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峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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非暴力

2009年04月04日 | 町内会長
昨日は午前中、町主催の招魂祭に参列した。
招魂祭とは、戦争の犠牲になられた方々の霊を招いて慰める儀式である。

毎年そうだが、戦争遺児でもある町長の慰霊の言葉が胸を打つ。
町長が3歳の時、彼の父は出征し、5歳の時、彼の父は戦場に散った。だから、彼は父親を知らない。

それ以来、彼は欠かすことなく招魂祭に来ている。父親に会いに来るのだ。

彼は農家で生まれ育った。
夫を亡くした母親は幼い4人の子供を抱え、昼も夜もなく働いた。
幼い頃から立派な働き手だった彼、招魂祭の日は牛をつなぎとめて招魂場へと駆けつけた。

あの日から64年の歳月が流れた。3歳だった彼は70歳近くなり、若かった母親も90歳を過ぎた。

読み上げられる戦没者の名前が青空に吸い込まれていく。
ちょうど満開を迎えたサクラの花がハラハラと舞っていた。

絢爛【けんらん】な桜の花は、しかし、どこか悲しみの色を帯びている。

招魂祭は不戦の誓いを新たにする日だ。
戦争はいけない。
戦争につながる、あらゆる暴力から私たちは解き放たれなければならない。