遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ASEAN 進む米国への失望と中国の浸透

2019-11-05 01:23:56 | 南シナ海不法占拠
 ASEAN首脳会議、東アジアサミット(EAS)、RCEPの一連の会議がタイのバンコックで開催されました。
 今回の特徴は、ASEAN側に米国への失望感を産み、方や中国がASEANを取り込む動きを着実に進めたこと。
 新冷戦時代に突入し、米中の覇権争いがエスカレートするなか、対ASEANへの攻防は、今回の一連の会議では中国に軍配か?
 
ASEAN、米国への失望広がる 南シナ海情勢に影響も  - 産経ニュース 2019.11.4

 【バンコク=森浩】タイの首都バンコク近郊で開かれていた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議が4日、閉幕する。閣僚の派遣を見送った米国は存在感が薄く、関連会議はASEANを自陣に取り込もうとする中国のペースとなったASEAN側に米国への失望感が残る結果となり、今後の南シナ海をめぐる情勢にも影響を与えかねない事態だ。

 
トランプ米大統領は3年連続で参加を見送り、米国が閣僚級も送らなかったことから、ASEAN内部では会議開始前から、「米国はアジアを軽視している」との不満が上がった。

 象徴的だったのが、4日午前の米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とASEANとの会議だ。東アジアサミット(EAS)に合わせて例年開かれる
米国との会議では、これまでASEAN首脳が顔をそろえた。だが今回はASEANで参加した首脳は議長国タイのプラユット首相ら3人。露骨に“格下げ”で対応した。

 ASEAN外交筋は「ウクライナ疑惑や大統領選の準備などでトランプ氏も忙しいのだろう」と推察したが失望感はぬぐえない。米中貿易摩擦が域内経済を減速させる中、関連会議では
マレーシアのマハティール首相「彼1人の決定で貿易戦争が始まった」と発言トランプ氏への不信感をあらわにした。

 
一方、中国はASEANを取り込む動きを着実に進めた。李克強首相がASEAN首脳との会議をこなし、南シナ海での紛争防止に向けた「行動規範」の早期策定で一致した。
 中国は規範で、
第三国と南シナ海で合同軍事演習を実施する際には「中国を含む周辺国の同意が必要」とする規定を盛り込もうと狙う。新たな海上でのルールをASEANと早期に策定することで、南シナ海で米国の影響力排除を図っていることは明らかだ。

 3日の
中国とASEANの首脳会議では、ベトナムやフィリピンから南シナ海での中国船の活動に不満の声が上がったが、対中でASEANが一枚岩になる気配はない。巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて巨額資金を受け取るカンボジアなどは、既に関連会議の議長声明作成に際して対中批判のトーンを弱める動きに出ている。

 
シンガポール外交筋は「ここまで米国の存在感がなかったEASは初めて」と分析。「南シナ海で摩擦を抱えるベトナムやフィリピンに『米国は重しになりえない』という失望感が広がったことは間違いないだろう」と振り返った。

 トランプ米大統領は3年連続で参加を見送り、閣僚の派遣を見送った米国は存在感が薄く、関連会議はASEANを自陣に取り込もうとする中国のペースとなったと。
 4日午前の米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とASEANとの会議では、これまでならASEAN首脳が顔をそろえていたのだが、今回は参加した首脳は議長国タイのプラユット首相ら 3人。ASEAN側は露骨に“格下げ”で対応したのだそうです。

 米中貿易摩擦が域内経済を減速させる中、マレーシアのマハティール首相は「彼1人の決定で貿易戦争が始まった」と発言。トランプ氏への不信感をあらわにしたのだそうです。

 シンガポール外交筋は「ここまで米国の存在感がなかったEASは初めて」と分析。「南シナ海で摩擦を抱えるベトナムやフィリピンに『米国は重しになりえない』という失望感が広がったことは間違いないだろう」と振り返ったのだと。

 一方、中国はASEANを取り込む動きを着実に進めたと。
 中国は「行動規範」で、第三国と南シナ海で合同軍事演習を実施する際には「中国を含む周辺国の同意が必要」とする規定を盛り込もうと狙っているのだそうで、新たな海上でのルールをASEANと早期に策定することで、南シナ海で米国の影響力排除を図っていることは明らかだと。
 
「中国はASEAN威嚇」 東アジアサミットで米が批判 - 産経ニュース 2019.11.4

 【バンコク=森浩】東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国や日米中露など計18カ国の首脳らが安全保障問題などを討議する東アジアサミット(EAS)が4日、タイの首都バンコク近郊で行われ、中国が軍事拠点化を進める南シナ海などについて協議された

