遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

スマホの低迷でサムスンが低迷 それは韓国経済の低迷へ

2014-04-09 23:23:38 | 韓国全般
 サムスンの近年の成長を支えたのは、スマホの成長であり世界シェアは31.3%に達しています。しかし、そのスマホの成長が伸び悩みを見せ始めると共にサムスンの業績も伸び悩みを見せ始めたと、もっぱら話題をかもしていますね。
 市場の成長の伸びが停滞すると、価格競争が激化し、サムスンがかつて日本企業を駆逐したように、今度はサムスンが中国企業に追い込まれているのも諸兄がご承知のことです。
 輸出依存の韓国経済は、GDPの約5割を輸出が占めていて、サムスンの売上高は、GDPの2割を占めているのだそうですね。つまり、サムスンの業績と韓国の経済とは直結するに等しい運命共同体と言ってよく、他の財閥企業を含めて、韓国は財閥の財閥による財閥の為の国だと遊爺が折に触れ唱えている所以でもあります。韓国国民の方々は、この君臨する財閥様の為に低賃金や一人当たりGDPの低さに犠牲をはらいつつ耐えてきているのですね。
 しかし、その旗頭のサムスンが傾いているとなると、1997年のIMFによる韓国経済管理時代を想いだすのは、遊爺だけではないでしょう。
 

韓国変調 サムスン頼み限界か スマホ世界で勢い鈍る (4/9 読売 アジア攻略 [1]

 アジア市場で存在感を高めてきたサムスン電子など韓国企業に変調の兆しが出ている。輸出に頼ってきた韓国の成長モデルは限界を迎えつつあるのか
。日本勢にとって最大のライバルの現状を報告する。

 ソウルの電器街、竜山(ヨンサン)にある一部の販売店で5日、サムスンの新型スマートフォン「ギャラクシーS5」の予約販売が他店に先駆けて始まっていた。注目されるはずの週末にもかかわらず客は少なく、店員の男性は「新製品なのに出足は鈍い」と表情を曇らせた。
 同社の技術力を結集した旗艦モデルだ。11日以降、世界で発売になるが、期待はかつてほどではない。ソウルの美術系大学院に通う女性(29)は「スマホは競争が激しいから、サムスンが世界で圧倒的に強い状況を維持するのは難しいと思う」と語る。
 今年2月、ソウル市内のソニーストアには、約2年ぶりのスマホ新製品「エクスペリアZ1」が並んでいた。男性会社員(29)は「次はこれだね」と声を弾ませた。ソニー韓国法人の坂井賢司社長は「韓国の消費者は商品の選択肢が少ない。サービスを提供する通信会社からも端末を出してほしいと要望があった」と話す。
 2013年の世界のスマホ市場で、サムスンの占有率(シエア)は31.3%と首位で、2位の米アップル(15.3%)とは開きがある。だが、
高価格・高機能のスマホの勢いは鈍ってきた。低価格を売りにする中国勢が台頭し、ウォン高も輸出には逆風
だ。
 スマホ世界3位の中国・ファーウェイは強気だ。14年の出荷台数目標は13年より5割多い「8000万台以上」を掲げる。
 アジア経済研究所の安倍誠主任調査研究員は「サムスンの新型は目新しさがなく、
14年の年間の営業利益が減益になる恐れ
がある」と指摘する。サムスンは8日、1~3月期の営業利益が前年同期比4.3%減の8.4兆ウォン(約8200億円)と、2四半期連続で前年同期を下回るとの見通しを発表した。

 
サムスンの売上高は、韓国の国内総生産(GDP)の2割近くに相当
する。トヨタ自動車の売上高が日本のGDPの4%の規模にとどまるのとは対照的だ。
 「13年1~9月の韓国の輸出額は前年同期比で2.7%増だが、サムスンを除くと3.6%減だった」
 今年1月、韓国最大手の新聞社、朝鮮日報が報道した内容がマスコミの注目を集めた。
サムスンは、スマホ事業で営業利益の7割を稼ぐ「一本足打法」だ。世界市場でスマホが伸び悩めば、輸出に頼る韓国経済も揺らぐ
構図だ。
 共同で調査にあたった資本市場研究院の朱玄樹研究委員は「IT(情報技術)業界は浮き沈みが激しい。
政府は、サムスンに代わる存在を急いで育てるべきだ
」と危機感をあらわにする。

輸出 GDPの5割占める [データで読む]

 韓国の財閥企業は、電機や自動車、鉄鋼など、日本のお家芸と言われた業界で急成長を遂げた。サムスン電子のほか、LGエレクトロニクス、鉄鋼のボスコなども世界有数の企業だ。
 2012年の名目国内総生産(GDP)は1272兆ウォン(約124兆円)で、
1人当たりGDPは2万3113ウォン(約237万円)と日本の約5割の水準

 韓国の人口は、日本の半分以下の約5000万人だ。国内市場が小さく、早くから輸出を経済成長のエンジンに位置づけた。GDPに占める輸出の割合は約5割で、日本の1割台を大きく上回る。
最大の輸出相手国は中国
だ。
 政府は14年の経済成長率目標を3.9%としているが、中国経済が減速すれば、実現は難しくなるとの見方が多い。


 輸出に依存する韓国経済が、最大の輸出先の中国に接近するのは、韓国経済の死活問題だからです。サムスンをはじめとする財閥企業からの朴槿恵政権への圧力もかなり強いものと推測されます。朴槿恵は、財閥より中小企業の保護を謳って当選したはずなのですが。背に腹は代えられず、というか、財閥あっての中小企業であり、韓国経済なのですから、中国接近は歴史認識の共同戦線形成の他に、韓国経済の死活をかけて実行しなくてはならないと考えているのでしょう。
 サムスンにしても中国企業にしても、製造業とはいえ、組立産業が主力ですから、人件費や固定費が安いところが優位を保てるのですから、いずれは中国企業に追いつかれる可能性を考慮する必要があり、中国企業に逆転される可能性が強いのですが。

 当然サムスンも気づいて、対策の行動は始めているようですが。

 サムスン会長の李健熙(イ・ゴンヒ)が「ハード主導からソフト主導の企業に変身する」と宣言して、シリコンバレー進出に取り組んでいるのだそうです。なにやらソニーと似た指向の様に見えますが。
 
巨人サムスン 「シリコンバレー」でぶつかった壁  :日本経済新聞

 グループ企業の統廃合による再編も進めているのだそうです。
 
絶好調サムスンで始まった事業大再編 相次ぐグループ内合併のワケは?:JBpress(日本ビジネスプレス)
 
 同族経営での親子継承問題が見えるのは、世界を股にかける企業としては違和感が感じられますが、トヨタも血族で引き継がれて業績を伸ばしているので、かならずしも障害とはいえないでしょう。

 韓国企業と韓国経済の行方。目が離せませんね。



 # 冒頭の画像は、サムスンの李健熙会長




  この花の名前は、ネコノヒゲ


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