シニア花井の韓国余話

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党員名簿押収で進歩党に激震

2012年05月24日 16時05分24秒 | Weblog
  韓国大手紙・ 朝鮮日報12年5月23日記事抜粋
「党員名簿は党の命であり、心臓だ」
 統合進歩党の関係者は、検察が5月21日に押収した党員名簿のことをそう表現した。姜基甲(カン・ギガプ)革新非常対策委員長、呉秉潤(オ・ビョンユン)、金先東(キム・ソンドン)次期国会議員ら統合進歩党主流派は22日、ソウル市瑞草区の大検察庁(最高検に相当)や京畿道果川市の法務部(省)を相次いで訪れ、「党の心臓を返せ」などと抗議した。進歩党が党員名簿にこれほど執着するのは、党の構成員、組織、資金規模が明らかになることを懸念しているためとみられている。
■左派の全容明らかに
 2006年12月、与党・ハンナラ党内が大騒ぎとなった。同党議員の補佐官、秘書官(公設・私設秘書)に左派系野党の民主労働党の党員約30人がいると報じられたからだ。当時事務総長を務めていた黄祐呂(ファン・ウヨ)セヌリ党代表は「あってはならないことだ」として、問題の補佐官らのハンナラ党入党を促したが、一部は最後まで「転向」を拒否し、国会を去った。
 今回押収された進歩党の党員名簿を通じても、社会各層に広がる左派、社会運動勢力の全容が明らかになる可能性がある。進歩党関係者は「過去に学生運動をやっていたという人の大半は、そんな縁から党員であることが多い。いわば党員名簿自体が、韓国の左派あるいは社会運動勢力の系譜だ」と語った。姜非常対策委員長は同日、ラジオ番組に出演し、「検察は過去13年間の入党・離党記録など20万人以上の党員名簿を奪っていった。(名簿には)すべての党員の情報、党活動が含まれている」と述べた。検察が党員名簿を押収したサーバー管理会社「スマイルサーブ」は、2000年の民主労働党結党当時から党員管理を行ってきた。
 党員名簿はセヌリ党や民主党でもアクセス権が制限され、厳重に管理されているが、最近は公職に立候補する党内候補を選ぶ際に党員以外でも投票できる「オープンプライマリー(国民参加型選挙)」が導入され、その価値は低くなった。しかし、進歩党は依然として、「我々の大切な党員」(李正姫<イ・ジョンヒ>元代表)と強調し、党員のみによる意思決定にこだわっている。同党の「国民目線よりも党員目線」という言葉は、そこから生まれる。
■違法・幽霊党員の存在も
 進歩党がもう一つ懸念するのは、法的または道義的に党員であることが明らかになってはならない人の存在だ。代表的なのは公務員だ。進歩党の党員約7万5000人のうち、相当数は全国公務員労組所属の公務員や全国教職員労働組合(全教組)所属の教員と推定されている。公務員は法的に政党に加入できない。野党関係者は「党員には現役軍人もいると聞いている」と話した。
 また、進歩党周辺からは、「旧主流派が名前を借りて入党させ、党費を肩代わりし、党内選挙が近づくと、票数の上積みに利用する『幽霊党員』が発覚する可能性がある」との声も聞かれる。柳時敏(ユ・シミン)元共同代表は、幽霊党員疑惑を指摘し、「党員名簿を見たい」と旧主流派に要求したが、何度も拒否された。親が代理投票する目的での「子ども党員」が明らかになる可能性もある。最近、慶尚南道昌原市では、5歳の子どもが民主労働党の党員として登録されていた例が明らかになった。検察の調べで、党費の代払いや幽霊党員の規模が具体的に解明されれば、今年4月の総選挙を控えた比例代表候補選考をはじめ、さまざまな党内選挙不正が明らかになることもあり得る。
■資金規模も把握可能
 検察が押収したサーバーには、党員名簿のほか、党費の納付記録も含まれているため、進歩党の収入規模が明らかになる見通しだ。進歩党は中央選挙管理委員会に対し、最近4年で毎年77億-79億ウォン(約5億3000万-5億4000万円)の党費収入があったと申告している。しかし、サーバーの分析で、それを上回る党費収入が判明した場合、その出所が問題になる可能性がある。
新主流派は、京畿東部連合など旧主流派が党員名簿を独占していた理由について、党費の規模など資金の流れと関係があるからではないかとの疑いを指摘している。進歩党関係者は「党員名簿サーバーは、党の組織、資金の流れを全て把握できるパンドラの箱だ」と語った。





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