遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

メドベージェフ首相 4度目の北方領土入り

2019-08-05 23:02:36 | ロシア全般
 ロシアのメドベージェフ首相が、2日択捉島を訪問しました。4年振り 4度目の訪問となります。
 報道陣からの「日本側の(訪問への)抗議を懸念しているか」との質問に、「島がロシア領である以上、当然、していない」などと答え、「日本側からの抗議が強まるほど、露政府要人が島を訪れる動機も高まるだろう」とも述べたのだそうです。

 露メドベージェフ首相、4年ぶり北方領土訪問 - 産経ニュース

 
【主張】露首相の択捉訪問 厳しい対応で増長を阻め - 産経ニュース 2019.8.4

 北方領土の不法占拠を固定化しようとする許し難い行動である。ロシアのメドベージェフ首相が択捉島に乗り込んだ。メドベージェフ氏が日本固有の北方領土に入るのは4度目となる

 
プーチン露政権には日本との北方領土交渉を真摯(しんし)に行う意思がない安倍晋三政権はこのことを認識し、対露戦略を根本的に練り直さねばならない。安倍首相は9月に露極東ウラジオストクで予定される「東方経済フォーラム」への出席を取りやめるべきだ。

 
旧ソ連は第二次大戦末期の1945年8月9日、日ソ中立条約を破って対日参戦し、日本の降伏後も一方的侵略を続けた。火事場泥棒のように不法占拠したのが択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の北方四島である。

 終戦の日を迎える8月に択捉へ乗り込み、「ここはわれわれの土地だ」とロシアの実効支配を誇示する。メドベージェフ氏の行動は日本国民の心情を害して余りある。メドベージェフ氏は「日本側の抗議が強まるほど、露政府要人が島を訪れる動機は高まる」とも言い放った。

 安倍首相はロシアとの平和条約交渉に意欲を見せ、プーチン大統領と26回の会談を重ねた。ロシアとの経済協力で信頼を醸成し、領土問題の解決につなげようとしてきた。四島返還の主張や「不法占拠」という表現を封印し、ロシアに配慮している。
 それにもかかわらず、北方領土問題では何ら進展がなく、ロシア側は領土問題の存在を否定するような言動を繰り返す。昨年夏には択捉島にスホイ35戦闘機が配備されるなど、北方領土の軍備増強も着々と進められている。

 
今回の択捉訪問は中国とロシアが軍事関係をかつてなく深め、日米韓の安保連携に不協和音が生じている中で行われた毅然(きぜん)とした対応を取らねば中国や韓国をも増長させ、日米韓を揺さぶりたいロシアの術中にはまる

 メドベージェフ氏が2012年7月に国後島入りした際、当時の玄葉光一郎外相は同月末の訪露を予定通り行い、プーチン氏に贈呈される秋田犬まで持参した。これが8月、李明博・韓国大統領による竹島(島根県隠岐の島町)初上陸を招いた。9月には中国で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化を名目に反日デモが吹き荒れた。同じ轍(てつ)を踏んではならない。


 産経・主張は、プーチン露政権には日本との北方領土交渉を真摯に行う意思がない。安倍晋三政権はこのことを認識し、対露戦略を根本的に練り直さねばならないと指摘していますが、全く賛成です。
 
 旧ソ連は第二次大戦末期の1945年 8月 9日、「日ソ中立条約」を破って対日参戦し、日本の降伏後も一方的侵略を続け、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の北方四島を火事場泥棒のように不法占拠したことは諸兄がご承知の通りです。
 
 また、ロシアはことある毎に、戦争の結果として北方四島はロシア領となったと主張していますが、サンフランシスコ条約(千島列島を放棄。千島列島に四島は含まれない)に署名していないロシアとは戦争の結果についての条約交渉結果となる平和条約は、未だ締結されていません。
 日露間で領土に関する締結された条約で、直近のものは、日露戦争の結果締結された「ポーツマス条約」となります。
 太平洋戦争後の日ソ・日露間での交渉では、1956年10月の二島先行返還の「日ソ共同宣言」でした。
 その後も、川奈合意(1998年)、森総理とプーチン大統領により署名されたイルクーツク声明(2001年)では、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結することで合意されてきています。
 それが、昨年9月のウラジオストクでの「東方経済フォーラム」での壇上で、ブータン大統領が「平和条約」の締結を急ぎ先行させるとの提言以降急展開で、いまやゼロ島返還で経済協力だけする話へ変わってきてしまっています。
 領土問題の解決と平和条約の締結に向け積極的に取り組んできた安倍首相とプーチン大統領。26回の首脳会談を重ねてきた結果の現状がこれです。

 北方領土返還なくして、平和条約を締結することに、日本の国益はありません。
 産経・主張の提言通り、日本は対露戦略を根本的に練り直す時がきているのです。今年の「東方経済フォーラム」への出席は、安倍首相ではなく、河野大臣か麻生副首相でよいでしょう。
 メドベージェフ首相の今回の択捉島訪問には、毅然とした回答を形で示すべきです。
 旧来のガス田が枯渇し、極東や北極圏でま新規開発を迫られ、欧米の主要国から経済制裁を受け、台所が火の車で苦しいのはロシアなのですから。



 # 冒頭の画像は、ポーツマス条約での領土




  この花の名前は、フデリンドウ


↓よろしかったら、お願いします。



写真素材のピクスタ


Fotolia


ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交





 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日韓関係悪化を煽るのは文在... | トップ | 日韓関係改善の為に日本がや... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ロシア全般」カテゴリの最新記事