ゆらゆら生活

2012年に始まったゆらゆらとした生活の中、絵を描くことの魅力に。

久々のミュージカル

2015-10-30 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、宝塚ファンの友人とミュージカルを観に行った。ブロードウェイ巨匠演出家ハロルドプリンスのもと、第一線で活躍するスタッフやキャスト、元宝塚歌劇団男役トップの柚木礼音さんの初舞台として注目されている『プリンス・オブ・ブロードウェイ』を。

いつ振りだろうかと考え込むくらい、私には久し振りのミュージカルだった。ブロードウェイ最前線で活躍中のキャストというだけあって、その歌声はただただ圧巻だった。宝塚ファンにとってはどうなんだろう、と少し余計な心配をしてしまう感は否めないが。この道を選んだ柚木礼音さんには素直に大きな拍手を送りたい。(ファンの方々には失礼な表現だったらなさいごめんなさい) 迫力のあるキャストの中にあって、少し異なる雰囲気を漂わせたキュートな役、優雅なバレーダンスがとても爽やかだった。

ブロードウェイ劇場のようなサイズではなかったため、声やエネルギーが拡散されてしまう気がしたこと、バックダンサーやその他大勢のキャストがいない分華やかさには欠けてしまったこと、いろんなミュージカルのハイライトメドレーだったこと、オケがやや小編成だったこと、それらを差し引いても久し振りにあのエネルギーに触れることができて嬉しかった。同時に、ブロードウェイ劇場が急に懐かしく思い出された。


平成中村座

2015-04-09 | 歌舞伎・観劇ほか

先週の昼の部に引続いて、昨日、夜の部公演に行ってきた。

私の歌舞伎好きは、初回平成中村座を観たことに始まっている。それ以来東京での公演はほぼ全て通ってきた。中でも3年前のロングラン公演は強い思い入れがある。浅草三社祭当日の公演で、お神輿が登場したあの時、あの場にいられたことは、私の人生出来事ビッグ3入りすると確信している。

そんなこんなで、思い入れが強すぎて、特に先週はすんなり芝居に入り込めないくらいだった。小屋内をうろうろするだけで、心はうきうき、うるうる。

今回の演目の中でまずひとつあげるとすると、"高坏"かな。太郎冠者、次郎冠者が登場するコミカルな狂言劇としては、"棒しばり"とならんで好きな演目だ。

大名に仕える家来太郎冠者が、お酒の席で盃をのせる台'高坏'の調達を命ぜられたものの'高坏'がどんなものかよく分からず、居合わせた'高足(下駄)'売りにだまされてしまうという話。最後に、酔っ払った太郎冠者が下駄を履いてタップダンスを踊るのだ。

中村屋贔屓の私だが、他で一番好きな歌舞伎役者は片岡亀蔵さん、若手で一番愛おしい役者さんは中村鶴松くん、だ。その二人で、お芝居が始まったにだから、こんなに嬉しいことはない。

亀蔵さんは坂東彌十郎さんの息子ではないけれど、彌十郎さんの後継者のような存在になっていくのだろうなあ~と。亀蔵さんらしく中村座を見守りながら支えてくださっている存在感があたたかく漂っていた。一方、舞台上で凛々しい若さの中、軽快感、安定感両方を持って演じている鶴松くんは本当に素敵だった。歌舞伎のうちの生まれではない彼はただひたすら歌舞伎が好きで、一心に稽古に取り組んできた。その成果を観ることができ、誇らしく心から嬉しかった。

勘九郎さんの動きや表情は、一段と勘三郎さんが入っているように思えた。どうしても、ファンタジーを観ているような気になってしまう。それは彼の望むところではないのかもしれないが・・・。勘九郎さんは彼の中にいる勘三郎さんと力を合わせて、勘三郎さんを目指しながら、その上での勘九郎さんをきっと築いてくれることと楽しみにしている。勘九郎さんが勘三郎さんのビデオを繰り返し繰り返し見入っている姿が目に浮かんだ。

平成中村座、小屋内いろんなところで、勘三郎さんの目線を確かに感じた。6日にお亡くなりになった小山三さんも。

少し日をおいてまた観にいく予定、進化した舞台が楽しみだ。

 


