FCPシートの書き方についてセミナーでお話しするのは、S・T・P・M、(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングそしてマーケティング・ミックス)つまりどこで売りたいのかそのための記述ができているのかです。
FCPシートも改良を重ね、ターゲットの項で小売りしかなかった項目が、第3版で百貨店、スーパーなどと細分化されました。現在は3.1版になっています。製造業と異なり、農業の場合には顧客ターゲットを細分化するよりも、むしろどこで売りたいかが基本になると思います。事業戦略はそこから始めると良いのではないでしょうか。百貨店や高級スーパー、高級食材専門店などで販売したかったら、それなりのモノづくりの工夫、価格設定、ブランド、包装資材の工夫、デザイン、販促ツールの開発などが求められます。加工品なら工場の安心・安全管理、味はもちろん包装資材の完成度、商品名、ブランド化などバイヤーの要求にできるだけ応えた内容で記述が必要です。
農水省のFCPシート記入例を参考にしながら、より自園・自社流の内容のシートを作成してほしいと思います。
次に記入する際のポイントについて述べたいと思います。
読む相手の身になってまず記述することが大切ですが、そのためには文字の大きさ、きれいさなどもバイヤーには評価されます。
FCPシートのひな形を添付しますが、下記のFCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト)のHPを開き、関心のある項目をぜひ参考にしてください。
■フードコミュニケーションプロジェクトの成果発表のページ
FCPシートやその書き方などが以下のページからダウンロードできます。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/fcp/syoudan_tebiki/attach/pdf/20200717index-5.pdf
『FCP展示会・商談会シート』作成の手引き、補足
FCPシートの各項目は次のようになっています。それぞれの項目に従って少し説明を加えたいと思います。
番号 シート項目 補足内容
1 商品名
2 最も美味しい時期
3 賞味期限・消費期限
4 主原料産地(漁獲場所など)
5 JANコード
6 内容量
7 希望小売価格 333
8 1ケースあたりの入り数
9 保存温度帯
10 発注リードタイム
11 販売エリアの制限
12 最大・最低ケース納品単位
13 ケースサイズ(重量)
14 認定・認証機関の許認可(商品・工場等)
15 ターゲット
16 利用シーン
17 商品特徴
18 商品写真・一括表示/アレルギー表示
19 出展者企業名
20 年間売上高
21 従業員数
22 代表者氏名
23 来場者へのメッセージ
24 ホームページ
25 会社所在地/工場所在地
26 担当者、e-mail,TEL,FAX
27 製造工程(農林水産品の場合は生産工程)などのアピールポイント
28 商品検査の有無
29 衛生管理への取組
30 危機管理体制
FCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト)ではHPで記入例など多くの参考資料が掲載され添付されていますから、ぜひ活用していただきたいと思いますが、全国の農業に携わる皆さんがFCPシートを利用されているわけで、独自にシートを作られていた農林中金をはじめいろいろな金融機関などが、現在はFCPシートに変更活用されるようになっています。農家にとっていろいろなシートがあれば手間がかかります。国の共通コミュニケーション・シートとして活用するのは非常に良いことだと思います。では、どの農家も同じような記述になってしまうのかといえばそうではありません。内容や写真などで、バイヤーは一見して判断いたします。少しでもおいしいモノづくりへのこだわりを持った農家だと思われるためには、各項目をしっかり記述する必要があります。
「FCP展示会・商談会シート作成の手引きの項目別補足シート」を参考に、項目別にポイントを押さえていきます。補足シートのHPアドレスは、下記のとおりです。補足シートに記述されている場合はHSと記しておきます。
https://www.toriton.or.jp/userfiles/files/FCP%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%BC%95%E3%81%8D.pdf
1.商品名
正式な商品名やブランド名など、また分かりやすいネーミングになっている
でしょうか。HSでは独特の読み方や読みづらい名称には仮名を振るように提案しています。
2.最も美味しい時期
農作物によって旬の期間が異なり、時期によって糖度が変化したり味が変わります。旬の時期でもおいしい時期などを明示しましょう。催事展開する場合などに、バイヤーには好都合な情報となります。HSでは期間限定などの場合は理由とその期間を明示するよう提案しています。ただ時期によって糖度などの変化が少ない栽培方法の研究なども農家の皆さんには提案し工夫していただいたりもしています。
3.賞味期限・消費期限
