遊爺雑記帳

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中国共産党100年 今後も一党独裁を続ける限り「中所得国の罠」にはまる

2021-07-02 01:33:55 | 中国 全般
中国共産党は 7月 1日に創立100年の記念日を迎えた。習近平指導部の一党独裁は今後も続くのだろうか。
 問題はこれからだ。
 ノーベル経済学賞学者であるフリードマン氏の著書『資本主義と自由』の主張では、独裁的な政治では民主国家にならず、ある一定以上の民主主義国にならないと1人当たりGDPは長期的には1万ドルを超えにくいという「中所得国の罠」という形にはまると紹介してきたと高橋氏。
 
【日本の解き方】中国共産党100年の功罪と今後 経済世界2位に成長させたが…一党独裁では長期的に停滞へ - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2021.7.1

 中国共産党は7月1日に創立100年の記念日を迎える。この間の同党の功罪はどのようなものがあるのか。そして習近平指導部の一党独裁は今後も続くのだろうか

 これまで
世界で共産党は110ほど結成されている。そのうち現存し、指導政党なのは中国、北朝鮮、キューバ、ラオス、ベトナムの5カ国で、そこでは一党独裁だ。そのほか現存するのは76、解散などで事実上現存しないのは29にのぼる。その中で、共産党(共産主義を掲げる政党)で国会に議席を有するものは、一党独裁の5カ国を含めて56カ国ある。

 
世界初の共産党は、1912年1月に結党されたソビエト連邦共産党だ。同党はソ連崩壊とともに、91年12月に解散している。中国共産党の結党は21年7月であるが、それ以前に結党された共産党は世界17カ国にある。そのうち解散した国はソ連など6カ国、民主主義国の中で存在するのは11カ国(うち国会に議席を有するところは7カ国)。ちなみに、日本共産党の創立は22年7月であるので、中国共産党が100周年のときに、99周年となる。

 こうしてみると、
中国共産党は長く存在し、今や一党独裁の指導政党になっているのだから、世界の共産党の中では希有(けう)な存在だ。

 
中国は政治的には一党独裁であるが、経済面では「社会主義市場経済」と称して78年以降部分的な開放政策を行い、国内総生産(GDP)は世界2位になっている。経済面で中国を経済大国にしたのは、紛れもなく中国共産党の功績といっていいだろう。

 
問題はこれからだ。政治的な独裁は、自由で分権を基調とする資本主義経済とは長期的には相いれないのは、ノーベル経済学賞学者であるフリードマン氏が50年以上も前に『資本主義と自由』で喝破している。

 本コラムでは、そうしたフリードマン氏の主張は、
独裁的な政治では民主国家にならず、ある一定以上の民主主義国にならないと1人当たりGDPは長期的には1万ドルを超えにくいという「中所得国の罠」という形で紹介してきた。

 
1万ドルの壁を超えるためには、一部の産油国などを例外とすれば、一定の民主主義が必要だ。英エコノミスト誌が公表している民主主義指数でいえば、少なくとも香港と同程度の「6」以上だ。しかし、中国の民主主義指数は「2・3」程度しかない。これから、現在の中国は1万ドル程度だが、1万ドルを長期に超えることはできず最後は民主主義対非民主主義の覇権争いに負けるだろうと予測できる。

 要するに、
中国が一党独裁を続けようとすると、中所得国の罠にはまり、長期的な成長はできなくなると筆者はにらんでいる。

 これは習指導部であってもなくても、
中国が一党独裁を続ける限り妥当するだろう。

 併せてこの社会科学理論から予測できるのは、現在一党独裁のベトナムは、国有企業改革や資本自由化を含む環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に加入したので、10年程度以内で政治的な一党独裁を放棄し、民主主義国に転換し資本主義経済に移行することだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 世界初の共産党は、1912年 1月に結党されたソビエト連邦共産党。
 以来、これまで世界で共産党は110ほど結成されている。そのうち現存し、指導政党なのは中国、北朝鮮、キューバ、ラオス、ベトナムの 5カ国で、そこでは一党独裁。そのほか現存するのは76、解散などで事実上現存しないのは29。
 その中で、共産党(共産主義を掲げる政党)で国会に議席を有するものは、一党独裁の 5カ国を含めて56カ国なのだそうです。
 中国共産党の結党は1921年 7月。ちなみに、日本共産党の創立は22年 7月。

 中国は政治的には一党独裁であるが、経済面では「社会主義市場経済」と称して、78年以降部分的な開放政策を行い、国内総生産(GDP)は世界 2位になっている。経済面で中国を経済大国にしたのは、紛れもなく中国共産党の功績といっていいと高橋氏。

 ただ、問題はこれからだと。
 ノーベル経済学賞学者であるフリードマン氏が50年以上も前に『資本主義と自由』で喝破している、「中所得国の罠」。
 独裁的な政治では民主国家にならず、ある一定以上の民主主義国にならないと1人当たりGDPは長期的には 1万ドルを超えにくい。
 1万ドルの壁を超えるためには、一定の民主主義が必要。英エコノミスト誌が公表している民主主義指数でいえば、少なくとも香港と同程度の「6」以上。しかし、中国の民主主義指数は「2・3」程度しかない。
 現在の中国は 1万ドル程度だが、1万ドルを長期に超えることはできず最後は民主主義対非民主主義の覇権争いに負けるだろうと予測できると高橋氏。
 要するに、中国が一党独裁を続けようとすると、中所得国の罠にはまり、長期的な成長はできなくなると。
 これは習指導部であってもなくても、中国が一党独裁を続ける限り妥当するとも。

 毛沢東の独裁政治の破綻から、集団指導体制に改革して、今日のGDP世界2位にまで成長させたのは、鄧小平。戦後の経済急成長を遂げた日本の松下幸之助氏にも学んだ。
 しかし、100周年の節目の習近平は、毛沢東の独裁政治に回帰することを主張。集団指導体制の定年制も廃している。

 習近平とトランプ氏時代の米国と中国とが産んだ、「新冷戦時代」は、米国がバイデン政権に変わっても継続されている。
 先の「G7」で示された様に、温度差はあるとはいえ、世界の対中包囲網は築づかれつつある。
 その原因は、習近平の「中国の夢」を追う、覇権拡大主義と独裁政治化。

 100周年を迎えた中国共産党ですが、高橋氏の「これからだ」とのご指摘が刺さりますね。
 1人当たりGDPの長期的 1万ドルを超えを達成し、「中所得国の罠」を超えて経済成長をつづけられのか。
 鄧小平が産み出して、共青団派の李克強等が継承する改革開放経済(民営化)を否定し、国営企業優先の習近平。日本が辿っている少子高齢化の道を「ひとりっ子」政策を緩和しても止められない習政権。
 中共のここまでは、毛沢東、鄧小平を経て今日までの成長を遂げてきましたが、「これから」の中共はどうなるのでしょう。

 そして、尖閣諸島では領海侵犯をうけ、実効支配の施政権争いをしている日本はどう対峙していくのか。
 
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 #冒頭の画像は、中国共産党創建100年を記念する祝賀大会で演説する党総書記の習近平国家主席(右下は李克強首相)
 



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