北方四島の領土をめぐる日露交渉は、ゼロ島返還のロシアの強硬姿勢で暗礁にのりあげています。
遊爺は、北方領土の返還なくして、平和条約や経済支援はあり得ない。ここは一旦交渉打ち切りとし、欧米の対露制裁網に参画すべきと唱えています。
任期中に、父上の遺志を継ぎ、北方領土問題の進展をさせたいとの安倍首相の足元を見透かしたプーチン氏の巧みな交渉術には、一歩後退で冷却期間を置く必要があります。
そうした日本国内の声が伝わったからかどうか、プーチン氏が、現状の日露関係改善の意欲を示すシグナルを送ってきた様です。
1月15日に行った大統領年次教書演説でプーチン氏は、大統領任期を「連続2期を超えてはならない」と定める現行憲法の規定を最長2期までとすることを提案。同一人物が大統領を3期以上務めることを禁止し、プーチン氏自身が現在の任期を超えて大統領を続けることができなくなる内容を提示したのですね。
その目的は院政を敷くためではなく、安全な生活が保障される環境を整えるためだと佐藤優氏。
プーチン氏が大統領の座にいる間しか、北方領土問題が解決する可能性はない。それは、プーチン氏も、安倍首相も、日本の専門家も一致した見方。
とすると、プーチン氏が、今の任期で引退し院政も敷かないとなると、北方領土問題の解決は不可能となる。
もっとも、すでにゼロ島返還になっている交渉経緯ですから、解決は不可能なのに、経済支援だけはほしいというロシアの主張となっているのですが。。
ところが、1月16日、プーチン氏は大統領公邸に北村滋国家安全保障局長を招き、会談したのだそうです。
日露両国の安全保障政策や、緊迫する中東情勢についても意見を交わし、プーチン氏は安倍首相との次回の日露首脳会談の開催に意欲を示したのだそうです。
谷内正太郎前国家安全保障局長(元外務事務次官)、茂木敏充外相、河野太郎前外相もプーチン氏と会談できなかったことを考えると、ロシアは北村氏に対して破格の扱いをしていると佐藤氏。
始まりました、プーチン流ゆさぶり外交。
警察庁出身の北村氏は、インテリジェンスの専門家。ロシアのナルイシキンSVR長官、パトルシェフ安全保障会議書記(元FSB長官)は、北村氏を「裏外交」を含むインテリジェンスの専門家として能力を高く評価しているのだそうで、プーチン氏と会談する前日に北村氏は、パトルシェフ氏とモスクワで約3時間半にわたって会談。この会談の結果を受けてプーチン氏は北村氏と会うことを決めたのだと佐藤氏。
北村氏は安倍晋三首相の信任が厚いので、北村氏にメッセージを伝達すれば、それは正確に安倍首相に伝わるとプーチン大統領は考えていると。
プーチン氏は今回、外交プロトコール上、異例な形で北村氏と会談することによって日本との関係改善の意欲を示すシグナルを出したのだとも。
このシグナルに、日本はどう対応すべきなのでしょうか。
鈴木宗男参議院議員は、5月のロシアでの対独戦勝75周年の記念式典への安倍首相の出席を促しているのですね。宗男氏は一貫して眉露路線ですから、らしい発言。
佐藤氏も、安倍氏が出席すれば、プーチン氏は十分な時間を取って首脳会談を行う。この機会を利用して、北方領土交渉を両首脳の力によって推進すべきだと思うと。
さて、プーチン流の寝技での誘い。日米安保の破棄まで条件に出してきた日露交渉。つまり、無理難題をふっかけて交渉を挫折させた勢いは何処へ?
何故接近への方向転換?