期間を長くしようと考えがちですが、消費者に味わってほしい期間、安心・安全な期間を描く必要があります。加工品で添加物などを加え、時期を長くするのはかえって嫌われることがありますから、要注意です。
表示する際に、賞味期限と消費期限の違いを理解してください。HSには、賞味期限はおいしく食べることができる期間、つまりおいしく食べられる品質の保持が十分可能と認められる期限を示す年月日のことと記されています。
消費期限は、期限を過ぎたら食べないほうが良いということで、示された期間中は、腐敗や変敗その他の品質劣化により安全性を欠く恐れのない期限とされています。経験から期間を設定されている農家の方がいらっしゃいました。適切な期間設定が求められています。コロナ禍で消費者の関心は高まっていますので、ものづくりの際注意しなければいけない事項です。
4.主原料産地(漁獲場所など)
消費者やバイヤーの関心事の非常に高いところです。東北地方の農産物など風評被害は少なくなったとはいえ、安心・安全の表示に心がける必要があります。
HSでも、複数の原材料について記載する場合、原材料名と産地を記載するよう求めています。産地が限定できない場合の記述は〇〇他と記載します。
5.JANコード
JANコードは「Japanese Article Number Code」日本工業規格(JIS)制定の標準商品表示で、バーコード(JANシンボル)として商品などに表示されています。JANコードは日本国内での呼称で、欧州ではEAN(イアン)(European Article Number)コード、米国・カナダではUPC(Universal Product Code)と呼ばれ、互いに互換性のある国際的な共通商品コードのことです。取得することで、売上・在庫管理などに活用できますから、自園・自社での販売はともかく道の駅や流通企業・通販企業などとの取引の際は必要となります。使用するにあたっては申請が必要で多少なりとも費用が発生します。
6.内容量
経時変化が起こる場合があり、計量に注意する必要があります。また消費税の変更に伴ったり、材料価格等が高騰し容器の形状などを変更したときなどには注意が必要です。包装した生鮮食品、加工食品においては、内容量を内容重量、内容体積または内容数量のいずれかで表示する必要があります。
7.希望小売価格
価格設定には注意が必要です。すでに道の駅で販売しているからと安くする必要はなく、中間卸や商社などの企業が入ってもよいように、価格設定の工夫が必要です。小売業などでは納品する際に、小売価格(販売価格、上代とも言います)の20%~40%近くを要求するところがあります。買取りだともっと多いかもしれません。それに中間卸などの利益を考えると、納め価格がいくらになるかを考えて、設定する必要があります。
どこで売りたいかによって、パッケージなどの形状も変わりますので、価格設定は慎重に行う必要があります。
HSでも卸値『取引先受渡価格(送料の有無)、ネット・納品価格』を同時に聞かれる場合があるので、答えられるようにしておくこととされています。
実はバイヤーは皆さんからいくらで買えるのかをむしろ知りたいのです。小売価格は「参考上代」であり、皆さんとの商談の中で内容やパッケージなどを変更し独自性を出すことで価格変更を要望する場合もあります。買い付ける量が多い場合など、卸値いわゆる出し値を交渉されます。セミナーでは買い付け量による卸価格を別途価格表として準備することをお勧めしています。バイヤーに見せることはありませんが、交渉時役に立ちます。
なお、消費税が変更になりましたから、表示には注意が必要です。特に百貨店やスーパーなど販売する店舗の現場によって消費税込みの総額表示であったり、表示の仕方が上段に税抜き表示、下段に総額表示などいろいろですので、プライスカードなどの作成には注意が必要です。
8.ケースあたりの入り数
ギフト商品など、バイヤーはパッケージの形状と入り数などをまず知りたいものです。1ケースの価格と単体の価格が分かるように表示に気を付けてください。HSには、荷姿が合わせの場合には、例えば1ケース当たり10入りで2合わせの場合、10入り2合わせと記述するよう求めています。
9.保存温度帯
バイヤーは鮮度管理に非常に気を使います。常温だからといっても朝採りなどにこだわる理由をよく考えて、次の項目の10と関連して説明をする必要があります。HSでは、常温、チルド、冷凍などを記載するよう求めています。
10.発注リードタイム
旬の時期は朝採りですぐに納品といっても、納品時間によっては、午後便扱いや次の日に回されるような場合があります。取引先のシステムを理解しながら、どのような体制が取れるのかも説明が必要です。HSには、納品するエリアや最低ケース納品単位によって違う場合は、その内容を記載するよう求めています。
11.販売エリアの制限
商品によって、また生産量によって、どこで栽培しているかによって、流通コストが掛かったり、時間の経過で商品が傷む可能性もあります。首都圏などの消費地で販売したい気持ちは分かりますが、商品によっては工夫が必要となります。HSでも制限がある場合にはその理由を明確にするよう求めています。
12.最大・最低ケース納品単位
