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峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

自治の在り方

2009年04月20日 | 暮らし
昨日行われた佐世保市との合併協議会設置の賛否を問う私たちの町の住民投票は即日開票され、賛成が3,065票、反対が3,141票で反対票が賛成票を76票上回り、合併反対が過半数を占めた。
これで、少なくとも合併新法期限内の合併は事実上、無くなった。

そもそも、今回の合併問題は、国が財政悪化のつけを地方に回そうとするところに端を発するもので、政府が合併特例債というアメと、地方交付税削減というムチで強引に市町村合併を推し進めてきた経緯があった。つまり、時の政権の都合から始まったものである。

悲哀を味わったのが、それまで地方交付税の優遇措置を受け、それに頼らざるをえなかった小さな町や村だ。いやおう無く合併する外、道はなかった。
しかし、そんな中にあっても、優れたリーダーのいる町や村は、それを絶好の機会とばかりに、住民の意識を改革し、自治体の仕組みを改革し、よりよい町づくりに努めている。

さて、私たちは極めて真っ当な判断を下せた。私たちの町の前途は明るいのだ。後は、この町に暮らす私たちの意志の問題であり、覚悟の問題だ。
その上で、町政を担う私たちのリーダーと議員のみなさんが、きちんとその役割を果たしていただくことを強く求めたい。

数日前、来年3月で合併特例法の延長が打ち切られる旨の新聞記事が小さくあるのを見つけた。平成の大合併の終息宣言だ。周辺地域の衰退など合併の弊害が各地で見られるようになったことなどをその理由としている。

たとえ小さくとも、一つの村や町が消えるということの重さを、そこに生まれ、育ち、暮らす人々の痛みを、合併を推し進めてきた官僚や政治家たちは、どれほど汲み取っていたのだろうか。