2日、町内会女性学級の今年度最後の集まりの日だった。ケーキとコーヒーをいただきながら今年度の活動を振り返り、来年度の活動について話し合いがなされた。
3日、今年度最後の町内会長会に出席した。午後1時半からの役員会に始まり、夕方5時までさまざまな懸案について話し合いが行われた。私は、いつものように積極的に意見を述べた。
おかしいと思うことはおかしいと、こうあるべきだと考えることはこうあるべきだと言い続けることは大切だ。それが真っ当なことであれば、理解者を増やしていくことができ、やがて変化へとつながる。このところそれを実感している。
6日、午前10時から町内会の会計監査を行った。27日には町内会の総会を開く。3月は町や町内会の締めくくりの月だ。
その夜、町内会の男性若手の懇親会が集会所で開かれた。こちらは締めくくりではなくプロローグ、新しい何かの始まりだ。
人は自らのために生きると共に、他者のために生きる。だれかのために自分が役に立っているという喜びは想像以上に大きい。町内会に暮らす若い人たちにもそれを味わってほしいと願っている。
若者たちと気持ちよく飲んだ。調子に乗り、先頭に立って2次会へ繰り出した。こんなときは決まって翌日、自己嫌悪。
7日、くるみさんの前期入試の合格発表が行われた。わずかに力及ばなかった。
くるみさんは、仮に前期でダメな場合、浪人はいやだとそのリスクを避けるため後期は医学科ではなく理学部の生命化学科に出願していた。すなわち、医学科進学の道を前期入試にすべてかけていた。
それでも「医者になる」との明確な意志を持って受験勉強に励んできたのだから、容易に気持ちを切り替えられないのでは、悩むのではと思った。
ところが、彼女はすぐに生命化学科への進学を口にした。人のために役に立つ仕事をしたいわけだから、それは医者に限らないというのだ。
くるみさんにとって、受験勉強は大学に合格するための手段ではなかった。だから、勉強が辛いなどとこぼさずにすんだ。実際、勉強が楽しいといつも言っていた。ベストを尽くした。だから後悔のかけらも見えない。それは見事なまでだ。
発表後、担任の先生から電話が入ったようだった。先生たちによくしてもらったのに、先生たちに申し訳ないと言い、仲間たちの合格の報に喜んだ。
くるみさんが医学科への進学を考え始めた頃、自分のような者が医者を目指していいものだろうかと話していたのを思い出す。私はその際、そんな人にこそ医者になってほしいと思うと応えたものだった。と同時に、医者の他にも面白い仕事はたくさんあると言ってきた。
合格発表のあった夕方、絵理子さんから気分転換にくるみさんを遊びによこしてとメールが入った。くるみさんは、しばらく天使に会っていない。早速、昨日の昼過ぎに電車で福岡へ向けて発った。
今頃、天使の一挙手一投足にさぞや笑い転げていることだろう。
8日・9日と県下公立高校の入試が行われている。7日の授業に出てきた塾生が帰る際、後輩の塾生と共に激励の拍手で送った。昨日の夜、塾で勉強してきょう2日目に臨んでいる塾生もいる。
受験生にとっても3月は締めくくりの月だ。
もうすぐ桜満開の春が来る。それぞれの新しい舞台の幕が上がろうとしている。
人は、過去にも未来にも生きることはできない。ただ、今を生きるだけだ。