得意の翻弄外交にまた乗せられるべきか否か。
ここは、安倍首相ではなく、麻生氏か、森氏の代理出席でいいのではと考えるのは、素人考えでしょうか。
# 冒頭の画像は、ロシア大統領公邸にプーチン大統領を表敬訪問し、握手する北村滋国家安全保障局長
この花の名前は、バイカオウレン
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
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遊爺は、北方領土の返還なくして、平和条約や経済支援はあり得ない。ここは一旦交渉打ち切りとし、欧米の対露制裁網に参画すべきと唱えています。
任期中に、父上の遺志を継ぎ、北方領土問題の進展をさせたいとの安倍首相の足元を見透かしたプーチン氏の巧みな交渉術には、一歩後退で冷却期間を置く必要があります。
そうした日本国内の声が伝わったからかどうか、プーチン氏が、現状の日露関係改善の意欲を示すシグナルを送ってきた様です。
【佐藤優の世界裏舞台】異例の北村・プーチン会談 - 産経ニュース 2020.2.9
1月15日、ロシアのメドベージェフ首相は、プーチン大統領(67)に内閣総辞職を願い出た。これを受け入れ、プーチン氏は後任首相にミハイル・ミシュスチン税務庁長官(53)を指名した。翌16日、国家院(下院)は、賛成多数でミシュスチン首相人事を承認した。また、15日に行った大統領年次教書演説でプーチン氏は、大統領任期を「連続2期を超えてはならない」と定める現行憲法の規定を最長2期までとすることを提案。同一人物が大統領を3期以上務めることを禁止し、プーチン氏自身が現在の任期を超えて大統領を続けることができなくなる内容を提示した。
大統領引退後もプーチン氏が「院政」を敷く準備をしているという見方をする論者がいるが、筆者はそう考えない。ロシアでは、権力は人にではなく、大統領ポストにつくからだ。
2024年に大統領任期が満了した後も、プーチン氏が公職に就いて自らの影響力を政界に残そうとしていることは間違いない。しかし、その目的は院政を敷くためではなく、大統領職を退いた後も訴追や財産没収などがなされずに、安全な生活が保障される環境を整えるためと筆者は見ている。そこで最も重要になるのは、プーチン氏の安全を確実に保障することができる人物を後任の大統領に据えることだ。プーチン氏はそのための人選を始めたのだと思う。
新首相が国家院で承認された16日にモスクワ郊外のノボ・オガリョボにある大統領公邸にプーチン氏は北村滋国家安全保障局長を招き、会談した。
<表敬訪問は約40分にわたり、プーチン氏は安倍晋三首相との次回の日露首脳会談の開催に意欲を示したという。北村氏とプーチン氏は日露両国の安全保障政策や、緊迫する中東情勢についても意見を交わした>(1月17日の産経ニュース)
谷内(やち)正太郎前国家安全保障局長(元外務事務次官)はもとより茂木敏充外相、河野太郎前外相もプーチン氏と会談できなかったことを考えると、ロシアは北村氏に対して破格の扱いをしていることがわかる。
プーチン氏は、KGB(ソ連国家保安委員会=秘密警察)の出身だ。プーチン氏はKGBの後継機関であるSVR(対外諜報庁)とFSB(連邦保安局)を信頼している。警察庁出身の北村氏は、インテリジェンスの専門家だ。ロシアのナルイシキンSVR長官、パトルシェフ安全保障会議書記(元FSB長官)は、北村氏を「裏外交」を含むインテリジェンスの専門家として能力を高く評価している。プーチン氏と会談する前日に北村氏は、パトルシェフ氏とモスクワで約3時間半にわたって会談した。この会談の結果を受けてプーチン氏は北村氏と会うことを決めたのだと筆者は見ている。北村氏は安倍晋三首相の信任が厚いので、北村氏にメッセージを伝達すれば、それは正確に安倍首相に伝わるとプーチン大統領は考えている。北村氏が今後の北方領土交渉におけるキーパーソンになる。
現実的に考えると、プーチン氏が大統領の座にいる間しか、北方領土問題が解決する可能性はない。プーチン氏は今回、外交プロトコール上、異例な形で北村氏と会談することによって日本との関係改善の意欲を示すシグナルを出した。
