ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

店主ご挨拶

ようこそお越し下さいました。 昨年(2010)、3ヶ月の雲水修行に行ってまいりました。 私は働き者で(自己申告)、精舎は朝は早く夜は遅く「朝瞑想」の時間は、気がつくといつも寝ておりましたが・・。 私の人生の1ページに、思いがけないご褒美を頂けたような日々を過ごさせて頂きました。・・ま、主婦でも決心ひとつで如何様な道も開けるんですね。 今も精舎に行くと「実家に帰った」ような気がします。 このブログ管理人は、最近物忘れ症候群中につき、おいで頂いた感謝を申し上げ、コメントを頂いても書いたり書かなかったり、付き合いが悪いことのご無礼をお許し下さいませ。

エンキドゥの死 2

2006-07-28 17:15:05 | ギルガメシュとエンキドゥ
2.
エンキドゥは病んでいた。
彼は孤独で、一人で横たわっていた。
「友よ、わが夜の夢のすべてはこうだった。
天は叫び、地は応えた。
その狭間にわたしは立っていた。
一人の男がいて、その顔を暗くしたが
その顔はアンズーのそれと瓜二つだった。
その手はライオンの手、その爪は鷲の爪。

彼はわたしの束ね髪を掴み、わたしをこわばらせた。
わたしが彼を撃つと、彼は飛び縄のように跳び退いだ。
今度は、彼がわたしを撃ち、わたしを押し倒した。
彼は野牛のようにわたしを踏みつけ
わたしの体をつよく締めつけた。
わたしはあなたを見つけ『友よ、助けてくれ』と叫んだが
あなたは怖れて、わたしを助けてはくれなかった。

その男はわたしを撃ち、鳩に変えてしまった。
わたしの腕には羽毛が生え、鳥のように羽ばたいた。
男はわたしを捕らえ、イルカラの住まい、暗黒の家に引いていった。
そこに入ったものが出ることのない家に
そこに踏み込んだら戻れない道に
そこに住むものが光を奪われる家に。

そこでは塵が彼らの糧食、粘土が食べ物なのだ。
彼らは鳥のように翼の衣を身に纏い
光を見ることなく、暗闇に暮らしている。
わたしも彼らのようになるのだろうか。