一昨日、友人に誘われてお茶の水で開催された市民公開講座に行ってきた。
14日に開催された 化学研究所 予防医療・診断技術開発プログラム 開所記念シンポジウム に伴っての市民講座だった。
4時間に及ぶ講座のため睡魔を心配していたが、ゲストスピーカー10人、それぞれの立場からの生の声は、とても興味深かった。質問があればとのことだったが、短い休憩時間小さい紙では本音は書ききれないよ、と思った。
ともあれ、昨年話題になった女優アンジェリーナ・ジョリーさんの予防的乳房切除手術をされた先生、フェロー諸島小さな国で全国民の全ゲノム解析をされた方、の講演には同時通訳までつけていただいた市民講座、参加の機会を持てたことに心から感謝している。
基礎研究、臨床各分野の先生の生の話からは、短い時間であっても、その内容言葉以上に伝わるものがあった。あくまで個人な感想だが、先生方が何処に向かってみえるかの差が大きいこと、また、先生方それぞれが、理想と現実、異なる分野の先生との連携の苦労されていることがよくわかった。う~ん。
そうなんだと改めて知ったこと、思ったこと
•がん遺伝子の研究は、血縁者の膨大な遺伝子情報から始まること
かつてアメリカ ユタ州で遺伝子研究をされていた知人がいて、なぜにユタ州?と思っていたが、モルモン教徒ゆえ精度の高い病歴家系図のようなデータが存在するからだそうだ。
•予防医療 1次、2次、3次 の捉え方
1次予防: がんにならないように 発病前の治療(抗ホルモン剤、乳房切除など)
2次予防: 早期発見
3次予防: 再発予防、治療
分類に関してはそうなんだ以上の思いはないが、こう分類するからには、今後の力の入れ方、予算のかけ方という意味合いがあるだろうな、と考えてしまった。今回の公開講座は1次予防に軸をおいている? スピーカーのひとり臨床腫瘍学の先生が、3次予防について少し遠慮がちに触れられていた印象だった。個人的には、この3次予防 遺伝子情報に基く治療法や薬の選択に一番期待しているのだが・・・。
•日本人の遺伝子情報蓄積はどうなっている?
遺伝子情報が今後大きく医療に役立てられることは確か、一方、人種によって遺伝子情報が異ることも確か、であれば日本人独自の情報は?と。だからこその今回のような 理化学研究所での新しいプログラム開所 なのだろうが、ディレクターと臨床現場と患者の連携の難しさを垣間見てしまった気もした。そんな中、奮闘されている先生の生の声を聴けたことも事実。本当は講座終了後、握手をしたかった先生が3人いた。
限られた知識のもと率直に思ったことなので、誤解している部分があるかもしれない。その場合、ごめんなさい。
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今回、生の同時通訳初体験した。
英語を聴くか日本語を聴くかで頭がクルクルした。英語のスピーチは通訳された日本語をイアホンで聴くことができた。生の英語を聴いていて、あれ?と思った時に日本語イアホン音声を聴くと、少し遅れてその答え。でもその後英語に戻ると乗り遅れていて(≧∇≦)かといって、日本語だけを聴くとベースがない分解りにくい。普段全く使わない脳の活性化にはなったと思う。