演じた様々なフレーズが流用されています。
 もちろん演奏には例のブリッジのリフも入っていますが、そこから続くバルネ・ウィランが何となく気抜けのビールなのが残念です。

10 Lady Bird
 オーラスはビバップ時代からの定番名曲で、実はマイルス・デイビスは1949年にパリを訪れた際のライブでケニー・クラークと一緒にこの曲を演奏し、なかなかの名演を残しているので、ここでも大団円はこれっ、と決めていたのかもしれません。
 実際、クールで熱いここでの演奏は素晴らしく、リズム隊が若干勘違いのビートを出している場面もありますが、それを一切無視してマイペースを守り通すのがマイルス・デイビスの凄さかもしれません。
 バルネ・ウィランもバランスを崩しながらの熱演ですし、続くルネ・ウルトルジュが、これまた快調! 最後にはケニー・クラークの見せ場があって、ラストのバンドテーマが流れるという、ハードバップなライブになっています。

ということで、これは少々荒っぽく、ワイルドなマイルス・デイビスのライブの実態を聴くことが出来ます。それは、当にハードバップそのもので、マイルス・デイビスがスタジオ録音で聴かせていた繊細さはどこへやら……。しかもウリのミュート・プレイが全くありません。

正直言うと、そこが残念なところなんですが、クールでカッコ良いマイルス・デイビスは健在です。ラジオからのエアチェックがソースなので、時折、雑音が入りますが、それもこのカッコ良さと引き換えれば納得でしょう。

また現在の日本では人気者になったフランス人テナーサックス奏者のバルネ・ウィランの悪戦苦闘と若気の至りを楽しむことも出来ます。もちろんそれも、魅力いっぱい♪

ジャケットが当時のマイルス・デイビスでは無い! というのが減点ですし、あくまでもコレクター御用達のブツなんですが、一通りマイルス・デイビスを聴いてしまったら、真っ先にオススメしたいのが、これです。けっこう本音が出ている演奏だと思います。 サービス満点なんですよ。

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ドカドカ煩いビバップ・バンド

2006-04-26 17:22:09 | Weblog

仕事場にもアナログ・プレイヤーを設置したので、本日はこれを聴きました。ストレス発散の1枚です――

I'm Old Fashioned / 渡辺貞夫 (East Wind)

日本のジャズは猿真似だぁ、というのは悲しい自嘲ではありますが、全くのウソとは言えません。ですから海外の一流メンバーと共演したりすると、そのあたりが露骨に出てしまったり、あるいはコアなマニアは日本のジャズを聴かない傾向が、確かにありました。

特に全盛期ジャズ喫茶では、極一部を除いて、日本人のジャズは鳴らないという闇の掟が存在していました。

しかしそれを無視出来ない状況が1970年代中頃から現れてきます。しかしそれは、日本人ジャズメンの実力がようやく真っ当に評価されるようになったというわけでは無く、日本のレコード会社が海外の豪華メンバーを雇ってアルバムを製作・発売したり、そこへ日本人の人気者を組み込んだりする企業努力があったればこその結果でした。つまり主役の日本人ジャズメンを聴くのでは無く、サイドメンとして参加している海外の一流メンバーの魅力が大きかったのです。

このアルバムはその最たるもので、リーダーの渡辺貞夫は通称ナベサダと呼ばれて、ジャズファンはもちろんのこと、一般音楽ファンにも知られる存在でしたし、そのナベサダが、当時、日本主導で人気が爆発していたオールスターのピアノ・トリオ=グレート・ジャズ・トリオと正統派4ビートの共演盤を出すというので、ジャズマスコミも発売前から煽っていた作品が、本日の1枚です。

録音は1976年5月21日、場所はニューヨークで、メンバーは渡辺貞夫(as,fl)、ハンク・ジョーンズ(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds) という、全くレコード会社の思惑がベタな企画盤なのですが――

A-1 Confirmation
 モダンジャズを創生した黒人天才アルトサックス奏者のチャーリー・パーカーが、その真髄を集約して書いたオリジナルに、同じアルトサックス奏者としては、そのチャーリー・パーカー直系のスタイルを持つ渡辺貞夫が、避けては通れない勝負を挑んでいます。
 しかもリズム隊が当時人気のグレート・ジャズ・トリオという鬼の3人組ですから、気が抜けません。ここで聴かれる白熱のアップテンポでは、特にトニー・ウィリアムスの暴れが強烈で、哀れ、渡辺貞夫は押され気味……。ただし土俵際で懸命に踏ん張るところがジャズの醍醐味でもあります。
 そこへいくと、ハンク・ジョーンズは余裕たっぷりで、これもジャズ的日常のヒトコマと言わんばかりに自然体のビバップ・フレーズを連発しています。これにはトニー・ウィリアムスも若気の至りとしか言えませんね♪ 続いて爆裂ドラムソロを披露するのですが、すぐに渡辺貞夫に斬り込まれてしまうのでした。

