信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

村長の新年のご挨拶

2022年01月01日 | 私の挨拶

 新年あけましておめでとうございます。

 輝かしい令和4年の新春を、お健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

 日頃は、村民の皆様には、村政運営にご理解とご協力を賜り、村民の皆様との協働による村づくりをさらに進めるために、それぞれのお立場でご支援、ご尽力を賜っていますことに心より感謝を申し上げる次第でございます。

 さてお正月は、人の往来が活発となり行事や会食の機会も多くなります。この頃日本では、新型コロナウイルスの感染は落ち着いている状況ですが、世界ではオミクロン株がデルタ株に変わり、感染拡大の勢いが増しておりますので、お正月の過ごし方は、感染の波を未然に防ぎ、社会経済活動を継続するために極めて重要だと考えております。

 それにはマスクを正しく着用し、手洗いと手指消毒をして、十分な換気とゼロ密を意識されるなど、基本的な感染防止対策を徹底していただき、外出の際は混雑した場所を避け、普段会わない方と会う時は慎重なご対応をしていただくようにお願いいたします。

 そして、自分と大切なご家族を新型コロナウイルスから守る行動をされて、穏やかにお正月をお過ごしいただきたいと思います。

 当村としましては、今年度も警戒レベルの引き上げ時など必要に応じ、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、村民の皆様に感染防止対策等の周知徹底、各種商品券の配布、支援金・助成金等の支援策を講じてまいりました。

 また、来月2月4日からは65歳以上の方に対して、3回目の新型コロナワクチン接種を開始するために、今月上旬に「接種券付き予診票」を郵送しますのでご対応をよろしくお願いいたします。

 そして現状を加味しまして、今月の行事の成人式、消防団出初式、賀詞交歓会は飲食を行わず、出席者と来賓の方々を制限するなど、規模を縮小して開催することにしましたので、村民の皆様のご理解をお願いいたします。

 政府が2022年度予算案の一般会計総額を107兆5964億円となる予算案を先月24日に閣議決定されました。今年度当初予算を約1兆円上回り、10年連続で過去最高を更新し、4年連続で100兆円を超えました。

 来年度の税収は、企業業績の改善などを背景に過去最高の65兆2350億円を見込み、歳入の不足分を補うため、36兆9260億円の新規国債を発行しますが、国債発行額は今年度当初予算を下回り、2年ぶりに減少します。

 政府は経済再生と財政再建の両立を目指していますが、経済対策を盛り込んだ今年度補正予算案を編成した段階で、普通国債残高は今年度末時点で1000兆円を突破する見込みとなっております。

 歳出では、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始め、医療や介護、年金給付の費用が増加し、社会保障費は過去最高の36兆2735億円に膨らみ、国会の審議を経ずに政府の判断で柔軟に使える新型コロナ対策予備費として5兆円を確保し、防衛費も過去最高となる5兆4005億円となります。

 来年度に自治体に配る地方交付税の総額は、前年度比6,000億円増の18兆1000億円となります。地方譲与税を含む地方税収については、3兆9000億円増の43兆8000億円と過去最大を見込み、臨時財債対策債の発行は3兆7000億円減の1兆8000億円と大幅に抑制されます。

 交付税や地方税など一般財源の総額は、62兆円で、前年度と同水準を確保し、新型コロナウイルス対策では、先月20日に成立した今年度補正予算で、自治体に配る地方創生臨時交付金を6兆8000億円増額しました。

 そして当村は、国の来年度の予算案等も考慮しなければならない状況下、先月21日に令和4年度予算編成会議を開催しました。

 「生坂村第6次総合計画」を根幹に「いくさか村づくり計画」を実施計画として進めています村政運営に加え、「生坂村まち・ひと・しごと創生総合戦略」を念頭におきまして、4つの重点事業を継続して実施してまいります。

 そういう中で、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期し、2050年ゼロカーボンを目指すグリーン社会の対応、デジタル化・地方活性化に向けた基盤づくり、少子化対策等の課題に取り組むために、引き続き職員も知恵を出し創意工夫をして、真に必要とされる事業へ限られた財源を効果的に配分しなければと考えているところでございます。

 また、引き続き経費の節減と合理化に努めながら、村民の皆様のニーズに応えられる施策の推進を図り、将来の見通しを充分考慮した有効で効果的な予算配分に努めてまいります。