取引先によっては少量で依頼される場合があります。レストランなどでは、1店舗でそれほどの量を消化するわけではなく、融通を利かす必要があります。中には他の取引先への販売もしてくれるレストランなどもありますが、こちらの手間や人材・人的資源も考えて、設定する必要があります。HSでは日量何ケースなどと記入するよう求めていますが、最大で何ケース納めることができるのか、最小何ケースから納品可能かを明確に記述してください。
13.ケースサイズ(重量)
段ボールなどは既製品を使う農家が多いと思いますし、JAなどのケースを使う農家もあると思います。供給力のある農家ですと、自前のデザインを施したケースなども知名度の向上や宣伝にも一役買ってくれるので、工夫をする農家もあります。1ケース当たりのサイズと重量を記述する必要があります。
14.認定・認証機関の許認可(商品・工場等)
食品に関しては特に安心・安全を求められますので、HACCPやGAPへの対応などが求められます。オリンピックを控え、またその後の販路拡大を見越すとこうした制度への対応が必要となります。経費も掛かることから今後の事業戦略を策定する中で、スケジュール化し取得に向け努力していただきたいと思います。すでに取得されているところは必ず記述をすることが重要です。HSでは、自治体の認証取得の場合なども積極的に記載するように求めています。特に今年2021年6月からHACCPが義務化されます。HACCP伝道師として活動していますが、注意してほしいのはHACCPでは認定を求められているわけではないということです。個人農家や中小・零細規模の加工場などでHACCPの考え方を取り入れた衛生管理が行われたら、それがHACCP対応になるわけでしっかり自社や加工場のハザード要因を分析し、衛生管理データを記録し、遵守すればよいということです。ただアメリカなど海外に輸出する場合には認定機関からHACCP認定を受ける必要もあります。今後事業をどのように展開していきたいか、しっかり事業計画を立て対応していただきたいものです。HACCPに関しては次回でもお話しする予定です。
15.ターゲット
ここは希望する売り先を選択します。
よくファミリーとか女性などと書かれる方がいますが、まずはどこで売りたいのかを考え、「付加価値生産の分かるおいしさや食の健康、安心・安全を求める主婦」などと記述する必要があります。バイヤーはそうした顧客層を狙っており、中には価格志向の客を狙う企業もありますが、栽培面積によってはそうした価格コンシャスな顧客はターゲットにしないほうが良いと思います。
16.利用シーン
どこでどのような顧客に販売したいかが明確であれば、利用シーンは書きやすいと思います。一番おいしく食べてもらうための調理法や、朝食で1日の活力を生むためにとか、夕食での健康維持のためとか、スポーツの後の疲労回復にとか、栽培した農産物や果物、加工食品などから食べてもらいたいシーンを分かりやすく記述する必要があります。HPなどでも訴求しておきたい項目です。
HSでは、変わった調理法や風習などがあれば記入するとよいとしています。
17.商品特徴
努力して栽培した商品ですから、どのような環境で栽培したのか、土や水、農薬・肥料などに関してしっかり記述してください。HSでは、差別化のポイントを記述するように求め、原材料や使用した副材料の特徴、製造過程でのこだわり、商品開発に当たり最も工夫した点、開発にまつわるエピソード等を明示するように求めています。栽培した土地の特徴を述べ地元産のみ使用とか、そのための食品の特色、例えば味の深みや香りの違いなどを訴えるとよいと思います。また栽培や加工に関して、独自の栽培方法や加工方法など他では真似のできない、もしくは行っていないノウハウなど、強みをしっかりと表現したいものです。
18.商品写真、一括表示
生鮮品と加工品で商品の写真に工夫が必要です。
生鮮品でも、ただ商品を撮影するのではなく、どのように包装されているのか、またどのようなケースに入れられて販売されるのか、分かりやすく提示する必要があります。
以前に紹介していますが、株式会社ファームステッドというデザイン会社が北海道にあります。A-FIVEなどのセミナーで講演を依頼し、東京ビッグサイトでのギフトショーの際などのセミナーをはじめ全国で講演会などの依頼が殺到していますが、「農業をデザインで変える」という本を出版され、講演会やそうした本などの中で成功事例をたくさん発表されています。小生もセミナーの中ではいつも紹介させていただいていますが、デザインが非常によく考えられており、農業になぜ「デザイン」が必要であるかを、ビジネスを通じて実践されています。「デザイン」としてかっこ書きにしたのは、社長の長岡さんは単なるデザインではなく事業戦略につながるデザインを常に対話を通じて提案されているからです。広義のデザインに対する考え方を持っておられ、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
18. アレルギー表示
この欄では、表示の義務のある商品名や、表示を奨励する商品名にチェック欄がついています。使用していない場合は✖で消しておくと、ちゃんと考慮していると思われます。
19.出展者企業名
