前頭側頭型認知症 夫が前頭側頭型認知症に

夫が63歳で前頭側頭型認知症と診断されました。
若年性認知症なのだそうです。そんな夫の事など綴っていきます。 

140.入院診療計画書

2014-03-17 21:24:25 | 前頭側頭型認知症


S病院に入院した際、主治医と話した内容を

改めて書面でいただきました。



病名      Ⅰ型糖尿病、腎不全、肝機能障害、認知症

症状      高血糖、腎機能障害、浮腫など

全身状態の  全介助をを要します。

評価

治療計画   ・インスリンによる血糖の管理を行います。
         ・必要に応じて採血、X線、尿検査を行います。

リハビリテーションの計画
        残存機能の維持に努めます。

栄養摂取に関する計画
        特別な栄養管理の必要性 有り

感染症、皮膚潰瘍等の皮膚疾患に関する対策
        褥瘡の予防に努めます。

その他   高血糖・低血糖の早期発見に努め、対処いたします。
        日常生活の援助をさせていただきます。


やはり、腎不全、肝機能障害もあり、浮腫も有りです。
手はミトンを着けられ、拘束されているので、
外された時は、手はむくんで浮腫を感じましたし、
真っ白でぷよぷよしていました。

低血糖・高血糖の乱高下が酷く、
入院時、567でした。
もう血糖値のコントロール不能になってきているみたい。

残存機能の維持・・・医学的に見ての残存機能、いったい
どこが残存しているのか?
五感はまだ残っているのに、使わせてもらえない・・・。
五感は医学的残存機能ではないの?

褥瘡の予防に努めます
2時間おきに体位を変える計画になっていて、
夜間も特に深夜もやっていただいているので
夫は安眠を妨げられているようで、
看護師の悪態を、面と向かていいます。
申し訳ない!
でも、1日2日位休んでもらえないかな?
お願いしたら、不快に思われるかな?


16日(日)面会に姑を連れて出かけました。
私は夫にいつも悪態をつかれ、
病気と判っていても、傷つく言葉に頭に来ていたので、
姑にその内容を話し、それで、嫁姑の喧嘩にもなって
ましたが、姑が面会に行って、注意すると言ってくれて
いました。

夫は姑が面会に行ったことを喜んでいました。
早速悪態
夫> お前は帰れ
私> あっ、そう。じゃ帰るけど、お母さんはどうするの?
姑> えっ?何言ってるの、〇、今来たばかりだよ
    私一人だば、帰れね。
夫> いい。お前は帰れ。母さんはここさ居ろ。
私> じゃ帰るよ。お母さんはじゃタクシーで帰って来て。
姑> 〇、何言うの。私一人じゃ帰れない。
    そんな事△さん(私)に言うな!

それで、夫黙りました。

夫の関心は食べることばかり。
昼ごはん何食べた?
昨日の夕飯は何食べた?
紙に書いて貼っておけ!

なんで紙に書いて貼っておけなのか、理解できません。

昨日の夕飯に青菜を食べたと教えたら、
「俺も喰いて~」と言いました。

「おめだちばがり(お前たちばかり)、
いいもの(美味しいもの)喰って」
「何もいいもの喰ってねよ。いつも魚とお浸しと煮物だよ」と、答えました。

姑> いいもの食ってねよ
と言うと、(私に向って)
夫> おめ、母さんさ残り物ばりかせてるべ
    (食べさせているだろう)
私> そんな事ないよ。残り物も食べるけど、
    ちゃんと魚もお浸しも煮ものも作って出してるよ
姑> んだ(そうだ)、〇、△さん、ちゃんと
    いっぺ(一杯)料理作って出してくれるよ。
    そんなこと言うな!
と言ってくれました。

これで、姑も私がどんなに頻繁に悪態をつかれているか、わかってくれたと思います。


病室には左側の壁と床一面(一間幅で)に新聞紙が貼り付けていました。
どうしたのかと、看護師さんに聞いてみたところ、
夜間に唾を吐きかけたようで、汚れており、またやるかもしれないのでとの事でした。

