シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

韓国の平均通勤時間58分=OECDで最長

2016年04月07日 00時31分19秒 | Weblog
出勤にかかる時間は平均1時間
「来年着工、2022年開通」を予定していたGTX三成-京畿高陽線
政府は予算不足を理由に民間資金へ転換、いつ着工できるか分からず
 韓国の社会人の通勤には平均58分かかり、OECD(経済協力開発機構)加盟26カ国中、通勤で空費される時間が最も長いことが分かった。長い通勤時間が労働者の業務効率や暮らしの質まで阻害するという問題を解決するため、首都圏広域急行鉄道(GTX)の建設など韓国政府の対策が打ち出されたが、実際の推進状況は足踏み状態だ。
■OECD平均の2倍も時間がかかる通勤
 OECDのデータ・ポータル・サイトが4月5日に明らかにしたところによると、韓国の社会人の通勤時間は、調査対象となったOECD加盟26カ国の平均(28分)の2倍を超え、通勤時間が最も短いノルウェー(14分)やスウェーデン(18分)の3-4倍に達した。OECD加盟国ではないが調査対象に含まれた中国(47分)、南アフリカ共和国(40分)、インド(32分)よりも長い時間を街角で空費していることになる。専門家らは、こうした現象の原因として二つの点を挙げている。一つは、仕事場が相対的に多いソウルの江南区・瑞草区・松坡区・中区・鍾路区・永登浦区などに通う首都圏の住民が多いため、出勤・退勤の時間帯に一種の「ボトルネック現象」が発生しているという。
 1980年代以降、一山・盆唐など首都圏外郭に新都市が建設されて通勤需要が増えたのに対し、交通手段の供給がこれに追い付いていないことも主な原因だ。韓国交通研究院の関係者は「新都市建設で高陽・城南など京畿道諸都市の人口は2-5倍にまで増えたのに、広域鉄道のような大衆交通手段の供給が不足しているというのは事実」と語った。
 実際、交通研究院による調査の結果、首都圏の面積(1万789平方キロ)と人口(2280万人)を考慮すると、主要先進国の都市よりも広域鉄道の供給が不足しているということが判明した。韓国首都圏の広域鉄道普及水準は、面積基準で見ると東京圏の54%、ロンドン圏の11%、パリ圏の62%にすぎない。居住人口基準では東京圏の55%、ロンドン圏の24%、パリ圏の28%にとどまる。
 交通研究院に勤める専門家は「通勤時間の短縮は、首都圏の通勤労働者の福祉と直結する問題。長い通勤時間に伴う『交通混雑の費用』は年間1兆6397億ウォン(約1562億円)、業務効率低下に伴う費用は年間5936億ウォン(約565億円)に上ると推定される」と語った。
■何度も延期されるGTX事業
 こうした問題を解消するため、韓国政府はGTX事業など広域鉄道普及事業を推進してきた。「GTX A路線」事業が完了すれば、ソウルの三成駅と京畿道高陽を結ぶ地下40-50メートルのトンネルを高速列車が時速200キロで走れるようになり、首都圏の通勤時間は大幅に短くなると期待されている。今年2月には「第3次国家鉄道網構築計画」(2016-25年)の発表に伴い「GTX B路線(松島-清凉里)とGTX C路線(議政府-衿井)も25年までに推進したい。GTXの3路線など計画された広域鉄道の構築事業が完了すれば、首都圏の通勤時間は40分未満に減るだろう」という見込みも示された。
 しかし、そもそも来年着工して22年に開通が予定されていたGTX A路線すら、事業は足踏み状態だ。同路線は、14年の企画財政部(省)の予備妥当性調査で費用便益比(B/C)が1.33と、経済性があることが判明したが、韓国政府は「予算不足」を理由に昨年5月「予算事業ではなく民間資金事業に転換したい」という方針を打ち出した。鉄道網計画の樹立に参加していた民間のある専門家は「現在『民間資金事業適格性調査』を再度行っているが、率直に言って、着工できるか約束し難い状態」と語った。これにより、後続の事業として計画されているGTXのB・C路線もまた、開通時期が限りなく遅れかねないという懸念が生じている。
ホン・ジュンギ記者
韓国大手新聞 朝鮮日報16年4月6日記事抜粋

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