独特の読み方や読みづらい名称の方は、必ず振り仮名を振ってください。バイヤーは改めて聞きにくいものです。
20.年間売上高
小規模零細企業はあまり書きたくないところだと思います。金額によっては相手にされない場合もありますが、相手取引予定先も小さい場合は逆に喜ばれる場合もあります。商談の中で相手の名刺を見ながら商談する必要がありますが、面積などの規模からだいたいバイヤーは売上などを予測できます。大規模農家や農業法人は供給力があることを分かってもらうためにも記述したほうが良いと思います。その際には平成何年度、売上〇〇万円などと記入してください。
21.従業員数
パートやアルバイトの人数も入れて総合の人数を記述しましょう。 規模や人数からバイヤーは供給力や農家の力を判断いたします。いつ現在の人数か記入しておくと親切です。
22.代表者氏名 フルネームでの記述が原則です。難しい名前には振り仮名も必ずふってください。
23.来場者へのメッセージ
いろいろな商品を栽培している農家は、どのシートにもコピペして同じ文章にされる場合が多いのですが、バイヤーにとって少しでも印象付けるためには栽培品目ごとに少しでもよいので「こだわり」の栽培、努力の部分を強調しましょう。土壌改良や水、農薬・肥料、苗や種に関してどのような工夫を日ごろされているのか、ストーリーを語る部分です。
HSでは、企業姿勢、中でも、企業理念・食品事業者としての基本方針・法令順守への取り組み方針・食の安全・安心に関する理念・お客様とのコミュニケーション方針・食育などの取り組み方針などを記述するように求めています。
24.ホームページ
他の項でも触れていますが、フェースブック(FB)やブログなどで情報発信されている農家も多いのですが、バイヤーはHPでどのような思いで栽培をされているのか、農業に取り組んでおられるのか知りたくて見に来ます。HPのページネーションに気を付けて情報提供するのが重要な理由はここにあります。また、FBやインスタなどとリンクを張ることでSEO(検索エンジン)対策の工夫もぜひ行ってください。ただし、作成しっぱなしで記事が古いのは逆効果となりますので要注意です。
自園で直売所などを持っている方や加工場で農産品を販売されている方がいます。最近はMEO対策も必要と言われています。GOOGLE MAPなどの検索でも表示される3社に入ると検索する消費者やバイヤーにとっては非常にありがたい便利な仕組みです。東北支援の際企業訪問では重宝しました。
25.会社所在地/工場所在地
加工品製造の場合外部委託されていれば、その連携先の名称を記述する必要があります。大手工場などと連携している場合は、むしろ記述することでバイヤーに安心・安全及びそれに対する姿勢が分かります。
26.担当者、e-mail、TEL、FAX 間違いがないか見直しをしてください。
27.製造工程(農林水産品の場合は生産工程)などのアピールポイント
この項の表示は非常に重要です。写真も含めて、製造工程をフローチャートなどで示す必要があります。それぞれの工程でこだわりの部分を示す必要があるからです。そのプロセスの中で、生産される商品の環境写真、加工品の場合は工場の安心・安全面の実行されているシーンの写真、製品として完成されているシーンやパッケージに入れられている写真など、ポイントを工夫して事前に撮影しておき、HPなどと連動させると良いと思います。
生鮮品でもどのような環境の中で、どのような水やりや農薬・肥料などを使って栽培しているのか、ハウスなのか路地なのかなど、これもHPと連動して撮影しておく必要があります。
雛形の例では工場内の絵しか描かれていません。小生はシートの左端には環境(圃場)を見せてはとお話ししています。工場や圃場の周辺環境がどのようになっているのか、工場に入れば安心・安全管理が行き届き、最終製品になっている工程を3段階で見せるのが分かりやすいのではと思います。工場はバイヤーにとって関心事の非常に高い場所になりますが、必ずと言ってよいほど取引開始の際には見学に来ます。工場の管理状況をチェックしないと商品の販売はできません。いかにモノづくりに適した環境で製造を行っているか、安心・安全感を見せる必要があります。
28.商品検査の有無
農家などでも目視による検査など、記述する必要があります。何もしないで出荷されるとバイヤーとしては取引したくないものです。できるだけ、「有」にチェックを付けられるよう管理することが大切です。加工場に関しては、衛生管理等に係る検査項目に対しての結果を示す必要があります。製造現場・生産現場の安全性を示すことが大切です。
29.衛生管理への取組
加工品となるとこの取り組みは非常に重要です。
5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣づけ)などに注意しながら、加工品などでは洗浄、消毒などを加えた7Sへの努力などをしっかり記述する必要があります。
30.危機管理体制
クレーム対応に関して誰が対応するのか、どのような体制になっているか、トレーサビリティをしっかり行い、原因追及が可能な体制や対応を分かるように記述する必要があります。個人経営の場合は、個人の名前を記述してください。
以上簡単に触れましたが、項目によってはバイヤーが気に掛ける部分があることを理解し、抜けもれなく記述する必要があります。