夫の歯はとても汚く、血液が固まったようなどす黒い色で、ドブのようなへどのような異臭がして、ひどいのです。

「汚れが沁みついてしまいましたか?そうだったら、申し訳ありません」と、謝りましたが、大丈夫でしたとの事で、ホッとしました。
チャンスだと思い、歯をきれいにしようと夫に話し、「今日は歯を磨かせてくれましたから、歯きれいになりましたよ」とか。

夫の歯、白い所が見えるようになっていました。
異臭は相変わらずですが・・・。

夫> んめもの喰いで!(美味しいもの食べたい!)
私> 口から食べると誤嚥て言って、肺炎になったりして
    死んでしまうかもしれないっだてよ
夫> 死んでもえ(死んでも構わない)
私> そうか、おいしいもの食べて死ねば本望だか
夫> んだ、んめもの喰って死ねば本望だ
と言いました。
私> お姑さん聞こえたか?
    お父さん、おいしいもの喰って死ねば本望だって
姑> んだか(そうか~)

夫がどんなに口から食べたいのか、姑もようやく判ってくれたと思います。

もう、夫は食べることが頭から離れないのです。

当たり前ですよね。手と胴を縛られて、鼻から管を通されて、
水もお茶も食べ物もその管からで、口から美味しい、しょっぱい、甘い、油っぽい、
しゃきしゃきしてる、ぬるぬるしてるとか、感じたいのに感じられない。
ストレス溜って怒鳴り散らしたくなりますよね。

どうにかしてあげたいと、前々から思っていたので、
帰る時、看護師さんに
私が責任取りますから、私が持参したお茶を飲ませられないでしょうか?
と、聞いてみました。
看護師さん、主治医に確認してお知らせしますと言ってくれました。

家に着く直前電話をいただき、自己責任で、看護師立ち合いで、持参したお茶を飲ませてもよいと、知らせてもらいました。

ただし、熱が出たら、すぐ中止です。

それでも、夫を少し喜ばせてあげられるかもしれないと思うとうれしい!

色々あって(私の異動、次女の結婚の進行、長女の考え)、ちょっと孤独感に襲われることもあるけど、夫のために、今はがんばります!
姑の協力もありますし、愛犬ポン太も癒してくれるし、がんばります!


明後日(19日)は年金事務所に行こうと思います。



139.転院

2014-03-16 23:43:20 | 前頭側頭型認知症

3月12日 日赤から昨年入院していたS病院に転院しました。


3月10日 勤務中3時半頃、S病院から電話

ベッドが空いたので転院できます。11日は迎えの寝台車用の車が使えないので、12日の転院になりますが、奥さんもご一緒に来ていただきたいのですが、大丈夫でしょうか?

同僚に事情を説明し、休暇を貰うことにしました。
仕事を終えて家に帰り、姑にも報告。
良かったと喜んでいました。

11日 夫に転院が決まったと知らせに行きました。
たまたま、主治医の先生がいたので、腎不全についてお聞きしました。

私   > 腎不全という事ですが、人工透析が必要なのでしょうか?
主治医> ご主人は20年以上糖尿病を患っていらっしゃって、かなり腎臓の
       機能が落ちているので、腎不全一歩手前の慢性腎臓病です。
       この後ご主人が人工透析が必要になった場合は、S病院でおそらく
        人工透析は出来ないと思うので、こちらでできます。
       その他に、入院して人工透析できるのはSW病院があります。


12日当日
S病院からは9時半頃、日赤でおちあうので、9時前に着くように出かけました。
低気圧が日本列島に深く垂れこめて、朝早くから雪が結構降り積もり、
春の名残り雪とは思えないほど、車の除雪が必要でした。
ワイパーをフル回転させないといけないほどの吹雪に、天候も急に変わる日でした。

