柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

手術の翌朝

2021年10月08日 06時55分00秒 | 日記
手術中は、全身麻酔と、両足に直接打っていただいた神経ブロックの局所麻酔のおかけで、意識も痛みもありませんでした。

意識の無いまま手術室から病室に運ばれて、朦朧とする中で看護師さんから名前を呼ばれました。手術中に気管チューブを挿れられていた喉の奥が痛いので声が出しづらく、もごもごと、喉が痛い、気持ち悪い、吐きそう、と訴え、ベッドの頭部分を上げていただき、枕の横のガーグルベースに胃液と唾を吐きました。

昨日は夜まで麻酔の痺れが残っていて、足の感覚も痛みもなかったんです。

22時41分頃、千葉県北西部を震源とするマグニチュード6.1の地震があり、わたしが入院している都内の総合病院も震度5の揺れに見舞われました。

日付が変わる頃から捻挫したような鈍痛が現れたので、痛み止めのロキソニンを飲み、それでも地震やら痛みやら小説のことやらでなかなか寝付けず、午前3時頃にうつらうつらしました。

2時間後の5時過ぎに、足の痛みで目覚めました。鈍痛ではなく、肉と骨を切ったということがわかる鮮やかな痛みです。

ロキソニン、と処方箋袋を手にしたんですが、胃が弱いので朝食後にのんだほうがいいかも、と我慢しました。

我慢しています。

痛みにも個性みたいなものがあり、左足の方が主張が激しい。開けてくれぇ! 開けろぉ! 開けないとドアをぶっ壊してやる!開けないと殺すぞテメー! ドンドンドンドンッ!みたいな凶悪な感じで。
右足は、黙って拳を尖らせて、コンコンッ、コンコンッと強めに、速く、休まずノックする紳士的な感じ。

しかし、両足とも、痛いことにはかわりない。

6時22分かぁ……

朝食って、8時だったっけか……

いま、看護師さんに検温と血圧(だいたい下が40前後、上が80前後の低血圧で、脈拍も50ぐらいの遅脈なので、え……と驚かれ、測り直されそうになるので、いつもそうなんですよ、と説明します)と酸素濃度を測っていただき、痛みの具合を訊ねられたので、「かなり痛いですね」と答えたら、「我慢しないで、お薬のんでください」と言われたので、飲みます。

あぁ、お水を買っておけばよかった……













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