北京の青空もf16

2006年 帰国。いつの日かまた中国へ

中国カメラ(その2)2眼レフ 海鴎、牡丹

2006-06-28 21:28:50 | 留学生活
北京の中古カメラ屋をのぞくと、いろいろなブランドの中国産の2眼レフを見かける。代表的なのは「海鴎」というメーカー。日本でもシーガルとして知られている。海鴎の2眼レフ、中古で買えば200元~400元ぐらい。カメラの状態や形式によって値段に幅がある。いま手元にあるのは4B-1というタイプ。これはかなり状態がよく、300元(約4500円)で購入。日本で新品を買うと25000円ぐらいだ。
海鴎の2眼レフ、中国国内の写真愛好家からの評価は高い。中国カメラの「クラシック」だ。海鴎は現在でも2眼レフの製造を続けている。(最近は韓国の会社に買収されたらしい。)写真仲間の話では、現代のものは80年代のものに比べ質が落ちているという。
以前は海鴎の2眼レフを模したカメラが各地で作られていた。「牡丹」もそのひとつ。話によると、海鴎の2眼レフと牡丹の2眼レフの部品はレンズも含めて同じ工場で作られていたらしい。牡丹を買った店では、写りも海鴎とほぼ変わらないと言われた。
写真仲間は「やはり海鴎のほうが写りがよい。」という。でも実のところ、カメラ屋の店長も、写真仲間も自分ではどちらも使ったことがないのだ。
それならば、自分で確かめてみよう。いつもの露出、同じフィルム、同じような光の状態で、学校の行き帰りを利用して街を撮影した。使い買ってはほぼ同じ。海鴎のほうがファンダーが明るく、ピントが合わせやすい。
モノクロのベタ焼きで比較したところ、海鴎のほうが描写が細かくてトーンが豊かな感じだ。質感がよく出ている。
牡丹でポジフィルムを使ってみたところ、意外に悪くない。トーンの落ち方が激しい分、メリハリが強く感じられインパクトが強い。上手く使うことができれば、面白いかもしれない。
使い慣れたローライコードと比べてみると、やはりコードのほうが上手だ。もっとも値段が10倍くらい違うので、比べる方が間違っている。では、10倍も描写に違いがあるかというと、海鴎はそこまで差は感じられない。大きく引き伸ばしてみると、もっと差がはっきりするかもしれないが。
中国カメラは意外と面白い。実はもうひとつ気になっている2眼レフがある。「珠江」というカメラ。かつて輸出用として作られ、レンズはドイツ製で研磨と組み立ては中国で行っていたとか。ネットの掲示板では、海鴎よりも描写が細かいという人もいる。中古カメラやでは200元(3000円)ぐらいで手に入る。状態のよさそうなのを見つけたら、買ってしまうかもしれない。(写真:右からローライコード、海鴎、牡丹。見た目はそっくり。中国カメラは漢字がかっこいい。)


中国カメラ(その1)長城SZ-2

2006-06-24 02:52:36 | 留学生活
先週、家庭教師をしてくれている友人が「使い方が分からないから」といって、中国の古いカメラをプレゼントしてくれた。叔父さんから譲られたものらしい。「電池が見つからない」と友人は不思議がっていたが、露出計はついていないので、電池は必要ないようだ。よくみると、フィルムの巻き上げレバーもついていない。空シャッターもきれない。壊れているのかな?と思いながらしばらくいじってみたが、よく分からない。写真関係の友だちにも見せたが、やはりよく分からないという。仕方がないので、中古カメラ店で見てもらうことにした。
「壊れてないよ。これはゼンマイ式だから、フィルムを入れたら、ボディの下のノブをとにかく沢山まわすこと。最初にフィルムが全部巻き上げて、撮る度にフィルムがパトローネに入っていく仕組みになっているのよ。」20代中ほどの女性店員が、私はプロよ、という感じで説明してくれた。早速フィルムをいれて、ノブを回すと確かにシャッターを切った瞬間に、フィルムが巻き上がる。おぉ、すごい。ゼンマイ式のカメラを使うのは初めてだ。ゼンマイの音が小気味よい。街を歩きながらリズムよく撮影できる。2眼レフやデジカメとは、違った楽しさがある。でもあの店員、自信満々だったけど、「パトローネに入っていく仕組み」というのは間違い。ゼンマイはフィルムを巻き上げるけど、巻き戻してはくれない。
肝心の写りはというと、これが意外とよい。逆光には弱いし、時々フレアが盛大に出るが、色乗りとシャープさは悪くない。露出を少し暗めにすれば、かなりいい感じで写りそうだ。実は先日買った中国製2眼レフがいまいちだったので、まったく期待していなかっただけに、かなり嬉しい。暑い暑い北京の夏を撮る楽しみがひとつ増えた。(写真:角張ったデザインと重量感が好ましい。中国製のゼンマイ式カメラは、長城SZシリーズだけ。シリーズと言っても1と2しかない。70年代後半から80年代にかけて北京のメーカーが生産。)

授業も残りわずか

2006-06-23 20:23:52 | 留学生活
ここ数ヶ月、ほぼ毎日作文を書き、授業中に添削してもらっている。毎回新しい話題を探し、大学ノート2ページ分の作文をするのは結構骨が折れる。いままであまり気にしたことのない話題は、ネット検索で情報を集めている。中国語のサイトを検索すれば、辞書に載っていない特殊な単語も調べることもできる。
例えば、納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」は「血栓溶解酵素」。コレステロールは「胆固醇」。
食や健康に関する話題は、老師も興味があるようだ。マグロの効能を説明した時には、「マグロはそんなに健康によいのか」とずいぶん感心し、帰宅途中でマグロの缶詰を買ったらしい。
マンツーマンのレッスンも残り1週間。老師からは、残りの1週間で、できるだけ沢山のことを説明するから、帰国後勉強を続けるようにと言われている。帰国の準備と帰国後の段取りを考えなければいけない時期が来てしまった。
(写真:教室の時計。北京はもう真夏。午後の日差しはとても強い。)


就職難?

2006-06-04 01:53:57 | 留学生活
写真仲間のひとりが北京に帰って来た。久しぶりの再会、話に花が咲いた。
彼は1月に故郷の西安に帰ったが、気に入った仕事が見つからず、その次は上海へ。上海では、広告制作会社をいくつかあたってみたが、よい結果が得られなかったようだ。話によると、上海では日本語できると就職に大変有利らしい。カメラマンの職種に応募して来る人の多くが日本語ができるとのこと。
写真の技術をもっていて、なおかつ日本語ができる中国人がそんなにたくさんいるのだろうか。ちょっと想像しがたい。もっとも言葉ができるというのには、いろんなレベルがある。自分の身に置き換えると、「中国語できます。」と胸を張るのは気が引けてしまうが。
友人は仕事探しが上手く行かないのと物価が高いということで、上海に見切りをつけ北京に戻って来たらしい。もうひとり、今日知り合った友人も職探し中。彼の奥さんは日本語ペラペラで日系企業に勤めているらしい。
日本では中国の経済発展が話題になるけれど、北京では誰もが職探しは難しいという。意外にも就職難なのだ。友人が戻って来たのは嬉しいが、仕事探しの件ちょっと心配だな。
(写真:家の近くの歩道橋から。友人によると、リコーのGRDは中国でも玄人受けしているらしい。肩から下げてカメラ店にはいると、店員の女の子に「GRDね」と声をかけられた。ここで買ったんだよ、というと、「あら」と口元がほころんだ。)