 それでは、昨年を振り返り、4つの重点事業などについて申し上げます。

 最初に、「子育て支援事業」としましては、保育園、小・中学校の給食費無料化に保育園給食の3歳以上児の主食無償化を新たに加え、園児たちがいつも炊き立てのご飯が食べられるようになりました。

 また、小学校音楽室にエアコンの新設、中学校図書館に書架整備を行い、教育環境の改善向上を図るとともに、昨年度、全児童生徒に配布しましたタブレットを有効に活用できるよう学習ソフトの導入を行い、ICT教育を進めてまいりました。

 児童館・生涯学習施設「たんぽぽ」では、学習支援員、児童支援員、司書等を配置し、B&G海洋センターでは、スポーツ振興と地域コミュニティの場として、ボランティアの方々のご協力もいただき、両施設で「放課後児童クラブ」「のびのびスクール」「地域未来塾」などで学力・運動力の向上を図ってまいりました。

 これらの取り組みによりまして、生坂村で結婚、出産、育児、教育が安心に一貫して受けられますように、出産祝金・結婚祝金・入学祝金・奨学金貸付制度などにより、安心して健やかに産み育てられ、次代を担う子ども達が個性豊かに育まれる環境づくりと教育の充実強化に努めてまいりました。

 「福祉の村づくり事業」においては、新型コロナウイルス感染防止対策等のタイムリーな啓発を行い、新型コロナワクチン接種の希望者には、村内の集団接種の2回分を9月10日には終了するなど、的確に早期の対応を行いました。

 健康診断の受診勧奨や健診結果をもとに個別的な保健指導や集団健康教室を行いまして、高齢者の保健事業と介護予防の一体的事業を新たに取り組み、包括的支援事業、介護予防・日常生活支援総合事業等を着実に継続し、健康寿命の延伸を図ってまいりました。

 また、「地域支え合い推進会議」では、生活援助サービスの重要課題を解決するため、生坂村有償援助サービス「もりびと」の稼働により、買い物弱者対策などの「住民相互の支え合いによる地域づくり」を進めてまいりました。

 高齢者生活福祉センター「ふれあいの里」の増室により、高齢化や高齢者のみの世帯の増加に対応し、介護認定を受けた方も、安心してデイサービス、ホームヘルプサービスなどを利用しながら住み慣れた生坂村で安心して住み続けられるように支援してまいりました。

 そして、村民の皆様には健康管理の意識を高めていただき、健康維持や介護予防に努めて健康寿命を伸ばしていただくことなど、健康な暮らしの継続と福祉の充実による、高齢者の生活の安定に取り組んでまいりました。

 「産業振興事業」では、「道の駅 いくさかの郷」を拠点として「山村活性化対策事業」を活用し、農業振興、地域の活性化をさらに進めてきた中で、コロナ禍の困難な時代を乗り切るため、村民の皆さん全員に村内で使用できます1万円分の「生活応援商品券」に加え、「193クーポン」「いくさかマル得商品券」などを発行し、村民の皆様の生活支援と地域経済を支え、いくさかの郷も各種商品券などの効果により、販売額が大幅に伸びた月もあり、順調に運営しているところでございます。

 かあさん家は、新型コロナウイルス感染防止対策により、席数減の食堂の売り上げは若干減少していますが、灰焼きおやき、おまんじゅう、かあさん豆腐などの加工品の販売は、売上増と雇用も増え順調に推移しているところでございます。

 「県営中山間総合整備事業」は、上生坂原工区の農業用用排水施設と宇留賀会工区の圃場整備事業が完成し、下生野工区の農業用用排水施設と小舟工区の農道整備事業が工事中であり、南平・北平工区の換地業務は終了し、小立野工区の用水路と日岐区の農道工事、鷺の平工区などが測量・設計を実施する予定でございます。

 商工振興では、プレミアム率50%と発行枚数も2.5倍にアップしました「いくさかマル得商品券スーパープレミアム」の発行補助を行い、個人住宅リフォーム補助、生坂村店舗整備促進事業補助金等も実施して、商工業者の育成を行ってまいりました。

 以上の農業、商工業、観光の振興、6次産業化等によります「産業振興事業」で当村の経済の活性化を目指してまいりました。

 「地域活性化対策等事業」では、、村民の皆様の利便性の向上を図るために、コンビニエンスストアや電子マネーで税金、各種料金等の支払いができるようにキャッシュレス決裁システムの導入に取り組んでおります。