今春の楽しみ平成中村座

2015-03-08 | 歌舞伎・観劇ほか

今年の春の楽しみは何と言っても、平成中村座。

公演が決まったと知った時には、嬉しさのあまり一瞬固まり、その後じわっと熱いものが込み上げてきた。平成中村座初演は見逃しているもののその後はほぼ全てを観てきた。

初めて観たのは当日立ち見席。今は無くなってしまった席だけども、1階花道近く2階席の軒下のようなところ、舞台を左手に見る方向、花道を正面にみる場所にあった。気がつくとかなり立ち疲れてしまったけれども、あの時のワクワク感が私にとって歌舞伎の魅力出発点となっている。舞台を向いて座っている席よりも、幕がシャっと開いて、花道に役者さんが登場する姿を!(◎_◎;)目の前で見ることができたのだ。2m離れていない位の場所で。引っ込みダッシュでは、大袈裟ではなく役者さんの汗が飛んできた。

その日、幕間に杖を突いてゆっくりゆっくり歩いてご高齢の婦人がお付きの方と隣にみえた。ちょっとびっくり。ちゃんと座れる席のチケットを手配できなかったのだろうか?と。途中で具合が悪くなったりしないか気になって、チラチラと見てしまった。暫くすると話をした訳ではないが、私の勘違いを確信した。チケットが取れなかったのではなく、あの日あの公演をあの場所からご覧になりたかったのだと。次の幕間で何とも言えず素敵なお顔で帰っていかれた。


十二月大歌舞伎

2014-12-06 | 歌舞伎・観劇ほか

今月は早め、今日歌舞伎座公演昼の部を観に行ってきた。初めての演目ばかり、なかでも、玉三郎さん、宮本武蔵役の中村獅童さんを楽しみに。

玉三郎さん演出の新作歌舞伎『幻武蔵』は独特の空気が漂い、吸い込まれるような感じ、気がつくと呼吸を止めてしまっていた。

宮本武蔵、獅童さんにはぴったりの役だった。びしっときまっているけれども、重い気負いはなく、程良い加減が心地良かった。今は亡きお母様がご覧になったらどれ程かお喜びだっただろうに、と思わずには。おそらくは玉三郎さん直々のご指名だったことと、その期待に見事に応えている姿が嬉しく誇らしかった。

まずは3人その後は10人以上だっただろうか、武蔵の亡霊役の方々は、セリフだけでなく、歩く姿足の先まで気持ちが込められていた。彼らもまた、この新作歌舞伎で貴重な経験をされたことを確信、完全に母目線、心から嬉しかった。

「戸板倒し」や「仏倒し」などアクロバット的な見せ場のある『善賢最期』では、愛之助さんお疲れ様!と。病気の役だからなのかもしれないが少し辛そうに見えた場面もあった。身体を守るために何か装着されていたのかもしれない。衣装がやや大きめ?裾さばきが大変そうだった。どうか怪我なく無事に千秋楽を迎えられますように。亀三郎さんが好きなタイプの役者さんであることを認識できた。これからが楽しみ。

『二人椀久』では、贔屓の方には怒られてしまいそう(≧∇≦)あんなに真剣な海老蔵さんをはじめて観た。今のところ観る予定はないのだが、海老蔵さんが5役に挑戦される夜の部がちょっと気になってきた。

玉三郎さんの偉大さをしみじみ感じた公演だった。



ヴァロットン展

2014-09-18 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、三菱一号館美術館で開催中ヴァロットン展へ行ってきた。

チケットにある絵「ボール」他何点かはこれまでに観た記憶はあるものの、ヴァロットンの名前は知らなかった、意識がなかった。何人かの知人から薦められていたこともあって、開期終了迫ってやっと。

ヴァロットンの作品を観て、100年程も前に描かれた作品だとは思えなかった。その理由は明確にはわからないが・・・。

ひとつには作品のタイトル。なかでも一連の版画には、「嘘」「もっともな理由」「最適な手段」「他人の健康」などがあって、そのちっと皮肉めいた感性が印象的だった。決して"どうだ!"という感じではなく、でも、誰にでも"そうともとれるかな?"くらいの雰囲気を版画にシンプルかつシャープに漂わせていたところが、心地よかった。

三菱一号館美術館のサイトをみると、かなりの数のヴァロットンの版画を収蔵しているとのこと。これから先の他の作品を観る機会が楽しみだ。


納涼歌舞伎

2014-08-25 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、納涼歌舞伎第三部に友人と行ってきた。