A-2 Gary
 渡辺貞夫が早世したアメリカのアレンジャー=ゲイリー・マクファーランドに捧げて作曲した哀切のバラードです。
 この人は渡辺貞夫が1962年にアメリカへ留学したときからの盟友で、もちろん競演したレコーディングも残されていますが、その音楽性はジャズだけでなく、民族音楽からコアなブルースにまで及び、それを解体再生してお洒落なソフトロックに繋げてしまうという荒業を、全く自然体でこなす天才でした。
 ここでの演奏は、せつないテーマを尚一層切々と吹奏する渡辺貞夫のアルトサックスが、その音色、そのフレーズともに心に染み入る名演だと思います。
 リズム隊もツボを外さない好演で、ハンク・ジョーンズのピアノは自然体で最高の美メロを生み出す流石のプレイ! ロン・カーターとトニー・ウィリアムスも、ここでは控えめなサポートに徹しているあたりが、逆に底力を感じさせます。

A-3 3:10 Blues
 ミディアム・テンポのブルースがグルーヴィに演奏されますが、その原動力はもちろん、グレート・ジャズ・トリオのリズム隊です。
 渡辺貞夫は自己のペースでチャーリー・パーカー直系のフレーズを吹き連ね、モダンジャズ王道の楽しさを追求していますが、その後ではロン・カーターの悠々自適のウォーキング・ベースが何とも頼もしい限りですし、トニー・ウィリアムスも場の空気を掴んだサポートに徹しています。
 そしてここでも、ハンク・ジョーンズが地味~にビバップの真髄を聴かせており、明らかに他のメンバーを圧倒していることが、繰り返し聴く内にジンワリと染みてくる演奏になっています。

A-4 Episode
 渡辺貞夫がワルツテンポで書いたオリジナルですが、リズムとビートはロックやジャズがゴッタ煮状態という、怖ろしい演奏です。もちろんそれはリズム隊が優秀すぎる所為でしょう。
 渡辺貞夫はフルートを演奏していますが、背後から襲い掛かってくるビートの嵐に怯えたような必死さが感じられ、全体に緊張感が満ちています。
 う~ん、それにしてもトニー・ウィリアムスは暴れていますねぇ。このあたりが当時のジャズ・ファンには賛否両論、もっと穏やかなサポートがあれば名演になったはずという意見が大半だったように記憶していますが、今ではこれで正解だったように、私は思います。
 結論はドタバタ!

B-1 I Concentrate On You
 モダンジャズ王道のスタンダード曲に果敢に挑戦した渡辺貞夫の勇気に、まず感謝です。テンポもコードチェンジも非常に苦しいのが、聴いていても感じられますし、ここでのトニー・ウィリアムスは鬼のように妥協してくれませんから、演奏は怖ろしい混濁の様相を呈しています。
 しかし渡辺貞夫は必死のビバップ・フレーズで対抗し、恐らく日本モダンジャズ創成期に若くして身を投じ、日夜、青春の情熱を燃やしていた頃のような突進ぶりじゃないか!? と思います。
 ところが続くハンク・ジョーンズは流石ですねぇ~♪ 全く余裕のプレイで歌心満点のフレーズを軽々と続けていくのです。この力みの無さは名人芸で、バックで力んで暴れるトニー・ウィリアムスは若さを露呈しているあたりが、ジャズの面白さです。
 したがって渡辺貞夫がラスト・テーマの変奏に出るところでは、安心感が漂うのでした。

B-2 Chelsea Bridge
 これは名演♪ デューク・エリントンの懐刀だったビリー・ストレイホーンが書いた畢生の大名曲を、素直な情感をこめて、じっくりと演奏する渡辺貞夫は、ようやく本調子が出たという雰囲気です。
 アドリブ・パートでは、まずハンク・ジョーンズが言う事無しの完璧さ! トニー・ウィリアムスも借りてきた猫のように大人しいのが、微笑ましくもあります。

B-3 I'm Old Fashioned
 アルバムタイトル曲の魅惑のテーマ・メロディが、激烈なテンポで演奏されています。渡辺貞夫はビバップ丸出しの吹奏に徹しますが、そのバックではトニー・ウィリアムスが大暴れ、ロン・カーターもグルになって虐めてくるので、この日米対決は渡辺貞夫が完全に押しまくられています。
 しかし聴いていての気持ち良さは最高で、プロレスで言えば最強外人チャンピオンに果敢に望む日本人レスラーというところでしょうか、結果云々よりも、試合内容にシビレても許される演奏だと思います。
 ちなみに渡辺貞夫のアルトサックスは、ややセンが細いところが、アメリカのジャズ界ではジョン・ハンディ(as,ts) という人にそっくりなので、機会があれば聞き比べてみて下さい。
 肝心のこの演奏は、ハンク・ジョーンズがマイペースで若手を捻じ伏せたあと、トニー・ウィリアムスが自己満足の大爆発! ここでのドラムソロは完全にマイルス・デイビスのバンド時代とは異なる、パワーだけのスタイルで、往時のスタイルを期待するファンからは大顰蹙でしたが、ソロの終りを告げる、例の変則3連打はきちんと聴かせてくれたので、納得する他はないでょう。それに、こういうドカドカ煩いスタイルだって、トニー・ウィリアムスだけの快感技ですから!