夫は、転院を知っているため、ちょっと落ち着いて見えました。
時間に余裕があり、病室の片づけをしました。
わずか二つの袋にすべて詰め込みました。
荷物には、洋服は一枚もありません。
S病院から病衣を持ってきていただくように話してありました。

夫> 退院の精算を先に済ませてこい (なんて普通なの?)
    S病院に行く前に家に帰る
私> 行けないよ、このから直接S病院に行くんだよ
夫> ラーメン食べに寄って行く
私> できないよ、鼻のチューブからの栄養だから食べられないよ。
    直接S病院に行くよ
夫> なに、そうすれば、あっちに居てもこっちと同じ治療か?
私> そうだよ
夫> じゃ行かない。日赤のようがいい。
私> それはできないよ、もう迎えがこっちに向っているんだよ

こんなやり取りの後、
精算書を看護師さんからいただき、看護師さんたちに挨拶に行きました。

迎えが到着し、S病院の病衣に着替え、台車に乗り病室を出ました。

ナースセンターに顔を出し、そこに居た看護師さんにお礼を述べました。
主治医の先生はと見渡すと、夫が前に居たナースセンターの前のベッドに新しい重症患者さんが入ったようで、手術着の主治医の先生がおられ、私に気が付かれました。お礼を述べると、私の夫を探してくださり、エレベーター近くに行ってしまった台車に向け、「〇さん」と手を振って下さいました。
明るい良い先生です。女性で脳外科のすごい先生です。


S病院の内科に転院11時を回っていました。
S病院の精神科は古い病棟でしたが、内科病棟はできたばかりで、新しくてとても気持ちが良い所です。

夫も気に入ってくれるだろうと思ったけど、予想通り、「S病院より日赤が良かった」と、S病院の内科の看護師さんのいる前で言ってしまいました。


主治医の先生と、担当の看護師さんと、相談員さんと私の四人で話しました。


S病院に入院しどう治療していくか、家族の要望と病院の治療方針についての確認です。

<入院後の方向性>
    ・最後まで入院治療を続ける
<食事・栄養補給の方法について>
    ・末梢静脈からの輸液
    ・経鼻胃管による経管栄養
    ・経口摂取・・・今は経鼻胃管による経管栄養だが
     できるならば、意識の有るうちに口から美味しいと
     食べてほしい。それで、病状が悪化しても、仕方な
     いと思う。
   胃瘻についても聞かれましたが、まだそこまで考えら
    れないことを伝え、そこまで病状が悪化したら、改めて
   相談しましょうという事になった。
<骨折・消化管出血・脳卒中・心筋梗塞等の不測の事態の時>
     ・他院での治療・転院を希望
     脳出血・心不全等、手術を必要とする時、
     腎不全が悪化し、人工透析が必要となった時は
     転院して治療・手術を希望すると返事しました。
<急変時の対応>
    ・心臓マッサージを行う
    ・降圧剤の点滴を行う
  娘達が県外に居るので死に目に合わせたいと希望しました。
  でも、心臓マッサージは30分ほどしか行わないとの事でした。
  30分やっても蘇生しない時は止める、但し、私が30~40分で
  駆けつけるのは待ってくれそうです。


身体的拘束や行動制限に同意しました。

相談員さんから、入院リスク説明を受け同意しました。


入院に必要な消耗品リストで、病院の物を使うか、
購入して持参するかについては、
 ・紙おむつ・尿とりパットは購入して持参
 ・おしりふき・体拭き用濡れティッシュも
   購入し持参する
その他
  ・タオルケット 3枚
  ・バスタオル   3~4枚
  ・前開きの下着 3枚
は家から持参する。


