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遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

共青団 胡耀邦氏の銅像建立

2013-01-08 23:54:37 | 中国 全般
 習近平新政権の発足に際しての政治局常務委員の椅子取り争いでは、習近平・太子党が江沢民や軍などと連合し、胡錦濤・共青団の優勢を逆転勝利したことは、ご承知の通りです。
 しかし、これで各派による権力闘争は終わったわけではなく、5年後、10年後の常務委員の改選期に向けた共青団による巻き返しは続いています。
 なんと、共青団の大先輩で胡錦濤氏を引き立てた、胡耀邦氏の銅像が建立されたのだそうです。諸兄がご承知の通り、胡耀邦氏は総書記の座に就きながらも改革・解放に保守派や長老の抵抗に逢い、政治失脚したのでした。失脚したトップの銅像が建立されるのは異例のことなのだとか。しかも、このことを報じているのは、共青団機関紙の中国青年報だけなのだと。
 

胡耀邦氏の銅像 「失脚」指導者、異例の建立 (1/8 産経)

 
【上海=河崎真澄】7日付の中国紙、中国青年報によると、改革派指導者で中国共産党の総書記だった1987年に、保守派や長老に批判されて失脚した胡耀邦氏(89年4月死去)の銅像が浙江省台州市沖の大陳島に完成し、6日に除幕式が行われた。胡氏は生誕90周年の2005年に再評価の動きがあったが、銅像の建立は異例という。
 胡氏は、胡錦濤国家主席の出身母体でもある共産主義青年団(共青団)トップの第1書記を務めていた1956年、大陳島の開発を呼びかけた。若者らが島に渡って開墾し、後に総書記となった胡耀邦氏がその労をねぎらった経緯がある。
 
共青団機関紙である同紙は「50年あまりの建設で島の環境は一新し、国家級の漁港と水産品の交易拠点になった」と、胡氏の先見の明をたたえた。同紙以外の中国メディアは銅像完成をほとんど報じていない

 党幹部の子弟らでつくる太子党出身で昨年11月に総書記に就任した習近平氏が政治改革に消極的との見方が強まる中で、党内権力闘争で劣勢となった共青団が今後、改革の象徴として胡氏の業績を改めてアピールすることも考えられる。
 胡氏の死去に伴う追悼が学生らの民主化運動に発展し、89年6月の天安門事件につながった。


 常務委員の椅子取り争いの最中、尖閣国有化の日本に対する姿勢の甘さを習近平や江沢民他の長老・保守派に突かれて逆転を許した胡錦濤。野田氏の国有化を石原氏と競うような拙速さ、胡錦濤氏との面談直後の国有化発表は、胡錦濤氏の足を引っ張る行為でした。
 胡耀邦氏も、中国の改革開放経済の発展には日本との経済連携が不可欠と、中国の中では相対的にみれば日本に前向きに向き合う数少ない指導者でしたが、中曽根氏の国内向けパフォーマンスに足を引っ張られ失脚の一因となりました。
 長老、保守派の抵抗に逢い敗れたところは、両者に共通するものがあります。

 歴史は繰り返し、止められない流れはその繰り返しによっていつかは達成されます。改革、開放、自由化の大きな歴史の流れは、こうした繰り返しを重ねながら徐々に進むのでしょう。
 政治失脚した胡耀邦氏の銅像が建立された事実は、習近平・太子党、江沢民といった既存利益を守ろうとする新政権への共青団による抗議の象徴といえます。
 各派による政治抗争は、ますますヒートアップしそうですね。そのあげく、各派の共通する仮想敵・日本への反日ガス抜き政策がエスカレートしないか、ますます注視が必要になりそうですね。


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 # 冒頭の画像は、建立された胡耀邦氏の銅像




  この花の名前は、金糸梅  撮影場所:六甲高山植物園 (2012年 7月撮影)


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