B-4 One For C / 樹氷のテーマ
 渡辺貞夫の素晴らしいメロディ感覚が出た、優しいオリジナルです。しかもここではハンク・ジョーンズの全くのソロピアノで演奏されるという素敵なプレゼントになっています。
 あぁ、なんて素晴らしい演奏なんでしょう。これまでのお祭騒ぎが一瞬にして簡素な余韻に転化し、祭の後の虚しさが良い思い出になっていく、なんとも美しき終焉なのでした。

ということで、正直に言うとアルバムとしての出来は、まあまあ……。名盤ではなく、人気盤というところでしょう。

ただしジャズロック~フュージョンの台頭で純正4ビート物が落目になっていた時期に登場したこのアルバムは、ジャズ喫茶では大歓迎でした。もちろんコアなファンからは様々な理由がつけられて酷評されましたが、今となってはそれも懐かしい思い出です。

そして結果はもちろん大ヒツト! 渡辺貞夫はこれで区切りをつけかたかのようにフュージョン路線に突入して「マイ・ディア・ライフ」「カリフォルニア・シャワー」という2大ヒットアルバムを製作していくのです。

ちなみに、このアルバムは過去にCD化もされていますが、出来ればアナログ盤で聴いてみて下さい。そこではとにかく低音域が強烈なパワーで、トニー・ウィリアムスのド迫力のバス・ドラやロン・カーターのグイノリのウッドベースが、怖ろしい勢いで襲いかかってきます。

実はそれが、このアルバムの人気の秘密でもありました。なにせ低音域が強すぎて、家庭のレコードプレイヤーでは針飛び現象が! それゆえにジャズ喫茶の人気盤にも成りえたのです。

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脱力系超名盤

2006-04-25 14:25:23 | Weblog

仕事が多忙すぎて逼塞停滞気味……。これもまあ、私の能力の限界を露呈しているわけですが、精神的に張り詰めて、そのピークで脱力するという上手い生き様が、不器用な私には難しく……。

そこで本日は、その極みにあるこの盤を聴いています――

Speak No Evil / Wayne Shorter (Blue Note)

ジャズ者ならば誰だって、これだけは譲れないアルバムがあるはずで、私の場合はこれです。何時、如何なる時に聴いても感動するというか、心底、シビレます!

録音は1964年12月24日、時期的にはマイルス・デイビスのバンドに加入して間もない頃で、結論から言うと、実はこの1ヵ月後にマイルス・デイビスの下では最初のスタジオ・セッションが行われるですが、その前に自分のやりたい事はやっておこう! というような思惑があったのでは? と推察出来るほど自己主張の強い、素晴らしい出来になっています。

これはマイルス・デイビスの畢生の名作にしてジャズ史上に屹立する1959年の大名盤「カインド・オブ・ブルー」の影響下にあって、それに互角に太刀打ち出来る作品ではないでしょうか!? 少なくとも私は、そう思っています、勝負は別として。

当然、集められたメンバーも強力です。ウェイン・ショーター(ts)、フレディ・ハバード(tp)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、エルビン・ジョーンズ(ds) という、何処切っても当時の若手のバリバリ、今日までのジャズの歴史を作った超一流の実力者達です。

もちろん演奏された曲、全てがウェイン・ショーター会心のオリジナルばかりです――

A-1 Witch Hunt
 威勢の良い出だしから、ウェイン・ショーターだけの変態メロディというテーマが、不思議な力強さで演奏されます。う~ん、名曲!
 そしてアドリブパートに突入する瞬間のウェイン・ショーターは、もう、これしか無い! という強烈なフレーズを聴かせてくれますから、もう私はこの一撃で悶絶です。しかもそのバックではエルビン・ジョーンズが烈しい仕置きというような煽りに終始しているのです! これには流石のウェイン・ショーターも、脱力ばかりはしていられないという雰囲気で、もう最高です。
 ですから、続くフレディ・ハバードも大ハッスルで十八番のツッコミを連発、ハービー・ハンコックはマイルス・デイビスのバンドよりも張り切っているのでは? というような不遜なことまで浮かんでしまう、とにかく素晴らしい演奏です。

A-2 Fee-Fi-Fou-Fum
 あぁ、こんな曲はウェイン・ショーターにしか書けないでしょう。まったく脱力系の変態メロディなんです。しかしエルビン・ジョーンズの重いビートを軸としたリズム隊が絶妙なアクセントを入れるので、強力な演奏に仕上がっています。
 先発のアドリブはフレディ・ハバードが、意外にも思わせぶりを聴かせたりしますが、もちろん独自のツッコミも披露しています。
 そしてウェイン・ショーターはオトボケのフレーズも用いながら、慎重な足取なので、エルビン・ジョーンズがたまらずに爆発する瞬間もあるのですが、それを引き締めているのがロン・カーターのベースというところが、ミソです。もちろんウェイン・ショーターも、そこのところは分かっていて、最後にはちゃんと山場を作っているのでした。