夫は「家に帰る・日赤に戻る・お前と病院の陰謀にはまった」と、言っていましたが、また夕方来るからと、一旦病院を後にしました。

日赤の3月分の入院費の支払いと、
入院に必要な品を買うために、
家から持って来るものを取りに、
また、入院の連帯保証人に、
夫の妹にお願いするために、駆け回りました。
お昼ご飯を食べそこね、2時半過ぎ、ようやく食べようと、
日赤の売店で、サンドイッチを買いましたが、
3切れあるうち、2切れしか喉を通りませんでした。
でも、お茶は美味しかった。

夫の所に戻ると、「昼何喰った」と、早速聞かれました。
「サンドイッチ」と答えると、
「俺も喰いて、買って来い」と言われました。
そこで、またちょっと言い争いになりました。

もう疲れて、返事もしたくなくなり、また来るからと
家に戻る事にしました。

帰りの車の中、夕飯を作る気にもなれず、
サバの照り焼き弁当を買って帰りました。

家の玄関を開けるなり、姑が「〇さん、腹減った」と言いました。
途端に、ピキンと頭に来てしまい、姑に喰ってかかってしまいました。
夕飯の時も言い争いになりました。昼にいったん戻って来た時には、
「今までなにやってたの?」
「何って、転院だから、遅くなるって言ったでしょ」
「これから、日赤に入院費支払いに行ったり、S病院で必要な物を買って持って行かないといけないから、帰りは夕方かなり遅くなると思うよ」
のやりとりもあったので、
まあ、高齢だからと思えばいいのですが、
言ったのに、今まで、昼食もやっとこ食べたのに、
この人は思いやりもないのか?
この親にしてこの子有だ。
だから夫も食べる物に執着してるんだと、頭に血が上ってしまいました。
「あなたの息子の事を今まで、ず~~っとやってきたんですけど!」と、言ってしまい、嫁姑の戦いになりました。「なんだその口のきき方は、それが姑に言う言葉だが」と古臭いことを言って喧嘩となりました。

弁当を持って、私は座卓、姑はテーブルで背を向けて食事しました。

その後、長女から電話があり、夫の転院の様子、姑との喧嘩を話しました。
それでちょっと落ち着きました。それで、姑に、S病院の主治医との入院治療計画で話した事を教えました。お昼も2時半にようやく食べ、連帯保証人も頼み、一日中動き回って、くたびれて(疲れて)帰って来たのに、腹減ったと言われ、頭に来たと正直に話したところ、「悪かった」と姑謝ってくれました。


どっと疲れて、10時ちょっと過ぎに寝てしまいました。










138.腎不全 つづき

2014-03-05 11:12:29 | 前頭側頭型認知症


腎不全について調べてみても、悲観的な気持ちは消えず、
2月21日(金)主治医との面談をむかえました。

朝早く、主治医に聞くことを考えメモしました。

①腎不全の程度  
    ・ 薬物療法で済むのか、人工透析が必要か
    ・ 高度治療が必要になった場合
       転院せずに、日赤で入院治療継続可能か
②寿命はどのくらいか
③口から食べられるか
④本人に伝えたほうが良いか

④について
  人工透析が必要なら本人も知って納得しないと、拒否でどうなるかわからないと思いました。そうでないなら、家族だけ聞いて、夫に話すのは、更に希望を失わせることになるだろうと思うので、腎不全という事は伏せておこうと思いました。

病院に姑と出かけ、義妹と待ち合わせし、主治医と会いました。

主治医>どこで話しましょうか?
      ご本人も一緒の方が良いでしょうかね?

