湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 一日に三回の人助け

2015年08月01日 23時02分25秒 | ちょっとした出来事?
「二度あることは三度ある」などと言ったりしますが、
今日は家人以外の人からの頼まれ事が三つ集中しました。

 どれも滅多にあるような事ではなかったのですが
 最後のものはこれまでの私の人生で初めての経験であり、
 おそらく今後二度とないと思われるような特異(?)なものでした。

 このように書くと、
 その頼まれ事が「重大事」と想像されるかもしれませんが、
 "たわい無い" ことでした。

   しかし頻繁にあるとは思われない "たわい無い" 頼まれ事です。


夜の9時頃、家の門のところで
『○○さん、○○さん、おられますか?』とウチの名前を呼んでいる声がしました。
その声が2階にいた私には聞こえました。

1階でTVを見ている家人には聞こえないのか、
誰も出て行っているようでなかったので、私が2階から下りていって応対しました。

声の主はご近所の奥さんでした。
門灯がない暗がりの中なのではっきりとは判りませんでしたが、
切羽詰まった困ったような表情をされているようでした。

『こんなことをお願いして申し訳ありませんが、助けてもらいたいんですが ・・・』
というような前置きがありました。

   こんな夜分に、頼みごととは穏やかでないと思いました。
   (不審者がいたとか、ご主人が暴れ出したとか(睦まじい夫婦なので、これは冗談です) ・・・)

奥さんの次の言葉を聞いて『ン?』となりました。

『子供部屋にゴキブリがいたのです。
  子供たちが怖がって寝られないと言いますので、退治してほしいんですが』

   ※この言葉を聞いても、直ぐには "私に退治をお願いしている" とは受け取れませんでした。
     「自分の家にいるゴキブリの退治を、よその家の人にお願いする」というのが
      世間では一般的なことでないからです。

   状況等を補足いたします。
     ・その家の子供は男の子一人、女の子一人でどちらも就学前の幼児です。
     ・母親は年齢不明ですが、しっかりした明るい方です。
     ・父親は仕事で不在です(帰宅前)。
     ・新築して10年もたっていない(?)一戸建てにお住まいです。
     ・子供が寝る部屋にゴキブリが出現したが、自分たちでは手に負えない。
     ・ゴキブリを退治しないと子供が怖がって寝られない。
     ・(ご近所の好みで)私にゴキブリ退治を頼みたい。
   こんなところです。


頼まれたら嫌とは言えない優しい心の持ち主の私は
『ゴキブリ? そんなものは自己解決してください』
なんていうような冷たい対応はできませんでした。

  家にあったアース製薬さんの「秒速ノックダウン ゴキジェット プロ」と、
  念のためにと「LED懐中電灯」も持って、
  これまで一回もあがったことがない家の中に玄関から突入しました。

  現場は2階の子供部屋(?)でした。

  ゴキは天井に張り付いていました。
  大人が怖がるぐらいの大きいヤツ、と覚悟していましたが、
  拍子抜けする、退治するのが可哀そうになるくらいの可愛いゴキでした。
  臆病な私でも果敢に立ち向かえる相手でした。

  逃げたら面倒なことになると思い、
  一発必中を期すため「ゴキジェット プロ」を不要紙に試し噴きしたのち、
  狙いを定めてゴキめがけ「シューッ」と一噴き ・・・

  天井からポトリと落ちてきました。
  遠巻きに観戦していた奥さんと子供たちはワーワー騒ぎます。

  もうゴキは逃げられない状態でした。仰向けになってもがいていました。
  ヘッピリ腰の奥さんが紙で掬おうとしますが、恐る恐るなので中々うまくいきません。

  埒が明かないので、後始末も私が代わってあげました。

    よその家に上がってまで、不本意な殺生をしてしまいました。
     (私にとっては今年一匹目のゴキ退治だったかもしれません)

    しかし、奥さんと子供達からは英雄を見るような目で感謝されました。
     (一応、これも人助けのうちに入るのでしょう)


普通だったらよその家の人には頼みにくい事でしょうに、
恥を忍んで(?)ウチに助けを求められたということは、
信頼されているという証(?)でもあり、喜んでいいことなのかもしれません。

 小さいゴキブリ一匹で大騒ぎする家族を見ていたら、
 4人の小さい子がいて賑やかだった20年前の我が家のことが懐かしく思い出され、
 羨ましくもありました。


  なんとか要望には応えられましたが、少し気がかりになりました。
  ご主人が不在のときにゴキがまた出たら、
  また私に助けを求められるのでしょうか。
    ゴキが一匹現れたということは、他にも大勢潜んでいる恐れがあります。
    今後、ゴキが見つかる度に "仕事人" の私に声がかかるかもしれません。

  ご主人から奥さんへゴキ退治の実技指導をしておいてくれればと思いました。
   まさか、
   ご主人のほうも「ゴキブリを見たら後退る」というタイプではないと思いますが ・・・


     大人なのにゴキを異常に怖がる奥さんへ
     つい 『そんな可愛い人とは知りませんでした』と言ってしまいました。

     "可愛い幼児みたいに怖がりですね" と揶揄するつもりで言ったのですが、
     "可愛くない人と思っていました" という意味にもなります。
       言葉遣いは難しいものです。

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