北京の青空もf16

2006年 帰国。いつの日かまた中国へ

柿のおすそわけ

2005-11-28 19:18:53 | 留学生活
中国語の老師から、柿をいただいた。彼女と同じ事務室の日本語教師が教え子からもらったもののおすそわけだ。柿は日本固有のものだとどこかで思い込んでいたので、北京で初めて柿を見たときには驚いた。中国にも渋柿や甘柿があるとのこと。今日いただいたのは甘柿。とろりと熟した実は、ミルクセーキを思わせる甘さだった。柿は2種類で、もうひとつは人指し指の大きさほどのもの。軽く干してあるのか、一見しなびたブドウのようにも見えるが、ちゃんと柿の味がする。北京では以前多く見られたが、今では珍しいそうだ。(写真:小さな柿。最初見たときは柿だとは思わなかった。)

慣れ

2005-11-26 11:03:37 | 留学生活
心配していた冬の寒さはまだこれからだ。例年にない暖冬で1ヶ月遅れの気温らしい。部屋の中の暖房は暑いくらいで、Tシャッツ1枚でも平気だ。
北京に来て3ヶ月。最近の授業は以前と比べてスピードアップしたが、ちゃんとついて行くことができるようになっている。ようやく「勉強すること」に慣れて来たようだ。中国人の話すスピードにも少し慣れた。中国人同士の会話もだいぶ聞き取れるようになってきたが、まだまだ知らない単語が多すぎる。映画やテレビの聞き取りは難しい。
友だちから知人を紹介されるたびに、自分の発音の悪さを実感する。難しい発音の単語をいうと何度も聞き直される。しかし、友だちは笑っていう。「私も最初聞き取れなかったけど、すぐに慣れるから。」
慣れてきたのは、こちらだけではないらしい。(写真:部屋の4カ所にこのような暖房がある。)

特紅 山口百恵

2005-11-20 10:15:48 | 留学生活
写真専攻の学生たちを誘い、北京ダックを食べにいった。学生のひとりが、写真家へのインタビューを集めた本を指差し、「xian kou hui mei を知っているか」と聞いてきた。篠山紀信が撮影した山口百恵の写真だ。以前にも「xian kou hui mei 」の名前は中国の友人たちが話題にしたことがある。「中国人が一番好きな日本人はxian kou hui mei 、彼女は特紅だ。」抜きんでて優れている人のことを「特紅」と呼ぶそうだ。山口百恵の人気は中国でも伝説化しているようだ。いつもなら、この他の日本人の俳優や女優の名前があがるところだが、この日は少し違った。
ある学生に「zhi tian xin chang とde chuang kan jia」 を知っているかと聞かれた。誰のことだろう?まったく日本人の名前を中国語で発音されるとすぐにわからない。ノートとペンを渡すと織田信長、徳川家康の文字。さらに、戦で鉄砲を使って騎馬軍団を破ったのは、zhi tian xin changだよね。まけたのはwu tian xin xuanの息子だっけ?de chuang kan jiaの息子だっけ?」それは武田信玄の息子の勝頼のことだろう。今度はこちらが紙に書いて見せる。海外に来て武田信玄の名前を耳したのは初めてだ。中国の学生はみんな知っているのかと尋ねると他の学生は誰も知らないという。当の学生は「戦術の歴史に興味がある人はみんな知っているよ。織田信長が鉄砲を戦で効果的に使ったのは、世界史上でも画期的なことだ。」といい、あなたは歴史方面に興味があるみたいだね、と続ける。いやいや、興味があるのは貴方のほうでしょう、と思いながら、学生時代に日本の歴史を勉強しておいてよかったと思った。
彼から「中国の唐朝は日本の文化に大きな影響を与えたけど、唐朝で一番有名な人物をしっているか?」と聞かれたので「楊貴妃」答えると、「それは美女の名前だよ。でもよく知ってるね。」と大層うけてしまった。彼が期待して答えとはだいぶかけ離れていたらしい。

窓は開いたか?

2005-11-19 17:12:26 | 留学生活
「ある日突然、街の雑音が言葉として聞き取れるようになった。」こういう話をよく耳にする。「まるで、カーテンがするするとあき、窓が開いたかのよう」らしい。こんな劇的な体験をする人は、語学を学んでいて何人いるのだろうか。北京に来て3ヶ月近く経とうとするが、驚くような体験にはお目にかかっていない。確かに、ヒアリングはだいぶ力がついたと思うことがあるが、「窓が開いた」という実感はない。妻のたこは、中国語を始めてようやく3ヶ月。昨日留学生たちが集まって食事をしていた時、ぼくとニュージランドの学生の話が聞き取れることに気づいたらしい。1ヶ月前はまったく聞き取れなかったのだが。いつの間にか、映画を見ても3割ぐらいは聞き取れるようになっている。開いたのは、どうやら「隣の窓」らしい。(写真:校舎のツタ。2週間前の見事な紅葉)

北京のフォトコンテスト

2005-11-06 09:05:25 | 留学生活
学校で知り合った写真専攻の学生が教えてくれた、月例の写真コンテストの会場に行った。会場には、若い人からお年寄りまで150人ぐらいが集まっている。今回のテーマは「秋」。中国各地の秋の風景がテーブルに並べられると、観客はいっせいに取り囲み、「これがいい」とか「あれがきれい」などといいながら、一回りする。作品は全体的にかなりレベルが高い。カラープリントの色が美しい。観客が見終わると5人の審査員が気に入った写真を残し、さらに審査を続ける。最終審査の時、観客のひとりが残っている写真を指差し、「これのどこが秋の風景なんだ!」と文句をつけ始めた。ひとしきりもめた後、なんとか審査終了。3つの審査のうち、2つの審査で知り合った学生が、それぞれ3等を受賞。来月の写真雑誌に掲載されるらしい。
コンテストが終わった後は、学生たちに誘われ食事にいった。話を聞くと、彼らが通っているコースは、「進修コース」といって半年間の専門コースらしい。レストランに集まった8人の学生のうち、3人が大学の先生と聞きびっくりした。食事の間は、コンテストの話や、写真の話、出身地の自慢話など、なんとなくわかる程度で、ほとんど聞き取れない。ときどき「いまの話わかる?」「日本では写真を撮る人は多いの?」などこちらに話題を向けてくれる。それまで機関銃のように続いていた会話がとまり、たどたどしい話に耳を傾けてくれる。話が進めば進むほど、こっちはお手上げ状態だ。それでも写真仲間ということで、歓迎してくれ、いつか時間があるとき、彼らの授業で日本の写真事情や自分の写真について話をしてほしいと言ってくれた。
ちょっと準備をしておこうかな。(写真:北京撮影機材城。この中に、カメラや照明などの撮影機材、貸衣装、メーキャップ用品などを扱う店が200件ほど入っている。2階のホールがコンテストの会場。)


食パンのお持ち帰り

2005-11-03 01:20:14 | 留学生活
「お持ち帰りですか?それともここで召し上がりますか?」学校近くの行きつけのパン屋さん。店内には小さなテーブル二つとブランコのようなイス。パックのコーヒを飲みながら、菓子パンをつまんでいると、20代前半ぐらいの女性が食パンを買っている。「お持ち帰りですか?それとも、、、」店員は丁寧に尋ねている。そりゃ、食パンだからお持ち帰りだろう。そう思ってみていると、女性は勘定をすませると、店の片隅に座り、スライスされていない食パンをほうばり始めた。バターもジャムもつけず。確かに北京の食パンは塩味のものが多いが、これもありなのか?(写真:いきつけのパン屋さん。「千与千尋」とは「千と千尋」のこと)