 EASには安倍晋三首相や中国の李克強首相らが出席。
米国は2011年の参加以来、初めて閣僚級の派遣を見送った

 EASに先立って米国とASEANの首脳級会議が行われ、
トランプ米大統領の代理で出席した米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は南シナ海問題をめぐり、「中国はASEAN諸国が行う沖合の資源開発を阻止するために威嚇しており、2兆5千億ドル(約270兆円)の資源へのアクセスを止めている」と批判した。

 オブライエン氏は、会議でトランプ氏の手紙を読み上げる形で、
来年第1四半期(1~3月)に米国でASEAN首脳を集めた「特別会議」を開催することを提案。各国に参加を呼びかけた。今回、トランプ氏を始め、閣僚が参加しないことでASEAN内部に起こった対米批判をかわす狙いがあるとみられる。

 また、ASEANは3日夜、2日に行われたASEAN首脳会議の議長声明を発表した。
南シナ海については、6月の首脳会議と同様、中国の名指しは避け、「埋め立て活動などに対する複数の懸念があることに留意する」という表現にとどめた


 「新冷戦時代」に突入し、全体では与野党挙国一致で中国に対処している米国が優勢に見えますが、ことASEAN諸国にたいしては、中国の浸透が勝っている様子ですね。
 トランプ米大統領の代理で出席した米国のオブライエン大統領補佐官は、「中国はASEAN諸国が行う沖合の資源開発を阻止するために威嚇しており、2兆5千億ドル(約270兆円)の資源へのアクセスを止めている」と批判したり、米国でASEAN首脳を集めた「特別会議」を開催することを提案するなどしたのだそうですが、首脳会議の議長声明では、南シナ海について、6月の首脳会議と同様、中国の名指しは避け、「埋め立て活動などに対する複数の懸念があることに留意する」という表現にとどめたのだそうで、中国による呪縛は解けていません。

 この間、アジアの自由主義国の雄たる日本の動きが見聞されません。
  ASEAN首脳会議、東アジアサミット(EAS)、RCEPの一連の会議がタイのバンコックで開催されました。
 今回の特徴は、ASEAN側に米国への失望感を産み、方や中国がASEANを取り込む動きを着実に進めたこと。
 新冷戦時代に突入し、米中の覇権争いがエスカレートするなか、対ASEANへの攻防は、今回の一連の会議では中国に軍配か?
 
ASEAN、米国への失望広がる 南シナ海情勢に影響も  - 産経ニュース 2019.11.4

 【バンコク=森浩】タイの首都バンコク近郊で開かれていた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議が4日、閉幕する。閣僚の派遣を見送った米国は存在感が薄く、関連会議はASEANを自陣に取り込もうとする中国のペースとなったASEAN側に米国への失望感が残る結果となり、今後の南シナ海をめぐる情勢にも影響を与えかねない事態だ。

 
トランプ米大統領は3年連続で参加を見送り、米国が閣僚級も送らなかったことから、ASEAN内部では会議開始前から、「米国はアジアを軽視している」との不満が上がった。

 象徴的だったのが、4日午前の米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とASEANとの会議だ。東アジアサミット(EAS)に合わせて例年開かれる
米国との会議では、これまでASEAN首脳が顔をそろえた。だが今回はASEANで参加した首脳は議長国タイのプラユット首相ら3人。露骨に“格下げ”で対応した。

 ASEAN外交筋は「ウクライナ疑惑や大統領選の準備などでトランプ氏も忙しいのだろう」と推察したが失望感はぬぐえない。米中貿易摩擦が域内経済を減速させる中、関連会議では
マレーシアのマハティール首相「彼1人の決定で貿易戦争が始まった」と発言トランプ氏への不信感をあらわにした。

 
一方、中国はASEANを取り込む動きを着実に進めた。李克強首相がASEAN首脳との会議をこなし、南シナ海での紛争防止に向けた「行動規範」の早期策定で一致した。
 中国は規範で、
第三国と南シナ海で合同軍事演習を実施する際には「中国を含む周辺国の同意が必要」とする規定を盛り込もうと狙う。新たな海上でのルールをASEANと早期に策定することで、南シナ海で米国の影響力排除を図っていることは明らかだ。

 3日の
中国とASEANの首脳会議では、ベトナムやフィリピンから南シナ海での中国船の活動に不満の声が上がったが、対中でASEANが一枚岩になる気配はない。巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて巨額資金を受け取るカンボジアなどは、既に関連会議の議長声明作成に際して対中批判のトーンを弱める動きに出ている。

 
シンガポール外交筋は「ここまで米国の存在感がなかったEASは初めて」と分析。「南シナ海で摩擦を抱えるベトナムやフィリピンに『米国は重しになりえない』という失望感が広がったことは間違いないだろう」と振り返った。

