摂取 ということでいうと、父は「母の面影」を自分なりに取り込んで生涯を送っていたと思われる。
私はどうであろう。
認知症とも、精神障害とも診断される母。最初の診断からもう約20年が経つ。よくカウンセリング理論の中では[個性の美]とも称されるのだが、そう簡単に片付く問題でもない様な気もする。
母との依存関係はお互いが距離を置くことしかないようだ。幼少の頃から自分では距離を置こうとしてきたが、最近漸くそれができつつある。しかし、罪悪感が消えない。父は10才で母を失っている。これはこれで実に強烈な事だと想像する。
もはや、私も理想の母子関係をあれこれと考える年でもないようで、最近思い至ったが、もうどうしようもないのであろう。
自分の心の平安、感情の起伏を少なくするためにどうするのか。今の私の関心はそれである。

よろしくお願いします。
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