シニア花井の韓国余話

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旅客船沈没:一人も海中に飛び込まなかった海洋警察

2014年05月02日 01時00分53秒 | Weblog
韓国大手新聞 朝鮮日報14年4月29日記事抜粋
現場周辺で避難呼び掛けただけ
 海洋警察は4月28日、旅客船「セウォル号」沈没時に撮影された動画49本、合計9分45秒間分を事故から10日以上たってやっと公開した。事故現場に最初に到着した警備艇第123艇が撮影したもので、16日午前9時28分から同11時17分までの状況が映っている。海洋警察は「合同捜査本部に提出した映像なので公開を保留していたが、『映像を隠している』と疑惑の声が上がったため、公開することにした」として、これについて説明するための記者会見も開いた。
 記者会見によると、乗船人員14人の警備艇第123艇(100トン)が現場に到着した午前9時30分ごろ、セウォル号は左舷(さげん)に約50-60度傾いていた。警備艇はセウォル号の側面には接近しなかった。「すぐ横まで近づけば警備艇がセウォル号の下敷きになる可能性がある」という理由からだ。同艇のキム・ギョンイル艇長は「到着してすぐ『乗客は全員船から避難せよ。海に飛び込め」と数回呼び掛けた。できることは全てした」と語った。警備艇は午前9時38分、ゴムボート1隻を出してセウォル号の船尾側から救助活動を開始した。乗員や下着姿のイ・ジュンソク船長が救助されている様子も写っている。しかし、乗客が救助される様子は見当たらない。
 海洋警察官2人がセウォル号のデッキに上がって救命いかだを広げたり、救助を求める乗員を助ける様子もあった。しかし、客室内には入ろうとしていない。船外に出てきたり、海に飛び込んだりした乗客を救助するばかりだ。これについて海洋警察では「状況室から船に乗っているのは400-500人という話は聞いていた。船体に上がろうとしたが、(救助を求める)人々があまりにも多く出てくるため、そうした人々からまず救助した」と説明している。また「隊員に操舵(そうだ)室まで行き、乗客に避難を指示するよう言ったが、船がひどく傾いていたため操舵室まで行けなかった」とも語った。さらに、「おので操舵室のガラスを割り、7人を救助した際、隊員も負傷した」として傷を見せる場面もあったが、操舵室から救助されたのは船長と乗員であることが確認された。
 記者らに「操舵室で救助したなら、乗員であることは分かっていたのでは?」と聞かれると、キム艇長は「救命胴衣を着ていて制服が見えなかったので乗員だとは気付かなかった。救助した人物がイ・ジュンソク船長であることも本当に知らなかった」と答えた。動画で見ると、セウォル号は午前10時39分ごろ、船首部分だけを残し、客室部分は完全に水に浸っている。
 動画を見た専門家や行方不明者家族は「海洋警察の初期対応は問題だ」と指摘した。
 まず指摘されているのは避難放送だ。ソウル科学技術大学安全工学科のキム・チャンオ教授は「困難な状況でも、まず海洋警察が操舵室に入り、乗客に対しデッキに避難するよう速やかに船内放送をして自力で避難できる人に非常事態であることを知らせるべきだった。それが人命救助の基本的な手順だが、それをせず、外に出てくる人々だけを救助していたために、それ以上の人は救えなかった」と分析した。木浦海洋大学のイム・グンス教授は「船内に入るのが難しければ、窓ガラスを割るなり通路の出入り口を開けるなりして、ひとまず中にいる人々が外に出られるよう誘導すべきだった」と話している。
珍島= 金城敏(キム・ソンミン)記者 , シン・スジ記者




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