シニア花井の韓国余話

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【社説】電力の無駄遣いをこのまま放置するな

2012年06月11日 14時18分09秒 | Weblog
韓国大手紙・ 朝鮮日報12年6月11日記事抜粋
 6月としては異常な暑さの影響で電力需要が急増し、先週は予備電力が一時316万キロワット、率にすると4.9%にまで低下した。予備電力が400万キロワットを下回ったのは、昨年9月15日の停電以来のことだ。政府は電力需給状況への「留意」警報を発令し、電力を確保するための非常態勢に入ったが、6月初めにこのような非常態勢を取らざるを得ないようでは、本格的な夏の暑さが訪れる7月、8月にはどのような事態になるのか懸念される。
 今年は発電機の故障や事故が相次いでいる上に、新しい発電所の建設もなかったため、電力供給量は例年に比べて200万-360万キロワットも減少している。昨年は全国規模の停電が発生し、国中が一時非常事態となったが、今年はそれ以上に電力需給が逼迫(ひっぱく)している。電力供給を今すぐに増やす方法はないため、送電の制限や停電を避けるには、夏の電力需要の21%を占める冷房の使用から、まずは控えなければならない。
 政府は6月11日からエネルギー使用制限を試験的に運用する。デパートやホテルなど、全国476カ所の大型施設は室内の温度を26度以上に維持し、店舗や商店は冷房を稼働する際、出入り口のドアを閉めることを義務化する。これに違反した場合は300万ウォン(約20万円)以下の過料に処する方針だ。しかし、政府が全ての企業や商業ビル、商店の電力使用状況を把握し、これを取り締まることなどできない。国民や企業、自営業者などが自発的に節電に取り組まない限り、突然の停電やそれに伴うエレベーター、冷蔵庫の稼働ストップなどといった事態はいつ発生するか予想もできない。
夏の電力需要のピークを乗り切ったとしても、それによって電力不足が解消するわけではない。過去10年間に韓国国内で電力消費量は80%も増加した。国際原油価格が3倍上昇する中にあっても、電気料金は15%しか上がらなかったため、不要不急の電力需要が増える傾向が定着しているからだ。昨年は電気料金が2回引き上げられたが、それでも原価の90%にしかならないといわれている。このような状況を放置したまま、節電運動だけで需要を抑えるのには限界があるだろう。電気料金を電力生産に必要な燃料費に連動させるとか、季節ごと、あるいは時間帯ごとに電気料金に差をつけるなど新たな対策が必要だ。それを行って初めて節電型産業構造への転換が可能となり、国民の電力節約習慣も根を下ろすようになるはずだ。




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