ゆらゆら生活

2012年に始まったゆらゆらとした生活の中、絵を描くことの魅力に。

再発リスクを数値化 朝日新聞 2014/1/21

2014-01-22 | 本・新聞

昨日の朝日新聞生活面に『乳がん、抗がん剤使うか判定』の記事がかなり大きく取り上げられていた。昨日ブログ村のブロガーでこの記事を取り上げられていた方もみえたし、すでに検査を受けられた方の書き込みを拝見したこともある。

米国の検査会社が開発した乳がん手術後の再発リスクを判定する遺伝子検査「オンコタイプDX」

   対象 : リンパ節転移なし、ホルモン陽性、HER2陰性 

   結果 : 0~17 (低リスク) 18~30(中間リスク) 31~(高リスク)

京都大学の戸井雅和先生、厚生労働省の研究班によって、検査の有効性が確認されているとのこと。昭和大学の中村清吾先生によると、来年米国での大規模臨床試験後には検査精度の向上も期待できるそうだ。

現在は公的医療保険が適用されていないため、約40万円の自己負担がネックとなっている。3月までにまずは先進医療の対象とする申請手続き、将来的には保険適用を目指すことが進められているとのことだった。

患者にとって、数値化された再発リスクは理解し易いことはありがたい。また、病院や医師による治療法のばらつきが狭まることが、治療を受ける上で精神的にいくらかでも助けになると思う。

以前少し書いたとおり、私はまさにこの「オンコタイプDX」の検査対象、術後の病理結果でがん細胞の悪性度が高いケースだと判明し、抗がん剤治療を受けるかどうかの選択局面を経験した。この検査を受けることを考えたが、術後1ヶ月経った時点さらに約3週間かかること、合わせて、担当医の結果予測は中間リスクだったことから検査を見送った。ただ、手術前に、この検査についてどうしますか? と尋ねられたら、希望していたかもしれない。

検査を迷った時「高リスクと出れば抗がん剤治療を納得して受けられる」と考えたが、高リスクであっても中間リスクに近い高リスクだったら迷うだろうと思うと複雑だった。抗がん剤を選ぶかどうかの決定は私の希望が優先される状況の中、最終的には担当医の考えに後押しされ、抗がん剤を選択しなかった。

新聞記事の中、聖路加国際病院において、遺伝子検査の結果によって治療方針が変更されたデータが紹介されていた。結果124人中、32%が抗がん剤「必要」から「不必要」、6%がその逆だったとのこと。

手術を受けた人全員の検査結果ではないので、この数字をどう捉えるかは難しいところだが、治療方針を変更された方が少なからずみえることは事実だ。

あくまで私が思うことーー

医療技術の目覚ましい進歩に伴って、がん細胞に関して解明されていくことが増えれば増えるほど、治療法は進化&多様化していく。それぞれの段階でのデータが集められ、担当医の判断が加えられ、治療がなされていく。

他方、身体も心もひとそれぞれ、示されるデータは意味はあっても、全てではない。医学が進歩すればする程、追求の道が広がり治療法は複雑になると考えられる。そんな中、患者は可能な限り情報収集を続ける必要がある? だがいくら頑張っても医師レベルは無理だ。中途半端な知識ではかえって混乱してしまう危険性もある。そう考えると、逆行するようだけど、医師に全てお任せもあり? うーん、今さらそれも難しい。

自分自身のバランス感覚みたいなものに頼って、エイっと決めることだろうか。


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