シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

外国人患者の来韓急増、昨年は6万人に

2010年08月15日 14時45分44秒 | Weblog
(韓国大手新聞、朝鮮日報 10.4.29記事抜粋)
 10年1月初め、ソウル大病院江南センターに約60人の中国人が訪れた。彼らは、一人当たり450万ウォン(約38万円)もする人間ドックを受けるためにやって来た中国企業P社の系列企業の社長たちだった。それぞれ夫婦で検診を受けた彼らが3日間に病院側に支払った費用は、検査費用だけで約3億ウォン(約2530万円)に達した。
 彼らはP社会長の勧めでソウル大病院を訪れた。会長は2008年4月に同病院で健康診断を受けた際、狭心症と診断され、治療を受けた。そして、会長夫人も乳房の組織検査などを受けた。夫婦は09年4月にも同病院で検査を受け、今年は系列企業の社長たちを率いて、人間ドックを受けさせたというわけだ。さらに5月には、系列企業の全国の支店長クラス約80人も、同病院で検診を受ける予定だという。 同じく、中東の王族夫妻も頻繁にソウル大病院を訪れている。この夫妻は、08年に李明博(イ・ミョンバク)大統領の就任式に出席するためソウルを訪れた際、同病院で痔と椎間板ヘルニアの手術、乳がん検査などを受けた。それ以降、夫は3カ月ごと、妻は半年ごとにソウルを訪れており、検診のたびに、子供たちや親族も同行している。
 保健福祉部は28日、昨年韓国を訪れた外国人患者が当初の目標(5万人)を20%以上も上回る、6万201人に達したことを明らかにした。08年の2万7480人に比べると倍増したことになる。
外国人患者の受診は、美容整形・皮膚美容から健康診断、重症患者の治療までと幅広い。受診科目の内訳は、内科(20%)、検診センター(13.5%)、皮膚・美容整形(13.4%)、家庭医学科(7.8%)の順に多く、入院患者を国別に見ると、米国、中国、ロシア、モンゴルの順となっている。
 韓国保健産業振興院グローバルヘルスケアセンター長のチャンさんは、「外国人患者の大半は美容整形が目的のため、大きな利益は得られないとの批判もあるが、今回の調査では内科、健康診断へとグローバル・ヘルスケア市場が変化している傾向が分かった」と指摘した。重症患者はMRIによる検査やCT検査などのため、内科を先に受診することから、統計上では内科患者が多い。内科患者の増加は、重症患者による受診の増加を示していると同時に、それだけ複雑で困難な手術に対する信頼度が高まったという証拠でもある。 健康診断は、ほかの医療サービスへとつながる役割も果たしている。ソウル大病院江南センターのシム室長は、「健康診断の後、そのまま手術、薬物治療、ペインクリニックなどの医療サービスを受けるケースが多い」と語った。
 外国人患者の誘致に伴う09年の診療収入は547億ウォン(約46億円)で、外国人患者一人当たりでは94万ウォン(約7万9000円)となる。特に入院患者は、韓国人の入院患者の平均治療費217万ウォン(約18万3000円)の3倍を超える656万ウォン(約55万2000円)を支出する。外国人患者のうち、治療費で1000万ウォン(約84万2000円)以上を支出した患者は642人、1億ウォン(約842万円)以上を支出した患者は10人に上った。
 保健福祉部のパク保健産業政策課長は、「一人の患者が満足して帰れば、口コミで9人の患者がやって来るという『ピラミッドの法則』が期待できる。外国人患者が家族単位で訪れたり、口コミで評判が広まるケースが増えている。10年の誘致目標は7万人に設定していたが、こうした状況を反映し、目標を8万人に上方修正した」と説明した。


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