ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

店主ご挨拶

ようこそお越し下さいました。 昨年(2010)、3ヶ月の雲水修行に行ってまいりました。 私は働き者で(自己申告)、精舎は朝は早く夜は遅く「朝瞑想」の時間は、気がつくといつも寝ておりましたが・・。 私の人生の1ページに、思いがけないご褒美を頂けたような日々を過ごさせて頂きました。・・ま、主婦でも決心ひとつで如何様な道も開けるんですね。 今も精舎に行くと「実家に帰った」ような気がします。 このブログ管理人は、最近物忘れ症候群中につき、おいで頂いた感謝を申し上げ、コメントを頂いても書いたり書かなかったり、付き合いが悪いことのご無礼をお許し下さいませ。

ギルガメシュとエンキドゥ 6

2006-07-12 21:34:28 | ギルガメシュとエンキドゥ
6.
ギルガメシュがエンキドゥに言います。
「もしわたしが森に下って行ったなら、わたしは入り口を開けようとして、わが腕は萎えるだろう」
「なぜ、友よ、我らは不安にかられて行かねばならないのか。すべての山々をわれらは越えて行こう。友よ、戦いを熟知する者よ、百戦錬磨の強者よ、何度も薬草を塗ったからには、あなたは死をも恐れなくて良いのだ。リリッス太鼓のように、あなたの声を高めよ。あなたの腕の萎えを去らせ、膝の衰弱を立て直すように。友よ、さあ、出立し、われらは一つになって出かけよう。戦いがあなたの心を燃やすように。死をものともせず、生を生きよ」エンキドゥがギルガメシュを励まします。

脇を見張り、注意深い者こそ、前を進み友の身を守り、彼を安らがせる人。 彼らは遠く後代まで名をあげるのだ、と粘土板は語る。

こうして、二人は長い旅の後に香柏の森に到着した。彼らは立ちつくし森を見つめた。
フンババが行き来する場所には、歩みの跡がつけられ、道が整えられ、小道は素晴らしかった。彼らは香柏の山、神々の住まい、イシュタルの聖所に見入った。山の前面には香柏の緑が映えていた。その木陰は心地よく、歓喜に満ちていた。下草は繁茂し、森を覆っていた。香柏は天に届くほど高く、その枝は1ベール(約10km)も広げていた。

ギルガメシュは山の上に登り、シャマシュに焼き粉を献げて祈り決断した。そして斧を手に掴み香柏を伐採した。香柏は大きく唸りをあげて大地に倒れ、その騒音が天にまで届いた。
「誰がやってきたのだ。誰が山々の中で大きく育ったわしの香柏を伐採したのか!」フンババが一度叫ぶと、恐怖が満ちた。森の守護者はなおも叫ぶ。