『自閉症の僕が跳びはねる理由』 東田直樹 著
アイルランド在住の作家、デイビッド・ミッチェルさんの息子さんも重度の自閉症について、この東田直樹さんの本で救われ、他の世界中の自閉症を家族に持つ人も救われるだろうと考え、翻訳したそうです。
番組は、前に一度放送されていて、その時もすごく感動していました。
また観ることができ、改めて、また感動しました。
それに、4年ほど前にこの本と出会って、自分の仕事にもとても役に立ったのです。
そして、夫が前頭側頭型認知症と診断され、夫の腑に落ちない行動の事を考える時、あるいは他の認知症の家族を介護している方たちのブログに登場する方達の行動を思う時、いつも私の頭の片隅にあったのが、この本の存在だったのです。
本人が自分の行動や言動をコントロールできない苦しみ、自分の感情や意志を相手にきちんと伝えることができない事の歯がゆさ、その事さえ、上手く表現できないということ。
自閉症も認知症も、脳の障害により、似たようなことが生じているのではないかと思うです。
だから、普通の人から見たら、おかしいと思う認知症の困った症状も、本当は本人が一番困っているのに、本人でさえ自分をコントロールできなくてやってしまっているのかもしれないと思うのです。
あるいは、しっかりとした目的や目標や意志がちゃんとあっても、それを言葉で表現できず、行動にすぐ映してしまっているので、周囲の人から見たたら、困ったことになるのだろうなと、思うのです。
自閉症の東田直樹さんが、自分の事を言葉で表現できることは、本当に驚きです。
また、TV画面を通して、東田直樹さんのお母さんや、デイビッド・ミッチェルさん、その他の自閉症の子どもさんを持った親御さんたちの穏やかに自閉症の人と接するのを見て、この対処法はそのまま認知症の介護にも通ずると思わないではいられませんでした。
もっと、夫に優しく接しようと改めて思いました。