私たち相談し(と言うか、義妹の意見で)、本人も一緒の方がいいと返事をしました。

夫の病室に行き、主治医から説明を受ける前に、私のメモ(腎不全の文字)を主治医にそっと見せ、「S病院の相談員さんから電話があり、こう言われたのですが(メモの腎不全を指さし)」と、話をはじめました。

主治医> 〇さん、〇さんも話を聞いて下さいね~
   夫> ギョロ目か。いらね。お前とは話たぐね。
       水豚も一緒か、見たぐね。
主治医> 今日はそうきたか。
   私> すみません。おとうさん、失礼なこと言わないの。
 

こんな風に(これはごく一部)、いたたまれない夫の悪態の中、説明が始まりました。


主治医の説明

パソコンで、映像や数値を見ながら行われました。

脳のMRIの映像で、転落時の脳の出血が小さくなり、ほとんど脳外科的には大丈夫との事。
脳内の出血は、脳の中の、子宮にある羊水のような液体の中に流れ融けて、小さくなっているのだそうです。
(へぇ~と、変な感心をしてしまいました)

肝臓の数値と腹水について
肝臓の数値がこのように、異常に高く、肝臓のMRI検査をすることにした。
肝臓のMRIを内科の医師に診てもらったが、結果、特に肝臓・胆嚢にも胆石など診られず、そこが原因ではないとのこと。
そこで、腎臓を検査したのですが、腎臓に機能が低下が診られました。
(主治医は配慮してくださったようで、腎不全と言う言葉は使われませんでした。)

腹水も溜っていましたし、おしっこの出も悪かったので、利尿剤を使った所、利尿剤の量の調節も難しかったのですが、尿の出も良くなり、腹水も減り、肝臓の数値も少しずつですが下がってきました。(一気に私の不安・緊張もほどけました。もちろん、姑も義妹も同じだったと思います。)

それで、今がちょうど症状も落ち着き、転院の時期だと考えています。

   私> S病院の相談員さんから、どこか出血した時
       には手術はできませんし、出血した場所を予
       想した処置になります。それに、輸血を必要
       とした場合もそれが日曜日にあたった時には、
       すぐには出来ず、翌日になりますが、
       よろしいですかと、言われたのですが、
主治医> え?輸血の場合は同じですよ。
       それに、血管剥離(?)など、緊急の高度
       治療が起こった場合には、総合病院に
       緊急搬送することになると思いますから
       大丈夫ですよ。
   私> 高度治療を必要とする必要になるのであれば
       日赤は緊急の処置のための病院で、長く入院
       できないと思いますが、このまま入院させて
       いただくという事は出来ませんか?
主治医> それは出来ませんし、そうなれば、大学病院
       なり、日赤なりに、転院になると思いますよ。
       それに、ご本人がS病院に行くと毎日のように
       おっしゃっておられるので。ね!(看護師に)
看護師> そうです。
主治医> 〇さん、S病院に行きたいんだよね。
   夫> なだ。S病院さ行ぐ!
姑・義妹>でも、〇、もっと大変な事になった大変だよ
   夫> え(構わない)。S病院に行く。
   私> いいの?じゃあ、お母さん仕方ないじゃない
       本人がこんなに言うんだもの、そうしよう。
  義妹> んだよ。母さん。兄さんそれでいいって
       言うんだもの。そうしよう。
    姑> んだが。仕方ねな。
主治医> じゃ、そのように進めますね。

主治医が廊下に出るのを追いかけ、義妹も出て来て、
    私> あの、寿命はどのくらいでしょうか
主治医> それは、わかりません。
       はっきり言って、ご主人の場合、原因がなにも
       わからない状態なのです。
       私は脳外科なので、出血しているのであれば
       原因の出血を手術で取り除くわけですが、
       ご主人の場合は、糖尿の原因も、血糖値が
       乱高下する原因も、肝臓の数値が高くなり、
       腎臓の機能低下になって来たのも、何が
       原因かはっきりしたことはわからないのです。
   私> それでは、以前仰っていたように、
       いつ何時何が起こってもおかしくないという事
       ですか
主治医> そうです。
  義妹> それでは、口からご飯食べたりはできませんか?
主治医> それは、S病院に行って、症状が改善されれば
       可能かもしれません。


希望を持てそうな、そうでもないような、

でも、可能性もあると信じたいです。

義妹が忙しい所付き合ってくれたので、先に帰ってもらい
私は、姑を夫の部屋に残し、日赤の相談室に行き、S病院に転院する事になったと伝えました。私が、S病院に直接連絡するように言われました。