 また、村内経済の重要な担い手の確保が喫緊の課題であるため、特定地域づくり事業協同組合を県内で初めて立ち上げ、新規職員を派遣しているところでございます。

 人口減少・少子高齢化の抑制対策の移住・定住促進支援として、道の駅「いくさかの郷」の向かいの「石原団地」に、引き続き若者定住促進住宅を2棟建設し、空き家の掘り起こしにより、空き家バンクを充実させ、移住者が増えている状況であります。

 B&G財団の助成金を活用して、保育園、小・中学校の授業でも使用していますプールの缶体、プールサイド、屋根及び側面等の改修を行っており、今年度中に完成予定で進めております。

 また、B&G海洋クラブが登録されましたので、生坂村でマリンスポーツ活動や、川、ダム湖・池等での環境学習、環境保全活動などの、水辺の自然体験活動を通して、地域の子ども達の健全育成、地域貢献活動を行っていきたいと考えております。

 雨水を有効利用するため、雨水の流出抑制よる流域治水対策の取組や生活用水確保等を目的として設置します「雨水貯留施設」に対しての補助を新設し、役場などに当施設を設置し啓発しております。

 防災対策では、引き続き消火栓の更新と各区の避難所にWi-Fi環境の整備等により防災・減災対策を一層進めております。

 そして、有事の際の生坂村消防団の対応を強化するために、出動率が7割を超える消防団員に対し、「生坂村消防団応援商品券」2万円分の進呈と、団員の出動報酬を個人の口座に振り込むなど、団員の出動率の向上に取り組み、地域防災力の強化と防災・減災対策により「災害に強い村づくり」を進めてまいりました。

 これらの事業によります安全安心な生活の確保及び人口減少対策、地域・村の活性化に努めてまいりました。

 以上の4つの重点事業をそれぞれに実施することで、それによります相乗効果を引き出し、生坂村の課題解決や方向付けをしてまいりました。

 「信濃十名勝 山清路」では、大町麻績インター千曲線の山清路バイパス工事が完了し、松本建設事務所によって、今年度も旧道の傷んだ路盤の舗装や生坂橋、公園橋の修復、危険個所への侵入防止柵の設置工事を行っていただきました。

 当村としましても、縦型看板と隣接した「山清路伝説」の看板を補修し、金戸山百体観音秩父コースの遊歩道を整備し、案内マップも作製し、駐車場の整備も進め、金戸山百体観音、山清路の郷資料館、開通した山清路大橋も合わせて、歴史ある「山清路」一帯を観光名所として、観光振興を図ってまいりました。

 ホームタウンになっています松本山雅FCは、大変残念なことにJ3降格が決まり、来期はJ2復帰を目指して戦うことになりました。

 しかし昨年も、教育委員会では、元気づくり支援金を活用して、松本山雅FCと連携し、11月23日には、新型コロナウイルス感染防止対策を講じて、「2021イクラン!!松本山雅FC」が、3km、5km、10kmの3種目のコースにおいて、村内外から150名ほどの参加により盛大に開催できました。

 また、10月24日にはホームタウンデーとして、山雅カレーを包んだ緑のおまんじゅうと灰焼きおやき、おいしん棒などを販売させていただき、11月30日には、小学校に松本山雅FC交通安全かるたを寄贈していただき、毎年度の保育園での山雅サッカー教室、松本山雅フィジカルトレーニングなども行っていただき、生坂村の発信や活性化に結びついたと感じております。

 そして、自助・共助・公助を基本とし、村民の皆様と行政が対等な関係と信頼関係で結ばれ、さらなる協働による村づくりを推進するための「絆づくり支援金」は、選定の結果、5事業、支援金額は140万円になり、それぞれ協働による取組で、地区の歴史伝承、観光振興、防犯、施設整備と多岐にわたり、各地区や団体で協働によります活動でさらに地域、村の元気を生み出す取組を行っていただきました。

 県の「地域発 元気づくり支援金」によります事業につきましては、村名申請の6件と団体申請3件の併せて9件に対してまして、17,326千円の支援金を交付していただけることになり、総事業費22,427千円で各種事業を実施してまいりました。