A-3 Dance Cadaverous
 これまた脱力の極みというようなテーマから、まず、ハービー・ハンコックが本領発揮の繊細な美メロのアドリブを聴かせてくれます。そしてそれに刺激を受けたかのようなウェイン・ショーターが、とても素敵なメロディを吹いてくれるのですが、これはショーター信者向けの暗黙了解を含んでいますので、ここはむしろバックで暴れるエルビン・ジョーンズ中心に聴くと、快感が得られると思います。

B-1 Speak No Evil
 いきなりズバーンと来るテーマがたまりません♪ 2管でモード丸出しのテーマが奏でられるバックでは、ハービー・ハンコックが執拗に絡んで隙間を埋めていく、もう、そこだけで忽ち惹き込まれます。まず、この余韻と刺激のコントラストが本当に素敵です。
 アドリブの先発はウェイン・ショーターが緊張と脱力の巧みなコンビネーション、そして不思議な魅力がたっぷりのメロディ感覚を存分に発揮していますが、そこに入る直前のブレイク的な部分で炸裂するエルビン・ジョーンズのタメの効いた一撃が、これまた、たまりませんねっ♪
 で、ここでのウェイン・ショーターは本当に素晴らしい限りで、特に1分50秒目からの展開、2分28秒目からのフレーズ、さらにエルビン・ジョーンズとの静かな対決、3分15秒目から続く盛り上げと脱力の対比あたりは、ずばり個人的感性のストライク・ゾーンです。
 フレディ・ハバードとハービー・ハンコックも大健闘していますが、あまりにもウェイン・ショーターが凄すぎます。しかし、この凄さは分かってもらえるのか……?
 それほど変態的な部分を含んだ演奏です。つまり他の4人は正統派の素晴らしさが全開というのが結論です。

B-2 Infant Eyes
 これぞっ、名曲にして大名演!
 もう、言葉も文章も必要無いのであります! 本論終り。としたいのですが、それでは申しわけが立ちません。
 とにかくウェイン・ショーターが心からの共感を求めて吹き綴る、静謐な演奏です。このテーマ・メロディの存在感、ひとつの音をこれ以上無いほどに大切にした吹奏は、もちろんアドリブパートでも同じです。したがってバックのリズム隊も慎重この上も無い態度で臨んでいるのが、はっきりと分かります。
 あぁ、これもジャズの醍醐味ですねぇ~♪ ググッと盛り上げて、スラ~と去っていくウェイン・ショーターの後を受けて、ハービー・ハンコックも何とか場を取り繕う努力をするのですが、それは虚しいもので、すぐにウェイン・ショーターがラスト・テーマの変奏に登場し、ここでリズム隊がホッとした雰囲気になる瞬間が、たまらなく愛しいのです……。

B-3 Wild flower
 前曲の緊張感が、ここで解れて大団円という演奏です。もちろん曲調は穏やかモードですが、ミディアムテンポの中は高密度で、さらに凝縮されていきます。
 まず、ウェイン・ショーターが脱力感いっぱいの過激ブロー、フレディ・ハバードはクールな不良性を発揮してカッコ良く、ハービー・ハンコックも十八番の展開を聴かせてくれるのでした。もちろんエルビン・ジョーンズとロン・カーターもソツがありません。

ということで、ウェイン・ショーターは当時第一線のテナーサックス奏者でありながら、このアルバムには、その頃主流だったジョン・コルトレーン(ts) のような激烈さも、ソニー・ロリンズ(ts) のような天衣無縫な豪快さもありません。どちらかというと、マイルス・デイビス(tp) のような思わせぶりに暗黙の了解を求める内向的な演奏ばかりが収められています。

ところが、これが気持ち良いんですねぇ~♪ 感性の問題かもしれませんが、何度聴いても飽きません。

ジャズ史的には、ウェイン・ショーターはこの後、マイルス・デイビスのバンドを事実上引張っていく影のリーダーとして活躍するのですが、その音楽的根源は間違いなく、このアルバムに現れています。おそらくこの作品と、マイルス・デイビスの下で直後にレコーディングしたアルバム「ESP」の発売時期は同じだったと思われますが、聞き比べてみても、明らかにこちらの方が私には好みです。

それは似たようなメンツの中で、エルビン・ジョーンズとトニー・ウィリアムスというドラマーの資質の違いも関係あるらしく、何とウェイン・ショーターは自分のリーダー盤では、けっしてトニー・ウィリアムスを起用していません。何故って、それをやるとマイルス・デイビスのアルバムになってしまいますから!

