goo blog サービス終了のお知らせ 

峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

親孝行

2009年04月28日 | 家族
昨日、久しぶりに母に電話した。
母は、我が家から車で20分くらいの吉井町という所に1人で住んでいる。

私の暮らす佐々町の周囲の町々は、平成の大合併の波に飲み込まれ、次々と佐世保市と合併していった。吉井町もその1つだ。
来年3月までに残りの2つの町が佐世保市に吸収されることになっている。
平成16年まで13の町と1つの村からなっていた北松浦郡は、来年の春から離島である小値賀町【おぢかちょう】と佐々町の2つだけとなってしまう。

開口一番、母親が「おめでとう!」と言う。何のことかと思ったら、先の合併協議会設置に関する住民投票の結果が反対多数だったことについてだった。

母は現在83歳だ。あらためて83歳と書いてみると感慨深いものがある。あんなに若かった母親が83にもなるのだ。

近くに住んでいながら、めったに顔を合わせることがない。
私たちには合言葉がある。「お互い、健康でいよう!」。特に、母親は、子供たちに迷惑をかけたくないという思いが強い。そのため、健康には留意している。
それに、自分の世話を焼かれるよりも、私が地域で役立っていることの方が嬉しいようだ。
母親も、地元でご高齢者のお世話をさせていただいている。今年度、乞【こ】われて佐世保市の老人会の理事職に就いたという。老人会も世話役のなり手が少ないらしい。

しばらく近況を語り合った後「それじゃあ、元気でね」「ありがとう」と言って受話器を置いた。

こんなふうに、日々の多忙な暮らしの中で、ふと「どうしてるかな?」と母親のことを思い出し電話することがある。
母は、電話の最後に必ず「ありがとう」と言ってくれる。
これまで、親孝行らしい親孝行をしたこともなく今日まできた。だが、息子である私が精一杯、生きていることが一番の親孝行だと思っているし、母も、それで十分だと思っていてくれているに違いない。

63,5-18,4