このシグナルに応えて、プーチン氏が北方領土問題を解決し、日露関係の正常化を達成することが、自ら歴史に名前を残す上で重要な出来事であると認識させるように日本から巧みに働きかける必要がある。
5月に対独戦勝75周年の記念式典がある。1月30日の参議院予算委員会で、鈴木宗男氏(日本維新の会)が質問に立った。
<鈴木氏は(平成)22年に受託収賄罪などで実刑が確定し服役、一時公民権が停止した。昨年の参院選で国政復帰した。この日はライフワークである日露平和条約交渉などを質問し、安倍晋三首相からロシアが予定する対独戦勝75周年記念式典への出席検討などの答弁を引き出した>(1月30日の産経ニュース)
この式典に安倍氏が出席すれば、プーチン氏は十分な時間を取って首脳会談を行う。この機会を利用して、北方領土交渉を両首脳の力によって推進すべきだと思う。
1月15日、ロシアのメドベージェフ首相は、プーチン大統領(67)に内閣総辞職を願い出た。これを受け入れ、プーチン氏は後任首相にミハイル・ミシュスチン税務庁長官(53)を指名した。翌16日、国家院(下院)は、賛成多数でミシュスチン首相人事を承認した。また、15日に行った大統領年次教書演説でプーチン氏は、大統領任期を「連続2期を超えてはならない」と定める現行憲法の規定を最長2期までとすることを提案。同一人物が大統領を3期以上務めることを禁止し、プーチン氏自身が現在の任期を超えて大統領を続けることができなくなる内容を提示した。
大統領引退後もプーチン氏が「院政」を敷く準備をしているという見方をする論者がいるが、筆者はそう考えない。ロシアでは、権力は人にではなく、大統領ポストにつくからだ。
2024年に大統領任期が満了した後も、プーチン氏が公職に就いて自らの影響力を政界に残そうとしていることは間違いない。しかし、その目的は院政を敷くためではなく、大統領職を退いた後も訴追や財産没収などがなされずに、安全な生活が保障される環境を整えるためと筆者は見ている。そこで最も重要になるのは、プーチン氏の安全を確実に保障することができる人物を後任の大統領に据えることだ。プーチン氏はそのための人選を始めたのだと思う。
新首相が国家院で承認された16日にモスクワ郊外のノボ・オガリョボにある大統領公邸にプーチン氏は北村滋国家安全保障局長を招き、会談した。
<表敬訪問は約40分にわたり、プーチン氏は安倍晋三首相との次回の日露首脳会談の開催に意欲を示したという。北村氏とプーチン氏は日露両国の安全保障政策や、緊迫する中東情勢についても意見を交わした>(1月17日の産経ニュース)
谷内(やち)正太郎前国家安全保障局長(元外務事務次官)はもとより茂木敏充外相、河野太郎前外相もプーチン氏と会談できなかったことを考えると、ロシアは北村氏に対して破格の扱いをしていることがわかる。
プーチン氏は、KGB(ソ連国家保安委員会=秘密警察)の出身だ。プーチン氏はKGBの後継機関であるSVR(対外諜報庁)とFSB(連邦保安局)を信頼している。警察庁出身の北村氏は、インテリジェンスの専門家だ。ロシアのナルイシキンSVR長官、パトルシェフ安全保障会議書記(元FSB長官)は、北村氏を「裏外交」を含むインテリジェンスの専門家として能力を高く評価している。プーチン氏と会談する前日に北村氏は、パトルシェフ氏とモスクワで約3時間半にわたって会談した。この会談の結果を受けてプーチン氏は北村氏と会うことを決めたのだと筆者は見ている。北村氏は安倍晋三首相の信任が厚いので、北村氏にメッセージを伝達すれば、それは正確に安倍首相に伝わるとプーチン大統領は考えている。北村氏が今後の北方領土交渉におけるキーパーソンになる。
現実的に考えると、プーチン氏が大統領の座にいる間しか、北方領土問題が解決する可能性はない。プーチン氏は今回、外交プロトコール上、異例な形で北村氏と会談することによって日本との関係改善の意欲を示すシグナルを出した。
このシグナルに応えて、プーチン氏が北方領土問題を解決し、日露関係の正常化を達成することが、自ら歴史に名前を残す上で重要な出来事であると認識させるように日本から巧みに働きかける必要がある。
