本と猫好きの日日社会メモ

本当の豊かさって何?などとたまに考えつつ、日日生活に流されながら、猫と戯れ本を読む・・そんな毎日を時々アップします。

週刊東洋経済2012.1.14ブックストレンズ「60年代のリアル」・・・

2012-01-13 19:40:00 | 本・雑誌、読書
記事のタイトルが長いのでブログのタイトルは省略形です。

今週の週刊東洋経済は私が面白いと感じる記事が多く、ちょっと得した感があります。
この「『60年代のリアル』を書いた佐藤信氏に聞く」も嬉しい書籍紹介記事でした。

というのも今60年代が非常に気になっているからです。

佐藤さんは1988年生まれで、私はそれよりずっと(年がばれるのでずっとという表現で)前に生まれていますから、佐藤さんが60年代を対象にした意味とは全く違う感覚だとは思いますが、それでも、いえそれだから60年代を対象にしているこの本が非常に気になりました。

いまはどうかわかりませんが、今の40代、50代が高校の授業で身につけた歴史は、受験の出題範囲の関係でせいぜい第2次世界大戦終結までではないでしょうか。

自分にとって戦後から自分が社会に出て、歴史の一部に組み込まれているような感覚が出るまでの間がすっぽり抜け落ちています。
その間からいままでいうのは、日本が高度経済成長を達成して、やがてバブルに入り、それから失われたウン年と言われ続けて今の日本に到るまでです。

今の日本人は何かと面倒をさけ、受身で、誰かがどうにかしてくれると思う人が大多数ですが、60年代はそうではなかった。

60年代の日本人と今の日本人がつながらない。

60年代、佐藤さんは生まれてもいませんが、自分は記憶の中で学生運動や労働争議、左翼とか右翼とか・・なんでこんなに闘うんだろうという日本人の姿がありました。

逆説的ですが、激しかった60年代を知ることでいまの日本人のありようについて、自分の中で何か整理ができるような気がするんです。

ということで佐藤さんの本の紹介について何も語っていませんが、それは雑誌を見ていただくとして・・ちなみに政治学の立場で書かれた本です。

佐藤さんを面白いなと思ったのは記事の末尾。引用させていただくと
「・・60年代は雑誌が、活字が元気だった。議論する雰囲気があった。ネットは議論を深めてくれない。言葉の、中でも活字の力を今も信じている。」
1988年生まれ、今年24歳。生まれた時からネットがあったんじゃないかな?そんな世代がこんな発言をしたら気にならないはずないです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする