昨年11月のASEAN & EASで中国包囲網が、ASEAN諸国と米国などの支援で構築されました。中国の反抗に注目しています。
南シナ海での攻防は、核心的利益と主張する中国と、ベトナム、フィリピン他の国々の間で、二国間交渉であたりたい中国と、ASEANの諸国対中国で交渉したいという戦術の攻防は既にその時も始まっていました。中国は、札束攻勢でASEAN内部の分裂を計っていました。
今月9日から始まる、ASEAN外相会議でも南シナ海の争いを取り上げるのだそうですが、包囲網を作成されてしまっている中国側は、法的拘束力を有する「行動規範」の策定で譲歩に転じる気配なのだそうですね。
南シナ海問題 焦点に ASEAN会合 中国、行動規範で譲歩か (7/8 産経)
【バンコク=石崎伸生】アジア地域の安全保障問題や経済協力を協議する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議が9日、カンボジアの首都プノンペンで始まる。ベトナムやフィリピンなどASEAN加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題が焦点で、関連会議に参加する中国や米国の対応が注目される。
南シナ海では、6月23日に中国の国有企業・中国海洋石油がベトナムの主張する排他的経済水域内での入札計画を発表し、ベトナム政府は反発した。中国とフィリピンが領有権を主張するスカボロー礁では、両国艦船のにらみ合いが6月半ばまで2か月以上続いた。
南シナ海問題では、ベトナムやフィリピンは国際法や多国間の枠組みを通じた解決を主張しており、9日のASEAN外相会議や、11日の中・ASEAN外相会議などの機会に取り上げたい考えだ。
これに対し中国は、南シナ海問題に米国が介入してくる事態を防ぐため、ASEANとの会議で活発な議論が行われることは避けたい考えだ。米国に対し、領有権などの問題はASEANや当事国間との協議で解決できると強調するためにも、一連の会議では、南シナ海での活動への法的拘束力を有する「行動規範」の策定で「一定の譲歩姿勢」(中国筋)をASEAN側に示す可能性があるとみられる。
米国は、2010年に南シナ海の航海の自由は「米国の国益」と宣言した。中国に対しては、領有権などの問題も多国間協議で平和裏に解決すべきだとして、ASEAN側への歩み寄りを求めてきた。ASEANと中国が行動規範で合意することにも期待している。
一連の会議では、12日に開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)に北朝鮮の朴宜春外相が出席する。
紛争解決へ国際法順守 行動規範骨格案航行の自由保証
【バンコク=深沢淳一】南シナ海問題の解決を図るため東南アジア諸国連合(ASEAN)が作成した行動規範の骨格案が7日、明らかになった。9日のASEAN外相会議で承認されれば、中国側に規範策定に向けた早期の交渉開始を求める方針だ。
骨格案は、行動規範の原則に、国連憲章や海洋権利の包括ルールを定めた国連海洋法条約、紛争の平和的解決を定めた各種国際法の原則を尊重、順守することを掲げた。そのうえで、南シナ海で関係国の行動を管理、規制するための機関を新設することや、軍事衝突を避けるための協力や紛争管理に向けた仕組み作りに取り組む。海域での航行の自由も保証する。
【バンコク=石崎伸生】アジア地域の安全保障問題や経済協力を協議する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議が9日、カンボジアの首都プノンペンで始まる。ベトナムやフィリピンなどASEAN加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題が焦点で、関連会議に参加する中国や米国の対応が注目される。
南シナ海では、6月23日に中国の国有企業・中国海洋石油がベトナムの主張する排他的経済水域内での入札計画を発表し、ベトナム政府は反発した。中国とフィリピンが領有権を主張するスカボロー礁では、両国艦船のにらみ合いが6月半ばまで2か月以上続いた。
南シナ海問題では、ベトナムやフィリピンは国際法や多国間の枠組みを通じた解決を主張しており、9日のASEAN外相会議や、11日の中・ASEAN外相会議などの機会に取り上げたい考えだ。
これに対し中国は、南シナ海問題に米国が介入してくる事態を防ぐため、ASEANとの会議で活発な議論が行われることは避けたい考えだ。米国に対し、領有権などの問題はASEANや当事国間との協議で解決できると強調するためにも、一連の会議では、南シナ海での活動への法的拘束力を有する「行動規範」の策定で「一定の譲歩姿勢」(中国筋)をASEAN側に示す可能性があるとみられる。
米国は、2010年に南シナ海の航海の自由は「米国の国益」と宣言した。中国に対しては、領有権などの問題も多国間協議で平和裏に解決すべきだとして、ASEAN側への歩み寄りを求めてきた。ASEANと中国が行動規範で合意することにも期待している。
一連の会議では、12日に開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)に北朝鮮の朴宜春外相が出席する。
紛争解決へ国際法順守 行動規範骨格案航行の自由保証
【バンコク=深沢淳一】南シナ海問題の解決を図るため東南アジア諸国連合(ASEAN)が作成した行動規範の骨格案が7日、明らかになった。9日のASEAN外相会議で承認されれば、中国側に規範策定に向けた早期の交渉開始を求める方針だ。
骨格案は、行動規範の原則に、国連憲章や海洋権利の包括ルールを定めた国連海洋法条約、紛争の平和的解決を定めた各種国際法の原則を尊重、順守することを掲げた。そのうえで、南シナ海で関係国の行動を管理、規制するための機関を新設することや、軍事衝突を避けるための協力や紛争管理に向けた仕組み作りに取り組む。海域での航行の自由も保証する。
二国間交渉でなく、多国間交渉に強くこだわり、中国の札束分断攻勢にも耐えて主張を続けたベトナムがフィリリピン、インドネシアとも連携し、米国を巻き込んで包囲網を形成した長い時間をかけた外交戦略展開が功を奏してきたことになります。
柳腰ならぬ及び腰の姿勢で失政続きの日本の民主党政権の外交は、中国の攻勢をエスカレートさせるばかりで、ついには尖閣に対しても核心的利益の言葉をちらつかせられ始めています。
ベトナムのつかず離れずというか、片手で米国と握手しながら、もう一方の手では中国とも握手しつつ両国を対峙させる外交戦術を真似ろとは言えませんが、良く学んで、外相会議ではベトナム等ASEANの南シナ海で中国の覇権拡大に悩まされている国々との連携を深め、支援していくことを願います。
東京都が購入した後、政府に転売する方向でうまく進んでいる尖閣の国有化に、途中から不必要に割り込んで話を混乱させる暇があるのなら、先行する南シナ海の覇権拡大阻止への協調策に力を注力すべきです。
北方領土でも、竹島でも、不法占拠の言葉を封印し、敵国の不法占拠の実効支配をエスカレートさせるのを指をくわえて見ているけに等しい無策・無為です。
TPP参加も、日本に刺激されて後から参加の声をあげたメキシコ、カナダに追い越され、国内での議論の詰めは放置したままです。
動いている国際情勢の流れに、国益を増すために動き、世界から信頼をうける政府の誕生が必要です。
# 冒頭の画像は、ベトナムでの反中デモ
この花の名前は、プリムラ・デンティキュラータ 撮影場所;六甲高山植物園
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