ネットなどで参考事例を見、同業他社や同じ農産物を栽培する農家などの記入例を参考にブラッシュアップしていくことが重要です。
FCPシートも改良を重ね、ターゲットの項で小売りしかなかった項目が、第3版で百貨店、スーパーなどと細分化されました。現在は3.1版になっています。製造業と異なり、農業の場合には顧客ターゲットを細分化するよりも、むしろどこで売りたいかが基本になると思います。事業戦略はそこから始めると良いのではないでしょうか。百貨店や高級スーパー、高級食材専門店などで販売したかったら、それなりのモノづくりの工夫、価格設定、ブランド、包装資材の工夫、デザイン、販促ツールの開発などが求められます。加工品なら工場の安心・安全管理、味はもちろん包装資材の完成度、商品名、ブランド化などバイヤーの要求にできるだけ応えた内容で記述が必要です。
農水省のFCPシート記入例を参考にしながら、より自園・自社流の内容のシートを作成してほしいと思います。
次に記入する際のポイントについて述べたいと思います。
読む相手の身になってまず記述することが大切ですが、そのためには文字の大きさ、きれいさなどもバイヤーには評価されます。
FCPシートのひな形を添付しますが、下記のFCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト)のHPを開き、関心のある項目をぜひ参考にしてください。
■フードコミュニケーションプロジェクトの成果発表のページ
FCPシートやその書き方などが以下のページからダウンロードできます。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/fcp/syoudan_tebiki/attach/pdf/20200717index-5.pdf
『FCP展示会・商談会シート』作成の手引き、補足
FCPシートの各項目は次のようになっています。それぞれの項目に従って少し説明を加えたいと思います。
番号 シート項目 補足内容
1 商品名
2 最も美味しい時期
3 賞味期限・消費期限
4 主原料産地(漁獲場所など)
5 JANコード
6 内容量
7 希望小売価格 333
8 1ケースあたりの入り数
9 保存温度帯
10 発注リードタイム
11 販売エリアの制限
12 最大・最低ケース納品単位
13 ケースサイズ(重量)
14 認定・認証機関の許認可(商品・工場等)
15 ターゲット
16 利用シーン
17 商品特徴
18 商品写真・一括表示/アレルギー表示
19 出展者企業名
20 年間売上高
21 従業員数
22 代表者氏名
23 来場者へのメッセージ
24 ホームページ
25 会社所在地/工場所在地
26 担当者、e-mail,TEL,FAX
27 製造工程(農林水産品の場合は生産工程)などのアピールポイント
28 商品検査の有無
29 衛生管理への取組
30 危機管理体制
FCP(フード・コミュニケーション・プロジェクト)ではHPで記入例など多くの参考資料が掲載され添付されていますから、ぜひ活用していただきたいと思いますが、全国の農業に携わる皆さんがFCPシートを利用されているわけで、独自にシートを作られていた農林中金をはじめいろいろな金融機関などが、現在はFCPシートに変更活用されるようになっています。農家にとっていろいろなシートがあれば手間がかかります。国の共通コミュニケーション・シートとして活用するのは非常に良いことだと思います。では、どの農家も同じような記述になってしまうのかといえばそうではありません。内容や写真などで、バイヤーは一見して判断いたします。少しでもおいしいモノづくりへのこだわりを持った農家だと思われるためには、各項目をしっかり記述する必要があります。
「FCP展示会・商談会シート作成の手引きの項目別補足シート」を参考に、項目別にポイントを押さえていきます。補足シートのHPアドレスは、下記のとおりです。補足シートに記述されている場合はHSと記しておきます。
https://www.toriton.or.jp/userfiles/files/FCP%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%BC%95%E3%81%8D.pdf
1.商品名
正式な商品名やブランド名など、また分かりやすいネーミングになっている
でしょうか。HSでは独特の読み方や読みづらい名称には仮名を振るように提案しています。
2.最も美味しい時期
農作物によって旬の期間が異なり、時期によって糖度が変化したり味が変わります。旬の時期でもおいしい時期などを明示しましょう。催事展開する場合などに、バイヤーには好都合な情報となります。HSでは期間限定などの場合は理由とその期間を明示するよう提案しています。ただ時期によって糖度などの変化が少ない栽培方法の研究なども農家の皆さんには提案し工夫していただいたりもしています。
3.賞味期限・消費期限
期間を長くしようと考えがちですが、消費者に味わってほしい期間、安心・安全な期間を描く必要があります。加工品で添加物などを加え、時期を長くするのはかえって嫌われることがありますから、要注意です。
