シニア花井の韓国余話

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【萬物相】息子の結婚費用

2013年08月20日 07時51分15秒 | Weblog
  韓国大手新聞 朝鮮日報13年8月17日記事抜粋
19世紀の米国では、新婦の父親が娘の結婚について最初から最後まで責任を負っていた。どんな男性を婿として迎えるか、迎えるべきでないか、また結婚式の日程や場所、形式など、あらゆる事項が新婦の父親の意のままに決められた。新郎の親に頼ることは全くなかった。だが最近は大きく変わった。米国の結婚情報会社に最も多く寄せられる質問は「結婚式の際、誰がどの費用を負担すべきか」ということだ。多くの場合、項目ごとに慣例化されている。
 米国の新郎が費用を負担する項目は大きく分けて12種類。そのうち、まとまった費用が必要になるのは、新婚旅行や結婚式前日に家族が夕食会を行う「リハーサルディナー」程度だ。仲人を務める牧師にも新郎が謝礼を渡す。一方、新婦は披露宴の費用や招待状の印刷・発送、写真撮影の費用などを負担する。式場を飾る花の費用は新婦が負担する一方、新婦が持つブーケは新郎が用意する。結婚指輪は新郎新婦が互いにやりとりする。米国では昨年、新婚旅行の費用を除く結婚費用の平均が2万7000ドル(約260万円)に達したという。
 米国と韓国では、結婚費用の計算方法が異なる。毎月の家賃を支払って借りる賃貸住宅で新婚生活を始める米国のカップルにとって、「結婚費用」とは「結婚式の費用」を指すものだ。一方、韓国では伝貰(チョンセ=高額の保証金を預ければ、その運用益で家賃負担が不要となる韓国独特の賃貸制度)の費用が半分以上を占めている。2000年に新郎側が支払った住居費の平均は4600万ウォン(約400万円)程度だったが、03年にはその2倍に達した。住居費は毎日のように膨れ上がった。新郎の親は結婚費用のために財産をなくすのではないかと恐れた。07年の新婚夫婦の結婚費用の平均は1億7000万ウォン(約1490万円)を超えた。このうち、新居の費用は1億869万ウォン(約950万円)を占めた。
 韓国保健社会研究院は8月15日、昨年の結婚費用の平均についての調査結果を発表した。男性の負担額は9588万ウォン(約840万円)、女性は2883万ウォン(約250万円)に達し、息子の結婚に掛かる費用が、娘の結婚に掛かる費用の約3倍も多いことが分かった。2009年に保健福祉部(省)が、また11年に韓国財務設計研究所が調査を行った際にも、新郎の親の負担が新婦の親の2.2-3.0倍に達した。また、新郎は伝貰の住宅での新婚生活を望む人が62%だった一方、新婦は持ち家での新婚生活を望む人が71%に達した。「新居を誰が用意するか」という質問に対しては「新郎側」という回答が60%を超えた。
 新婦の親は礼緞(贈り物用の絹織物)や婚礼品の費用のために苦労を強いられる。一方、新郎の親は新居の費用を心配し、夜も眠れないという。1990年代のニュースを「息子の結婚」というワードで検索したところ、息子の新居の費用をめぐって悩み自殺した50-60代の親たちが多かったことが分かる。その親たちが若かったころには、一部屋だけの家で新婚生活を始めるのが当然だった。米国のウェディングプランナーたちは「費用の上限」を必ず設けるよう忠告している。「全体の費用を平等に分け、両家が負担するように。そうすれば後悔しない」。韓国の実情とはかけ離れているように思えるが、参考にすべきことだろう。
キム・グァンイル論説委員




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