また、支払った入院費の額についてと、個室料金について質問し、
入院費は、市役所に行って、高額療養限度額適用を受ければいくらか戻る事がわかりましたし、個室料金も保険適用になるそうで安心しました。


何度か、夫の面会に行っていますが、相変わらず、悪態のつき通しです。
死ぬこと、もよく口にします。
火葬しろとか、財産狙いだとか、病院とお前の陰謀にはまったとか
お前は葬式に来るな、お前の実家の母さんも弟も来るな
葬式には10人だ、お前は来るな、等々

もう、心くじけます。反論してはいけないとわかっていても、病気だとわかっていても、「酷いよね」と、反論して、言い返してしまいます。
「病気が言わせているんだよね」
「お父さんの前頭葉がやられているから、そんな酷い事を言うようになったんだって」と、教えました。私の夫への反論も受け止めて欲しいよ、お父さん。

楽しい気持ち懐かしい気持ちになってほしいと思い、携帯電話にある、以前夫と出かけて撮った写真を見せました。

ずっと見ていた夫
「悲しくなる。もう見たくない。帰れ」と言いました。

どんなにかつらく悲しく、自分の今の状況を知った事でしょう。
悲しくなりました。帰りの車の中で、泣いてしまいました。

夫が暴言を吐くことも私は認めているつもり。
それに、暴言を吐いている夫に、前頭葉がやられているから仕方がないと思ってほしい、罪の意識を持たずに、暴言を吐いてもいいよと、そういう気持ちなのです。

言われるとくじけて、ショックを受けて、反論してしまいますが、本心はそういう気持ちなのです。

亡くなる時は、口から食べられて、満足して、幸せな気持ちで、旅立ってほしいのです。こんな事を考えるのは酷い事でしょうか?
もう亡くなる事が、現実になりつつあるようで、心が萎れて行きます。
誰かが、介護ブログに引きこもりの表現がありましたが、私の気持ちと行動が引きこもり状態になりつつあるみたいです。
このままで良い訳がないのですが、どうしようまなく、鼻水が出るほど涙がでます。


夫がかわいそうです。   
      




137.腎不全

2014-03-05 03:43:01 | 前頭側頭型認知症

まず経緯から、また時系列に書きます。
記憶を手繰らないと、
また、泣きそうです。

2月17日病院から、勤務中に電話があり、面談の日取りについて、いつが良いかと聞かれ、水曜日か金曜日と答えたところ、水曜日19日にしてほしいという事で、決めていました。

2月18日、病院から電話があり、、主治医がその日手術が入ったとの事で、面談日を金曜日の21日に延期することにしました。
また、前日の17日に個室に移りましたので、こちらに来た時に承諾書に署名お願いしますとの事だった。

(えっ)と言う感じだった。なぜ急に、それになぜ事後承諾なの?
16日の面会の時、私と夫の不穏な会話が、同室の患者さんに不安をもたらしたかもしれないし、看護師さんたちの印象も悪かっただろうと思っていたので、それが原因かもしれないと思いました。

2月19日、午後勤務だったので、午前に洗濯した物を届けに病院に行きました。
主治医が手術の時のエンジ色の服を着ていました。
私に気付き、(え?今日じゃないと言ってないの?と看護師の方に顔を向けている)のが見えたので、「金曜日よろしくお願いします」と、会釈し、夫の個室に行きました。

その時、夫がいた場所に、沢山の計器を付けた新しい入院患者さんがおられました。
その方が入院して来たからかな、なら、良かったかもと、勝手に想像を巡らし安心したりしました。こんな気持ちになるのなら、個室に移る原因を聞いておけば良かったと思いましたが、後の祭りだし、今更聞いて、どうにかなるものでもないので、やめました。