そしてウェイン・ショーターは、この後のリーダー・セッションでは、いよいよ新しい自分の道へ踏み出していくのでした。それはマイルス・デイビスの諸作とは明らかに別物であることは、言わずもがなです。

ちなみに現行輸入盤CDにはボーナストラックとして「Dance Cadaverous」の別テイクが入っていますが、これがまた、グッときます。私は朝一で聴く時は、このCDの「Infant Eyes」から「Dance Cadaverous」まで変則3連発で通すと、神聖な気持ちで1日が過ごせるのですが……。

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哀愁モードは捨てられない♪

2006-04-24 19:38:40 | Weblog

ジャズ者にとってマイナーな情感は、好きなくせに素直に好きと言えない苦しみがつきまといます。まあ、平たく言うと、カッコつけでしょうか……。

しかもジャズ喫茶という場所は、ある種の恐い、気取った空間で、なかなか心置きなくマイナー物をリクエスト出来ないわけですが、ならば、このアルバムの特にB面を――

Tete a TeTe / Tete Montoliu (Steeple Chase)

ピアニストは、やはり指が良く動いたほうが良い! その方が聴きやすいし、余計な理屈を付けて聴く必要もないですからね。

特にジャズの場合はセロニアス・モンクという、その道の反逆者が大きな存在になっていますから、尚更なんですが、また逆にオスカー・ピーターソンという超絶技巧を何気なく披露してしまう大名人もいますから、事情は複雑です。

この指の動かないところは、モンクの影響下だとか……。

しかし、その両方を備えていれば、誰にもケチをつけられず、尚且つ、聴き手は安心して演奏に接することが出来るわけで、そういう欲求を完全に満たしてくれるのが、テテ・モントリューという盲目のスペイン人ピアニストです。

この人はオスカー・ピーターソンがビル・エバンスしてしまったようなフレーズやノリが信条というか、とにかく精力絶倫で繊細な演奏を聴かせてくれます。このアルバムは1970年代ジャズ喫茶の隠れ人気盤で、長尺演奏ばかりですが、聴いて、疲れて、心地良く、その後はジャズ喫茶ではお約束の居眠りモードにも入りやすい傑作です。

録音は1974年5月28日、メンバーはテテ・モントリュー(p)、ニールス・ペデルセン(b)、アルバート・ヒース(ds) というトリオで、当時はオランダを中心に活躍していたレギュラー・トリオのようです――

A-1 What's New
 モダンジャズでは定番のスタンダート曲で、通常はスローで演奏されるのですが、ここでは最初、スローで始めて聴き手を安心感に誘っておき、徐々にテンポを上げ、ビートを強めて烈しい熱気を吹きつけていきます。
 もちろんスローなパートでも、テテ・モントリューの指は自在に鍵盤上を動き回り、音符をこれでもかと空間に発散させていますが、その音の密度を増幅させるのがニールス・ペデルセンの手数の多いベースワークです。
 そして演奏は何時しか快適な4ビートに突入し、テテ・モントリューのピアノは止まることの無い、本当に痛快なフレーズを聴かせてくれますが、聴き続けるうちにグッタリするほどの疲れを覚えていくあたりが、ミソでしょうか……。
 全くリラックス出来ないスタンダード解釈で、言わば邪道なんですが、こういうエグイ演奏こそ、往年のジャズ喫茶では必須なのでした。

A-2 We'll Be Together Again
 これも通常はスローな解釈が一般的なスタンダードですが、このトリオは最初から快適なビートを強調したミディム・テンポでテーマを演奏し、そのままアドリブパートに突入して行きます。
 ここではアルバート・ヒースのドラムスが、ブラシで気持ちの良いビートを聴かせてくれますが、ニールス・ペデルセンは早く伴奏から抜け出して暴れたいところがミエミエで、落ち着きません。
 ですからリーダーのテテ・モントリューは、絶好調の運指でバリバリと弾きながら、さあ、いつでも向かってきなさい! 的なスキを見せているのですが、他の2人は納得しません。それどころか演奏そのものが、いつ破綻するか、かなりドキドキする展開まであります。
 しかしそれも、ニールス・ペデルセンの超絶技巧ベースソロで帳消しです! とにかく凄いの一言で、歌心もグイノリのビート感も関係無い、ただ頭を垂れて聴き入るのみ! したがって再び登場するテテ・モントリューのピアノも張り切らざるを得ないという、結果オーライになっています。

