シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

年間2200万件、違法チラシや垂れ幕に覆われたソウル  

2015年07月11日 08時52分13秒 | Weblog
(投稿者注)
犯罪者が金持ちだろうと貧乏だろうと、犯罪には変わりないのだが、韓国は法治国家で無く情治国家なので厳密な法の適用をしないので、社会全体のルールが無くなってしまう。


柱のあるところには垂れ幕や横断幕
各地には広告で覆われるバスの停留所
業者「客を集めるにはこれしかない」
違法な横断幕には20万ウォンの過料もいたちごっこが続く
 7月6日にソウル市城東区、漢陽大学前の飲食店が多く集まる通りを取材した。電信柱や信号などにはどれも例外なくカラフルなチラシが貼られている。例えば「必ずやせる○○」「夏に備えた○○ヨガ、今なら大幅割引」といったフィットネスクラブの宣伝から、「テレクラ」や「マッサージ」など風俗関係のチラシも多い。これらはもちろんどれも違法だ。また周辺の電信柱などの間にはロープで固定された横断幕や垂れ幕がはためき、ビルの壁やバス停留所の案内表示にもチラシが貼られ、空いた隙間を探すのが難しいほどだ。
 今ソウル都心は違法な広告宣伝物で完全に覆われてしまっている。今年5月に各区庁が取り締まりに乗り出したところ、ソウル市全域で回収されたチラシや垂れ幕、横断幕などの違法広告物は200万件を上回った。ソウル市内の25の区庁は2013年には合計1760万件、昨年は2200万件以上の違法広告物を回収したが、今年も5月までの時点ですでに800万件に達している。
 屋外広告物管理法によると、市長、郡守(郡の首長)、区庁の許可を受けないか、あるいは申告もされていない看板、垂れ幕、掲示物、ビラやチラシなどは全て取り締まりの対象になる。許可なしに屋外広告物を設置した場合は500万ウォン(約54万円)以下の過料か1年以下の懲役、あるいは1000万ウォン(約110万円)以下の罰金刑に処されることもある。
 ところが違法な屋外広告物は増える一方だ。不景気が続く影響で、自営業者による客引き競争が激しくなっているのがその理由だ。ソウル市城東区往十里駅周辺でヘルスクラブを運営するある経営者は「バカンスシーズンが始まる直前には多くの客が集まるが、この周辺にはヘルスクラブが多いため、客引きのためにチラシをまいた」と語る。江南区のあるスポーツセンターの関係者によると、特に高齢者の場合は大部分がチラシを見て訪ねてくるため、チラシによる宣伝をやめるわけにはいかないという。江南区庁は違法屋外広告物による過料を年間15億ウォン(約1億6000万円)ほど徴収している。
同業者による競争が激しくなると、ライバル店の違法なチラシや垂れ幕を自ら撤去し、これを区庁に持ち込んで通報するといったケースも相次いでいる。ソウル市内のある区庁関係者は「踏切近くやバス停周辺など人目につきやすい場所でライバル店の垂れ幕を通報し、これを区庁が回収するとすぐに自分の店の垂れ幕を設置する破廉恥な業者もある」と語る。
 城東区庁広告物管理チームのイ・ギョンホさんは「広告物を設置する業者は取取り締まりが行われるコースや順番を熟知しているので、区庁がチラシを撤去してもその直後にはまた貼られている」と話した。また弘益大学周辺で取り締まりを行う麻浦区庁の担当者は「1日500件ほど回収しているが、非常に強力な接着剤や針金でチラシや垂れ幕が固定されていることもあるため、これらの回収には非常に労力を使う。また風俗店のチラシは高いところに貼られているケースが多いため、回収作業はかなり危険だ」などと語り、現状について説明してくれた。
 しかし区庁が取り締まりを行っても、町中にチラシをまくような業者は零細なところが多く、法律に従って過料を徴収することもできないのが実情のようだ。紙のチラシに対する過料は1枚当たり5000-1万ウォン(約550-1100円)、垂れ幕は20万ウォン(約2万2000円)ほどだが、小さな店が300枚のチラシを配ったからといって、300万ウォン(約33万円)の過料を一気に徴収するのは難しいという。
キム・スギョン記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年7月10日記事抜粋


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