1031ビジネス・コンサルティング

経営コンサルタントの目で、日々の出来事から、参考になるキーワードを取り上げて、解説したり、情報発信をします。

規模の不経済?

2009-07-07 15:55:10 | Weblog
不況で設備が余剰になると、人員整理が行われ、一層の遊休設備が増加。

少し景気が戻してくると、大企業から設備は稼働、しかし人は増えないまま。

これで個人消費が回復するわけはありません。

というよりも、一部の限られたそして恵まれた人達の消費が回復してくるだけ。

中小企業も勝ち組にしかお金は回らないのでしょうか。

いろいろな企業を回っていると、未だに原価意識の薄い企業に巡り合います。

経営管理職ともなれば、会社の費用には敏感になってほしいもの。

経費処理は総務や経理が行っているから関係ないと思っている人はいないでしょうか。

大企業ならともかく、数十人規模の会社でも、大企業病にかかっている会社がまだ見受けられます。

昨年までの蓄積があるからまだ何とかなると、社長以下管理職も本当の意味での危機感がありません。

中小企業にとって1円の金ももったいないはずなのに、ちょっと笑い話を。

あるIT企業での話。

セキュリティの確保のため、外部からのウイルス侵入を防ぐために法人契約を行っています。

名前の知れたソフトですから、誰でもあれかと思うのですが、皆さんはいくらで契約をされているでしょうか。

個人契約・法人契約いろいろだと思いますが、おおよその見当はつくはず。

3年契約で約40台のパソコンに、百万円近い投資。

普通ですか?

「そんなものだと思っていた。」

担当役員の答えです。

IT企業において安全・安心のセキュリティは命綱です。

それなりの規模になると、パソコンの台数も増え、思わぬ出費がかかります。

だからこそ慎重であるはずの経費管理。

まだまだ抜け漏れはあるようです。

徹底的な見直しを管理職自ら行ってほしいもの。

そうでないと、「徹底的なコスト見直し」を伝えるだけで、実践はできていないに等しいまま。

部下も何を見ていいかわからないから、「原価意識」は持とうと感じても、そう感じて終わり。

あなたの会社は、本当に1円を大切にしているでしょうか。

主婦が毎日の買い物で、胡瓜1本、ティッシュ1箱、少しでも安く買おうとチラシとにらめっこ。

会社の金はどうなんでしょうか。

規模の経済が今本当に経済的か疑問が投げかけられる時、中小企業が規模の不経済を実践していないでしょうか。

小回りを利かすとはどういうことか、真の原価意識とは何か、全員でもう一度見直しを!

まだ景気は回復していないのですから。

コメント (1)
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