表示する際に、賞味期限と消費期限の違いを理解してください。HSには、賞味期限はおいしく食べることができる期間、つまりおいしく食べられる品質の保持が十分可能と認められる期限を示す年月日のことと記されています。
消費期限は、期限を過ぎたら食べないほうが良いということで、示された期間中は、腐敗や変敗その他の品質劣化により安全性を欠く恐れのない期限とされています。経験から期間を設定されている農家の方がいらっしゃいました。適切な期間設定が求められています。コロナ禍で消費者の関心は高まっていますので、ものづくりの際注意しなければいけない事項です。
4.主原料産地(漁獲場所など)
消費者やバイヤーの関心事の非常に高いところです。東北地方の農産物など風評被害は少なくなったとはいえ、安心・安全の表示に心がける必要があります。
HSでも、複数の原材料について記載する場合、原材料名と産地を記載するよう求めています。産地が限定できない場合の記述は〇〇他と記載します。
5.JANコード
JANコードは「Japanese Article Number Code」日本工業規格(JIS)制定の標準商品表示で、バーコード(JANシンボル)として商品などに表示されています。JANコードは日本国内での呼称で、欧州ではEAN(イアン)(European Article Number)コード、米国・カナダではUPC(Universal Product Code)と呼ばれ、互いに互換性のある国際的な共通商品コードのことです。取得することで、売上・在庫管理などに活用できますから、自園・自社での販売はともかく道の駅や流通企業・通販企業などとの取引の際は必要となります。使用するにあたっては申請が必要で多少なりとも費用が発生します。
6.内容量
経時変化が起こる場合があり、計量に注意する必要があります。また消費税の変更に伴ったり、材料価格等が高騰し容器の形状などを変更したときなどには注意が必要です。包装した生鮮食品、加工食品においては、内容量を内容重量、内容体積または内容数量のいずれかで表示する必要があります。
7.希望小売価格
価格設定には注意が必要です。すでに道の駅で販売しているからと安くする必要はなく、中間卸や商社などの企業が入ってもよいように、価格設定の工夫が必要です。小売業などでは納品する際に、小売価格(販売価格、上代とも言います)の20%~40%近くを要求するところがあります。買取りだともっと多いかもしれません。それに中間卸などの利益を考えると、納め価格がいくらになるかを考えて、設定する必要があります。
どこで売りたいかによって、パッケージなどの形状も変わりますので、価格設定は慎重に行う必要があります。
HSでも卸値『取引先受渡価格(送料の有無)、ネット・納品価格』を同時に聞かれる場合があるので、答えられるようにしておくこととされています。
実はバイヤーは皆さんからいくらで買えるのかをむしろ知りたいのです。小売価格は「参考上代」であり、皆さんとの商談の中で内容やパッケージなどを変更し独自性を出すことで価格変更を要望する場合もあります。買い付ける量が多い場合など、卸値いわゆる出し値を交渉されます。セミナーでは買い付け量による卸価格を別途価格表として準備することをお勧めしています。バイヤーに見せることはありませんが、交渉時役に立ちます。
なお、消費税が変更になりましたから、表示には注意が必要です。特に百貨店やスーパーなど販売する店舗の現場によって消費税込みの総額表示であったり、表示の仕方が上段に税抜き表示、下段に総額表示などいろいろですので、プライスカードなどの作成には注意が必要です。
8.ケースあたりの入り数
ギフト商品など、バイヤーはパッケージの形状と入り数などをまず知りたいものです。1ケースの価格と単体の価格が分かるように表示に気を付けてください。HSには、荷姿が合わせの場合には、例えば1ケース当たり10入りで2合わせの場合、10入り2合わせと記述するよう求めています。
9.保存温度帯
バイヤーは鮮度管理に非常に気を使います。常温だからといっても朝採りなどにこだわる理由をよく考えて、次の項目の10と関連して説明をする必要があります。HSでは、常温、チルド、冷凍などを記載するよう求めています。
10.発注リードタイム
旬の時期は朝採りですぐに納品といっても、納品時間によっては、午後便扱いや次の日に回されるような場合があります。取引先のシステムを理解しながら、どのような体制が取れるのかも説明が必要です。HSには、納品するエリアや最低ケース納品単位によって違う場合は、その内容を記載するよう求めています。
11.販売エリアの制限
商品によって、また生産量によって、どこで栽培しているかによって、流通コストが掛かったり、時間の経過で商品が傷む可能性もあります。首都圏などの消費地で販売したい気持ちは分かりますが、商品によっては工夫が必要となります。HSでも制限がある場合にはその理由を明確にするよう求めています。
12.最大・最低ケース納品単位
取引先によっては少量で依頼される場合があります。レストランなどでは、1店舗でそれほどの量を消化するわけではなく、融通を利かす必要があります。中には他の取引先への販売もしてくれるレストランなどもありますが、こちらの手間や人材・人的資源も考えて、設定する必要があります。HSでは日量何ケースなどと記入するよう求めていますが、最大で何ケース納めることができるのか、最小何ケースから納品可能かを明確に記述してください。