B-1 Catalan Suite
 B面全部を使った長尺演奏ですが、タイトルどおりの組曲形式なので飽きません。
 まず、テテ・モントリューが全くのソロで哀愁のフレーズを弾き綴り、ベースとトラムスが加わってからも、その哀切のモードはますます冴え渡り、これでもかという泣きのフレーズが泉のこどく流れ出すのです。
 もちろんその中には、烈しい情念の吐露といった早弾きフレーズも混入していますが、けっして歌心を蔑ろにはしていません。
 演奏は徐々にテンポが上がり、ビートが強くなっていきますが、あぁ、この哀愁トゥナイト的な盛り上がりは唯一無二の素晴らしさ♪ ハードでメロディ感覚が琴線に触れてくるという、当にジャズ喫茶向けの必殺曲です。
 そしてニールス・ペデルセンの激烈ベースソロは、コアなファンをも唸らせる物凄さですが、それゆえ、何とかケチをつけてやろうとする意地悪なジャズ者には、極上の生贄かもしれません。そのあたりは、ぜひとも皆様が聴いての判断をお願い致します。
 演奏はこの後、再びテテ・モントリューのソロピアノで、一段と深化したパートに突入していきます。そこには哀愁がますます濃縮されていますが、一転、超アップテンポの4ビートが炸裂し、おぉ! これぞ爽快な地獄のジャズ喫茶という、ド迫力の演奏が展開されていくのでした。そしてもちろん、最後は哀愁のラストシーンが待っていますよ♪

ということで、これは自宅で聴くには、ややハード過ぎるアルバムかもしれません。それゆえにジャズ喫茶の定番になっている側面もありますが、このB面あたりはジャズ者には避けて通れないものを含んでいます。

またA面では前述したようにモンク的なハーモニー感覚が忍ばせてあり、それをビル・エバンス風なものと混ぜ合わせようとする試みまでが聴かれます。

ここまでハードな盤ですから、哀愁の泣きを目当てにB面をリクエストしても、恥かしく無いと思うのですが……。

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小粋な黒さ

2006-04-23 17:10:41 | Weblog

あ~ぁ、明日から、また仕事かぁ……。

連休もあまり休めないみたいだし、思えば連休なんて何年もしっかり休んでいないなぁ……。

私の疲れがHPやプログにも感染しているようで、アップ出来ないこともあり……。

ということで、金曜日にアップしょうとしていたのが、この作品です――

Introducing Kenny Burrell (Blue Note)

黒人ジャズ・ギタリストのケニー・バレルは、けっしてバカテクの人ではありませんが、如何にも都会的なジャズというムードの作り方は、天下一品だと思います。

このアルバムはブルーノート・レーベルと契約して最初の1枚ですが、あえて管楽器を入れない編成が大正解! 洗練された黒っぽさが堪能出来ます。

録音は1956年5月29日、メンバーはケニー・バレル(g)、トミー・フラナガン(p)、ポール・チェンバース(b)、ケニー・クラーク(ds)、そしてキャンディド(per) という編成で、実はキャンデイド以外はデトロイト及びその近郊の出身者で固めていたという、なかなか美しき友情物語が楽しめます――

A-1 This Time The Dream's On Me
 あまり知られていなかったスタンダード曲でしたが、晩年のチャーリー・パーカーが十八番としてからはモダンジャズの定番になりました。
 ここでの演奏は快適なテンポでケニー・バレルとトミー・フラナガンが気持ちの良いアドリブソロを展開していますが、その要はキャンディドのコンガとケニー・クラークの弾き出すチャカポコ・リズムです。そしてクライマックスでは2人の共同作業によるリズムの競演まで用意されているという、楽しい演奏に仕立てています。
 肝心のケニー・バレルの演奏では、時折チラリと挟み込むチョーキングが効いています。

A-2 Fugun 'N Blues
 ポール・チェンバースがリードするテーマ設定に、トミー・フラナガンとケニー・バレルがタイトルどおりのフーガ調でブルースを乗せていきますが、ここだけで満足するという密度の濃さがあります。
 そしてアドリブパートではケニー・バレル絶好調のフレーズが連発され、ブルースそのものがお洒落に彩られていくのですが、トミー・フラナガンも負けていません。曲展開中には様々な仕掛けがあるのですが、それを物ともしない唯我独尊でソフトなブルース感覚を披露するのですから、当時の常識的感覚で聴くと、これはとても黒人の演奏とは思えません。都会的な洗練の極みとしてのブルースが、ここに記録されています。同じラインの演奏を得意とするMJQも、全く顔色無し♪

A-3 Takeela
 高速チャカポコ・リズムで展開されるケニー・バレルのオリジナルは楽しさ満点です。なにしろトミー・フラナガンは絶好調で浮かれたフレーズを弾きちらしますし、続くケニー・バレルは指の縺れもナンのソノ! キャンディドのコンガに煽られて、ひたすらに突進しています。
 そして終盤には、お約束のコンガ対ギターという対決がっ!

