シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

フェイスブックの地図に江南が表示されないワケ

2012年12月19日 09時58分41秒 | Weblog
韓国大手紙・朝鮮日報12年12月16日記事抜粋
 「PSY(サイ)の『江南スタイル』に登場する江南はどこにあるのか調べようと思い、フェイスブックの地図で探したが、見つからなかった。ソウル市内にはないことになっている」
 ソウル市瑞草区方背洞に住むOさん(24)は最近、バックパック旅行で知り合ったオランダ人の友人から、フェイスブックでこのような内容のメッセージを受け取った。驚いたOさんがフェイスブックの地図を見たところ、友人が言う通り、江南は何もない大平原になっていた。また、方背洞の自宅からフェイスブックにメッセージを書き込んだところ「京畿道果川市」と表示された。Oさんは「世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)であるフェイスブックで韓国がこのように見られているとは、あまりにも無茶苦茶だ」と話した。
 ソウル市冠岳区新林洞の会社に勤めるAさん(34)は「(フェイスブックに)書き込むたび、自分の現在位置が『(京畿道)安養市』と表示されるため、戸惑っている」と話した。このほか、フェイスブックのユーザーたちによると、ソウル市陽川区で書き込むと現在位置が「京畿道光明市」、ソウル市江西区では「京畿道富川市」、ソウル市広津区では「京畿道九里市」と表示される。さらに最近、西海5島(延坪島など、西海〈黄海〉沖の北方限界線〈NLL〉近くにある五つの島)が北朝鮮領の「黄海道」と表示され、物議を醸した。
 なぜこのようなことになるのか。フェイスブックは、米国マイクロソフト(MS)社が提供する地図サービス「Bingマップ」を使用し、現在位置を案内している。問題は、Bingマップの韓国の地図が、1960年以前に米軍が使用していた地図を基に作成されたということだ。
 韓国MS社は「現行の韓国の法令が、地図の海外への持ち出しを禁止しているため、米国で入手できる韓国の地図をつぎはぎして地図を作製するしかなかった」と説明した。
現行の「測量・水路調査および地籍に関する法律」によると、1975年以降、安全保障上の理由で、韓国の地図を国外に持ち出す場合は、国土海洋部(省)の承認を得るよう定められている。外資系企業の関係者は「これまで、地図の持ち出しを認められた企業はない。持ち出しの承認は事実上不可能だ」と語った。37年前に制定された法律の規定のため、インターネット時代にあっても、世界的なポータルサイトやSNSで使われる韓国の地図は60年代のままというわけだ。
 実際、フェイスブックの地図を見ると、ソウル市内のほぼ全域が、何もない場所のように表示されている。蚕室は1971年に松坡川を埋め立てる前の中州のままで、オリンピック大通りや江辺北大通りなど主要道路も表示されていない。漢江に架かる橋も、現在はソウル市内に25本あるが、地図では8本しかない。地下鉄の駅や官公署、大学といった主な施設もない。
 一方、東京の地図は小さな路地まで細かく表示されている。東京都内の道路や地下鉄、公園、学校といったあらゆる施設を探すことが可能だ。米国のワシントン、英国のロンドン、フランスのパリといった世界の主要都市も同様だ。
 このような事態を受け、国土海洋部傘下の国土地理情報院は最近、タスクフォース(特別作業班)を設置し、対策に乗り出した。同院の関係者は「領土や領海など、問題になりかねないデリケートな事項に素早く対応するため、ミスに対応する専門グループを立ち上げ、当該企業に訂正を求めている」と語った。MSはもとより、グーグル、アップル両社との間で、地図の問題に関する協議も続けられている。政府に対し地図の持ち出しを要請しながら、数年間にわたって拒否されてきたグーグル・コリアは、苦肉の策として韓国国内にサーバーを設け、2008年から韓国の地図の提供を開始した。同社の関係者は「全世界でサービスが提供されているグーグルマップ・ナビゲーションが韓国でだけ提供されていないため、外国人たちから苦情が寄せられている」と話した。




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