夫は、穏やかでした。
個室に移って、他の気になる人が目に入らないからでしょうが、「(落ち着いて)寝れた」と言っていました。
なるほど、静かなのが好きだものなと納得しました。
そういう意味でも、また、夫の暴言への私の対応のへたさで他の患者さんに気を使うことも無いと言う意味でも、個室に移って良かったと思いました。
ただ心配なのは、個室料金の事でした。
大学病院でも、3段階あり、別途個室料金を払わなければならなかったので、どのくらいの支払いになるのか、心配になりました。
日赤は急性期の病院なので、入院しても、3ヶ月位で、症状が落ち着いたら、転院するだろうと思うものの、もうお金の心配も出てきました。
帰り、ナースセンターに寄り、個室の承諾書に署名して、急いで自宅に戻り、仕事に行きました。


2月19日勤務を終えて、自宅に車で帰る途中、後もう少しで家に着くという時、携帯電話が鳴り、車を道路脇に寄せて、暗い車中で携帯の着信を見ると、S病院。
日赤からの電話で、夫が急変したかと思い、車を停めたので、(?なんで?)と思いつつ電話に出ました。

電話に出たのは、S病院の相談室の男性相談員、Iさんでした。

Iさん>日赤から紹介状がきまして、
     転院を希望されているという事だそうですが、
     腎不全だという事で、

私>  えっ?腎不全?
     私まだ日赤からそんなこと聞いていませんけど
     それに、紹介状ですか?

Iさん>そうです。紹介状が送られてきて、そのように
     書いてあります。
     それで、以前入院されていた時は、
     精神科病棟でしたが、内科の入院になるかも
     知れませんが、よろしいですか?

私>  転院することを希望して日赤の主治医に
     話してありますが、・・・。
     肝臓の数値が高く、腹水が溜ってきたので、
     肝臓のMRI検査をしましたが、肝臓が原因
     ではなかったので、腎臓の検査をすること
     になり、その結果を聞くための面談を21日
     の金曜日をすることになっていますが、
     まだ、その面談を受けていませんから。
     その後で、返事をするというのではいけま
     
せんか?
     腎不全だとも、聞いていませんし、
     
そう書いてあるのですか?
Iさん>そうです。それでは、改めて、明日、内科
     担当の相談員から電話させますので。


????? なんで?
腎不全!!!!!

ただただショックでした。

それにしても、患者の家族に相談もなしに、(確かにS病院に転院を希望していたが)紹介状を送って、それも、病名を主治医からではなく、転院先の主治医からでもなく相談員から聞かされることになるとは・・・。

ちょっと怒りマークが、表れそうなりましたが、腎不全にショックを受けて、怒りも消沈していきました。

頭が、腎不全で一杯になり、人工透析の言葉が浮かんでは消えました。
まだ、何も聞いていない。詳しいことが判らない内に、余計な心配はしないようにしようと思いました。でも、腎不全。

仕事中は何とか考えずにいましたが、帰りの車の中では、

もう夫に死が近づいていると、悲観的なことしか思い浮かびませんでした。
夫に、鼻のチューブを外し、口から食べ物を食べさせてやりたい!
それが、例え肺炎を併発して死を早めることになろうとしても、血糖値のコントロールが上手くいかなくなって、更に合併症が出て来たとしても、意識のあるうちに、口から夫に食べたい物を食べさせ、「あ~~うめぇ~~」と、満足させてやりたい。幸せな気持ちにさせてやりたいと、思いました。
ベッドにくくりつけられ、動きたくても動けず、骸骨のようにやせ衰え、食べたくても食べられず、生き地獄じゃないか、と、夫がかわいそうでかわいそうで、ただただ涙が流れました。


夕飯の時、姑にS病院からの電話の内容を伝え、上のような私の気持ちを話し、面談に一緒に行くように話しました。姑は嫌がり、「あんた一人で行って聞いて来てけれ」と言うのに、カチンと来て、
「自分の息子の事なんだから、聞きたいことがあったら、自分でちゃんと聞いて!」と、喧嘩ごしになってしまいました。いつも逃げてばっかりの姑に、いくら高齢だからとはいえ、腹が立ちました。高齢をいつも理由にしているのに、カチンと来ていました。