演目は"勢獅子"と"怪談乳房榎" (^o^)/*いずれも大好きな演目だ。7月のNY公演へ行けなかったので、三部は昨日まで待てずに8月2日目にも観ている。

"勢獅子"では、三津五郎さん橋之助さんが存在感のある演技をビシッときめてくれて、扇雀さん七之助さんの立ち姿は妖艶で、そこに若手のいなせな姿もあって、気持ちよかった。中でもこのところの活躍が嬉しい鶴松くんには、どうしても母目線で見つめてしまった。虎之介くんのすっと伸ばした足がとても印象的だった。

この夏一番のお目当て"怪談乳房榎" 前回見た時は、いろんな思いが頭の中でぐるぐる渦巻きテンション上がり過ぎで、落ち着いて観ることができなかった(≧∇≦)その意味で、開幕程なくと千秋楽近くで観たのは大正解(^o^)/*

勘九郎さん演じる大滝の場で現れた重信の亡霊は、半分位は勘三郎さんでしょ、と感じた。2日目に観た時は、昨年の赤坂歌舞伎の時のことが思い出されてしまい胸がざわざわとしてしまったが、昨日はしっかりと演じている勘九郎さんの姿に心から嬉しく思えた。勘三郎さんが、はにかみながらも少し誇らしそうに、"まだまだこれからだよ!"とおっしゃっている気がした。

二部では七緒八くんの姿もあった。納涼歌舞伎を楽しむことができたことに感謝!


侍ブラス*(^o^)/*

2014-07-28 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日娘と侍ブラスのコンサートに行ってきた。

トロンボーン奏者中川英二郎さん団長のもと、クラシックとジャズのトッププレイヤーによるアンサンブル。東京では年に一度東京オペラシティホールで開催されている、私にとって元気の源、夏祭りのようなコンサートだ。今年で9回目の公演うち7回通っている。出演者それぞれの魅力を語るにはかなり長くなる・・・。

このところ8月末開催が続いていて、オケの合宿中で行けなかった娘と行くのは久々(^.^)  演奏された曲全部それぞれに思い入れがある。

以前もあったソロ、今回はユーフォニウムの斎藤充さんソロで演奏された中川英二郎さんの曲「侍」あれは反則の域だ。場内の照明を落とし、斎藤さんに黄味がかったスポットライト、会場全員が息まで抑えた静寂の中、心に沁み渡る演奏だった。ひとりで聴いていたら涙ボロボロ間違いなし。なんとか耐えたが、心臓のあたりをグッとわしづかみにされた感じだった。演奏後の休憩時間、前列に座っていた人が同じようなことを言っていた。

かつてはアンコールが延々と続いていたが、おそらくはホールからの要請?このところはアンコール2曲に。 演奏会終了後は恒例のサイン会、しかも一言ずつお話しながら。今は当日購入したもの1点?だけへのサインルールになっているようだが、かつてはあれこれと。娘は楽器ケースにもサインをして貰っている(^.^)

以前のコンサートが思い出されたり、この場で生の演奏シャワーを浴びることの幸せに浸れたり、ご褒美のようなエネルギーを貰えたり、毎年のことながらいいことずくめのコンサートだった。侍ブラス 万歳(^O^)/


三人吉三万歳*(^o^)/*

2014-06-12 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、コクーン歌舞伎を観に行っていきた。

あいにくの雨、低気圧のための不調の中、午後は家で出来るだけエネルギーを蓄えて、夜の部観劇。私にとって、今年これまで最大のイベント!途中何度か鳥肌がたった

コクーン歌舞伎での上演は3回目となる「三人吉三」。河竹黙阿弥作の世話物、三人の憎めない盗賊にまるわる演目だ。百両のお金と名刀「庚申丸」を巡るテンポのいい展開が単純に面白い。

始めて「三人吉三」を観た時に、「こいつは春から縁起がいいわー」に、へ~ここのセリフだっただあ~と思ったことがなつかしく思い出された。

今回、何と言っても圧巻だったのは、お嬢吉三を演じた七之助さん。勘三郎さんが喜んで見えるだろうと思う気持ちを通り越して、ただ、ただ、魅入った。美しいだけでなく、何ともいえない気迫があって、ドスが聞いた言い回しでは、兄勘九郎さんとはちょっと違った形で、お父さんの血を引き継がれていることを実感した。しっかり思い出せる妖艶な指の動きも見事だった。

勘三郎さん亡き後初のコクーン歌舞伎、稽古に根を詰め過ぎて、勘九郎さん七之助さん兄弟が自らを追い詰めてしまわなかと心配していたが、そんな心配はいらなかった。新しいコクーン歌舞伎の始まり、その舞台を生で観れたことを誇りに思えた。