A-4 Weaver Of Dreams
 スタンダードの隠れ名曲が、適度なビートを伴いながら、じっくりと演奏されます。ここではケニー・バレルのコードワークはトミー・フラナガンのそれと衝突することなく、深みを湛えて美しく、もちろんトミー・フラナガンのアドリブソロは繊細美の極致♪ 素晴らしい歌心を聴かせてくれます♪
 そしてケニー・バレル! やっぱり素敵です♪ 難しいフレーズを弾かなくともセンスが良ければ許されるという世界を、ぜひ、ご堪能下さい。

B-1 Delilah
 いきなりキャンディドのコンガが炸裂して心の準備が出来、ポール・チェンバースが絶妙なイントロを弾き出して、いよいよエキゾチックで黒いムードのテーマが、ハードバップに演奏されていきます。
 もちろんバックではキャンディドのコンガが最高のアクセント♪ ですからケニー・バレルも心置きなく洗練された黒っぽさを聴かせてくれます。それは難しいフレーズではありませんが、実はコピーすると雰囲気の出し方に苦労するという、全くセンスが要求されるスタイルなのでした。

B-2 Rhythmorama
 愕くなかれ、主役のケニー・バレルが全く登場しないというトラックで、キャンディドとケニー・クラークの打楽器デュオになっています!
 ですから最初聴いた時、製作サイドは何を考えているんだか、全く分かりませんでした。しかしこのセッション当時のニューヨークではラテン物がブームでしたし、ブルーノート・レーベルでは、その中の原初的味を含んだ打楽器演奏が、かなり残されています。それはおそらく、当時、急激に広がりつつあった黒人音楽の様々な形態のひとつとしてのジャズの捉え方であったのかもしれません。
 と、まあ、いろんな理屈をつけながら聴く他は無いトラックですね……。

B-3 Blues For Skeeter
 そして悪い冗談のような前曲が終了して直後から、これ以上無い雰囲気でブルースが真っ黒に演奏されます。あぁ、この瞬間的快感を狙ったんでしょうか、前曲は!? そうだとしたら、本当に上手いです!
 う~ん、それにしても、このネバリのビート、醸し出されるジャジーな空気、ブル~~~スな雰囲気は最高です。全く、こちらが期待しているとおりの演奏で、ケニー・バレルも十八番のフレーズを次々に披露してくれるのでした。

ということで、ケニー・バレルと言えば、このアルバムの次にブルーノート・レーベルから出された「Vol.2」の方が人気&傑作盤ということになっていますが、こちらも当然、捨てがたい……。否、むしろ個人的にはこっちが好みですねぇ。

この人はハードバップ真っ最中に脚光を浴びたので、ホーン入りのセッションも数多く残していますが、その魅力の本質はこういう小編成の演奏に、より強く現れていると思います。それは小粋な黒っぽさということで、グリグリ、グイグイ突進する迫力型のギタリストではありませんが、そのブルース感覚は超一流だと思います。

テクニック至上主義の方には、虚心坦懐に聴いて下さいますよう、お願い申し上げます。

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ハードバップな朝

2006-04-22 08:30:31 | Weblog

昨夜は霧が濃い中を運転して実家まで戻りましたが、その状況から、自分でも日活アクション映画の登場人物になったような雰囲気に浸り込みました。

自己満足の世界ですが、ハードボイルドというよりは、ハードバップが聴きたくなりましたね。

そこで今朝一番でこれを――

Late Spot At Scott's / Tubby Hayes (Fontana)

近年でこそ知名度があがったタビー・ヘイズは、イギリスで1950年代初頭から活躍していた素晴らしいジャズメンでしたが、1973年に38歳の若さで亡くなっていることもあって、リアルタイムの我国ではほとんど紹介も評価もされていませんでした。

それが1980年代後半からの欧州ジャズブームで再発見され、残された作品の評価も、その廃盤価格も同時に高くなったのです。

その演奏スタイルの基本がハードバップというのも嬉しいところですし、何よりも凄い実力があるのです。

このアルバムはそれが素直に楽しめる1枚で、録音は1962年5月17 & 18日、ロンドンのロニー・スコッツ・クラブでのライブを収録しており、タビー・ヘイズ(ts,vib) をリーダーに、ジミー・デューカー(tp)、ゴードン・ベック(p)、フレディ・ローガン(b)、アラン・ガンリー(ds) というメンバー各々については、ゴードン・ベックが後にフィル・ウッズ(as) &ヨーロピアン・リズムマシーンの初代ピアニストとして活躍しているので一番有名でしょうが、とにかくこのアルバムを聴けば納得の実力者揃いです――

A-1 Half A Sawbuck
 タビー・ヘイズ自らのメンバー紹介後、メチャ、カッコ良いテーマがスタートしますが、ここだけで明らかに、このバンドはホレス・シルバー等のファンキー・ハードバップ直系の楽しさに満ち溢れていることがわかります。
 そして先発のアドリブを聞かせるタビー・ヘイズのテナーサックスからは、デクスター・ゴードン、ハンク・モブレー、ジョニー・グリフィンといった王道派の色合が強く感じられ、これで参らないジャズ者は皆無でしょう。スタイル的には今日のエリック・アレキサンダーに似ていますが、その歌心、スピード感、迫力は格が違います。というか、モダンジャズ全盛期の熱気に魘されている凄みがあります。
 続くジミー・デューカーのトランペットは必死にもがきますが、後を受けるゴードン・ベックはビバップ~モードまで包括した懐の深いプレイを展開しています。
 そして何より凄いのはアラン・ガンリーのドラムスで、若干軽いビート感を逆手にとった切れ味の鋭さと黒人ジャズの泥臭さを併せ持った名手だと思います。もちろんアドリブを構築していく各々のソロプレイヤーの状況を見極めた煽りとサポートは、なかなかのセンスです。