 トランプ米大統領は3年連続で参加を見送り、閣僚の派遣を見送った米国は存在感が薄く、関連会議はASEANを自陣に取り込もうとする中国のペースとなったと。
 4日午前の米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とASEANとの会議では、これまでならASEAN首脳が顔をそろえていたのだが、今回は参加した首脳は議長国タイのプラユット首相ら 3人。ASEAN側は露骨に“格下げ”で対応したのだそうです。

 米中貿易摩擦が域内経済を減速させる中、マレーシアのマハティール首相は「彼1人の決定で貿易戦争が始まった」と発言。トランプ氏への不信感をあらわにしたのだそうです。

 シンガポール外交筋は「ここまで米国の存在感がなかったEASは初めて」と分析。「南シナ海で摩擦を抱えるベトナムやフィリピンに『米国は重しになりえない』という失望感が広がったことは間違いないだろう」と振り返ったのだと。

 一方、中国はASEANを取り込む動きを着実に進めたと。
 中国は「行動規範」で、第三国と南シナ海で合同軍事演習を実施する際には「中国を含む周辺国の同意が必要」とする規定を盛り込もうと狙っているのだそうで、新たな海上でのルールをASEANと早期に策定することで、南シナ海で米国の影響力排除を図っていることは明らかだと。
 
「中国はASEAN威嚇」 東アジアサミットで米が批判 - 産経ニュース 2019.11.4

 【バンコク=森浩】東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国や日米中露など計18カ国の首脳らが安全保障問題などを討議する東アジアサミット(EAS)が4日、タイの首都バンコク近郊で行われ、中国が軍事拠点化を進める南シナ海などについて協議された

 EASには安倍晋三首相や中国の李克強首相らが出席。
米国は2011年の参加以来、初めて閣僚級の派遣を見送った

 EASに先立って米国とASEANの首脳級会議が行われ、
トランプ米大統領の代理で出席した米国のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は南シナ海問題をめぐり、「中国はASEAN諸国が行う沖合の資源開発を阻止するために威嚇しており、2兆5千億ドル(約270兆円)の資源へのアクセスを止めている」と批判した。

 オブライエン氏は、会議でトランプ氏の手紙を読み上げる形で、
来年第1四半期(1~3月)に米国でASEAN首脳を集めた「特別会議」を開催することを提案。各国に参加を呼びかけた。今回、トランプ氏を始め、閣僚が参加しないことでASEAN内部に起こった対米批判をかわす狙いがあるとみられる。

 また、ASEANは3日夜、2日に行われたASEAN首脳会議の議長声明を発表した。
南シナ海については、6月の首脳会議と同様、中国の名指しは避け、「埋め立て活動などに対する複数の懸念があることに留意する」という表現にとどめた


 「新冷戦時代」に突入し、全体では与野党挙国一致で中国に対処している米国が優勢に見えますが、ことASEAN諸国にたいしては、中国の浸透が勝っている様子ですね。
 トランプ米大統領の代理で出席した米国のオブライエン大統領補佐官は、「中国はASEAN諸国が行う沖合の資源開発を阻止するために威嚇しており、2兆5千億ドル(約270兆円)の資源へのアクセスを止めている」と批判したり、米国でASEAN首脳を集めた「特別会議」を開催することを提案するなどしたのだそうですが、首脳会議の議長声明では、南シナ海について、6月の首脳会議と同様、中国の名指しは避け、「埋め立て活動などに対する複数の懸念があることに留意する」という表現にとどめたのだそうで、中国による呪縛は解けていません。

 この間、アジアの自由主義国の雄たる日本の動きが見聞されません。
 文在寅氏と10分対話した(米国からもGSOMIA期限切れなどで責められ、国内経済も低調で進退窮まっていて国内向けパフォーマンスが必要で、安部首相に対談要請して写真撮影にこぎつけただけ)話は報道されていましたが。。

 「CPTPP(TPP11)」「自由で開かれたインド太平洋戦略」を提唱し、対中包囲網を主導する安倍首相。国賓で習近平を招待しようとしているせいか、音なしですね。
 東シナ海で、尖閣諸島近海の侵略をエスカレートさせている国のトップを国賓でま招くとは、呼びつけて叱責するのならいざしらず、中国に対しても、国際社会に対しても、日本は侵略を許していると誤解を広める行為ですね。
 ベトナムなど、ASEANの有志国の対中抑止勢力としての日米などへの期待に沿う日本であるべきでしょう。

 # 冒頭の画像は、東アジアサミットに臨んだ安倍首相と文在寅大統領



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