13.ケースサイズ(重量)
段ボールなどは既製品を使う農家が多いと思いますし、JAなどのケースを使う農家もあると思います。供給力のある農家ですと、自前のデザインを施したケースなども知名度の向上や宣伝にも一役買ってくれるので、工夫をする農家もあります。1ケース当たりのサイズと重量を記述する必要があります。
14.認定・認証機関の許認可(商品・工場等)
食品に関しては特に安心・安全を求められますので、HACCPやGAPへの対応などが求められます。オリンピックを控え、またその後の販路拡大を見越すとこうした制度への対応が必要となります。経費も掛かることから今後の事業戦略を策定する中で、スケジュール化し取得に向け努力していただきたいと思います。すでに取得されているところは必ず記述をすることが重要です。HSでは、自治体の認証取得の場合なども積極的に記載するように求めています。特に今年2021年6月からHACCPが義務化されます。HACCP伝道師として活動していますが、注意してほしいのはHACCPでは認定を求められているわけではないということです。個人農家や中小・零細規模の加工場などでHACCPの考え方を取り入れた衛生管理が行われたら、それがHACCP対応になるわけでしっかり自社や加工場のハザード要因を分析し、衛生管理データを記録し、遵守すればよいということです。ただアメリカなど海外に輸出する場合には認定機関からHACCP認定を受ける必要もあります。今後事業をどのように展開していきたいか、しっかり事業計画を立て対応していただきたいものです。HACCPに関しては次回でもお話しする予定です。
15.ターゲット
ここは希望する売り先を選択します。
よくファミリーとか女性などと書かれる方がいますが、まずはどこで売りたいのかを考え、「付加価値生産の分かるおいしさや食の健康、安心・安全を求める主婦」などと記述する必要があります。バイヤーはそうした顧客層を狙っており、中には価格志向の客を狙う企業もありますが、栽培面積によってはそうした価格コンシャスな顧客はターゲットにしないほうが良いと思います。
16.利用シーン
どこでどのような顧客に販売したいかが明確であれば、利用シーンは書きやすいと思います。一番おいしく食べてもらうための調理法や、朝食で1日の活力を生むためにとか、夕食での健康維持のためとか、スポーツの後の疲労回復にとか、栽培した農産物や果物、加工食品などから食べてもらいたいシーンを分かりやすく記述する必要があります。HPなどでも訴求しておきたい項目です。
HSでは、変わった調理法や風習などがあれば記入するとよいとしています。
17.商品特徴
努力して栽培した商品ですから、どのような環境で栽培したのか、土や水、農薬・肥料などに関してしっかり記述してください。HSでは、差別化のポイントを記述するように求め、原材料や使用した副材料の特徴、製造過程でのこだわり、商品開発に当たり最も工夫した点、開発にまつわるエピソード等を明示するように求めています。栽培した土地の特徴を述べ地元産のみ使用とか、そのための食品の特色、例えば味の深みや香りの違いなどを訴えるとよいと思います。また栽培や加工に関して、独自の栽培方法や加工方法など他では真似のできない、もしくは行っていないノウハウなど、強みをしっかりと表現したいものです。
18.商品写真、一括表示
生鮮品と加工品で商品の写真に工夫が必要です。
生鮮品でも、ただ商品を撮影するのではなく、どのように包装されているのか、またどのようなケースに入れられて販売されるのか、分かりやすく提示する必要があります。
以前に紹介していますが、株式会社ファームステッドというデザイン会社が北海道にあります。A-FIVEなどのセミナーで講演を依頼し、東京ビッグサイトでのギフトショーの際などのセミナーをはじめ全国で講演会などの依頼が殺到していますが、「農業をデザインで変える」という本を出版され、講演会やそうした本などの中で成功事例をたくさん発表されています。小生もセミナーの中ではいつも紹介させていただいていますが、デザインが非常によく考えられており、農業になぜ「デザイン」が必要であるかを、ビジネスを通じて実践されています。「デザイン」としてかっこ書きにしたのは、社長の長岡さんは単なるデザインではなく事業戦略につながるデザインを常に対話を通じて提案されているからです。広義のデザインに対する考え方を持っておられ、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
18. アレルギー表示
この欄では、表示の義務のある商品名や、表示を奨励する商品名にチェック欄がついています。使用していない場合は✖で消しておくと、ちゃんと考慮していると思われます。
19.出展者企業名
独特の読み方や読みづらい名称の方は、必ず振り仮名を振ってください。バイヤーは改めて聞きにくいものです。
20.年間売上高