A-2 Angel Eyes
 モダンジャズでは定番の人気スタンダードが巧みなアレンジで演奏されますが、その編曲はドラムスのアラン・ガンリー! やっぱり、この人は只者ではなかったのですねぇ♪
 肝心の演奏はジミー・デューカーのミュートトランペットが原曲メロディーをリードし、その周りの空間をタビー・ヘイズのヴァイブラフォンが彩るというハードボイルドな展開です。
 このタビー・ヘイズのヴァイブラフォンは、同じイギリスの天才ジャズメンで
マイルス・デイビス(tp) とも競演しているビクター・フェルドマン(p,vib) 直伝♪ 流石に素晴らしいフィーリングで、その歌心が堪能出来ます。
 またジミー・デューカーも若干、危ないところがありますが、雰囲気を壊さない好演で、なんとなく日活映画のバックに流れていそうな素晴らしい仕上がりです。

A-3 The Sausage Scraper
 全く黒~い、このファンキー・テーマはなんだっ! これはタビー・ヘイズのオリジナルなんですが、思わず一緒に口ずさみ、手拍子を入れたくなります。アラン・ガンリーのドラムスも重いビートを出していますし、タビー・ヘイズのテナーサックスはハードに野太く、ファンキーにメロディアス♪ あぁ、これがハードバップです!
 う~ん、それにしてもイギリスで、これっ、ですよ! 実はタビー・ヘイズはリアルタイムのアメリカでは高く評価されており、度々渡米してはレコーディングも残していたので、さもありなんです。
 演奏はこの後、ジミー・デューカーが懸命の吹奏、ゴードン・ベックがファンキー・ゴスペル街道まっしぐらの快演を聞かせて、ますます盛り上がりますが、ここでもアラン・ガンリーのドラムスが良い仕事です。
 そしてラストテーマが熱く演奏され、さらにメンバー紹介のバンドテーマまで聴かせて律儀に締め括る製作態度が、如何にもイギリスらしくて微笑ましい限りです。

B-1 My Man's Gone Now
 ジョージ・ガーシュイン作の有名なオペラ「ポギーとベス」からの人気曲を、なんとここでは迫力のハードバップに作り変えています。
 先発のソロは、もちろんタビー・ヘイズが熱血迫力のテナーサックスを存分に鳴らします。あぁ、本当に最高ですねぇ♪ 続くジミー・デューカーも、本領発揮の演奏なのか、上手い構成力を発揮していますが、さらに凄いのがゴードン・ベックのピアノで、ハードバップと思わせて、実はモードと欧州的なハーモニー感覚に彩られたそのスタイルは、当時の最先端でしょう。
 それと、やっぱりアラン・ガンリーのドラムス! 繊細と豪胆な斬り込みで演奏をキャリーしていくその腕前は流石です。

B-2 Yeah ! - Them
 でたっ! オーラスでとうとう、このバンドが一番影響を受けているホレス・シルバーの十八番が演奏されます。つまりネタ明かしですね♪ 実際、バンド全員が憑物が落ちたかのような熱演を聴かせてくれます。
 それはまず、アラン・ガンリーが抜群のリム・ショットでテンポを設定し、バンドは一丸となって白熱のテーマ演奏に突入し、タビー・ヘイズが先発で豪快なアドリブソロを披露するのです。それにしてもこんな凄いテナーサックスには、本場アメリカの一流ジャズメンも顔色無しだと思います。
 またジミー・デューカーも危うさを露呈しつつも健闘、ゴードン・ベックは唯我独尊の我が道を行くという態度ですが、それを引き締めているのが、やはりアラン・ガンリーの素晴らしいドラムスです。まったくこの人は凄いと思いますね♪
 そして最後にはドラムスとホーン隊の対決の場が用意されており、お約束とは知りつつも、やはり興奮させられてしまうのでした。

ということで、B面もバンドテーマが演奏されて大団円となるのですが、ハナからケツまで、本当に痛快なハードバップ盤です。

私は1981年の某日、あるコレクターからこのアルバムを聴かせてもらい、忽ち虜になりましたが、もちろんこの盤は当時から希少なコレクターズ・アイテムで、なかなか入手は困難でした。それが今日、CD化されているのは奇跡というか、あるいは当然なのか……。

例によってジャケ写からネタ元にリンクしてありますで、機会があれば、ぜひとも聴いてみて下さいませ。

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あれっ?

2006-04-21 18:01:19 | Weblog
どうも、また、プログの調子が良くありません。

アップ出来ないのです……。

様子見ということで、本日はご容赦下さい。
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