昨日は久しぶりに、カメラをもって街に出かけた。北京の昔ながらの住居が残っている地域を歩いてみた。大型連休ということもあり、北京は各地からの観光客でいっぱいだ。胡同とよばれる細い路地はまるで迷路のようで、学校の周りのビジネス街とはまったく様子がちがう。胡同周遊という札を貼った自転車式の人力車もあちこちで客引きをしている。2眼のカメラをバックから取り出して、光がきれいにあたっているところを探して撮影していると、レストランのおじさんに声をかけられた。「古いカメラもってるねぇ。」片言であいさつをすると、すぐに「どこから来たの?」と聞かれ、「日本から。」とこたえる。「自分が小さかったことはみんなこんなカメラを使っていたんだよ。」懐かしそうに話してくれる。骨董街では、「それどこのブランド?」と声をかけられた。「ドイツのローライ。知ってます?」と答えると、店にたくさんあるから見ていきなよ、と通りの斜め向かいの小さな骨董店に案内してくれた。中国製の2眼カメラを3台と、ドイツ製の蛇腹式カメラを奥から出して来てくれた。まともに動きそうなのは一台もない。かろうじてシャッターがきれるカメラは、レンズがカビだらけで曇っている。「汚いなぁ」とか、「シャッター動かないよ」といいながら手に取ると、店の女の子が「汚いって」と笑いながらこちらを見ている。店の人は強く勧めるわけでもなく、これが一番よく動くと言って、カビのついたカメラのシャッターをきってみせる。それはいらないなぁと思いながら、カメラを見せてもらったお礼を言って店をあとにした。北京で見かけるのはほとんどデジタルカメラ。クラシックカメラを使っている人には会えるのかな。
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なんか一連のやりとりが眼に浮かぶようです.
でも,10年と言わず5年後でも残っているかどうか.
あ,例の雑誌ちゃんと買って構えてますよ.
デジカメがそんなに普及しているのは正直驚きでした。
もっと時間を作って、古い街を歩いてみるつもりです。
でも、高層ビルや近代的なマンションばかりになっていくのは寂しい気がします。