5月に対独戦勝75周年の記念式典がある。1月30日の参議院予算委員会で、鈴木宗男氏(日本維新の会)が質問に立った。
<鈴木氏は(平成)22年に受託収賄罪などで実刑が確定し服役、一時公民権が停止した。昨年の参院選で国政復帰した。この日はライフワークである日露平和条約交渉などを質問し、安倍晋三首相からロシアが予定する対独戦勝75周年記念式典への出席検討などの答弁を引き出した>(1月30日の産経ニュース)
この式典に安倍氏が出席すれば、プーチン氏は十分な時間を取って首脳会談を行う。この機会を利用して、北方領土交渉を両首脳の力によって推進すべきだと思う。
1月15日に行った大統領年次教書演説でプーチン氏は、大統領任期を「連続2期を超えてはならない」と定める現行憲法の規定を最長2期までとすることを提案。同一人物が大統領を3期以上務めることを禁止し、プーチン氏自身が現在の任期を超えて大統領を続けることができなくなる内容を提示したのですね。
その目的は院政を敷くためではなく、安全な生活が保障される環境を整えるためだと佐藤優氏。
プーチン氏が大統領の座にいる間しか、北方領土問題が解決する可能性はない。それは、プーチン氏も、安倍首相も、日本の専門家も一致した見方。
とすると、プーチン氏が、今の任期で引退し院政も敷かないとなると、北方領土問題の解決は不可能となる。
もっとも、すでにゼロ島返還になっている交渉経緯ですから、解決は不可能なのに、経済支援だけはほしいというロシアの主張となっているのですが。。
ところが、1月16日、プーチン氏は大統領公邸に北村滋国家安全保障局長を招き、会談したのだそうです。
日露両国の安全保障政策や、緊迫する中東情勢についても意見を交わし、プーチン氏は安倍首相との次回の日露首脳会談の開催に意欲を示したのだそうです。
谷内正太郎前国家安全保障局長(元外務事務次官)、茂木敏充外相、河野太郎前外相もプーチン氏と会談できなかったことを考えると、ロシアは北村氏に対して破格の扱いをしていると佐藤氏。
始まりました、プーチン流ゆさぶり外交。
警察庁出身の北村氏は、インテリジェンスの専門家。ロシアのナルイシキンSVR長官、パトルシェフ安全保障会議書記(元FSB長官)は、北村氏を「裏外交」を含むインテリジェンスの専門家として能力を高く評価しているのだそうで、プーチン氏と会談する前日に北村氏は、パトルシェフ氏とモスクワで約3時間半にわたって会談。この会談の結果を受けてプーチン氏は北村氏と会うことを決めたのだと佐藤氏。
北村氏は安倍晋三首相の信任が厚いので、北村氏にメッセージを伝達すれば、それは正確に安倍首相に伝わるとプーチン大統領は考えていると。
プーチン氏は今回、外交プロトコール上、異例な形で北村氏と会談することによって日本との関係改善の意欲を示すシグナルを出したのだとも。
このシグナルに、日本はどう対応すべきなのでしょうか。
鈴木宗男参議院議員は、5月のロシアでの対独戦勝75周年の記念式典への安倍首相の出席を促しているのですね。宗男氏は一貫して眉露路線ですから、らしい発言。
佐藤氏も、安倍氏が出席すれば、プーチン氏は十分な時間を取って首脳会談を行う。この機会を利用して、北方領土交渉を両首脳の力によって推進すべきだと思うと。
さて、プーチン流の寝技での誘い。日米安保の破棄まで条件に出してきた日露交渉。つまり、無理難題をふっかけて交渉を挫折させた勢いは何処へ?
何故接近への方向転換?
得意の翻弄外交にまた乗せられるべきか否か。
ここは、安倍首相ではなく、麻生氏か、森氏の代理出席でいいのではと考えるのは、素人考えでしょうか。
# 冒頭の画像は、ロシア大統領公邸にプーチン大統領を表敬訪問し、握手する北村滋国家安全保障局長
この花の名前は、バイカオウレン
竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube
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