6月23日(日)・24日(月)の23日午前
久しぶりの日曜日の外泊
夫が前回・前々回の外泊の時、男鹿へ行けないか言っていたので、誘って行こうと思って、何日か前から、インターネットでルートを検索してみました。でも、どういう訳か地図をプリントアウトできませんでした。
夫はあまり行きたがりませんでしたが、強行しました。
ルートを確認はしていたのですが、実際走ってみると、病院から男鹿直通の道路に通じる支道に出る目印がありません。迷って夫をイライラさせてしまい、行きたがらないのを無理やり連れて行くことになりました。
途中、工事している人に聞き、ようやく予定のルートに乗ることができましたが、真っ黒い雲も出て、夫は一時間で行って帰れると思っている(ありえない、片道一時間半はかかる筈)のを、行けば時間がかかるのもわかり、仕方なく外食にも同意するだろうと考えて、運転していきました。
でも、考えが甘かった。
いつまでかかるのよ!
戻る!
帰る!
最悪の日だ!
無駄だ!
を、道を間違えるたびに連発。
道を間違えるのも、夫が左折、右折と指示出した方に行くと、変になり、元来た道に戻ると言う、悪循環。私も、夫の指示だよと言うので、機嫌もますます悪くなり・・・。
それでも、20年前を思い出しながら、寒風山と入道崎に行ってきました。
寒風山 頂上に着いて、トイレタイム。夫が「早くせ!」と、トイレまで追いかけてきて怒鳴ります。売店で、お腹が空いたので、チョコを買う時も、大声で怒鳴ります。
周りのお客さんも異様なものを見るように振り返り、横を向いて夫の様子をうかがって、その後私の方に視線が来ました。
私、売店の店員さんに聞かれてもいないのに、「夫認知症なもので、叫んですみません」と、言ってマーブルチョコレートを買いました。
車の前でも、「早くせ!早く車さ乗って出せ!」と怒鳴ります。怒鳴られても、無視し、折角なので、景色の写真を撮りました。能代方向、秋田方向、大潟村の干拓地と残存湖、日本海の地平線、地平線に浮かぶ船、青い空、光る海、気分爽快になりました。もっとゆっくり見ていたかったのですが、私を引っ張りに来ました。でも、私に、「ほら見て、きれいだよ」と言われると、ひとあたりぐるっと見渡して気が落ち着いたようでした。車に乗ると「早く入道崎に行け」と言いました。
「もう、12時だねが、早く家さ帰って、母さんと寿司喰」
でも、入道崎には行きたいようで、またまた道を間違いそうになり、喧嘩しながら、何とか入道崎に行きました。夫は自分からさっさと灯台の方に行ってしまい、景色を眺めて気が済んだらしく、私は置いてきぼり、夫の「早くせ!」声を背中に聞きながら、ここでも、景色を夫よりはゆっくり見ました。でも、5分も見てはいません。それでも、地平線は弧を描いているし、その弧の上に船、太陽の輝きが反射してきれいでした。日常を離れて、夫の事がなければ、最高のストレス発散です。
夫はここでも、大声で怒鳴りまくり、私はまたトイレに行き、姑に御煎餅を買いました。
「何してるなや、早くせって!」お店のイカ焼きの前で怒鳴りまくり、お店の人も迷惑そうに驚いて見ている。その前を通るときに、大きな声を出して、商売の邪魔をしてすみませんと謝りました。
もう、お昼なので、低血糖にならないよう、入道崎の食堂で何かしら食事を摂らせたかったのですが、家で自分の母と食事をすることに執着し、「帰って食べる。2時でもいいから、帰って、母さんと食べる」と、言い張ります。
私、だんだん夫が低血糖になったらどうしようと不安になってきました。不安が本当になるかも・・・。
途中で、夫が「頭おかしい!」と、運転している私の方に倒れ掛かるように揺れだしました。
私(大変だ!車の中で、低血糖起こしたら、どうする?ぶどう糖はある。でも、飲まないだろう。じゃどうする?どこかで、寿司を。そうだ!途中にいとくがあった。あそこの寿司にこだわっている。食べるかもしれない!)
そこで、「いとくによって寿司買うから、低血糖起こさないように食べて!」と言って、急いでいとく(スーパー)にハンドルを切ろうすると、「行くな!だめだ!喰わね!いらね!帰る!寄らない!」と
ハンドルを触って、行かせないようにしようとした。
ギョギョギョ!!!!!
車の中で、買う、買うな、食べて、喰わない、の大ゲンカ。
私、ここでも、強行!スーパーに買いに走りました。夫が車から出て来て、買いに行かせないように出てきましたが、諦めて追いかけてきませんでした。
寿司を買って車に戻り、「食べて、低血糖起こしたら大変だから」とすすめました。
知っているいとくのシールを見て、?という反応を見せました。
「おなじいとくの寿司だか?」と確かめてきました。
「そうだよ。卵は食べないだろうから、残してもいいから」と言うと、「お前のと一個取り替える。でも、家に帰ってからだ」と、スーパーの袋をくるくるまとめて、どうしても、食べようとしません。私は、中巻(イカと納豆)を2個食べました。それにも、「喰うな!」
もうお手上げ!!!
S病院に電話しました。病院を出てくる時に対応していただいた、K看護師さんに話し、兎に角何か食べさせるように言われましたが、夫が食べないと言い張る、家に帰ってから食べることにこだわっている事を話し、夫に話してくれるように頼みました。
夫に携帯電話を持たせようとしても、持ちません。私、夫の耳に携帯電話を押し当てて話をさせました。どういっているのか判りませんが、夫の表情がちょっとやわらかくなりました。
看護師さんと話すと、「ご主人が食べないようなら、病院に連れてきてください。兎に角食べさせて。」と言われたので、
夫に「食べなかったら、病院に戻るよ」と、私もかなり大声で怒鳴り、怖い声で迫りました。
それでも、「かね(方言)」と言うので、「じゃ、病院に戻る!」と、こちらも態度を硬化させ、車を発進。
信号が見えて来た時、夫、「病院には戻らね」と、急にドアを開けました。
(あ~~~完全に前頭側頭型だ~~~!!!誰かのご主人がこんな困った行動取っていたかなあ~~??でも、これは私が嫌がっている旦那を無理やり連れてきた罰だよなあ~~)
それでも、夫も、危ないと思ったのか、ドアを閉めたので、私すかさず、ドアをロックしました。
そこから、「寿司一個でも食べたら、病院に戻らないで家に帰るから」と譲歩。
夫「したら、喰う」
車を道路の脇に寄せて、マグロ一貫だけ食べました。
「じゃあ、病院に戻らないで、家に帰るから」
途中、夫「腹落ち着いた」
私、(11時頃から腹へったを連発していたのになんで素直にできないかなあ、やっぱり前頭側頭型だよなあ)と、心の中で思い、取りあえず、低血糖を回避でき安心しました。
もう精神的にくたくた。
家に着いて、姑の声にイラつくも、怒鳴る気力もなく、病院に報告。
看護師さんに、ご迷惑をかけましたと謝りました。
「奥さん、毎週外泊させなくてもいいんですよ。無理しないでください。ちょっと外泊を休まれて、ご主人にも少し考えてもらった方がいいでしょう。奥さんに何かあったら大変ですよ」と、
優しいお言葉をいただき、そうだなあ、無理しちゃいけないなと思いました。