姑は、私の死が近づいたとしても、口から食べ物を食べさせるの考えにしぶしぶ承諾しましたが、「◎ちゃんと〇ちゃん(孫)と△(夫の妹)にも相談してからにしてけれ」というので、もちろん娘達には腎不全の報告をしなければならなかったので、今後どうするかも相談することにしました。
(娘達には電話をくれるようメールしておきました。)

こんな調子で、いつも優しくできない、きつい嫁です。

夜、看護師をしている知り合いに、電話で相談しました。
先ず悩んでいないで、聞きたいこと、知りたい事は、何度でも、聞くこと。
家族を連れて、本人も一緒に説明を受けたほうが良い。
その方が、例え、人工透析となったとしても、本人も納得する。
今はどんなことでも聞いたら教えてくれるからとアドバイスしていただきました。
聞きたいことをメモして持って行く事にしました。

眠れませんでした。夜中に何度も目を覚まし、なんで?それにと、また怒りが頭を出して来て・・・。

次の日の朝、姑も眠れなかったと言っていました。


2月20日S病院の内科担当の相談員Nさんから、勤務中電話がありました。

Nさん>こちらのほうは、総合病院ではないので、
     どこか出血しても、出血した箇所を予想し
     処置をすることになります。
     それに、輸血が必要になった場合も、
     それが日曜日だとして、担当の内科医師が
     不在の場合は、輸血もずぐには行われない
     ことになりますが、それでもよろしいですか?

まるで、なんで、転院してくるの?と、咎められ、転院してくるなと言われているように感じてしまいました。

私>  まだ、主治医と面談をしていませんし、腎不全だ
     とも、聞いていません。
     面談が終わってから、改めてお電話するのでも
     いいでしょうか?
Nさん>結構ですよ。

またまた、怒りが込み上げて来て、Nさんの対応に腹を立てた私です。

それでなくても、腎不全=人工透析という図式しかない知識なので、
不安は増幅されていくばかりでした。

また、夕食の時、姑にS病院の電話を伝え、重い気持ちで夕飯を食べました。
姑は、娘(夫の一番下の妹)に電話して一緒に面談に行ってもらうと言って、電話をはじめました。補聴器をしているのですが、その補聴器をわざわざ外して話そうとします。
補聴器のお店の人に、補聴器をしたまま電話に出ても大丈夫だと言われているのに、いつも、補聴器をはずし、聞こえなくて、「え?聞こえね」と、行っているのにも、私はいつもイラついていました。電話の様子で、忙しくて行けないようだとわかりました。
案の定、「代わって、説明してけれ」と、私に受話器を渡そうとしましたが、私は負けじと大声で(補聴器をはずしているので尚更大声で怒鳴り声を出し)、「忙しいんだったら仕方ないでしょ!」
姑「んだが、へばしかだねな。二人で行って来る」と、泣きそうな様子。

長女と次女にも電話し、説明し私の気持ちを話しました。
娘達は私の考えに賛成してくれました。

夜11時過ぎ、夫の妹から電話がありました。
腎不全の事、S病院の対応の事、夫への私の気持ち(死が近づいたとしても、意識のあるうちに、口から食べ物を食べさせてやりたい)、娘たちも私の考えに同意してくれていることなど、つい、泣きながら話してしまいました。
妹も心配してくれて、一緒に面談に来てくれることになりました。
姑にとって心強いことになり、私も、冷静で客観的に考えてくれる味方が出来た気持ちでした。

夜中、インターネットで、腎不全の検索をしました。明け方近くに床につきました。

腎不全については、循環器病情報センターの情報が詳しく解り易かったのです。
http://www.ncvc.go.jp/cvcdinfo