もうひとつ、とびきり嬉しかったのは鶴松くん。歌舞伎のお家に生まれていない彼が、ここまで安定感のある演技をしかも10代のうちにできるのは、如何に歌舞伎が好きで、如何に日頃の稽古を積み重ねてきたかのその賜物だと思う。パンフレットの中で彼が、運命的な出会いは?の質問に"のりパパ"と答え、勘三郎さんのことを挙げていた。今回の演技は、これまでの勘三郎さんの熱血指導に彼が全身全霊を賭けて答えた結果だと思った。ちょっと母目線(≧∇≦)相手役、双子の兄十三郎役の新悟さんも新しい一面が見れてよかった。これからが一段と楽しみな新悟さんだ。父、彌十郎さんもお喜びのことと。

後回しになってしまったが、一番好きな亀蔵さんの出番も多くて、いろんな声が聞けて大満足だった。もはや与九兵衞役は、亀蔵さん以外は考えられない。笹野さんの存在感も多大で、舞台上で出演者全員を見守っているようなオーラを感じた。演技ではなく、笹野さんそのままが伝吉さんだった感じ。伝吉が殺された後、別の役で現れると、亡くなったのはお芝居で良かった、と思ってしまった。

串田さんの舞台美術もこれまでに増して独特の雰囲気があって、特に吉祥院の場では、時空を越えて何処かに引き込まれるようだった。

お座布団に座る平場席、かなり疲れたけれど、手を伸ばせば役者さんに手が届く席で目を♥にしながらの観劇だった。このコクーン歌舞伎の充実感を持ってすれば、来月のニューヨーク公演も大成功することと思う。追っかけが叶わなくて残念だけれども、8月納涼歌舞伎でその姿演目を楽しみに待ちたい。コクーン歌舞伎で蓄えた力が他の歌舞伎舞台でも活かされること心強い期待が(^-^)/


4月大歌舞伎

2014-04-09 | 歌舞伎・観劇ほか

知人からチケットをいただいて昼の部公演に行ってきた。

今月で歌舞伎座開場1周年感慨深いものがある。加えて、8月公演以来、すい臓がん治療のために休養されていた、三津五郎さんが歌舞伎座に戻ってみえることが嬉しくて、行ってきた。

まだ本格的な復帰ではないそうだ。4月公演では1幕のみに出演されている。「鎌倉三代記」の佐々木高綱は幸四郎さん演じてみえたが、三津五郎さんででも観てみたかったな~とふと思った。お顔がひとまわりシャープになってみえた。舞台が観れるのは勿論嬉しいけれども、くれぐれも無理はなさらないで!と思いながら拍手をした。

3月29日の朝日新聞デジタルによると、

今回の演目舞踊劇「寿靱猿(うつぼざる)」は前の歌舞伎座閉場前の舞踏会で勘三郎さんと演じていて、勘三郎さんが「とってもいいからまたやろうよ」とおっしゃっていたとのこと。

「生かされている」「意思が及ばぬことだから何か使命があるのだろう。どこかにあった『俺の力』へのおごりも消えた。今は、過去に務めた役を新たな心境で演じ直したい。そして、後進に伝えなきゃ」

そんな三津五郎さんの言葉を知ると、胸にぐっとくる。

あと、お名前がよくわかっていないのだが、「鎌倉三代記」の義太夫の方がこのところ、特に好きな方だったことが嬉しかった。

実は今日の公演、来週も観にいく予定(^_^)


宝塚の世界へ

2014-03-19 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、星組公演『眠らない男ナポレオン』を観に行ってきた。

星組男役トップ 柚季礼音さんファンの友人が、ファン先輩の方にお願いして取ってくれた席は前から11列ほぼ真ん中だった。周りは恐らく熱烈なファンの方々、少し恐縮してしまった。

柚季礼音さんのずば抜けたオーラは確かに私にも分かった。トップの方だけでなく星組の華やかさも。先輩の方の話の中で、柚季礼音さんいわく、演じ手は連日の公演だけれども、観に来ているその人にとっては1度の公演になることもあるので、満足して貰えるように・・・と。初心者の私にもわかるような気がした。活躍されている方の舞台には、お人柄がにじみ出ていることを改めて実感した。

星組には娘の同級生が在籍していて、公演中に友人がきっとあの中の誰かよ、と教えてくれて、オペラグラスごしに探してみたものの、よくわからなかった(≧∇≦)○○○ちゃんごめんなさい。


今日一日が素敵な日でありますように

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