 しかし、今年度も新型コロナウイルス感染症の影響により、計画通り事業ができない企画がありましたが、感染防止対策を講じて事業を実施したものもあり、この元気づくり支援金事業で、村民の皆様が協働による事業を実施していただき、さらに地区、村の活性化、村民の皆様の生きがいづくりに結びつけ、村内外に生坂村の元気と活気を発信していただいた思うところでございます。

 「男・女村活性化対策」につきましては、「おじさま倶楽部」は、「信州ひすいそば」と「野沢菜」を栽培し、やまなみ荘での手打ちそばの提供、どぶろく「腹の神」の醸造などに取り組んでいただきました。

 「女・人竹っこくらぶ」は、竹っこおやき、おいしん棒、竹っこ弁当などの製造販売、「こなもん工房」では、石窯ピザや灰焼きおやきをそれぞれいくさかの郷で定期的に販売されるなど、多岐に渡って活動していただきました。

 「お父さん頑張る会」は、今年度26年目に入り、引き続き農業公社の豆腐や味噌などの原料になります品質の良い大豆を1町歩ほど栽培されました。

 また、大変多くの団体・グループの皆様が、村づくり、村の活性化、環境保全などのご活動をされているところでして、それぞれのご活動で、村政運営に参画されている割合は日本の自治体の中でトップクラスであり、心から感謝を申し上げる次第でございます。

 現在、当村で実施しています国の主な事業関係では、小立野築堤工事は完成しまして、続いて下生野地区の築堤工事の事業に着手され、現在用地補償を行っております。

 国道19号山清路防災トンネル事業は、防災1号トンネルが昨年貫通して、現在は覆工作業を行っており、雲根集落の横断函渠工事は今年度完了する予定であり、竹の本法面対策工事は、用地補償に入り来年度本工事に着手する予定でございます。

 次に県の主な事業関係につきましては、地すべりが発生した大倉地区では、地すべり対策事業等の工事が完了し、昨年12月から村道が通行可能となり、中村団地の急傾斜地崩壊対策事業は、本体工事の施工中であり、令和5年度完了予定で進めております。

 「道の駅 いくさかの郷」上部の桧沢砂防堰堤工事は、本体工事に着手しており、袖山、長谷久保の地すべり対策事業は工事中であり、草尾地区の犀川の堆積土除去と堤防の施設機能向上事業が実施中であり、大町麻績インター千曲線は、才光寺地籍で現道拡幅工事を実施中であり、林務関係は、日岐など4個所で山腹工が完了または工事中であり、万平、才光寺は調査中でございます。

 やまなみ莊の運営につきましては、毎月定例会を開催し、健全経営に向けて職員一丸になって頑張っているところですが、今年度も新型コロナウイルス感染症の影響で大幅な赤字になりそうであります。

 村民の皆様が集う憩いの場、観光・交流の中核施設として、また、就労の場として村には欠かせない施設でありますので、今までの運営内容に加え、灰焼きおやきの製造、テイクアウト、仕出し弁当や、定期的に北海道標津町直送のホタテやイクラを使った海鮮丼フェアなど各種企画を開催しております。

コロナ禍が落ち着いてきて、少しずつお客様が戻ってきておりますので、今後もおもてなしの心を持って頑張ってまいりますので、変わらぬご愛顧の程よろしくお願い申し上げます。

 第6次総合計画の将来像は、「確かな暮らしを明日につなぎ 明るく 健やかに生きる村」であります。キャッチフレーズは、「新たな発想で 未来を創り出し 人と自然が輝く いくさか」でございます。

 村民の皆様には、生坂村に愛着と誇りを持っていただき、地域の絆を大切に、支え合い守り育てていこうという責任感を共有する中で、村民の英知を結集して、自信と希望を持って、安全で安心して暮らしていける生坂村であり続けるために、本年も村民の皆様のご理解とご協力の基、協働による村づくりの継続をお願いする次第でございます。

 結びに、生坂村の発展と村民の皆様のご健勝、ご多幸を祈念し、本年も、変わらぬご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、村民の皆様にとりまして、幸せ多き年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和4年元旦

                        生坂村長  藤澤泰彦 

▽ 毎日恒例の撮影は、雪が止んだ後、大日向上空からの風景を撮影しましたが、朝日が見えず残念でした。

大日向上空からの風景



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