小規模零細企業はあまり書きたくないところだと思います。金額によっては相手にされない場合もありますが、相手取引予定先も小さい場合は逆に喜ばれる場合もあります。商談の中で相手の名刺を見ながら商談する必要がありますが、面積などの規模からだいたいバイヤーは売上などを予測できます。大規模農家や農業法人は供給力があることを分かってもらうためにも記述したほうが良いと思います。その際には平成何年度、売上〇〇万円などと記入してください。
21.従業員数
パートやアルバイトの人数も入れて総合の人数を記述しましょう。 規模や人数からバイヤーは供給力や農家の力を判断いたします。いつ現在の人数か記入しておくと親切です。
22.代表者氏名 フルネームでの記述が原則です。難しい名前には振り仮名も必ずふってください。
23.来場者へのメッセージ
いろいろな商品を栽培している農家は、どのシートにもコピペして同じ文章にされる場合が多いのですが、バイヤーにとって少しでも印象付けるためには栽培品目ごとに少しでもよいので「こだわり」の栽培、努力の部分を強調しましょう。土壌改良や水、農薬・肥料、苗や種に関してどのような工夫を日ごろされているのか、ストーリーを語る部分です。
HSでは、企業姿勢、中でも、企業理念・食品事業者としての基本方針・法令順守への取り組み方針・食の安全・安心に関する理念・お客様とのコミュニケーション方針・食育などの取り組み方針などを記述するように求めています。
24.ホームページ
他の項でも触れていますが、フェースブック(FB)やブログなどで情報発信されている農家も多いのですが、バイヤーはHPでどのような思いで栽培をされているのか、農業に取り組んでおられるのか知りたくて見に来ます。HPのページネーションに気を付けて情報提供するのが重要な理由はここにあります。また、FBやインスタなどとリンクを張ることでSEO(検索エンジン)対策の工夫もぜひ行ってください。ただし、作成しっぱなしで記事が古いのは逆効果となりますので要注意です。
自園で直売所などを持っている方や加工場で農産品を販売されている方がいます。最近はMEO対策も必要と言われています。GOOGLE MAPなどの検索でも表示される3社に入ると検索する消費者やバイヤーにとっては非常にありがたい便利な仕組みです。東北支援の際企業訪問では重宝しました。
25.会社所在地/工場所在地
加工品製造の場合外部委託されていれば、その連携先の名称を記述する必要があります。大手工場などと連携している場合は、むしろ記述することでバイヤーに安心・安全及びそれに対する姿勢が分かります。
26.担当者、e-mail、TEL、FAX 間違いがないか見直しをしてください。
27.製造工程(農林水産品の場合は生産工程)などのアピールポイント
この項の表示は非常に重要です。写真も含めて、製造工程をフローチャートなどで示す必要があります。それぞれの工程でこだわりの部分を示す必要があるからです。そのプロセスの中で、生産される商品の環境写真、加工品の場合は工場の安心・安全面の実行されているシーンの写真、製品として完成されているシーンやパッケージに入れられている写真など、ポイントを工夫して事前に撮影しておき、HPなどと連動させると良いと思います。
生鮮品でもどのような環境の中で、どのような水やりや農薬・肥料などを使って栽培しているのか、ハウスなのか路地なのかなど、これもHPと連動して撮影しておく必要があります。
雛形の例では工場内の絵しか描かれていません。小生はシートの左端には環境(圃場)を見せてはとお話ししています。工場や圃場の周辺環境がどのようになっているのか、工場に入れば安心・安全管理が行き届き、最終製品になっている工程を3段階で見せるのが分かりやすいのではと思います。工場はバイヤーにとって関心事の非常に高い場所になりますが、必ずと言ってよいほど取引開始の際には見学に来ます。工場の管理状況をチェックしないと商品の販売はできません。いかにモノづくりに適した環境で製造を行っているか、安心・安全感を見せる必要があります。
28.商品検査の有無
農家などでも目視による検査など、記述する必要があります。何もしないで出荷されるとバイヤーとしては取引したくないものです。できるだけ、「有」にチェックを付けられるよう管理することが大切です。加工場に関しては、衛生管理等に係る検査項目に対しての結果を示す必要があります。製造現場・生産現場の安全性を示すことが大切です。
29.衛生管理への取組
加工品となるとこの取り組みは非常に重要です。
5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣づけ)などに注意しながら、加工品などでは洗浄、消毒などを加えた7Sへの努力などをしっかり記述する必要があります。
30.危機管理体制
クレーム対応に関して誰が対応するのか、どのような体制になっているか、トレーサビリティをしっかり行い、原因追及が可能な体制や対応を分かるように記述する必要があります。個人経営の場合は、個人の名前を記述してください。
以上簡単に触れましたが、項目によってはバイヤーが気に掛ける部分があることを理解し、抜けもれなく記述する必要があります。
ネットなどで参考事例を見、同業他社や同じ農産物を栽培する農家などの記入例を参考にブラッシュアップしていくことが重要です。