柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

明けて、2月7日…

2013年02月15日 00時19分11秒 | 日記
3、4時間眠り、6時起きでバババッと支度をして、タクシーで原町区本町の常福寺に行きました。

ご住職の廣橋敬之(けいし)さんは、ひとつ年下の43歳。
9時からご法事だということで、準備で慌ただしい中、8時からお話をうかがいました。

常福寺の檀家で、津波で全壊した家は75軒。
死者は、50人。
まだ、行方不明者もいる、というお話でした。

2月11日に慰霊碑が建立された萱浜地区では、107世帯あった住宅のほとんどが流され、住民65人が死亡し12人が現在も行方不明のままだと報じられました。

被害者が、真宗(北陸)移民の子孫である割合は高い、と想われます。


2011年3月14日から4月3日までは1日4回火葬しても、どんどん遺体が運び込まれるという状況で、
ご住職は、通常の葬儀はできないので、火葬場に詰めていたそうです。

小さな子どもを亡くされた方もいた……

どんな死に方をしても関係ない、命尽きると同時に浄土へ行く、苦しみ悲しんでいるのはあなたであって、亡くなったご家族ではないと話しても、
「うちの子は、ほんとうにご浄土に行ったんでしょうか……」と嘆き悲しみ、墓地に小さな地蔵を建立されるご門徒もいらっしゃるそうです。

ご住職は「真宗では、地蔵は関係ないんですけれどね、お世話にならないから……」と仰りましたが、遺族心情も解るので、黙っていたそうです。
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